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ウェブページの「がんと闘う本、役立つツール」の一部を紹介

2012年5月17日 (木)

がんサポート情報センター 膵癌の記事3件追加

がんサポート情報センターに、膵癌の記事が3件追加されました。

膵がん丸わかり完全図解

(2012年01月号)

他には、

樹状細胞ワクチン療法の治療効果向上のカギを握る「エレクトロポレーション法」

がん細胞の目印を免疫細胞に覚え込ませて体内に戻し、がん細胞を効率的に攻撃させる樹状細胞ワクチン療法。その治療効果を高めるため様々な技術開発が進んでいる。

(2012年06月号)

2012年5月16日 (水)

がん患者のためのインターネット活用術 (16)

がん患者だけに役立つのではないが、Evernoteの新しいAdd-onがすばらしい。

インターネットで情報を集めているとあっという間に時間が経ってしまう。情報の洪水から必要なものだけを拾い出す作業が必須です。私が活用している便利なツール(Add-on)を紹介。ただし、ブラウザーはFirefoxです。IEでは有益なAdd-onがほとんどない。

1. Read It Later
DeffbrowserやGoogleリーダーで検索したページを「後で読む」ことにして、Read It Laterに登録する。この段階ではあまり深く考えずに、気になるページはどんどん「後で読む」にしておきます。

2. Cleary
こちらはChromeでも使えるようです。Read It Later でチェックしたページ、新聞記事、ブログなどの余分な情報は切り捨てて本文だけを表示してくれる。バックも目に優しい色調でフォントも大きさを変えることができます。Read It Laterに登録したページを、読みやすい画面でさっと流し読みして、読むに値するかどうか判断します。必要ならそのままEvernoteに保存登録。

自宅でも会社でも、出先ならスマートフォンで気になるページをRead It Laterして、それをまた自宅で会社で、出先で呼びだし、Clearyで読みやすくして表示、そのままEvernoteにアップロード。できあがったアーカイブからブログの種を探す。必要な情報を検索するなど、多いに活用しています。

情報の処理が格段に早くなります。

Autopagerをインストールしている場合は無効にした方が良さそうです。Clearyにも同じ機能がありますので。

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これをClearyで表示すると、

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こんな感じ。これをEvernoteにアップロードしたて、このように一元管理する。

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2012年5月13日 (日)

がん告知後 1週間内、自殺による死亡リスクが12.6倍

アピタルに坪野吉孝氏の『「がん」と診断、自殺や心血管疾患のリスク高まる』との記事が載っています。スウェーデンでの調査ですが、がんと診断されたグループは、「自殺により死亡するリスクが、がんの診断から1週間以内では12.6倍と大きく高まった。がんの診断から1~4週では4.8倍、13~52週では2.5倍、53週以降では1.8倍と高かった。」と結果が出ました。同様に心血管疾患リスクも「がんの診断から1週以内では5.6倍と、やはり大きく高まった。がんの診断から2~4週では2.2倍、5~26週では1.5倍、27~52週では1.1倍、53週以降では1.2倍と高かった」。

生存率の低いがん(肺がん、肝臓癌、膵臓がん)ほどよりリスクが大きかった。しかも「死亡リスク」のみの調査であり、自殺未遂や心血管疾患の発症リスクに注目すれば、より大きな数字になるだろう。

こちらもスウェーデンの研究です。

がん患者の配偶者は心臓病や脳卒中を発症しやすい
スウェーデン研究

スウェーデン・ルンド大学のJianguang Ji氏らは、がんに罹患した夫または妻を介護する配偶者は心臓病や脳卒中を発症しやすいと、米医学誌「Circulation」(2012; 125: 1742-1747)に発表した。なお、これまでも近親者の死別が心筋梗塞を誘発するという研究結果が報告されている(関連記事)。

死亡率の高いがんでより顕著

 Ji氏らは、がん患者を介護する配偶者の心理的、肉体的負担が心筋梗塞などの冠動脈疾患や脳卒中の発症リスクと関係するかどうかを検討した。

 スウェーデンのがん登録からがん患者を特定し、その配偶者に関する情報を検索。がんの診断日から2008年まで患者の配偶者を追跡し、夫または妻ががん患者ではない配偶者と冠動脈疾患と脳卒中の発症率を比較した。

