手術後1年

2009年4月14日 (火)

がんを治す性格、悪くする性格

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権現堂堤の桜(3)


あるブログ「予後占い」にこんな記事がありました。

精神状態は、明らかに患者さんの予後に大きな影響を与えます。

現在、ほとんど同じ状態、同じ年で、好対照の患者さんもいます。
とても予後の悪い病気ですが、お一人は、腫瘍マーカーの動きに一喜一憂し、それが上がると、大きく落ち込みます。
もうお一人は、大凶「半年」の似非占いから、すでに3年を過ぎましたが、腫瘍マーカーの数字などまったく気にしたこともなく、検査データの結果の紙は、まったく見ずに、すぐに同伴のご家族に渡してしまい、「お食事は美味しく食べられますか?」に対して、「美味いっすよ!」の一言。

楽しく長生きしてくれているようです。

性格をみれば、その患者の予後が相当な確率で当たるというのです。

冠動脈性心疾患に関するパーソナリティの包括的な研究として、フリードマンとローゼンマンによるA型、B型性格の研究があります。A型の特徴は「過度の競争意識と、いつも期限に間に合わせなければならないという、慢性で持続的な時間への切迫感」の持ち主である。臨床試験と調査により、A型性格と心疾患の相関性は多くの研究者が認めるところとなっているようだ。

がんに関してもパーソナリティの関与があるのだろうか。グリーンとミラーらの心理学的テストによると、ガン患者の特徴として、

  • 成年期までに深刻な感情的問題を経験している(家族との繋がりの崩壊など)
  • 他人の気に入るように振る舞い、これによって愛情を得ようと過剰な埋め合わせをする。
  • これらの試みが失敗すると、怒りや孤独、絶望や自己嫌悪、不安やうつ状態が続く。

彼らに対する友人らの評は、「並外れて立派で、思慮深く、優しい、不平を言わない、ほとんどあり得ないほど善良な人」というのが多かったという。

A型性格は、物事がうまくいっているときは、積極的で行動的、仕事のできる人などの肯定的評価を受けやすく、本人もそのように思っている。しかしいったん歯車がうまく回らなくなると、失望、焦りなどの否定的感情が表われやすい。A型の性格はがん性格でもあると思います。私も典型的なA型人間でした。

アメリカがん協会の会長ユージン・ペンターグラスが1959年に既にこんなことを書いています。

がん治療の経験のある方なら誰でも、患者たちの間には大きな違いがあることに気づいておいでだろう。(略)
私は、治療がうまくいき、何年も具合良く生きているがん患者をみてきた。その後彼らの病気を突然悪化させ、死に至らしめる要因となったのは、第二次世界大戦で息子が亡くなったとか、義理の娘が信じられないとか、長期間失業していることの重荷とかいった、感情的なストレスであったと思われる。(略)
病気の進行は、感情的な苦痛によって影響を受けるという確固とした証拠がある。従って、私たちは医師として、患者が患っている病気だけでなく、丸ごとの人間としての患者の治療にも力を入れて良いのである。(略)
細胞内だけでなく前進的な影響を通して、がんの成長をコントロールする新しい方法の探究を私たちが前進させていくにあたり、この病気の進行を早めたり止めたりできる力が人の心のなかにあるのだという、明らかな可能性にいたるまで、探究を広げることができるよう、私は心から望んでいる。

がんは「気持ち」で治るのか!?―精神神経免疫学の挑戦 (三一新書)

『がんは気持ちで治るのか?』という本があります。副題は「精神神経免疫学(PNI)の挑戦」。こうした本にも近年のより確固とした研究成果を元にして、「がんは気持ちで治ることがある」のだと明言しています。

現在のがん治療の最前線にいる医者も、半世紀前のアメリカの医者も、そしてPNIの研究者もみんな一致して同じことを言っているのですから、こうした『真理』を利用しない手はない。がん患者には大いなる希望です。

飼い猫が交通事故で死ぬ、息子が戦死する、こんな大きなストレスが、病気を悪化させることがあるのですから、ストレスへの効果的な対処方法を身につけることは、長生きした胃がん患者には必須の学習課目でしょう。じゃあ、どうしたらがん性格を変えられるか、明るい気持ちで治療を勧めるためにはどんな方法があるのだろうか。私はサイモントン療法やその他の瞑想法、リラックス法を、患者のそれぞれが自分にあった者を探すことが大事だと思う。他人の評価よりも、自分で納得できる方法を探すべきでしょう。

