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2012年10月

2012年10月31日 (水)

膵臓がん患者の血糖値管理

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「京急・空港線 最後の日」 DP2 Merrill F6.3 1/250 ISO200 正月の箱根駅伝で”難所”として有名な国道15号線の蒲田第一踏切が、10月20日を最後に高架化されました。最終日には、たくさんの鉄道ファンがカメラを構えていました。


膵臓がん患者は、糖尿病の治療をしている、あるいは血糖値の管理に苦労している患者が多いのではないでしょうか。

私の場合は幸いインスリンは結構分泌されているようで、SU系のアマリールを0.5mg/日飲んでいるだけです。先月腸閉塞で入院したときには、アマリールの服用を止められて、毎食前と就寝前に血糖値を測定されました。測定結果はほぼ150~200mg/dLの範囲でしたが、一度だけ200を超えてインスリンを注射しました。アマリールの服用を止めても、食事制限(糖質制限食)と運動、適度な睡眠を管理すれば、薬は要らなくなる可能性があることを示していると考えています。

アマリールを長期服用した場合、心筋梗塞による死亡リスクが高くなることが知られています。また、それに変わる薬としてDPP-4阻害薬がありますが、この薬は免疫系に影響し、発がん作用があることが明らかになってます。インスリンは体内で作られるものと同じですから、これを適量注射するのがいちばん安全な方法です。しかし、膵臓から分泌されるインスリンは最適な量になるように管理されていますが、注射では不足や過剰になる恐れがあります。インスリンには細胞分裂促進作用があるので、過剰なインスリンは、仮にがん細胞があれば、その分裂・発育を促進する可能性があります(再発・転移のリスクを上げるかもしれない)。

新版のんではいけない薬 「がんサポート情報センター」の2012年11月のトピックス欄に、「一部の糖尿病治療薬が膀胱がんのリスクを高める」との記事が掲載されています。商品名「アクトス」の2型糖尿病治療薬が膀胱がんのリスク増加と関連していると、カナディアン・メディカル・アソシエイト・ジャーナル誌の電子版で報じられたとの内容です。実は、これは浜六郎氏の著作『新版のんではいけない薬』に既に書かれていることなのです。

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2012年10月23日 (火)

全がん協生存率:膵臓がん

がん治療の中核となる病院でつくる「全国がん(成人病)センター協議会(全がん協)」の、28の病院別に治療から五年後の生存率を公表したと、今朝の新聞各紙が報じています。

全がん協のサイトにある「全がん協生存率(CAPWEB)」から、膵臓がんのデータを抽出してみました。

私自身の病期などの条件、ステージⅢで外科手術適用の場合ですと、生存率グラフは次のようになります。5年生存率は7~8%程度でしょうか。症例数は184件です。

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ステージⅢの全症例では、428件で5年生存率は約3%です。手術ができないと更に厳しい(約1%)ですね。

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ステージⅢで、幸い手術が適用になったとしても3%→7%ですから、あいかわらず膵臓がんは予後の厳しいがんです。

ステージⅠ:211、ステージⅡ:511、ステージⅢ:428、ステージⅣ:1428症例ですから、55%の患者が発見されたときにはステージⅣです。それでもⅠとⅡで28%ですから、以前よりは早期発見される割合は増加しているようです。

膵臓がんサバイバーになるためには、術後に、可能なことをすべてやる。再発・転移を防止するために役立つと思われることはすべてやり尽くす覚悟が必要でしょう。

5年たった私がこうして元気でいられることの幸運を、感謝しなければなりません。

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2012年10月20日 (土)

渋峠と栂池高原、日帰り撮影旅行

渋峠は3年連続で紅葉の撮影ドライブとなりました。10月15日1:00AMに出発。今回は一人旅ではなく、写真好きの同行者がいるので、運転は楽でした。

渋峠には午前4時半頃に到着。あいかわらずの人気スポットで、既に路肩一杯に車が止まっていました。なんとか撮影ポイントを確保して三脚をセットし、夜明けまで社内で休憩。満天の星がきれいでした。天の川も淡い部分までくっきりと見えていました。雷滝から志賀高原を離れて、北アルプスの栂池高原へ。22時に東京に帰ってきました。腸閉塞で10日入院し、退院後すぐの長距離ドライブ、更には栂池高原の登山道を2時間ほど歩いたら、さすがに老人で病人だったことを思い出し、数日間はぐったりしてました。

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↑このカットだけがSony α900で撮影。あとはすべてSIGMA DP2 Merrillです。(スライドショーは混在)

朝日が射して、芳ヶ平が黄金に輝き出しました。DP2 Merrillの階調の豊かさと解像力に改めて感歎しました。

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クリックして大きなサイズを開いてみれば、白根山や遠くの山並みの描写もすばらしいです。

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峠のリフト乗り場脇に郵便ポストが・・・

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この写真、好きですね。稜線の紅葉にわずかに朝日が射しています。

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だいぶ下った木戸池はまだ紅葉には早いようでした。しかし、風がなく湖面が鏡のようになった木戸池は初めて見ます。

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栂池高原の紅葉のピークは、私が腸閉塞で入院している間に過ぎたようで、いまいちでした。

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例によって、残りの写真はスライドショーで・・・

疲れたが、このすばらしい景色を見ると、自己治癒力も免疫力も高まるに違いないと確信しています。 

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2012年10月19日 (金)

