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2008年3月

2008年3月30日 (日)

桜見物 千鳥ケ淵

しばらくブログの更新をサボりました。サボったわけではないですが、少し考えるところがあって、それをどのように書こうかと迷っています。それはまたいずれ。

_mg_0257edit_2 今日は朝の6時から千鳥ケ淵の桜を見に行きました。靖国神社に着いたのが7時少し前で、まだ駐車場が開いていなくてウロウロしました。近くの二松学舎大学裏のコイン駐車場がちょうど空いていたので、そこに入れてまずは靖国神社へ。

ひろ さちやに言わせれば「明治維新のあと、大日本帝国が作った国家神道は、あれはニセモノ宗教です。あんなニセモノ宗教を押し付けられたので、日本人は宗教嫌いになってしまったのです」(『世逃げ』のすすめ 集英社新書)となるようです。私もそう思います。遊就館(宝物遺品館)などはまさ_mg_0273editに「戦争博物館」です。侵略戦争を美化するばかりです。

千鳥ケ淵の桜はまさに満開でした。昨日なら天気も良くてもっときれいだっただろうと想像 するのですが、今日は曇り空。冬が戻ったような肌寒い朝でした。

『古今集』の紀友則の歌に、《桜の花の下にて、年の老いぬることをなげきて詠める》として

色も香も おなじ昔に 咲くらめど 年ふる人ぞ あらたまりける

との一首があります。

_mg_0294edit 桜は昔と色も香も変わらず咲いていますが、それを見ている私も妻もすっかり歳をとってしまいました。桜をバックにした妻の顔をファインダ越しに見ては、お互いに老けたなぁと感じます。今年は夫婦そろって60歳になります。

ひろ さちやはまた、別の本で、『癌は自分の体の中から生まれたものです。だから自分自身なのだから、癌と戦うのは、自分自身と戦うことです。右手が左手とけんかをしたって自分の体が傷つくだけです。』といっています。『人間が老・病・死と戦っても勝てるわけがない。負けるに決まっている。それが仏教の教えだ』とも。(日本人の良識 アスキー新書)

_mg_0321edit これって、老子の思想と同じですね。

2008年3月13日 (木)

医療費控除

出張から帰ったらどっと疲れが出てしまった。その前も会議の資料作りで土日出社が連続していたし、ろくに休みを取らないできたから無理もないが。こんな生活を続けるからストレスもたまり癌になるんだろうなぁ。

結局一日休んで休養することにした。平日にのんびりと音楽を聴いて、昼は近くの蕎麦屋で田舎そばと熱燗を一杯。昼間からの酒は気持ちがよい。命が生き返る。

確定申告の計算がまだ終わっていなかったので、最後のチェックをして終わらせた。病院の領収証を集計してみたら6月から12月までの半年で80万円にもなっていた。手術費用と抗がん剤の費用が大きい。もちろん医療費控除に含めて申告する。結局10万円弱の還付金が戻ってくる計算になった。


2008年3月11日 (火)

玄米菜食主義

仕事で倉敷に出張。駅までの途中の公園はもう梅の花が満開で、スズメが花の蜜に飛び回っていた。ノートパソコンをリュックに入れて結構重いカバンになったが、手術前の80キロ近い体重が今では60キロだから、カバンの重量以上に体重は減っている。歩いても苦にはならない。これも癌になったおかげかも。

膵臓癌になった方の素敵なホームページを見つけた。加藤一郎さんの「思索の散歩道」に書かれている「膵臓癌を告知され」だ。岡山までの新幹線車中では、ずっと彼のホームページを読んでいた。

加藤さんは2004年1月に、胆嚢ポリープの検査の際に膵頭部にある3センチ大の癌らしき影が見つかった。医者はすぐにでも手術をすることを勧める。膵頭部だから、十二指腸や場合によっては胃も摘出するような大手術になる。彼の素晴らしいのはそれからだ。インターネットで様々な情報を集めながら彼なりに「思索」を繰り返す。「活性化自己リンパ球療法」という新しい治療法も実際に病院で受診をしてみて、彼なりに「いかがわしい治療法」だという結論を出す。「もし新しい手法に劇的な効果があるなら、世界中の臨床現場が黙っているはずがないのだ」と。鍼や灸、癌に効くといわれる機能性食品なども試しながら、最後に『手術をしない』という選択をする。

そしてたどり着いたのは「玄米菜食」主義。肉や魚も食べない。出汁を取るにも煮干しや鰹節は使わず昆布だけという徹底ぶりだ。そして3ヶ月後の検査では、

  • 腫瘤部の著しい増大傾向はみられない
  • 肝臓やリンパ節への転移はない
  • 腫瘤部の境界面が”不明瞭化”している

との検査結果を得る。癌が小さくなっていたのだ。

年も明けた2005年の3月には、”癌”から”自己免疫性膵炎”へと診断が変わる。経過観察を続けながら玄米菜食をやり続ける。そして2006年3月、彼の膵臓癌は完全に消えてしまった。医者の「いや~、加藤さん、凄いですね。自然緩解ってやつですね。自然に治ってしまった人も珍しいけどね。まあ、そういう人がいてもいいですよね。」の言葉。