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2009年4月 4日 (土)

快適寝具「パシーマ」

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                三ツ池公園の桜がちょうど満開でした。


寝るときにはパシーマとサニセーフという寝具を使っている。こP1000334れは三層構造になったシーツのような布で、添加物の全くない脱脂綿とガーゼで作られている。中野孝次が『閑のある生き方』の中で紹介しているのが前々から気になっていて、最近買って使ってみたが、これが本当に気持ちが良い。

買ったのは洗足池の近くにある「こうえつ庵」という焼き物の店。どうして焼き物の店に寝具があるのだろうと電話で確認してから出かけた。応対していただいたのは質素な風情の麗人。この店の主人が使ってみて気に入ったので、店に置くようになったということでした。

これは『一念八十年「綿」にかけた男』の著者、梯禮一郎氏が考案した寝具で、中野孝次の『清貧の思想』を読んだ氏が、「『清貧の思想』を寝具にすると、こういうものになるんじゃないですか」と送ってきたのだという。純粋で無垢、混じり気がなく、見てくれに気を遣っていない。確かに『清貧の思想』だ。「よき老年は長持ちする本はだか快眠健康法―向健快楽物だけを伴侶とし、数は少なくとも、日々使って楽しい日常を送ることこそふさわしいと思う」と書いている。この寝具で素っ裸で寝るのがいちばん良いと『はだか快眠健康法』という本まで書いている。さすがにはだかで寝るには少し躊躇して、パジャマのズボンだけにしているが、肌触りも快適で目覚めもすっきりする。

「自分の権能下にないものを頼るな、あてにするな。これがいつでも哲学の第一の教えだった」と中野孝次は言う。「自分の権能下」にないものとは、妻であり、子供である。なるほど、これらは思い通りにはなってくれない。親が期待するようには子供は育たないものと相場は決まっている。妻も同様。自分の命、これも己の権能下にはない。だからそんなことに頭を悩ませるなという。癌になった。死ぬかもしれない。しかし「命」は自分の権能下にはない。では自分の権能下にあるものは何か。それは自分の「心」である。例え奴隷の身であっても自由な心を持つことができる。

生の短さについて 他2篇 (岩波文庫)

「生きることの最大の障害は期待をもつということであるが、それは明日に依存して今日を失うことである。運命の手中に置かれているものを並べ立て、現に手元にあるものは放棄する。君はどこを見ているのか。どこに向かって進もうとするのか。将来のことはすべて不確定のうちに在する。今直ちに生きなければならぬ。」と、セネカも『生の短さについて』でいうように、癌=死の恐怖におびえ、死から逃れる名案はないかと右往左往している間に「今日」という時間は逃げ去っていく。

「今ここに」この時間を生きなければならない。わくわくする時間を生きることだ。人生は癌との闘いのためにあるのではない。闘いに勝って幾ばくかの時間を得たとして、その時間をどのように使おうというのか。

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2009年4月 3日 (金)

がんのイメージ療法

朝晩2回、ときには昼食後もイメージ療法を行なっています。サイモントン療法といわれているものです。
『念じるだけでがんが治るなんて、迷信だろう』とか、『そんなことができるのなら、オーム真理教の麻原のように身体が浮き上がることだってできるのじゃないか』と考える人がいるかもしれません。

私だって念じるだけでは目の前のペンを一ミリ足りとて動かすことはできません。ニュートンの物理法則に反することは絶対に不可能だということは分かっているのです。しかし、ヒトが脳で何かを感じるというとき、神経細胞は化学反応によって情報を伝達するのです。そしてさまざまなホルモンや情報伝達物質が複雑に連携して、脳からは遠く離れた器官にも影響を与え、細胞を活性化させたり、脈拍を速くしたり、血圧を上げ下げします。右手を動かそうと思えば<念じれば>右手が動くのであり、他人の右手が動くわけではないのです。念力ではなく自分の意志で自分の身体の一部を動かす、当たり前のことです。

