ゲルソン療法では膵臓がんは治らない
がん患者の中にはゲルソン療法をやっておられる方も多いのでしょう。星野式ゲ
ルソン療法などは結構人気があるようです。『今あるガンが消えていく食事』という済陽高穂氏の書籍の帯には「膵臓がんが1/3に縮小した」と書かれています。
ゲルソン療法は厳格な食事療法です。コーヒー浣腸、大量の野菜ジュース、塩分は禁止などを厳格に守るように指導されます。私としてはコーヒー浣腸や自分のおしっこを飲むということにはとても抵抗があります。ですからゲルソン療法にはほとんど関心を抱いていませんでした。しかし、シュバイツアー博士が激烈に推奨している方法とはどんなものかという程度の興味はあります。
そこで試しにとジューサーを買ってきて、人参とレタスのジュースを作って飲みました。500ccのジュースを一回で飲み干したのですが、数時間後に気分が悪くなりました。下痢と悪寒がするし、早々にベッドに潜り込んで寝てしまいました。それ以来ジューサーも埃をかぶったままです。
マックス・ゲルソンの書いた『ガン食事療法全書』は読んでいません。しかしゲルソンの娘であり、シュバイツアー博士の主治医でもあったシャルロッテ・ゲルソンの『決定版 ゲルソンがん食事療法』が2002年に出版されています。今日の知見に合わせて新しく出版されたものです。この本では、ゲルソン療法の基本を解説したのち、「第11章 ガンのためのゲルソン療法(基本編)」、「第12章 化学療法中の修正治療」と続きます。
そして、12章には驚くようなことが書かれています。
どの程度であれ、また最後に受けた抗がん剤治療からどんなに時間が経っていようとも、化学療法を受けたことのある患者が、基本のゲルソン療法のまま忠実に実行することは大変危険である。
一度でも抗がん剤をやったがん患者は基本のゲルソン療法はやってはいけないというのです。抗がん剤をやったことのないがん患者を探すのは、不透明な政治献金をもらったことのない政治家を探すよりも困難ではないでしょうか。そこで修正版のゲルソン療法が登場します。ひまし油は禁忌だ、人参ジュースは作用が強いから一日に3杯飲まないように。私が人参ジュースで寝込んだのは1年前の抗がん剤のせいだったのか! とてもじゃないが信じられませんね。
12章の最後の段落にはこんな記述があります。
膵臓がん患者で、以前に化学療法を受けたことがある場合には、残念ながらゲルソン療法でも良い結果が出せない。抗がん剤で膵臓があまりに激しく損傷を受けるからである。
第16章「治った人たち」に「膵臓ガンが消えて15年」と紹介されているエイニーさん(46歳)の場合、1985年当時は膵臓がんのステージ4に有効な抗 がん剤はなかったので、抗がん剤は投与していない。そしてゲルソン療法で完全に消失して、15年間生存しています。彼女の場合抗がん剤の治療をしていな かったのでゲルソン療法が有効だったということでしょう。
ジェムザールのある現在、これを止めてゲルソン療法だけの治療法を選ぶのは勇気の要ることです。抗がん剤をやったことのある膵臓がん患者には、ゲルソン療法は危険なだけでなく、効果は望めないとゲルソン療法の権威が言っているのですね。
済陽高穂氏の著作はトンデモ本ということ。
【結論】他のがんはともかくも、少なくとも膵臓がんの患者はゲルソン療法には期待しない方がよいということです。ゲルソンの娘が「効かない」と太鼓判を押しているのですから。しかし、ゲルソンの主張したこと、がんの原因は食事を初めとする生活および環境汚染にあるということは正しいと思います。マクガバンレポートに代表されるように、アメリカでも日本でも新鮮な野菜をたくさん食べることの必要性は、ゲルソン療法を信じるかどうかにかかわらず、多くの人々が認めていることです。







『老いてはがんに従え』という佐藤昂氏の著作があります。読みたいと思いつつ、手に入れられないでいます。アマゾンで購入すれば簡単に手に入るのですが、私の本購入の基準は、まず区の図書館から借りてみる。そして手元に置いておきたい本であれば購入する。こんな基準で本を買っています。欲しい本を手当たり次第に買っている余裕はないし、本棚がいっぱいになってしまいます。読んでみたらたいしたことは書いてなかったという経験も多かったためということもあります。
今日は先週のCT検査結果を伺いに癌研へ行きまし
た。
最近のコメント