2016年8月24日 (水)

明日のクロ現+「“穏やかな死”を迎えたい ~医療と宗教 新たな試み~」

明日8月25日のクローズアップ現代+には、大津秀一先生も出演するようですね。

“穏やかな死”を迎えたい ~医療と宗教 新たな試み~

「死んだらあの世にいくのか?」「死んだら無になってしまうのか?」 がんなどで余命わずかとなり、死期が迫ったとき、誰しもが抱く不安や恐怖。 これらの不安を和らげるため、いま全国の病院に、僧侶や牧師が入り、末期患者に寄り添い始めています。 無宗教だった女性が、宗教者の力を借りて、穏やかな最期を迎えるドキュメント。 タレントの壇密さんと、現役緩和ケア医と共に、新たな“死の処方箋”を考えます。

臨床宗教師とは、僧侶で膵臓がん末期の田中雅博さんも著作で、末期のがん患者へのスピリチュアルケアの重要性を訴えています。「スピリチュアル・ペイン」を「いのちの苦」と日本語を充て、日本の医療現場には「いのちのケア」が決定的に欠けていると苦言を述べています。

体の痛みを止める医師が必要であるのと同じように、『いのちの苦』の専門家が必要です。それがほとんどいないのは日本の医療の欠陥です。

人というのは、元気なうちは自己の欲望にとらわれたり、怒ったり、他人を差別したりするものです。しかし死が避けられないとなったときは、そうした ことから離れて、自分のいのちを超えた価値を獲得するチャンスでもあります。いのちより大事にしたいもの。それは信仰を持たない人にとっても、自身の『宗 教』だと思うんですよ。それに気づくことができれば、その大事なもののために残りの時間を生きることができるのではないでしょうか。

余命宣告されて「いのちの危機」が訪れたとき、それは「いのちが危ない」と同時に「機」は「チャンス」の意味もある。いのちが危ないときこそ、自分のいのち より大切なものを見つけることができたなら、それはその人にとっての「宗教」である。ホスピス運動の創始者、シシリー・ソンダース女史が「死にゆく人の尊厳」とは「死んでゆく人が、自分の人生に価値を見出すこと」と定義したように、尊厳を持って死を迎えることができるに違いない。

がんと死を考えるのに良い機会かもしれません。

あれっ、大津先生の肩書きが「東邦大学医療センター大森病院緩和ケアセンター医師」となっている。近くだわ。

マインドフルネス やってますか?

8/21のサイエンスZeroでマインドフルネスが紹介されていました。『新・瞑(めい)想法 “マインドフルネス”で脳を改善!

ひと言で言えば、私がブログで取り上げてきた内容がコンパクトにまとめて紹介されていました。

私たちの脳は、デフォルトモード・ネットワークの状態にあります。これは車で言えばアイドリングに相当する状態です。しかし、これが強いと常に過去のことや未来のことばかりに意識が集中して、今現在のことが疎かになります。カバットジンはこれを「自動操縦状態」と言っています。

あのときに検査をしておけば・・・、とか、今の抗がん剤が効かなくなったら・・・、余命はどれくらいだろうか・・・とか、ほとんど過去と未来のことばかりを考えている状態が多いのではないでしょうか。

マインドフルネスは、そうした雑念に「気づき」、今ここにある自分に意識を集中することができるようにします。

それがどのような効果があるのか、番組で紹介されたのは、マインドフルネスで脳の構造まで変っていく。また遺伝子の活性化までも影響を与えることができるのです。

マインドフルネスを短時間行なっただけで、脳のdlPFC(前頭前皮質背外側部)といわれる部分が活性化します。dlPFCは脳のなかのさらに司令塔ともいわれる部分です。

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デフォルトモード・ネットワークが脳のなかでさまざまな雑念を生み出すのですが、dlPFCが働くことによって、うまくコントロールされ、雑念が生じにくくなるのです。

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さらに、マインドフルネスによって脳のなかで記憶を司っているといわれる海馬の灰白質が大きくなり、

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扁桃体は小さくなります。ストレスが多い人やうつ病に人は、扁桃体が大きく、海馬が萎縮している場合が多いのですが、マインドフルネスは、扁桃体を小さくして海馬を大きくさせることで、ストレスから早く回復できるようになります。

さらに、病気やストレスに関係しているといわれるRIPK2遺伝子の活性化を抑えることも実証されています。

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RIPK2は炎症に関係する遺伝子で、肥満やがんになると体のなかでは炎症反応が続いており、またがん細胞は炎症反応を利用して増殖することが知られています。