プラシーボ効果が存在するということは、「心」が身体に作用することができということであり、医学はその事実を認めているわけです。医師法にも、暗示的効果(プラシーボ効果)を期待し、処方箋を発行する事がその暗示的効果の妨げになる場合に、処方箋を処方する義務がないと規定されています。

[ 処方箋の交付義務 ]
第22条  医師は、患者に対し治療上薬剤を調剤して投与する必要があると認めた場合には、患者又は現にその看護に当っている者に対して処方せんを交付しなければならない。ただし、患者又は現にその看護に当っている者が処方せんを必要としない旨を申し出た場合及び次の各号の一に該当する場合においては、この限りでない。
  一 暗示的効果を期待する場合において、処方せんを交付することがその目的の達成を妨げるおそれがある場合

つまり頭痛だとか胃の不調とかを年中訴えてくるような、ちょっとうるさい患者に対して、毒にも薬にもならないものを処方する。しかし患者が処方箋を見たらばれてしまうので、こうした場合は処方箋を交付しなくてよろしいというわけです。

たくさんのガン患者を診ている医者は共通して、癌が治癒に向かう患者には、前向きであり、楽天的であるなどの性格的特徴があるといいます。待合室で大声で笑い、他の患者を励ましたり、相談に乗ったりしている患者はやはり長生きしているのだと。

乳がんの患者に精神的介入を行った実験では、生存率に有意な差が出たという研究があり、クロッファー博士のクレビオゼンという薬の実験などたくさんの例があります。

『○○を飲んだら癌がきれいに消えたそうだよ』
『それはプラシーボじゃないの』

これが世間の反応ではないでしょうか。しかし、ガン患者にとってはプラシーボだろうがなんだろうが、治りさえすればよいのです。いえ、逆に上手にプラシーボ効果を引き出して治ればよいでしょう。そうして何が悪いのでしょう。心が身体の免疫系に影響を与えることを信じて(これはもう科学的事実だといって良いのだから)、大きなプラシーボ効果を引き出すこと。私が今もっとも力を入れていることです。

川畑伸子さんの『がんのイメージ・コントロール法』、カール・サイモントンの『がんのセルフ・コントロール』『がん治癒への道』、ペルティエの『心が生かし、心が殺す』等の有意義な書籍があります。私はもっぱら川畑伸子さんの本を手引きにしてイメージ療法を行っています。(Amazonでは『がんのイメージ・コントロール法』は品切れのようです。現在改訂版を準備中とのこと)

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2009年3月 5日 (木)

定期検診

今日は3ヶ月ぶりの癌研での定期検診でした。CT検査はなしで、血液検査と主治医の診察だけ。

血液検査の結果は、ヘモグロビンA1Cの値が6.0で、正常値4.3~5.8を少し上回っているが、他の検査項目40個の全てに「異常なし」。膵臓癌になる前よりもよほど健康体です。

腫瘍マーカー、CEAもCA19-9ともに正常値の範囲内ですから、癌細胞はまだおとなしくお利口にしているようです。もちろん全ての癌細胞が手術で取り切れていて、残っていないのだという(私としてはそうあって欲しい)可能性もありますが、それは通常は不自然なことでしょう。切った腫瘍部が大動脈に近く、さらに上腸間膜動脈や下腸間膜静脈などの比較的大きな血管もあります。腫瘍がその数ミリ近くまで迫っていたのですから、血液に乗った癌細胞が"旅"に出ていることは考えておくべきだと思います。しかし近くのリンパ節は全て切除し、組織検査ではリンパ節から癌細胞は一切検出されていないので、仮に"旅"に出た癌細胞があったにしても少数でしょう。

白血球数が5000に上昇していました。手術前でも4000程度で、もともと白血球数の少ない体質ですが、自己免疫力の一応の目安となるこの数値が大きくなったことは嬉しいことです。自己免疫力を高めるためにいろいろなことにチャレンジしてきました。湯たんぽ療法が効いたのか、積極的に歩くことが効いたのか、ビタミンCやAか、それとも玄米菜食と黒ごま、あるいはヤクルトのプロバイオティクス効果なのか、サイモントン療法か、チェロの音が効いているのか。もちろん何が効いているのかは分かりません。相当数の同じ程度の病状の患者を集めて、上に書いた同じ療法をしてみれば、統計的に何が効いたのかが分かるかもしれませんが、癌患者の一人にどの療法が効いているかを特定することは難しいし、結局エビデンスなどというものは、患者本人にとってはあまり意味のないことです。要するに、効果がありそうで安全性に問題が無く、法外な金がかからなければなんでもやってみることです。『当たれば儲けもの』という考えでやってみる。高い薬だから効くということはないのです。化粧品と同じで、安い薬は効果も少ないという誤った常識があり、そうした心理につけ込む悪徳業者がたくさんいます。