2年で膵臓癌が完全に治ってしまった。

手術もしないで玄米菜食だけで決して初期ではない膵臓癌が完全に消えてしまったのだから、ただただ驚きの一言だ。加藤さんの掲示板には多くに人達とのやり取りも残されている。趣味も私と同じで音楽(彼の場合はMIDIでの作曲のようだ)だ。

昨日のブログで「キュア」の中の一節を書いたが、「自然の一部である人間が、自然・環境を破壊し続ける限り人の癌も増え続けると訴える。癌を生み出す生き方が、いつか地球を滅ぼすのだと」、肉を食らうということは、牛を育てるために、取れる肉の何倍ものカロリーの牧草や水が必要になる。カロリー上は非常に効率の悪い食事だ。何よりも餌はほとんど輸入に頼っているし、これは豚や鶏、卵にしても同じことだ。食料自給率が4割を切った日本人の食生活を根本的に変えない限り、癌も増え続けるし、地球も滅ぼすのだということに違いない。癌になったということは、体が「生活を悔い改めなさい」と警告しているのだ。

2000年に直腸癌になり、また昨年膵臓癌を切った私の体も、食生活・仕事やストレスの多すぎる生き方を改めよ、と警告しているのだと思い知った。

2008年3月 8日 (土)

田口ランディ 『キュア』

キュア cure

癌患者にとって生とは、死とは、どのような治療法を選ぶべきなのかを問いかける田口ランディの新作です。

他人の意識に同調したり、波動を感じてエネルギーを注入することで他人の体内の「情報処理」回路を整理して病気を治したりする特殊な能力を持ち、「神の手」と呼ばれる辣腕の青年外科医、斐川竜介。しかし彼自身が末期の肝臓がんになり「医師」から「患者」の立場になる。

東大病院らしき病院の相談室。冒頭にCS2期のすい臓ガン患者川村達男が登場する。斐川や上司の井沢医師は手術を勧めるが、「この病院が好きではないのです」と言って、川村は手術を拒否してさっさと帰ってしまう。

田口ランディの癌の知識も相当なものだ。巻末の参考書籍を見ても良く調査したことが分かる。

「肉体は一つの情報系だ。トラブル対応の素早さ適切さには感服する。だがもうソフトが古い。まだ石器時代のソフトを使っている。環境の変化が速すぎて、大脳皮質コンピュータのヴァージョンアップが追い付いていない。それが多分「病い」の原因だ。古いソフトを使っているので、ときどきチグハグな対応をしてしまう。ストレスを感じただけで血小板を増やしたりする。石器時代のストレスは猛獣との格闘。すぐに止血準備。そんなことを今でもするから血が固まって動脈硬化が起こる。古い情報で組まれたソフトが作動しているからだ。」

と、こんな調子で人間の限界を見、自然の一部である人間は、自然・環境を破壊し続ける限り人の癌も増え続けると訴える。癌を生み出す生き方が、いつか地球を滅ぼすのだと。

「ガン」を通して現在医療の問題点、病院と医師の閉鎖性、専門化した医者の視野狭窄した意見に振り回され、莫大な金と労力をかけて新しい治療法を追いかけまわし、そして絶望して疲れ果てて死んでいく癌患者たち。

自身も癌患者となった特殊な能力を備えた斐川竜介が、ヒトの「命と意識」を救うために彼の考えたキュア(治療)で多くの患者を救っていくが、彼の特殊な能力は彼自身には適用することができない。「神の手」を持つ外科医でも自分の体を手術することはできないのと同じように。

私自身も末期がんになれば無駄な延命の治療や手術はしたくないと考えている。人はいつかは死ぬんだから、その時期が数年早く来るか遅く来るかの違いだと思っている。その数年を伸ばすのに抗がん剤と放射線照射の副作用に耐え、体と意識がぼろぼろになっても生きていることが大事なのだろうか。

多くのがん患者に勧めたい良書だ。

2008年3月 7日 (金)

21世紀の「帝国主義論」

レーニンは『帝国主義論』において、彼のいうブルジョワ経済学者の著作を引用し、詳細な経済活動の数字を用いて論を進めている。一例を挙げれば、当時の世界列強の鉄道網の総延長距離(本国と植民地の合計)を比較して、鉄道の所有権と金融資本の集中ぶりを論じ、ドイツと大英帝国とにおける鉄道の所有距離と鉄鋼生産高の逆転を指摘し、「資本主義を足場にしたまま、そのような食い違いを解消するとすれば、戦争以外にいかなる手段があるだろうか」と帝国主義戦争の不可避性を主張し、ロシア一国の社会主義革命の実現可能性を論じた。しかしソヴィエトの70年に及ぶ実験は壁の崩壊・社会主義国の崩壊という結末を迎えた。そして「資本の反革命」の時代が始まった。