マインドフルネスは炎症に関係する遺伝子にまで影響を与えることができる、つまり、「心の有り様によって遺伝子も変る」ことが科学的にも分かってきたのです。

炎症とがんとの関係を長年にわたって研究してきた三重大学教授の三木誓雄氏は、「がんの組織がIL6とともにIL6受容体をも高発現していることに 注目してきた。その結果、 IL6が中心となってがん悪液質が発生、しかもがん組織自ら産生したIL6を自ら受容して増殖する患者にとっては大変迷惑な循環現象が起こっていると捉え るようになった。」「食べても、食べても痩せる」という悪液質の特徴の背景には炎症があると三木氏はいう。がんに由来する炎症マーカー(CRP)値上昇は がんが発見される何年も前から続くことになり、結果的に大きなダメージを患者の身体に与えている。

マインドフルネス瞑想法の効果は、免疫システムの正常化、炎症の減少などが証明されています。2ヶ月間の瞑想だけで、免疫システムがインフルエンザ・ワクチンに強く反応するようになり、白血球はNK細胞も含めて正常になり、がんとより強く戦えるようになったのです。

家族に I LOVE YOU!』のトミッチさんもマインドフルネスで効果を実感しているそうですよ。

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2016年8月23日 (火)

今日の一冊(54)『期待の膵臓癌治療─手術困難な癌をナノナイフで撃退する! 』

久しぶりの「今日の一冊」ですが、まだ発売前の本です。膵臓がんへのナノナイフ手術の第一人者森安史典医師へのインタビューをまとめた本です。

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森安史典(もりやす・ふみのり)1950年、広島県生まれ。75年、京都大学医学部卒業後、倉敷中央病院、天理よろづ相談所病院、京都大学医学部附属病院で勤務。米国エール大学への留学を経て、96年、京大助教授となり、2000年より東京医科大学病院消化器内科主任教授(現職)。最先端技術を導入した肝臓疾患の診断、治療に定評がある。09年より瀬田クリニック東京非常勤医師として、がん免疫細胞治療の診療にも取り組む。趣味はゴルフ。

森安医師は、瀬田クリニック東京の非常勤にとして免疫療法にも取り組んでいる。← これ、ちょっと気になる経歴。

期待の膵臓癌治療─手術困難な癌をナノナイフで撃退する! (希望の最新医療シリーズ) *******************************************

内容紹介
手術できない膵臓癌に対して唯一の治療法「不可逆電気穿孔法」(通称ナノナイフ治療)

ナノナイフといってもメスではなく、開腹しない治療法で、開腹のような体力の低下が起きない。アップル社のスティーブ・ジョブズさん、坂東三津五郎さん、横綱の千代の富士・九重親方の膵臓癌に関する報道で、膵臓癌の難治性が改めて注目された。

初期の膵臓癌に特徴的な症状はなく、受診し膵臓癌と診断された時には、多くは手術不可能、何も治療しなければ平均生存率が半年といわれ、最後の難攻不落の癌である。

その膵臓癌に対しナノナイフ治療という最先端治療が、2015年4月よりやっと日本で始まった。先陣を切って治療を行なっている森安史典医師に、この最先端治療について、インタビューを行ない、まとめた本である。

森安史典医師は、東京医科大学病院消化器内科主任教授として長年消化器癌治療に携わり、今年3月退官後、4月より山王病院で精力的にナノナイフ治療を行なっている。

現在、肝細胞癌の標準的な治療として位置づけられている「ラジオ波焼灼術」も、日本で最初に始めた医師の一人。「森安先生が認めて導入した診断法や治療法は、10年後には必ず日本の医療現場で主流になる」と言われているという。

<はじめに>より引用

2016年1月、国立がん研究センターが癌患者の10年生存率を初めて公開した。胃や乳癌のステージI(最も軽度)では9割以上が10年以上生存していることに対し、膵臓癌はステージIの患者でも3割以下しか生存できない。膵臓癌は自覚症状もなく進行し、早期発見も極めて難しい。癌が発見されたときにはすでに手術不可能である場合が多く、患者に突然の余命宣告する「難攻不落の癌」といわれている。ゆえに患者は一刻も早く新たな治療法が開発されることを待ち望んでいる。

この最も困難な膵臓癌に、『ナノナイフ』と呼ばれる全く新しいアプローチで挑んでいるのが森安史典医師である。その詳細は本書で解説するが、ナノナイフという電極針を癌患部まで刺し、高圧電流で癌細胞を撃退するというものである。切除不可能の膵臓癌に対し、残された最後の望みといえる最新治療である。