ただ、膵臓癌の場合は時間がありません。いろいろと試している間にあっという間に症状が進展してしまいます。時間との闘いです。どの方法を選ぶかも寿命のうちと考えて、結果を受け入れることしかないでしょう。私も「これをやれば確実に治る」ということは書けません。現状で再発していないことが、どの効果によるものなのか、あるいは何もしなくても今の状態になっていたかもしれないし、逆に明日転移し再発するかもしれません。

「病院や療法を選ぶのも寿命のうち」と達観して、自分が選んだ方法に賭けてみる、その決意なしにサバイバーになることは難しいと思います。運が悪ければ、少し寿命が短くなる、いずれは何かの原因で死ぬはずの命が癌で死ぬ、それだけのことです。心のどこかに「まぁ、こんなものでいいか」という気持ちが持てるかどうかが、逆説的ですが、癌に勝つ心構えのように思います。『勝とうとしなければ負けることはない』という老子の教えに通じるのです。

「効果がありそう」かどうかは、自分で調べて判断する。そのために癌患者はいろいろな知識を学ばなければなりません。医者任せでは治るはずのがんも治らないことになります。医者は平均的な治療をしていれば、例えその癌が治らなくても責任を追及されることはないのです。しかし癌は、同じ組織の癌でも一人一人違います。癌は個性的です。統計で平均的には効かないはずの方法が、ある人には劇的に効果を現すということも珍しくないのです。

『魔法の弾丸』がどこかにないだろうか、と探している癌患者がたくさんいます。その気持ちはよく分かります。そんな心理につけ込む悪徳業者や巷で有名だといわれる医学博士がたくさんいます。そんな癌患者を食い物にしている連中の罠にはまらないように、自分の命に対して信念と責任を持つことにしましょう。


インシュリンを分泌するβ細胞、ランゲルハンス島が集中している膵体部や膵尾部を切除しているのに、どうしてインシュリンが正常に分泌されているのでしょうかと、今日の診察で聞いてみました。癌研の主治医の先生の答えは単純明快。『一般的にはそう言われていますが、膵頭部だけ残した患者さんでも、インシュリンを投与する必要のない貴方のような患者は珍しいことではないですよ。教科書にはそんなことは書かれていませんが』とのこと。癌研では年間50例以上の膵臓癌手術をしており、その何割かは私のように膵頭部を残した術式でしょうから、先生の言われるのは実体験に基づいた言葉です。これまでの疑問はこれで解決。

鼻の形が人それぞれ違うように、臓器の形や性格も人それぞれ違う。癌も人それぞれで個性的、ということが改めて分かったということです。

2009年2月24日 (火)

将来は悲観的に、毎日は楽観的に

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                         「語らい」


クスリをもらいにいつもの病院に。『おかしいよなぁ』と、また主治医の先生の言葉。『膵臓が3分の1しかないのに、どうしてアマリールが効いているのか、医者仲間の集まりで聞いてみたのよ。そしたら、開業医の皆さんは、そもそも膵臓癌で手術できた患者をあまり扱ったことがない。症例が少ないというのだよ。更に1年半以上も生きている患者は、ますます診たことがないというわけだ。結論は、アマリールがどうして効いているのか、みんなよく分からないというわけ』

先生はそんな気はないのだろうが、こうたびたび言われると、なんだか私が生きているのが悪いような、不思議な気分になってきた。『先生、効いているんだから、何だって良いではないですか』と私。「将来は悲観的に、毎日は楽観的にですよ。死ぬときが来たら死ねばよいし、自分でコントロールできないことに悩むのはばかげていると思いませんか。今は本当に楽しい毎日ですよ。」と、本来は医者が患者に言い含めるようなことを患者の私が言う。私の診察時間はいつも先生と二人で笑い声が絶えない。