人々はなぜグローバル経済の本質を見誤るのか

水野和夫の『人々はなぜグローバル経済の本質を見誤るのか』も、レーニン以上の豊富な資料を駆使している。彼は三菱UFJ証券の経済アナリストであるから、その充実したデータベースを縦横に駆使して表やグラフとして紹介しながら現在のグローバリゼーションの本質に迫っている。

グローバリゼーションの本質とは、20世紀に実質賃金が上がる続けた「労働者の黄金時代」に終止符を打つ「資本の反革命=資本による利潤回復運動」と位置付ける。グローバル経済化における大きな構造変化として3つを挙げている。

  1. 帝国の台頭と国民国家の退場=帝国化
  2. 金融経済の実物経済に対する圧倒的な優位性=金融化
  3. 均質性の消滅と拡大する格差=二極化

そしてグローバル経済を見る5つの法則だとして

  1. 現在の現象に1995年以前の経験をあてはめない
  2. マクロの平均値で経済を見ない
  3. 戦後の景気循環パターンで景気を予測しない
  4. 一国単位で経済現象を見ない
  5. いずれ時間が解決すると考えない

21世紀は「新しい中世」の時代であり、「帝国」=マネーの時代だという。アメリカの住宅バブルと中国の「世界の工場」がグローバル世界経済の両輪だとして、昨年9月のサブプライム問題を先駆的に予測したかのような記述も見ることができる。

著者は証券会社のアナリストにすぎないから、レーニンのようには「では世界は、我々はどうすればよいのか」との問いには答えてくれない。この著作にエッセンスでも知りたいというのであれば彼のインタビューが「藤沢久美のマネー対談」で動画を見ることができる。

ネグリ/ハートの「帝国」以来、日本でも帝国論議が盛んになってきたようだ。新自由主義の反国民性とマネーの傍若無人さがますます人々に犠牲を強いる時代になってきた。「アメリカ合衆国は、そして今日ではいかなる国民国家も、帝国主義的なプロジェクトの中心となることはできない。帝国主義は終わったのだ。近代のヨーロッパ国家のような方法で、世界のリーダーになれる国はもはや存在しない」とネグリは「帝国」で主張する。

では「我々はどうすればよいのか?」ネグリのいうマルチチュードがその解決の道か、先のこのブログ「北欧はここまでやる」にも書いたように、北欧のような経済を目指すのか、あるいは世界社会フォーラムのような運動やスローフードの足元からの生き方の見直しを軸にするべきなのか。

ネグリが今月末に来日するそうだ。東京大学はじめ各地で公演が予定されている。またいっそう「帝国論」が盛んになるに違いない。

東京でシンポジウムを企画中の姜尚中・東京大教授(政治学)は、ネグリは「依然として国民国家の枠組みでしかとらえていない我々に、国家のあり方を解体していく可能性を示した」と期待を寄せる。

2008年3月 5日 (水)

気絶しそうで

胃液しか出てこないのに、何度も嘔吐を繰り返している。無理に嘔吐をするから頭が真っ白になる。周囲の風景がぼやけて見える。鼻水もでる。

ベットに倒れ込むように横になってしばらくすると少しは楽になる。また嘔吐が込み上げてくると同時に体が小刻みにぶるぶると震える。こんな状態で5時間は寝た。起き上がってもふらふらしながらまっすぐには歩けない。仕方なく夕食を食って、またベッドに倒れ込む。そのまま朝まで寝てしまう。

抗がん剤は正常な細胞も攻撃しているのだから、こんな副作用が起きるのも当たり前だ。薬が効いているのだからと半ばやけくそで諦めの心境になる。

下痢がひどくてトイレに駆け込む。あまりの腹痛に気絶しそうだ。顔を頭から汗がぽたりぽたりとトイレの床に落ちる。下着も汗でびっしょりになる。座ったままでセーターを脱ぐがまだ汗が止まらない。冷や汗だ。やっとトイレからはい出した。


イージス艦「あたご」と漁船「清徳丸」との衝突事故で見つからなかった操舵室が1800mの海底で見つかったと報道されている。

かわいそうでならない。しかしひどい話だ。何がひどい話かとは、いろいろあるが。防衛省の説明が二転三転、五転六転している。海上保安庁の承諾なしにヘリコプターで当直士官を防衛省に呼び寄せたのは、口裏合わせに決まっている。遭難者を全力で救助すべき時に、救助に使えるヘリで口裏合わせに士官を運んだという一事で、防衛省の言い分はすべて信用できないということが分かる。
遭難者の救助よりも自分たちの保身を優先しておいて、何が「救助に全力を挙げている」と言えるのか。いい加減にしろと言いた。

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