この治療の画期的な点は、第一に開腹手術ではなく、皮膚から数本の針を刺すだけで身体への負担が少なくて済む点である。第二に電流が流れた場所の癌は細胞死するので癌の取り残しが極めて少ないことである。癌が複雑に血管に絡みついて、数年前までは打つ手がなかったような膵臓癌に対しても、このナノナイフで治療が可能になった。

欧米では、わずか3日後に退院するほど画期的な治療法である。 ナノナイフ治療は日本ではまだ始まったばかりである。アメリカでは外科手術とナノナイフを組み合わせる治療がされている。癌を取り残すことなく、再発を防ぐ効果をあげているという。森安医師は、膵臓癌以外にすでに肝臓癌へのナノナイフ治療を実施しているが、今後、さらに適応範囲は肺癌・乳癌・胃癌・大腸癌・前立腺癌と広がることが期待される。

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パンキャンの「膵癌治療の最前線2016 in 東京」でも紹介されていました。

今年2月の週刊ポストの記事も紹介しておきます。

 近年になり、早期発見が難しい膵がんに対し、特異的なタンパク質が発見され、腫瘍マーカーとして早期発見の有力な手段となっている。しかし、今のところ手術可能なステージ3までの膵がんの発見は約15%で、残りの約85%は手術不能である。だが、抗がん剤しか治療選択肢のなかったステージ4Aの膵がんに対し、ナノナイフ治療の臨床研究が始まっている。
 これは、がん細胞に体外から針を刺し、針の先端の電極に3000ボルトの電流を短時間通電させることにより細胞に孔(あな)を開け、がんを死滅させる治療だ。東京医科大学病院消化器内科の森安史典主任教授に話を聞いた。
「ナノナイフ治療については、18例の肝がんに対して臨床研究を実施し、有効性と安全性が確認できました。そこで、昨年4月から局所進行性で遠隔転移のないステージ4Aの膵がんに対し、8例を目標として臨床研究を行なっています。現在6例に実施しましたが、その多くの症例で腫瘍が小さくなっています。この治療は転移のあるステージ4Bには適応しません」
 膵がんのナノナイフ治療は、全身麻酔を行ない、身体の表面から超音波の画像を見ながら針を刺す。膵臓の周りには胃や十二指腸があるが、それらを貫通して注射針程度の太さの針を、がんを取り囲むように刺す。
 例えば3センチの膵がんの場合、がんを取り囲むように2センチの間隔で4本の針を刺す。針の先端の1.5センチだけ電気が流れる構造で、プラスの針からマイナスの針に向かって電気が流れる。3000ボルトの高電圧で、1対の針の間に1万分の1秒という短時間で80発から160発通電すると、がん細胞にナノメートル(1ナノメートルは10億分の1メートル)の孔が開き、細胞質が溶け出す。
 これで臓器を壊すことなく、がん細胞だけをすべて死滅させられる。ナノナイフ治療は、2008年にアメリカで始まり、当初は肝がん治療が主だった。
「ケンタッキー州ルイビル大学のマーチン博士のグループは、ステージ4Aの膵がん200例にこの治療を実施しました。50例で腫瘍が縮小し、手術可能となり、残り150例は抗がん剤併用で延命が得られています。
 平均生存期間は、抗がん剤単独に比べて約2倍の24か月に延びています。局所の再発は3%で、ナノナイフ治療は膵臓にとどまっているがんを強く抑える効果(局所制御能)があることも実証されました。そのためアメリカでは、膵がん治療に使われる例が多くなっています」(森安主任教授)
 膵がんのナノナイフ治療は、10日から2週間程度の入院を要する。通電範囲では、がん細胞と周辺の正常細胞も死滅するため、胃や腸の粘膜に潰瘍が生じたり、膵炎が起きたりするからだ。これらの回復のため安静と絶食が必要で、肝がん治療よりも若干入院期間が長い。欧米では肺がん、前立腺がん、腎がんなどの治療に用いられており、今後は日本でも導入されることが期待されている。
■取材・構成/岩城レイ子
※週刊ポスト2016年2月19日号

2016年8月22日 (月)

本庶佑:がんは治る

台風9号が関東を直撃。八王子付近はすごかったらしいが、大田区はそれほどでもない。こんな日はバロックを目一杯音量を上げて効くに限る。

トレバーピノックのバロック名曲集。バッハのオルガン曲、そしてヴィヴァルディのヴァイオリン協奏曲「海の嵐」

科学 2016年 07 月号 [雑誌] 岩波の『科学』で本庶佑さんが「がんは治る」を連載している。本庶佑(ほんじょ たすく)さんとは、いま注目を集めているオプジーボ、免疫チェックポイント阻害剤の作用機序となるPD-1抗体を発見した方。4月号からの連載でまだ続いている。