引っ越しのドタバタも落ちつきてきたので、またぞろブログを書き続けようと思う。

今週はずっとExcelのVBAでプログラムを組んでいる。リモートデスクトップ接続でOracleのデータベースにアクセスし、必要なデータをKeySQLでExcelにダウンロードする。Accessのデータベースをいじっていた頃のSQL構文を思い出しながらの作業だから結構時間がかかる。しかし、これがうまく動作したときは快感である。プログラム作りも、やり過ぎない限りは私にとって『わくわくすること』のひとつであり、楽しむことが癌にも良いはずだという気持ちで取り組んでいる。

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2009年2月16日 (月)

引っ越し

しばらくブログの更新をお休みした。ずっと引っ越しの準備で昨日やっと引っ越しが終わり、後片付けも一段落した。

ある研究によると、引っ越し・離婚・離職・家族の死など、種々の出来事によりガンになるリスクが高まるらしい。確かに引っ越しのストレスは相当なものだという気がする。

ストレスによってガンになる、ということは、精神的状態・心の有り様が何らかの身体免疫機能に作用を及ぼしているということある。心の有り様でガンになるのなら、心の有り様でガンを治すことも可能なはずである。こうした考え方を科学的に研究しているのが精神神経免疫学であり、私の今の最大の関心領域だ。人間の脳の働きはまだ多くが謎に包まれており、未解明の領域がたくさんある。そして人間の免疫についても私たちはまだごく一部だけしか知り得ていない。

1985年、ベッティンゲールらの乳ガンの告知を受けた患者が、ガンに対してどのように向Photo き合ったかを調査した研究がある。それによると、告知を受けて絶望した患者の5年生存率は20%程度であり、ガンを積極的に受け止めて闘う姿勢を持って臨んだ患者の5年生存率は90%と有意な差が明らかになっている。この研究から、精神の状態が何らかの方法で免疫に作用をしていることが明らかになった。

ガンを受け入れる、ガンになったという事実を受け入れること。自分にできる最善のことをやること。その結果「死」が訪れるのならそれも受け入れるという心の有りようは、ガンに絶望することとは違う。

ガンで死なないためには、ガンで死ぬことを受け入れることである。逆説的ですか? しかしこれが真実です。

「死」を恐がり、死ぬことを避けようとする心の状態は、結局はガンに心が占領されているのです。余命●年だ、どうしようか、これではガンには勝てない。統計的には余命●年だ。しかし、●年をこれまで以上に充実して生きるにはどうするか。こういう考え方をする患者の方が、結果的にガンから生還する可能性が高くなる。乳がん患者の研究もそうした事実を述べているのです。

本来の自分に戻る。笑って生きる。のめり込めるような趣味を作る。他人との良いコミュニケーションを築く。身体によいものを少しだけ食べる。歩く。本来人間はこうあるべきだという生き方が、結局はガン患者にとっても良い生き方だということです。

2009年1月25日 (日)

ガンとこんにゃくゼリー

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こんにゃくゼリーによる窒息事故が報道されていた。マンナイライフ社は堅さや弾力性を少し変えて販売を再開したという。会社の販売再開については賛否両論があるという。

厚生労働省の調査によると、食べ物による窒息死者数は例年4000人を超え、平成18年は約4400人に上る。こんにゃく入りゼリーによる事故が社会問題 化したこともあり、厚労省の研究班が今年、全国の救命救急センターや政令指定市の消防本部を対象に事故事例(18年)を調査したところ、救急搬送された人 の大半が65歳以上の高齢者と10歳未満の子供だった。

08年の厚生労働省の調査では、原因を把握できた窒息事故803件の内訳は、

餅                     168
パン                       90
ご飯                       89
魚介類                    62
肉類                       60
果実類                    60
すし                        41
アメ                        28
団子                       23
ミニカップ入りゼリー  11
こんにゃく                10

となっており、こんにゃくゼリー(ミニカップ入りゼリー)による窒息事故は決して多いわけではない。というより、むしろ意外だったパンによる窒息事故数よりは遙かに少ない。「どうしてこんにゃくゼリーばかりが悪者にされるのか」という反論にも一理はありそうだ。もちろんこんにゃくゼリーの大きさや形を改善すれば事故は少なくなるだろうとも思われるので、対策を取ろうとしない業界を非難する立場も理解できる。