 その結果、妻ががんと診断された夫の冠動脈疾患、脳梗塞、脳出血の発症リスクはそれぞれ1.13倍、1.24倍、1.25倍、がん患者の夫を持つ妻はそれぞれ1.13倍、1.29倍、1.27倍と、いずれも高かった。

 夫または妻が膵がんや肺がんなど死亡率の高いがんだった場合、配偶者の冠動脈疾患と脳卒中の発症リスクはより顕著になったという。

「治らないがん」を告知されたとき、本人は自殺あるいは心血管疾患になりやすく、その配偶者も冠動脈疾患、脳梗塞、脳出血になりやすいわけです。

日本人でもほぼ同じ傾向ではないかと想像しますが、あまりこうしたことは報道されませんね。自殺未遂も加えたら25倍くらいになっているかもしれません。告知されたとたんに頭の中は真っ白、医者の言葉もほとんど記憶に残っていないと、闘病記にもよく書かれています。今日のNHKプレミアムドラマ「おもろい夫婦の”がんフーフー物語”」も同じ場面がありました。

告知後の患者の精神的サポートも重要ですが、患者自身も自衛して自分で対策を立てなければ・・・。『患者必携 がんになったら手に取るガイド』や『もしもがんが再発したら』にも「患者のこころに起こること」や「患者同士の支え合いの場を利用する」ことなどが紹介されています。あるいは樋野興夫先生の「がん哲学外来」も役立つのではないでしょうか。

死を見つめる心 (講談社文庫 き 6-1) 「死」についても、自分なりに考えておくことが衝撃を和らげるかもしれません。岸本英夫『死を見つめる心』など、がんによる死を前にした先達たちがどのように考えていたのか。死とは何か。そんなことも整理しておくべきです。(難しいけど)

治らないがんでは、生きる意欲をなくすのでしょうか。それでもまだやること、できることはたくさんあると思うのです。

人ごとではないですね。私自身もいつでも再発の可能性があるのですから。しかしうちのかみさんは大丈夫だろう。全然ストレスなど感じていそうもない。どうやら我が家では、私はがん患者と認められていないような気配がするなぁ。

放射性セシウムが人体に与える 医学的生物学的影響: チェルノブイリ・原発事故被曝の病理データ 話は放射線による影響に変わりますが、ICRPなどは、白血病とがんだけを放射線によるリスクとして計算しています。広島・長崎、チェルノブイリでも同様です。しかし、リスクはがんだけではないのです。セシウム137による心血管疾患もバンダジェフスキーらによって警告されています。原発の危険から子どもを守る北陸医師の会が翻訳した「チェルノブイリの健康被害」では、

      チェルノブイリ事故の放射線被ばくで予想される病気/健康被害

  • まず、がんが挙げられる。とはいっても、多くのがんは25~30年の潜伏期間があることを銘記しておかなければならない。現在のところ、甲状腺がん、乳がん、頭蓋内腫瘍だけが明らかになっている。しかし、汚染除去作業員では、すでに甲状腺のほかにも、さまざまな臓器-前立腺、胃、血液、など-で、がんを発病している。
  • 遺伝子の異常として、奇形、死産、不妊症などがある。
  • がん以外の病気でも、多くの臓器で疾患がみつかっている;中枢神経系疾患、老化の促進、精神疾患などである。

チェルノブイリ原発事故がもたらしたこれだけの人体被害: 科学的データは何を示している と紹介されています。同じ内容は『チェルノブイリ原発事故がもたらしたこれだけの人体被害: 科学的データは何を示している』にはより衝撃的に書かれています。ICRPなどは「疫学的に証明されていない」ことを、あたかも被害がないかのように言いますが、「科学的合理性」が被害をないものとしてしまっています。これが誤っていることを説明し、対処するには「予防原則」だけでは難しい。

2012年5月 9日 (水)

川崎医大 ワクチン臨床試験の受付中止

ワクチン希望の患者様へ

東京大学医科学研究所がんペプチドワクチン新規受付中断のご連絡

東京大学医科学研究所がんペプチドワクチンは、2012年2月6日の報道以降、当方に問い合わせが殺到し、この連休をもって当方の取り扱い限界に達してしまいました。

東京大学とも協議させていただきました結果、大変、不本意ではございますが、本日(2012.05.08)より新規の受け入れを中断させていただかざるをえない現状となってしまいました。ここにお詫び申し上げます。