いくつか気になった記事の内容を紹介する。

PD-1抗体は、特定のがんだけに効くのではなく、すべてのがんに効くであろうということです。 多少の有効性の違いはあったとしても、原理的にすべてのがんに効くであろうと思 っています。

免疫チェックポイント阻害剤は膵臓がんには効かない、と言う先生もいますが、断定するのはまだ早いでしょう。

米国国立癌研究所(NCI)が運営する診療試験の登録システム「National Cancer Institute|Clinical Trials」で、「PD-1 Pancreatic Cancer」で検索するといくつかヒットします。ざっくりと検索しただけで、内容までは確認していないが、相当数の臨床試験が登録されていると思われます。期待しましょう。

ほぼ例外なく、抗がん剤の治療では、がんの転移と再発がおこってしまいます。これが大きな課題として残り、それを説明するものとして、がんの幹細胞があるのではないかといった考えもあります。 がん幹細胞があるかどうかはいまだ論争が続いていますが、私の考えでは、この考え方自体が、化学物質の抗がん剤ではがんを完全には治すことができないということを示しているとみえます。個々の抗がん剤ではあれほど効果があるにもかかわらず、がんを根治できないジレンマからでてきた説明ではないかという気がします。

抗がん剤ではがんは治らない。症状の緩和とわずかな延命効果があるだけ。それを受入れない患者もいて、最期の最期まで抗がん剤を打ち続ける。返って寿命を縮めているのだろうが、抗がん剤を打つことが「希望」になってしまっている。免疫チェックポイント阻害剤が膵臓がんにも効果があり、保険適用できるようになれば、こうした馬鹿げた悲劇も少なくなると思われる。

従来の免疫療法の多くは、免疫系ががんによって抑えこまれているのを、もう一度元気にするために、自動車でいうところの“アクセル"をより踏み込む、という努力をしてきました。ところが、どうも免疫系の“アクセル"のほうに問題があるのではなくて、“ブレーキ"が目いっぱいに踏み込まれている状態が免疫寛容であって、その“ブレーキ"をはずすことが重要であるということに気づいたのです。それが、PD-1抗体治療の発見です。

がんペプチドワクチンも”アクセル”を目いっぱいふかすことも目指していたのですが、効果が実証できませんでした。

オプジーボもメラノーマ患者の30%には効果がありません。その原因を追及するとともに、さまざまな方法が研究されているようです。

他のがん腫においては、正確にはわかりませんが、半分くらいの人には効かない可能性があります。現在、多くの研究者がこの問題を認識して、解決に当たろうとしています。すなわち、いわゆる不応答性の人に対して、どのような対処方法があるのか、という問題です。

PD-1抗体治療に加えて、別の種類の免疫系のブレーキをさらに阻害する方法、あるいは、低用量の抗がん剤を投与する、あるいは、低い線量の放射線治療を組み合わせるといった、さまざまな組み合わせによる新しい治療法を多くの研究者が検討しています。

低容量抗がん剤との併用も研究されているのですが、日本では民間の病院において、低容量のオプジーボと抗がん剤の併用が行なわれています。オプジーボが高価だから、保険適用外のがんに対して、低容量で対処しようというわけですが、多くの問題を孕んでいます。

爆発的に研究が進んでいるけど、はたして第4の治療法となるのか「夢」で終わるのか。それにしても、PD-1抗体を発見したのは日本人なのに、日本の研究は出遅れている。

2016年8月21日 (日)

「すい臓がんカフェ」参加者の方へ

第2回『すい臓がんカフェ』の参加者プロフィールを、登録されたメールアドレス宛に送付しました。

ただ、次の方がメール受信エラーで未達になっています。

  • まさ: 女性 患者 千葉県  ブログタイトル「膵臓癌に…」
    docomoの携帯電話で、迷惑メールを防止するためにインターネットメールを受信しないように設定になっているようです。
    購入初期設定ではそのようになっています。
    私のメールアドレスを「アドレス指定受信」に設定することで対処できます。
    対処方法の詳細はdocomoにお問い合わせください。
  • ピンポン:女性 家族 東京都 ブログタイトル「情報大」
    メールアドレスが実際のものとは違うようです。
    「@vodafone.ne.jp」というプロバイダはありません。関東なら「@t.vodafone.ne.jp」です。もう一度ご自分のメールアドレスをご確認ください。

お二人とも前回も参加されていますが、そのときにもメールが届きませんでした。

重要なお知らせなどが届きませんので、対応をしては如何でしょうか。

 

«十全大補湯が膵臓がんに効果

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