2017年12月14日 (木)

がん診療拠点病院で免疫療法をやってはいけない、は誤解

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がん拠点病院で保険適用外の免疫療法が行われているのは問題だ、という報道がありました。例えば10月3日付の毎日新聞では、

    全国に約430あるがん拠点病院のうち、5病院が有効性の確立していない保険適用外のがん免疫療法を臨床研究ではなく、自由診療として行っていたことが、厚生労働省の調査で分かった。
    拠点病院は、地域の中核として質の高い医療を行う病院として位置づけられ、有効性が確認されている標準治療の提供が求められている。厚労省は、拠点病院で有効性の確立していない治療を実施する場合は、原則臨床研究として行うよう指定要件を見直す方針。

と報じられています。

ところが、この記事の元となった厚生労働大臣の定例記者会見の詳報を見ると、
厚生労働省 公報「H29.10.3 加藤大臣会見概要」

(記者)
   がんの拠点病院について伺います。一部の病院で、国で確認されていない治療法を実施しているところがあるということですが、今日の検討会で議論されるとのことですが、まず事実関係と大臣の所見をお願いします。
(大臣)
   一部のがん診療連携拠点病院において、有効性などが確認されていないがんの免疫療法がされているとの報道があったわけですが、一般論としてがんの免疫療法はがん患者自身の免疫力を高めることで、がん細胞を排除する新しい治療法ということであります。しかし中には、未だ十分に科学的根拠が蓄積されていないものもあります。

がん診療連携拠点病院では、臨床研究・治験の枠組みで免疫療法を行う、また、標準治療を行った後に、自由診療として免疫療法を行うことは否定されていません。厚生労働省としては、まずはがん診療連携拠点病院等は、全部で434ありますが、これらについて免疫療法を実施しているのか、どういう形で実施しているのか、これについて速やかにまず調査をしたいと思っております。

いまご指摘ありましたがん診療連携拠点病院における免疫療法の取扱いについては、本年8月に開催された「がん診療連携拠点病院等の指定要件に関するワーキンググループ」において、検討すべき課題として指摘をされておりました。明日、更にご議論をいただきたいと考えており、そうした議論と調査結果を踏まえて、対応を考えてきたいと思っております。

がん拠点病院は全国どこでも均質ながん治療を提供することが目的(均てん化)であり、基本は標準治療を行います。これは当然のことです。それ以外の新しい治療は、臨床研究として行うべきです。これも当然のことです。

しかし、読売の記事

「有効性や安全性が確立していない保険適用外のがん免疫療法について、厚生労働省は、国指定のがん診療連携拠点病院では臨床研究としての実施を原則とする方針を決めた。」

は、怪しい免疫療法を行っているがん拠点病院があるともとれ、厚生労働省が免疫療法を否定しているかのようにもとれます。厚生労働省は、けっして免疫療法全体を否定しているのではないのですが。

「がん患者に最後まで寄り添う、けっして見放さない」とスローガンにあげるが、標準治療が終わったら「あとは緩和で・・・」という医者と、「免疫療法ならうちでもできるから」という医者のどちらが患者にとって救いになるか、言わずもがなだろう。

なかには病院の片隅で培養キットを使って免疫細胞を培養しているような、怪しげなクリニックも存在しますから、悪貨が良貨を駆逐することになるのでしょう。

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2017年12月11日 (月)

腰痛の常識が変わるーこれで治そう

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腰痛の常識が変わる

2013年に、NHK「クローズアップ現在+」で『腰痛 2800万人時代 ~変わる“常識”~』が放映されています。それによれば、

通常、脳の側坐核という部位が痛みを抑える物質を出すことで、必要以上の痛みを感じずに済むようになっています。
しかし、側坐核はストレスを受けると、機能が変化します。
痛みを抑える物質が少なくなり、僅かな刺激も痛みとして感じるようになってしまうのです。

福島県立医科大学 紺野愼一教授
「仕事の収入に対する不満、あるいは職場関係で何か問題がある場合、ストレスや不安やうつ、それから、その方の生活環境というのが腰痛の発生に関係していると分かってまいりましたので、今まで注目されなかった心理社会的要因に注目していただく必要がある。」

腰痛の原因はストレスだった!