しかし、ここでこんにゃくゼリーが悪者かどうかを判断するつもりはない。どうしてか「ガンによる死」を連想してしまうのである。

ガンによる死は、全死亡原因の中で今では第一位を占めているようだ。だから窒息事故に占めるこんにゃくゼリーの割合よりは確かに高い。私が言いたいのは、「どうしてガンによる死だけが恐れられるのか」ということであり、その根拠が希薄なことに、こんにゃくゼリーとの類似性を見るからである。いわば、ガン=痛みに七転八倒して確実に死ぬ、こんにゃくゼリー=危険な食べ物という等質性だといっても良い。

しかし、餅による窒息死がこんにゃくゼリーによる窒息死よりも楽で良いとは思わないが、ヒトはいずれは何かの死因で死ぬのだとしたら、ガンによる死が、他の原因による死よりも決して悪いものだとは思えない。私の弟はバイクによる交通事故で若くして亡くなったが、死に際して何の準備もできず、交際相手の女性に別れの言葉を告げることもできずに逝ってしまった。交通事故死と他の死とを比較する時間的余裕は、弟にはなかった。

ガンは幸か不幸か、死を迎えるまでに幾分かの時間がある。死の恐れを十分に感じる時間がある。死を準備し、与えられた時間をどう過ごすか、自分で決めるための余裕がある。この時間を、死を恐れ、どうにか助かる方法はないか、特効薬はないかと右往左往して、ガン難民となって過ごすか、まぁ俺の人生はこんなものさと、死を受け入れて過ごすか、どちらを選ぶかは自分の選択に任されている。多くの患者は前者の方を選ぶが、後者を選んだ患者は、与えられた時間を十分に楽しみ、やりたいことに没頭して過ごす。
そうして、どういうわけか、死を受け入れて悠々と生きたものが、腫瘍が縮小して、ときには完全緩解することがある。

ガンは心の有り様で治すことも、悪くすることもできる。これは今日の精神神経免疫学が科学的に明らかにした到達点である。
余命宣告を受けようが、「後はホスピスですね」と言われようが、そんなものは蹴っ飛ばせばよい。

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2009年1月 2日 (金)

明けましておめでとうございます。

新年 明けましておめでとうございます。Sdim0091

と書くには、いささか躊躇するような世相です。近所の公園には、解雇された 派遣社員らしき人が寒そうに横たわっています。まだホームレスにはなりきれないが、さりとて勤め人風とも見えないような方が増えてきました。この寒空、どうか死なないで春まで持ちこたえてください。


お知らせです。書きかけ中だった、左の「ウェブページ」にある「私のがん攻略法」を書き終えて正式にアップしました。これまで行ってきた、現に行っている治療方法を紹介しています。

昨年の1月13日のこのブログにはこう書きました。

新自由主義経済の破綻が誰の目にも明らかになってきたのが今年の年初からの特徴であり、その兆候が一層明らかになる年となるに違いない。

20世紀の帝国主義は軍事力を背景にして他国を従わせてきました。アメリカは9.11以降もその考えを一層露骨にしてきましたが、そのアメリカの中枢部をオイルマネー・中国マネーなどの政治的意図をもった政府系ファンドによって「爆撃」されたということです。21世紀の世界が大きく変わりつつあります。

今年も予想通りに、大変な激動の1年になることでしょう。


Window Mobile OSを搭載したスマートフォンが各社から出るようになってきました。約2年前に、スマートフォンで動作するアプリケーションを作ろうと準備したことがありました。

EclipseとJavaでiアプリとして開発する予定で環境を構築していたのですが、そうこうしている間に膵臓がんになってしまい、中断。退院後Windows Mobileの環境で開発することに変えて、Visual Studio 2005とWindows Mobile 5.0 PocketPC SDK をインストールして準備を整えてきました。しかし、まずは病気への対応、再発をしない、転移をしないために必要なことをやりきるということが一番の大事と、これまで作業を中断してきました。

年が新たになった折りに開発を再開しようと思い立ちました。Windows Mobile は6.0にバージョンアップしています。各社から続々販売されているスマートフォンも、そのほとんどがWindows Mobile 6.0 対応となってきました。それで今日は5.0から6.0へのバージョンアップを実行。