再開の目途が経ちましたらHP等にオープンさせていただきますので、今後とも何とぞよろしくお願い申し上げます。

    2012年5月8日

    川崎医科大学臨床腫瘍学 山口佳之

相当の希望者が殺到したようですね。千葉徳州会病院も中止していますから、希望するがん患者は主治医を通して探すしかなさそうです。

中村祐輔研究室のリストも同時に更新され、川崎医科大学は「規定数を超えたため、現在登録を中止しています」と出ています。

ウコン、ターメリック、クルクミン

今朝は全粒パンに目玉焼き、野菜にはバージンオリーブ油の食事。

Image_001 全粒パンはBoulangerie Bonheur(ブーランジェリー・ボヌール)でいつも買う。これに秋ウコンをたっぷり塗って、ひとつまみの黒コショウをかけ、さらにオリーブ油で重ね塗りをして食べる。

以前はウコン(ターメリック)を成城石井で買っていた。30g入で300円位だったと思う。いまはアマゾンで井藤漢方製薬製の200g入パックが886円のものを使っている。相当割安でたっぷり使える。送料も無料だからありがたい。クルクミンの含有量を表示してあるのはこのメーカーだけだ。

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今日のAFB Newsで「カレーのスパイス、大腸がん治療に有効か 英大が調査へ」の記事があった。

【5月8日 AFP】進行性の大腸がん治療で、カレーに用いられるスパイス成分クルクミンに効果があるかどうかを調べる研究が、英レスター大学(University of Leicester)で実施される。

クルクミンは、数百年も前からインド料理やタイ料理に用いられてきたスパイス、ターメリックの成分。鮮やかな黄色をしており、カレーなどの色や香り付けに使われる。

レスター大のがん医療研究センターECMC(Experimental Cancer Medicine Centre)の研究チームは、標準的な大腸がん治療にクルクミン錠剤の処方を安全に追加することが可能かどうかを調べる予定だ。

英国立健康研究所(National Institute for Health Research)とともにECMCに共同出資している英NGO、Cancer Research UKによると、これまでの研究で、クルクミンが、抗がん剤の持つ大腸がん細胞の殺傷力を高めることが実験室レベルで確認されている。

ECMCのウィリアム・スチュワード(William Steward)所長によれば、大腸がんでは、副作用を伴う抗がん剤治療は患者への負担が大きく長期間は続けられないため、転移が広がった後では治療が難しいという。

「クルクミンにがん細胞を抗ガン剤に効きやすくさせる効果があるという見通しは刺激的だ」とスチュワード氏は語る。仮にそうであれば抗がん剤の量を減らすことができ、その結果、患者の副作用も減って治療を今までより長く続けることが可能となる。

大腸がんは世界で3番目に多いがんで、2008年には124万人が大腸がんと診断されている。英国では2番目に多いがんで、2010年には1万6000人が大腸がんで死亡した。(c)AFP

安全性の確認試験が始まったというニュースだから、効果があるかどうかこれから試験をするのだが、少なくとも実験室レベルでは抗がん剤との併用で効果が期待できるようだ。

このブログでも過去にクルクミンに関して紹介している。<こちらこちら> 重篤な副作用がなくて、ある程度のエビデンスがあるものなら試してみようというのが、私の代替療法に対する基本的姿勢だと、いつものように書いている。ウコンもその一つである。

健康食品の素材データベース」でウコンを確認しても、

・健常成人14名 (平均29±1歳、スウェーデン) を対象としたクロスオーバープラセボ比較試験において、ウコン6 gの単回摂取は、75g糖負荷試験の血清インスリン濃度を上昇させたが、血漿グルコース濃度やGI (グリセミック・インデックス) 値に影響は与えなかったという報告がある (PMID:20937162)

そうだから、糖質制限食とも矛盾しない。ただ、がんに関してはまだ明確なエビデンスは揃っていない。『がんの補完代替医療ガイドブック 第3版』にも次のように書かれている。