NHKスペシャル「腰痛・治療革命~見えてきた痛みのメカニズム~」でも、長年腰痛に悩まされてきた俳優の笹野高史さんが出演して、

治療しても効果がなく、一度治ってもぶり返すなど長引く「慢性腰痛」に苦しむ人は1400万人と推定される。最先端の治療現場では、「脳」のある働きを改善し、慢性腰痛を克服する対策が、大きな成果をあげている。例えば腰痛への不安を解消する映像を見たり、恐怖心を克服する運動をするなどの対策を取るだけで、改善する人たちがいる。専門的な心理療法で、極めて重い症状の患者の腰痛が改善するケースも出始めている。

と放送されていた。

厚生労働省の「腰痛診断ガイドライン」によれば、腰痛の原因が特定できない「非特異的腰痛」が85%もあるそうです。

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そして「最近では、職場の対人ストレスなどに代表される心理的要因も注目されるようになってきています。例えば、「仕事の満足度が得にくい」「働きがいが感じられない」「仕事中にイライラすることが多い」「上司や同僚とうまくいかない」「患者や利用者から嫌がらせを受ける」と書かれています。

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2017年12月 9日 (土)

ステージ4aで5年生存を果たしたみのさん

池田実さんのストーリー

がん患者100万人のための生活情報メディア『MillionsLIFE』に、『すい臓がんカフェ』にもたびたび参加されている池田実さん(みのさん)のストーリーとインタビューが載っています。ステージ4aのサバイバーです。

長文ですが、膵臓がん患者として、読み応えがあり、気づきと共感のできる記事です。

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【ストーリー】池田実さん すい臓がん ステージ4 サバイバー

このストーリーの目次

  1. 【ストーリー】池田実さん すい臓がん ステージ4 サバイバー
  2. 第1話「IT業界を経て会社設立へ」
  3. 第2話「胃腸の不快感」
  4. 第3話「唐突なすい臓がん告知」
  5. 第4話「入院~検査ずくめの日々」
  6. 第5話「余命3ヶ月」
  7. 第6話「医師が決断したオペ」
  8. 第7話「手術を終えて」
  9. 第8話「退院・帰宅」
  10. 第9話「死の受容と抗がん剤治療」
  11. 第10話「治療の終了へ」
  12. 第11話「復職。がんから2年。」
  13. 第12話「薬の力を借りながら」
  14. 第13話「5年を迎えて」

 

終末期を意識して、がんによる死を受け入れる。
この心境は池田さんにとって悪くなかった。
なぜならインターネットで検索して、すい臓がん、治療、予後、などの情報を調べれば調べるほど明るい情報は無かった。
ほとんどの患者が再発・転移を経験するとあり、自分もきっとそうなる、そんな気がした。
その運命にあらがって、「生命」に執着すると、かえってつらくなる。
だから、人生の終末が平均的な日本人男性よりも早まるかもしれないが、「悪くない終わり方だ」と心を整理すると気持ちが楽になる。
当初、心配していた妻にそれを話すと、池田さんの考え方を受け入れた奥さんは気が楽になったという。

池田実さんのインタビュー

【インタビュー】池田実さん すい臓がん ステージ4 サバイバー

「がん(すい臓がん)で死ぬのは、人生の終わり方として悪くない」という心の整理は、年齢が69歳だからそのように考えたのでしょうか?もし、40代、50代であれば、そのように心を整理されなかったと思いますか?

おそらく、もっと若ければ違うと思います。責任も執着も沢山あるので、簡単には整理できないのではないでしょうか? 子供が小さいとかであれば、なおさらだろうと思います。
そう考えると、かなり年を取ってからの癌の発病だったので気持的に大分楽だったはずです。

進行したすい臓がんを経験して感じたこと

生物を構成する細胞は、生存期間がプログラムされており必ず死に、新しい細胞が生まれ、それに取ってかわります。人間も細胞からできており、必ず死ぬことを免れません。
そうであれば、生への執着が強すぎるのは不幸ではないでしょうか。
自分は、抗らえない場合は、あきらめ(安心立命)の境地を目指したいと思います。
少なくとも死の間際には全てから解放されて安寧でありたい、そうでないと救われないのではないかと思います。
今は、そのゴールを目指すために与えられた時間だと思っています。

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『すい臓がんカフェ』にも参加

たくさんの気づきがありますね。次回の『すい臓がんカフェ』にも奥様と二人で参加される予定です。ステージ4でリンパ節への転移もありながら、なぜ5年以上も生存し元気なのか。お話を伺うことができますよ。

また、当日の講演は、肝臓への転移がありながらも、さまざまな補完代替医療も取り入れてがんが消失した山田信祐の講演『やれる事は全部やってます。~ケトン食、運動、補完代替医療他~』もあります。参加して希望をお持ち帰りください。

参加申込みはこちら→ 『すい臓がんカフェ』オフィシャルサイト

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ビワの種ががんに効く? 農林水産省が警告ービワの葉温灸は?