をインストールしました。

動作確認のために最初のプロジェクトを作成してデバッグ。日本語エミュレータもきちんと動作しているようです。
ということで、改めて新年のご挨拶を・・・・・・
Newyear

2008年12月31日 (水)

今年の締めくくりと来年の予想

このブログも開設以来35000のカウントになりました。一日平均で300人、多いときにSdim0122 は600人の方に閲覧していただくようになりました。膵臓がんは年間で約2万人の新たな患者さんが生じて、年間で2万人の同じ数の患者さんが死亡しております。癌の中でもそれだけ厳しい膵臓がんですが、多くの患者さんがあきらめずに何か手立てはないかとインターネット上で情報を集めているのです。

そんな癌患者さんに、私の経験や治療に関して考えてきたこと、やってきたこと、あるいは生きるとはどういうことか、癌を得てこれからの人生をどのように過ごそうとしているのかなど、悩み迷い右往左往しながらの私のサバイバーへの旅日記ですが、少しでも参考になっていただけたらこんなに嬉しいことはありません。

来年はどのような年になるのでしょうか。自分に関しては再発・転移をすることなく、桜が見られて、61歳の誕生日を迎え、お盆には父母の供養ができて、秋には日本のきれいな紅葉を写し撮ることができ、そしてまた正月を迎えることができるだろうか。そうしなければならないと覚悟を新たにしています。

日本と世界はどうなっているのでしょうか。Sdim0097

世間で「新自由主義経済」がまだ有効で、「市場に任せておけばすべて はうまくいく」と思われていた今年の1月以来、このブログでは時折それへの批判を書き続けてきた。アメリカのサブプライムローンの破綻、アメリカ式の金融経済の破綻が、今では誰の目にも明らかになってきた。「公から民へ」のかけ声の下、教育、医療など公共的な部門に「資本の論理」を持ち込んで、己のみ利益を上げようとし続けてきた大資本が作った商品を買ってくれるべき購買層がいなくなってしまった。作った商品を買う中産階級がいなくなれば資本主義経済が成り立たなくなるという、あまりにも単純で、冷酷な事実を前にしては、キヤノンの御手洗やオリックスの宮内、トヨタの奥田らは、単に欲深いだけの人物であったということだ。

「公から民へ」「市場は間違いを犯さない」と言ってきたその当事者が、アメリカ政府に対して緊急融資の無心をし、ビッグスリーは実質的に国有化され、社会主義経済のようになってきた。

ここで来年を大胆に予想してみよう。

  • ドルの基軸通貨体制は終わる。ドルが暴落して80年前の大恐慌以上の超巨大恐慌がくる
  • ドルも円も、すべての紙幣が紙くずとなり、もちろん株券も紙くず同然となる
  • ユーロ、中国元、円の多重的な基軸通貨体制になる。日経新聞の為替レート欄が、円・ドルレートから、円・人民元レート表示に代わる。
  • アメリカに代わって中国が世界経済の牽引車となってくる。それには時間がかかるのでその間は世界的に悲惨な状況が続く。
  • 新自由主義経済とは一線を画してきて、力を付けつつある中南米諸国が台頭してくる
  • 日本は9月まで総選挙が行われず、自民党と民主党の国民を無視した党利党略のために、世界経済の大転換期に有効な手を打てないで、世界恐慌のもっとも大きな影響を被った国となる。
  • オバマ大統領は、チェンジを実行に移そうとするが、産軍共同体の妨害に遭い思うに任せない。そのため国民の支持が離れようとする。
  • 400発の核弾頭を保有するイスラエルが、いくつかの核弾頭を中東諸国の主要都市とロシアに向けて打ちこみ、第3次世界大戦の危機になる。戦争が恐慌を救う唯一の手段だと考えた産軍共同体の仕掛けた謀略に、世界の世論が傾いたためである。
  • オバマ大統領が暗殺される。

オバマ大統領の暗殺とイスラエルの核弾頭発射は、あって欲しくはないが、相当の確率で起きるかもしれないと思っている。80年前の大恐慌がナチスとヒットラーを生んだように。