がん患者さんによく利用されている健康食品のキチン・キトサン、レイシ、ウコン、クロレラ、フコイダンに関しても同様に、米国立医学図書館のデータベース(パブメド)を用いて、抗がん効果を検討した臨床試験が行われているかを調べました。
 その結果、健康食品の摂取によってがん患者さんの免疫機能が活性化されたり、がんに伴う症状や抗がん剤の副作用が軽減されたりする効果を検討している臨床試験結果が数件あり、その有効性も一部の健康食品では認められていました。しかし、健康食品の摂取だけでがんが縮小した、もしくは生存が延長したということをヒトで証明した臨床試験は、いずれの健康食品においても検索されませんでした。
 ですから今のところ、健康食品は標準的がん治療に対する補完的な意味合いが強く、健康食品の抗がん効果に過大な期待を抱くことには注意が必要です。

ただ、10人に1人に効果があるものを10種類試せば、私にも効果が期待できると考えることも可能だ。高価でなければ、副作用がない範囲で試せば良い。

日経サイエンスの2007年5月号にも同じような記事が載っている。クルクミンについては相当以前から研究されているようだが、いまだにはっきりした効果は認められていない。

これでがんが消えてなくなるなどと、代替療法に過剰な期待をしてはならないが、一方で”がんを育てない体内環境を作る”ためには、代替療法を「無視するのは勿体ない」。

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2012年5月 8日 (火)

原発再稼働と電力需給

「一定の安全が確認されたから、再稼働させる」と言いますが、これも東大話法でしょう。”一定の”というのもよく使われる欺瞞的であいまいな言葉です。”一定の”の中身がわからない。どうやら「ある程度の」の意味で使っているようだが、村上陽一郎氏にこんなエッセイがある。

話が飛ぶが、最近の「一定の」という言葉の誤用は目に余る。「一定の評価が」とか「一定程度の」などと使われる。別段NHKを特に信頼しているわけではないが、NHKのアナウンサーでも平気でそう言う。しかし、もともと「一定の」というのは「ある値に定った(変動しない)」という意味で、「ある程度の」(英語で言えば<a certain>)とか「多少の」というような「ぼやかす」意味は持たなかったはずだ。

あいまいな表現にしておいて、ことが起きれば責任はとらない。まさに東大話法。とは言え、言葉も所詮は時代に応じて変化する。「自分的には」なども、これを聞くと私はどうにもがまんがならないのだが、いつの間にか壮年の人間まで使うようになった。

ともあれ、「一定の安全が」とは「ある程度の安全が確認されたら」という意味で受け取ってね、ということだろうが、そもそも「安全」は確認できるものなのか?「右を見て、左を見て、横断歩道を渡りましょう」と小学生には教えているが、てんかん発作を起こした車が突っ込んできたらどうにもならない。原発の安全が「ある程度の」でも困る。だってあなた方は「原発は”絶対に”安全だ」と言ってきたのではないか。

今日の東京新聞「こちら特報部」は『政官電~停電恫喝ネットワーク』と題した記事で、経済産業省計の匿名の研究者に取材し、「電気が足りないは原発再稼働への脅しだ」として、医療機関や冷凍冷蔵倉庫、データセンター、半導体工場のクリーンルームも、電気の制御システムの変更で10%以上は節電できると証言させている。日本IBMは省電力ビジネスに取り組んでおり、クリーンルームで38%の節電をした実績があるとも書いている。

小出裕章氏は、さらに「節電する必要もない。それでも電気は足りる」と述べている。

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これは小出氏の電力需給グラフだが、2010年(猛暑だと言われた)までの瞬間最大需要電力量である。ごらんのとおり、水力発電と火力発電で足りている。原発はなくても、更に企業の自家発電分が余力としてある。電力会社は、本当に電力安定供給の責任を果たそうとしているのか疑わしい。

昨年5月19日の佐賀新聞で九電の社長は、燃料確保ができないから「この夏最大で15%の節電が必要」とし、「これは脅しではない」と言っていたが、5月27日の西日本新聞で『石油連盟の天坊昭彦会長(出光興産会長)は26日の記者会見で、九州電力が調達が難しいとしている火力発電用の燃料について「全体的には足りている。今から、夏の手当てができないとは考えられない」と述べ、九電の主張を真っ向から否定した。』と報じられ、嘘っぱちの『脅し』だったことがばれてしまった。もちろん節電など必要なかった。

