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2009年6月17日 (水)

ビタミンDの腫瘍予防効果

このところビタミンDが心臓病やがんの予防に有効であるというエビデンスが急増しているようです。「海外癌医療情報リファレンス」を翻訳したものが「がんサポート情報センター」に「ビタミンDと癌に関する最新研究発表」としてアップされています。

近年ビタミンDが心臓病やがんをはじめとする疾患の予防効果を示すというエビデンス(科学的根拠)が急増している。特にこの5年ほどの間に、がんの発症率とビタミンDとの関連を検討する多くの大規模臨床試験が実施されており、注目が高まっている。(中略)

これまで最も有力なエビデンスは、ビタミンDと大腸がんとの関連を立証したものである。数多くの優れた臨床試験において、ビタミンD値が高い人は、低い人 に比べて大腸がんになるリスクが半減し、ビタミンD値が高い人々は、低~中程度の人々と比べて、大腸がんで死亡するリスクが約75パーセント低くなること が報告された。 (中略)

その他、口腔がん、食道がん、膵臓がんおよび白血病のリスクが大幅に減少することも複数の試験で示唆されている。 (中略)

さらに、ビタミンD値が高いと、特定のがんの生存期間を延長することも示唆されている。ビタミンDの供給源が、食品やサプリメント、あるいは日光(紫外線)であるかどうかにかかわらず、いずれの供給源も有用であったという。 (中略)

ビタミンDの有効血中濃度を得るためには、多くの人はビタミンDを1日約1000IU(国際単位)、ビタミンD値が低い傾向にある人は、おそらく 1500IU摂取する必要があるとみられる。これまで推奨されてきた米国成人のビタミンD摂取量200~600IU/日では低すぎて、がんの予防はもちろ ん骨の保護効果を得ることすらできない。ビタミンDの健康効果に関するエビデンスの増加を受け、米国小児科学会では、最近、小児のビタミンD推奨摂取量を これまでの2倍に増やし、またカナダがん協会では、秋冬期間の成人のビタミンDの一般的な推奨摂取量を1000IU/日に引き上げた。(中略)

ビタミンDは、一般的に食品にはあまり多く含まれていないが、サケ、サバ、イワシ、マグロなどの魚類は比較的豊富である。

カナダの小児科学会も、ビタミンD摂取を劇的に増やすべきだという勧告を発表しています。妊娠中・授乳中の女性は2,000 IU/日、新生児は最初の1年は400 IU/日、未熟児でも200 IU/日必要というものです。厚生労働省の安全性・有効性情報では「妊婦と授乳婦は経口摂取で400Uまでならぼ安全であるが、それ以上の大量摂取は避けるべきである。」と書かれているのとは驚くような違いです。日本の行政のデータは、世界よりも数年遅れて更新されるのが常識ですから、驚くことではないでしょうが。

さまざまな細胞がビタミンDのレセプターを持っており、ビタミンDには免疫を調節したり、細胞の増殖や分化を抑制する作用があるとのことです。こうした作用が癌の抑制効果に繋がっている可能性があります。<PubMedのデータ

日本人の平均摂取量は316IU/日ということですから、低すぎます。日本のビタミンDの推奨量はわずか100 IU/日(米国は400 IU/日)、許容上限量は日米とも2,000 IU/日です。ASCO 2008でもビタミンDに関するたくさんの報告がありましたが、いずれも現在よりも大量の摂取が腫瘍抑制効果のためには必要だというものです。「1」「2」「3

ビタミンDを多く含む食品としては、アンコウの肝、イワシ、ニシン、スジコ、イクラ、サケなどで、100g中に110-30μg(4,400-1,200 IU)含まれます。キノコ類も豊富に含んでいます。
100gの乾シロキクラゲ中に970μg(38,800 IU)と、桁違いに豊富に含まれています。乾キクラゲ100g中には435μg(17,400 IU)です。

マイタケは、D-フラクションを多く含み、アメリカではアガリスクなんかはほとんど販売されていなくて、マイタケの腫瘍抑制効果に関する研究が、有名なアンダーソンがんセンターなどで行われているようです。さらにビタミンDを多く含んでいるのですから、高額なアガリスクを買うよりも、せっせとマイタケやキクラゲを食べた方が利口だということです。

しかし、食事だけから1000、2000IU/日のビタミンDを摂ることは難しいでしょうからサプリメントに頼らざるを得ないでしょう。私が摂っているマルチビタミンにはビタミンDが1000IU/カプセル含まれており、これを朝晩2錠飲んでいますから、十分足りています。(国産のマルチビタミンは含有量が低く、コストパフォーマンスが悪いです)


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