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農林水産省がビワの種子粉末に警告を出したというこちらの記事。

「ビワの種の粉末食べるな」農水省が警告 食品回収続出もネットに残るレシピ

ビワ、アンズ、ウメ、モモ、スモモ、オウトウ(サクランボ)などのバラ科植物の種子や未熟な果実の部分には、アミグダリンやプルナシンという青酸を含む天然の有害物質(総称して、「シアン化合物」と言います。)が多く含まれています。 一方で、熟した果肉に含まれるシアン化合物はごくわずかです。果実を未熟な状態で食べてしまったり、果実を種子ごと食べてしまったりすることは稀(まれ)ですので、通常、果実を食べることによる健康影響は無視できます。 

しかし、種子を乾燥して粉末に加工などした食品の場合は、シアン化合物を一度に大量に食べてしまう危険性が高まります。高濃度のシアン化合物が検出されて回収が行われているビワの種子粉末食品のうち、特に濃度が高いものでは、小さじ1杯程度の摂取量でも、健康に悪影響がないとされる量を超えて青酸を摂取してしまう可能性があります。 

ちなみに、青梅は、熟していないのでシアン化合物が高濃度に含まれていることが知られており、そのままでは食べるのに適していませんが、梅干しや梅酒、梅漬けに加工をすることにより、シアン化合物が分解し、大幅に減少することが知られています。  種子を単純に乾燥・粉末にしたような食品では、シアン化合物はほとんど分解せずに残っている可能性があります。(農水省の通知から

アミグダリンが癌に効くという説は以前からあります。釈迦が説いたインドの経典の中から「大薬王樹」=ビワ(枇杷)で全ての病気が治るという文章があったことが始まりだとも言われています。

しかし、現在ではビワの種にも葉にも抗がん作用がないことが明らかになっています。以下『「健康食品」の安全性・有効性情報』からの抜粋。

米国の生化学者Ernst Krebsがビターアーモンドの仁から抽出したレートリル (=アミグダリン) ががんの増殖を抑制するとの説を唱えたことから、米国やメキシコを中心にがんの治療に用いられた時期がありました。

しかし、米国国立がん研究所 (NCI) は、レートリルの効果を検証した臨床研究に基づき、『レートリルはがんの治療、改善および安定化、関連症状の改善や延命に対しいずれも効果がなく、むしろ青酸中毒をおこす危険性がある』という結論を出しています。現在、FDA (米国食品医薬品局) は米国内でのレートリルの販売を禁じています。それにもかかわらず、レートリルは現在でも「アミグダリン」や「ビタミンB17」などの別名でインターネットなどで流通している実態が報告されています 。

大量に摂ると死亡例を報告されているので、注意が必要です。

ビワの葉温灸はどうだろう。多分東城百合子氏あたりが広めたのだと記憶しているが、皮膚からアミグダリンを吸収しても極わずかだろうから、害にはならないだろう。温灸が癌に効くという科学的証明もない(プラセボ以上の効用がない)が、気持ちが良くて「害にならないのなら」無下に否定することもないと思う。プラセボ効果ぐらいはあるかもしれない。

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2017年12月 8日 (金)

Google検索のアルゴリズム変更で、アクセス減

6日から、急にブログへのアクセス数が半減しています。どうしたのかな?と思っていたら、原因はこれ。

Googleが12/6に医療健康系ジャンルの検索結果を大幅に変更するアルゴリズム更新を行いました。

医療や健康に関連する検索結果の改善について

Google では、今週、日本語検索におけるページの評価方法をアップデートしました。

この変更は、医療や健康に関する検索結果の改善を意図したもので、例えば医療従事者や専門家、医療機関等から提供されるような、より信頼性が高く有益な情報が上位に表示されやすくなります。本アップデートは医療・健康に関連する検索のおよそ 60% に影響します。

Google では、医療や健康だけに限らず、今後も継続的に検索の改善に取り組んで行きます。

医療・健康に特化した更新だとしても検索の60%に影響を与えるというのは、相当大きな変更です。

今回のアルゴ更新の発端となったのは、DeNAが運営していた医療系情報サイトのWELQ(ウェルク)問題ですが、当時大きな問題になりました。Googleは1年経って大きくメスを入れたことになります。

Googleの対応は良いのですが、患者の闘病ブログにもその影響が出ているようです。

「膵臓がん」で検索すると、以前はこのブログは結構上の方になったのですが、ずっと下位になってしまっています。がん研や大学病院などのサイトが上位に来ているのは良いことです。「膵臓癌と闘うおはぎときなこのブログ 絶対3%に入ってやる!」や「きんたろうの家 すい臓ガンのブログ」はまあまあ上の方です。『すい臓がんカフェ』の公式サイトやパンキャンもそれなりの位置に上げっています。

アルゴリズムで判断するのだから、完璧を求めても無理でしょうが、同じような内容の病院サイトばかりが上位に並んで、患者のブログが下位に来ているのは釈然としないです。

こうなると、ブログのキーワードやタイトルも考え直さないといけないですかね。

アフィリエイトサイトは軒並み滅亡ですが、Googleさんはこれで収入を得ているのだから、このままで済ますとは思えませんね。トップには広告も出しているのですから、「信頼のおけるサイト」という基準を設けるのなら、広告をトップにダスのはどうですかね。

Google検索から不正確な医療情報が消える 「前代未聞の規模」

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