このように、多くの国民が電力会社の言うことなど爪の垢ほどの真実もないとわかっているのだから、おぞましい想像だが、彼らとしては、この夏はどうしても電力不足が生じて大停電が起きて欲しに違いない。彼らなら、火力発電を故意に故障させ、揚力発電をサボタージュしかねない。

それを心配して、田中優が警鐘を鳴らしている。拡散希望だというから全文を紹介する。

■□■□◆◇◆◇■□■□◆◇◆◇■□

<緊急拡散希望!>

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◇■ 田中優より ■◇
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■「偽装停電の夏」をくいとめよう

5月5日の今日、北海道電力の泊原発が停止し、42年ぶりに原発の稼働していない日を迎えた。

うれしい日に申し訳ないのだが、この先の不安を伝えたい。

ぼくとしては珍しく、拡散してほしい話だ。

何かというと「偽装停電」の不安だ。市民が「原発なしでも電気は足りる」と言っている最中、停電させるのは「やっぱり原発が必要なんだ」というPRに使える。
電力会社と政府は、去年も「計画停電」を偽装した。

その前に「需給調整契約*」を使って大口契約者の電気を止めれば足りたのに、それをしなかった。しかもピークの出ない土日や平日の夜間、街路灯まで消した。

これは偽装だろう。そこまでする人たちが、この「原発は不可欠」と訴えたいこのタイミングを逃すだろうか?

もともと家庭の電気消費は少ない。2010年で年間わずか22%にすぎない。
しかも足りなくなるのはピーク消費のある、ごく一時的だけだ。
ピーク時の「夏場・平日・日中」は、家庭の三分の二は不在で、ピークの電気消費に対する家庭消費の割合は1割にすぎないのだ。
だからそもそも家庭の問題ではない。節電すべきなのは事業者なのだ。


しかし大阪市の橋下市長はすでに、「産業には影響を与えず、家庭に冷房の温度設定など負担をお願いすることになる。安全はそこそこでも快適な生活を望むのか、不便な生活を受け入れるか、二つに一つだ」と話し、大飯原発3、4号機を再稼働の問題を、人々のライフスタイルの問題にすり替えている。
それは橋下が2月に経産省や民主党幹部と隠密裏に意見交換した後のことだ。とっくに橋下は心変わりをしている。

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偽装停電させれば、人々の「原発必要神話」は復活する。なんとステキなプランだろうか。
電気消費の半分を占める上位200社は守られて、中小零細では停電して、コンピュータの重要なデータを失う。しかし原発で豊かになるのは200社の側なのだから、これは魅力的な作戦ではないか。

ぼく自身、その問題があるので、無制限に「原発なしでも電気は足りる」とは言って来なかった。
「こうすれば足りる」と、具体的な節電策やら料金設定やらを提案してきたのはそれが理由だ。
日本の電力業界は信用に値しない。日本でなら偽装は可能だと思う。他の先進国よりはるかに情報が公開されておらず、昨年の「計画停電偽装」の実績もあるのだ。日本で隠しおおせる可能性は高い。

ピーク時に電気が足りてしまう危険性は大きく四つある。

1.揚水発電の緊急電力
2.他の電力会社からの融通
3.電力需給調整契約
4.自家発電などの余剰電力 だ。

ぼくが電力会社だったらこうする。

まず、揚水発電所が使えないようにするために発電所の稼働数を減らす。揚水発電は単なるバッテリーだから、前日までの電気があれば貯めておけば足りてしまう。

ここに水を貯めておく余裕はなかった、夜間の深夜電気に余裕がなかったと言っておけばいい。すでに関電は使うことのできる緊急用の老朽化した火力発電所は一基だけだと発表済みだから、この点はカバーできている。

次に、他の電力の融通を受けない仕組みにすることが大事だ。関西電力は、実は中電・北陸電力・中国電力と送電線がつながっていて、余剰電力を受け取りやすい位置にある。
実際には、この融通電力は非常に高くつくことが問題だ。「受け取るより原発を動かしたい」のが再稼働を求める本音だ。だから他の電力会社もひっ迫していることにする。
それはすでに各社発表済だ。

三つ目に大口の大手会社に協力してもらい、停電しない根拠とされてしまう「電力需給調整契約」を結んでおく。東京電力はこれで計画停電を避けられたはずのに、それをせずに計画停電を実行した。ばれないならそのままでもいいかもしれない。でも万が一のことを考えて契約数を増やして、「大口の大会社も努力してくれているんです」と主張できるようにしておく。