新自由主義経済の破綻がこれほどまでに明らかになったのに、日本の政府は未だに気づいていない。米軍基地の辺野古への移転、グアムへの海兵隊の移転に税金をつぎ込もうとしている。アメリカはもう日本の面倒など見ている余裕はなくなるというのに、未だにしっぽを振って10兆円もIMFに差し出したあげくに、ブッシュに会ってももらえなかったピエロのようなアホウ総理大臣、徳川幕府最後の将軍ならむ、自由民主党最後の総裁。

「癌は心優しいメッセージ」であり、これまでのあなたの生活が間違っていたんだよ。これまでの生き方を180度転換しない限り、癌細胞を切り取り、抗がん剤でやっつけることができても、身体の免疫力が弱ったままでは本当に治ったことにはなりません、というメッセージを告げているのだ。

世界経済も同じ。今の恐慌寸前の状況は、これまでの方法が間違っていたんだよ。180度考えを変えなさい、というメッセージでしょう。今気づいたのならまだ間に合うかもしれない。「チェンジ」が必要なのは世界全体です。

「生かされるままに生き」てきたこの1年。
みなさん、よいお年をお迎えください。

2008年8月29日 (金)

癌研の定期検査

約4ヶ月ぶりの癌研での定期検査。といっても血液検査だけです。

腫瘍マーカーの値はCEAが3.8と、変化なしで正常値の範囲内です。CA19-9は21.1と、前回の31.2から大きく減少していました。退院後これらの数値が正常値の範囲内ではあるが、ずっと右肩上がりを続けていたので、念のためにとPET-CTを撮ったりしてきたのですが、今回の値を見る限り安定してきたようです。

白血球数も4400個/μlで、増加しています。リンパ球の割合は46.9%でしたから、リンパ球の実数は約2000となります。免疫力を維持できているといわれる数値が1800~2100以上ですから、免疫力もそこそこ回復してきているようです。

ただ、全体の白血球数をもう少し増やしておくべきだと思っています。これまでは玄米菜食と運動、ストレスをためない生活ということを中心にしてきました。サプリメントには手を出さないできたのですが、有効性の実証されている範囲内で妥当なサプリメントを探した方がよいのかもしれません。再発させない、転移させないためには、自分の免疫力を高めること以外にはありません。

私の過去の白血球数を見ると、2005年4月-3800というような値でした。手術の2年前ですが、このころには相当免疫力が下がってきていたのが分かります。これで無理は仕事や生活を続けていたのですから、ガンになるのは当たり前です。ガンは自分が作ったという所以でしょう。もちろん白血球数は免疫力のごく一部の指標にしか過ぎません。解明されていない免疫という能力を、簡単に推し量ることのできる便利な指標と考えるべきだと思います。

サプリメント選択の基準は、①第三者により効果が実証されていること、②高価でないこと、③身体に害のないこと、副作用のないこと、です。

Dr.ワイルは「癒す心、治る力」で、

朝食時  ビタミンC         1000~2000mg
      天然βカロチン  25000IU
昼食時  天然ビタミンE      400IU
      セレニウム      200~300μg
夕食時  ビタミンC         1000~2000mg

を推奨しているようです。抗酸化作用により細胞中のフリーラジカルを抑制する効果が主なようです。
Dr.ワイルはご自身のHPでサプリメントやその他の相談にも応じているようですね。

ビタミンCの大量投与には抗がん作用があるということは、多くの研究がされているので有効性はあるはずです。

しかしこの量のビタミンを摂るとすると、国内のメーカの製品ではずいぶん高価になってしまいます。欧米ではこうしたサプリメントの普及が日本以上に盛んなようで、品質の良い商品が妥当な価格で購入できそうです。Dr.ワイルの勧める量を摂っても、一ヶ月3000円程度で収まります。これなら継続してやれそうです。こうしたサプリメントは継続することで身体の基礎免疫力を高めるのが目的ですから、一ヶ月数万円もするようでは継続していくことは難しいと思います。

楽天市場で探せば、アメリカからクロネコ国際便で送ってくれる業者がいくつかあります。Dr.ワイルが勧める十数種類のビタミン類をバランスよく配合したというような製品も登場しています。ワイル博士の写真がラベルに使用されていて、売り上げの一部が「自発的治癒」の普及に提供されるらしいことが書かれています。

ともあれ、もう少し自分で調査してから考えることにします。

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