四つ目に大企業が持っている自家発電を頼れないものにする。これは電力会社以外の電気を買い取る実績になるからもともとしたくない。東京電力もしなかった。とすれば「系統が不安定になる(電圧が不安定になる)」とでも言っておけばいいかもしれない。
もしくは邪魔になる自家発電を停止させるのがいいかもしれない。「自家発電電気のひっ迫」や「緊急時の発電機は不安定」と言っておけばいいかもしれない。

そして偽装停電させる。中小零細企業は特にバックアップ電源を持っていないから、当然騒ぐだろう。「どうしてくれるんだ、市民がバカみたいに原発なしでも電気は足りると騒いだ結果、我々の業務には大きな被害が出た(実際に大きな被害が発生するだろう)。
やっぱり原発なしでは雇用も守れない、原発再稼働は生命線だ」と怒りだす。
しめしめ、これで原発は当分不滅のものになる。

これが偽装停電のシナリオだ。橋下市長は上に見たようにすでに主張を変え、現実には関係のない「市民のライフスタイル論」に責任をなすりつけている。すでに大阪市を手伝っている市民活動家は梯子を外されている。彼らの面子に配慮したりはしないだろう。

このことを多くの人たちに知らせてほしいのだ。もちろんテレビも新聞もあてにはできない。
後になってから「検証」なんて言うだけだ。
しかし今の私たち市民には、インターネットとSNSがある。彼らが偽装停電ができなくなるくらいに多くの人に知らせよう。ここは市民の伝達力と、原子力マフィアの伝達力の勝負になる。
もちろん彼らの方が物量ともに圧倒的だ。しかし市民の小さな伝達が何度も繰り返し行われることで、彼らの偽装停電を止められることになるかもしれない。

可能ならチュニジアのジャスミン革命のような伝達力を持って、彼らのもくろみを失敗させよう!

* 「需給調整契約」とは、大口企業の電気代を割安にする代わりに、電力需給がひっ迫した際に、電気利用の削減義務を負う契約。具体的には数時間前に連絡を受けて、工場を止めたり、冷房を切ったりする義務を負う代わり、電気料金を安くしてもらう契約。

2012年5月 6日 (日)

原発ゼロ 脱原発への第一歩

昨夜北海道電力泊原発3号機が停止して、42年ぶりに稼働する原発がゼロになった。記念すべき日だ。関西電力は夏場の電力が、15%足りなくなる恐れがあると脅している。であればその根拠となる数字を公開すべきだろう。足りないという一方で、関電の完全子会社がオール電化住宅の販売促進策を継続していると報道されている。なにをか言わんやである。

足りなくなるとしても、夏場の数日間、しかも午後の数時間である。これが過去のデータからの本当の数字だ。ならばこの時間帯をみんなで節電すればよい。テレビの電波を止め、夏の甲子園大会は夕方にビデオで流す。それも2,3日の数試合だけで済むはずだ。

国内26基の原発が定期点検を終えて核燃料を装填していると、3日付の赤旗が報じている。19基は、3.11の福島第一原発の事故後に装填されている。再稼働を淡々と狙っているのだ。

国民の節電意欲は電力会社や政府の予想以上に進んでいる。LED天井照明器具は売上の50%を超えるまで増えている。扇風機が飛ぶように売れている。昨年は計画停電対策として扇風機を買った人も多かっただろうが、今年は「節減のために」購入している。

我が家も寿命がきたものから順に、フィラメントの電球は電球型の蛍光灯に、蛍光灯はLEDにと交換している。量産効果でLED照明もずいぶんと安くなった。

アメリカではオバマ流のニューディール政策として、スマートグリッドへの移行が進められていると聞く。電力網とインターネットが融合して「賢い電力網」なるというものだ。一軒ごとの電力使用量がインターネットを介してたちまちわかる。将来的にはすべての電化製品が無線でインターネットにつながり、全国でパソコンにどれだけ、エアコンにどれだけの電力が消費されているかがわかるようになる。これによって電気使用量のピークを緩和する効果が期待されている。高速道路や幹線道路に設置されているVICSとカーナビが連携して渋滞緩和をすることにたとえればわかりやすいだろう。「情報網」が問題を解決する手段となるのである。

スマートグリッドに対応するには、各家庭にスマートメータが必要だが、東京電力はその計画を進めている。しかし、インターネットではなく自前の光通信網、ネット回線を構築してからはじめるのだという。

我が家も以前は東電の光通信網を利用していたが、道路改修の後に東電は光回線を撤去してしまったので、やむなくNTTフレッツに変えた経緯がある。実質上経営破綻した企業が、広大なエリアに光通信網をしくことは明らかなムダである。すでにあるインターネット回線を利用すれば良いはずだが、東電にはその気がない。スマートメータに関しても世界標準でなく、東電独自の仕様で調達しようとしている。国内の他の電力会社とも整合性がない。

東電は3月21日に「スマートメーター通信機能基本仕様に関する意見募集の開始について」と題して意見を募集している。(募集は既に終了)それに対して、4月20日にスマートメーター研究会が「スマートメーター通信機能基本仕様に対する意見」を提出し、4つのてんで反対している。

  1. この仕様は現在の垂直統合・地域独占の電力構造を固定するものであり、国の定めた電力改革の方向に逆行する。
  2. スマートメーターは電力網と情報通信網が融合する時代の中核となることが期待されるが、今回の仕様にはその配慮がなく、特にインターネットとの相互運用性に欠ける。
  3. 通信規格が東電の独自仕様で他社と互換性がなく、国際標準にも配慮していない。これはメーターの「ガラパゴス化」をもたらし、日本の電機・通信産業の競争力を失わせる。
  4. スマートメーターは国の方針として電力需要抑制(Demand Response)のツールとして使われる予定だが、現行の仕様にはDRへの配慮がない。

さすがは東電、転んでもただでは起きない。

スマートグリッドは、今後の日本の電力需給を大きく変えるシステムとなるはずだ。投資による経済効果も大きい。地域分散型の発電設備、自然エネルギーを使った発電とスマートグリッドを組み合わせれば、将来にわたって原発は要らない。そうすれば電気料は下がる(これについては以前に書いたが、原発があるから日本の電気料は世界一高いのである)。

たかだか夏場の数時間の電力不足のために、こんなにも危険な原発を再稼働させようとする脳みその構造を持っている人たちを、私は理解できない。今日も福島第一からは放射能が拡散して、子どもたちの体を被曝させている。

「起きる可能性のあることは、どんなに確率が小さくても、必ず起きる。明日起きるかもしれない」ことを、福島原発事故から学んだはずである。

2012年5月 4日 (金)

糖質制限食を続けています

久しぶりに糖質制限食の話題。もちろん(プチ)糖質制限食は続けています。朝は玄米と味噌汁、納豆、焼き魚、野菜の炒め物。夕食はご飯抜きのおかずだけ。おかずは肉に魚、タンパク質をしっかり摂るようにしています。もちろん、毎晩 糖質ゼロの『濃い味』もしくは焼酎は欠かしません。

困るのは昼食。外食ではどうしても糖質満載食になりがちです。好物の蕎麦を食べるのは、たまには仕方ないとしても、ラーメンや牛丼ではあまりにも糖質が多くて避けています。ヒントは江部先生の著作にもあったコンビニのおかずコーナーです。ローソン100なら、結構豊富なおかずが揃っています。私の定番はこれ。ゆで卵とヨーグルト、それにベビーチーズ。黒胡椒味がお気に入りです。

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他にも温泉卵、昆布豆、インゲンの煮付けなど糖質の少ないものが結構あります。

HA1cも正常値を維持しています。アマリールも0.5mgを一日に一錠だけ。低血糖症状も出ていません。アマリールも止めてよいほどですが、すい臓のほとんどがない私の場合、止めてしまうのは躊躇すると先生が言っています。ま、薬の方はその先生にお任せです。

体調も良いですね。先に書いた通り、朝の4時からドライブで高遠のさくら見物。奈良井宿など往復600キロを走っても居眠りをするようなことはありませんでした。しかし、先日の7名の方が亡くなった関越道の高速バス事故ですが、670キロまでは一人乗務でも良いとの国土交通省の基準だそうです。これはおかしい。こんな基準で良いとは、深夜に高速道路を670キロを走ったことのない官僚が作ったに違いない。東京から岡山までがほぼ680キロですよ。私ならせいぜい名古屋までが限界です。確かに居眠りした運転手は悪いが、単調な夜間の高速道路を運転してみれば、注意力が散漫になることはよくあるとわかるはずです。

規制緩和が事故の元凶です。バス会社は15万円で請け負ったそうですが、高速料金、燃料代、バスの減価償却費を引いたいくら残るのか。結局しわ寄せはバスの運転手にいくしかない。二人乗車では経営が成り立ちません。運転手は中国残留孤児の子弟だと言います。ここには二重の弱者へのしわ寄せが見て取れます。運転手も犠牲者です。

安ければ良い。市場に任せておけばすべてうまくいく、という新自由主義の規制緩和が、この事故の大本の原因です。そしてそれはまた、福島第一の事故も同じ構図なのです。
航空機も格安航空会社が台頭していますが、大丈夫か?

2012年5月 3日 (木)

放影研の寿命調査(LSS)第14報

放影研の寿命調査(LSS)第14報が出ています。3月にPubMedに発表されていたものが、やっと日本語の概要が読めるようになりました。概要の要点は、

  • がん死亡の17%増加、特に被爆時年齢10 歳未満の群で増加した(58%増加)
  • 全死亡のリスクは、放射線量と関連して有意に増加した。
  • 固形がんに関する付加的な放射線リスク(すなわち、10^4 人年/Gy 当たりの過剰がん症例数)は、線形の線量反応関係を示し、生涯を通して増加を続けている。
  • 全固形がんについて、線形モデルに基づく男女平均の1 Gy 当たりの過剰相対危険度は、30 歳で被爆した人が70 歳になった時点で0.42(95%信頼区間[CI]:0.32, 0.53)であった。
  • そのリスクは、被爆時年齢が10 歳若くなると約29%増加した(95% CI:17%, 41%)
  • 全固形がんについて過剰相対危険度が有意となる最小推定線量範囲は0~0.2 Gyであり、定型的な線量閾値解析では閾値は認められなかった。すなわち、ゼロ線量が最良の閾値推定値であった。

タイトルにもあるように、1950~2003年の被爆者のデータであり、1945年8月の広島・長崎の被ばく後5年間に死亡した人は対象となっていない。また、県外に移住した人なども対象外である。更に遠距離被爆者を比較対象とする、特に問題なのは、内部被ばくをほとんど無視している研究です。多くの問題点が指摘されている研究であるが、それでもなお0.2Gy以下でも統計的に有意であり、閾値は「ゼロ」が最良の推定値だというのだから、「100mSv以下の被ばくは影響ない」との政府・御用学者らの見解の嘘がわかろうというものです。

武田邦彦先生もブログで取り上げているが、<ここここ> 「被爆と健康に関する研究ではもっとも権威のある機関でもあります。被曝と健康 決定版!」などと最大限に持ち上げていますが、過去のレポート13報や12報からみても大きな変更はありません。

2012年5月 2日 (水)

梅ちゃん先生

朝の連続テレビ小説「梅ちゃん先生」の舞台は、終戦直後の蒲田。私の住む街である。梅子の通う城南女子医学専門学校のモデルは、帝国女子医学専門学校、現在の東邦大学医学部である。近所の80歳より上の年寄りは、いまでも東邦医大のことを「女子医専」と呼んでいる。

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大田区は昭和20年の4月から5月にかけての度重なる大空襲によって、蒲田から大森にかけての90%が焼け野原となった。それは当時、東京都内の軍需工場の25%が大田区に集中し、日本の兵器廠としての役割を担っていたからである。この空襲で池上本門寺も被災し、五重塔等の一部を残して消失した。いまでも徳川家の墓石など黒く焼けた跡が残っている。

日本工学院で梅ちゃん先生の番組展をやっているというので出かけた。撮影に使った小道具も展示されていたが、細かいところまで当時の姿を再現している。竹夫が級友に学費を貸すために教科書を質に入れた質札、梅子の卒業証書、下村家の米穀通帳まである。

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米穀通帳には、下村家は「本蒲田第拾班」とある。我が家の地籍も本蒲田(住居表示は戦後蒲田○丁目になった)だから、下村家はこの近くという設定だ。

ジオラマも実に精巧にできていた。妻が言うには、呑川の両岸にはジオラマのような店がたくさんあったと。

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