マインドフルネス瞑想法

シュレベールは『がんに効く生活―克服した医師の自分でできる「統合医療」』において、心理的なストレスが、がんの種子が成長する土壌に大きな影響をおよぼしていることはまちがいないと言う。そしてがんと関連するストレスとは、ひどい”無力感”である。解決できそうもない対立に直面し、思い義務を負わされたりしている。こうした環境が一気に解決するはずもないのだから、自分の考え方、感じ方を変えるしかない。そのためには「瞑想」によって「今ここに」存在する瞬間に生きることが、無力感を克服する近道である。

シュレベールは「がんに効く生活-心の力」の章で「3.生命力との絆を結び治す」として、サイモントン療法とJ・カバットジンのマインドフルネスストレス低減法が紹介されています。そして「瞑想」によって自分自身と対話することは、「体の内なる治癒力を調和させはじめるのに欠かすことのできない条件である」と断言する。

そのJ・カバットジンが来月に来日して公演をするようです。曹洞宗の大本山・總持寺でのワークショップもありますが、既に予約は一杯の様子です。11月13日(火)のシンポジウムはまだ受け付けていますが、平日の昼間では私は参加できません。

        マインドフルネス・フォーラム

マインドフルネスストレス低減法 彼の著書『マインドフルネスストレス低減法』が復刊されています。「復刊に際しての訳者の言葉」で春木豊氏は「1993年にカバットジンを日本に招待して、講演をしてもらったりした。しかし当時は全く関心を引くことはなかった」と懐古しています。しかし20年後には、彼のワークショップは早々に満員になっているのです。

『マインドフルネスストレス低減法』の原書は1990年の発行ですが、今読んでみても内容は全く古くなっていません。東洋思想や仏教をベースにした内容は、わたしたちには素直に理解することができます。仏教といっても日本の大乗仏教ではなく、釈迦の教えの特徴である”絶対者”を認めないという、上座仏教(いわゆる日本では小乗仏教といわれている)です。「ただ座りなさい」という道元の「只管打坐」もそれに近いのかもしれません。

老子の思想とも相通ずるところがあります。たとえばこのような記述。

瞑想でなんらかの成果をあげたいと思うなら、何かを得ようと期待するのではなく、瞑想すること自体を目的として励むのが最良の方法なのです。

瞑想の場合は、何かの目標をめざして励んでも、”今”という瞬間の現実を十分に意識し理解しようとしない限り、変化や成長や治癒力の育成は望めないのです。

「今とは違う何かが欲しい」という気持ちは、ただの希望でしかありません。希望だけでは本当の意味での変化をもたらすことはできません。そのあげく、自分の望む何かが手に入らなかったときや、「こんなはずではなかった」と思ったときには、「失敗だった」という思いが浮かんでくるのです。そして、すっかり落ちこみ、なんの希望もなくなって、原因を自分以外のせいにして、あきらめてしまうことになります。つまり、本当の変化は決してやってこないということになるのです。

瞑想とはこういうものではありません。どんなに痛みがあっても、どんなにこわくても、、どんなにつらい状況でも、ひたすらその現実を受け入れることによって、変化や成長や癒しがもたらされるのです。新しい可能性というものは、”現在という瞬間の現実”の中に含まれているのです。新しい可能性を引きだすためには、現在を精いっぱい生きるしかないのです。

サンガジャパン Vol.11(2012Autumn)私たちの「こころ」の中に注意を向けたとき、過去の出来事やまだやってこない未来のことに、多くの時間を割いて連想やら注意を向けていることがわかります。”今ここに”ある瞬間を、充分に見つめて生きているだろうかと、瞑想を通じて考えることが大切です。

『サンガジャパン Vol.11(2012Autumn) 』号は「瞑想」の特集です。この号でドイツ人の僧侶、ネルケ無法さんが瞑想と座禅の違いについて書いています。瞑想は「メタ認知」で、坐禅は「メタ認知するな」ということだという。

マインドフルネス瞑想法の効果は、免疫システムの正常化、炎症の減少などが証明されています。2ヶ月間の瞑想だけで、免疫システムがインフルエンザ・ワクチンに強く反応するようになり、白血球はNK細胞も含めて正常になり、がんとより強く戦えるようになったのです。

サイモントン療法、マインドフルネス瞑想法、座禅、ヨガ。なんでも良い。これをやればがんが治るという秘密の呪文などは存在しないのだから、自分に合った方法で、毎日誠実に、自分の生命力との絆を結び直す習慣を築くことです。このブログでも一貫して「こころと体」の関係が大事だと書き、がんとの闘いにおいては「こころ」の有り様がもっとも重要だと書いてきたつもりです。

呼吸と瞑想」。体の治癒力を強力にする強い味方です。

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2012年10月14日 (日)

医療の現場 膵臓がん:手術をあきらめない

鳥越俊太郎の「医療の現場」シリーズ「がんと闘う」第2弾 すい臓がん~手術をあきらめない~。昨日の放送を見ました。千葉大学医学部附属病院院長 宮崎勝先生の「抗がん剤でダウンステージさせて手術可能にもっていく」がメインの番組でした。

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どの抗がん剤を使ったのか、番組では説明がありませんでしたが、保険適用ならジェムザールとTS-1でしょう。ASCO 2010ではジェムザールとNab-paclitaxel(アブラキサン)が、23%の患者にダウンステージ効果があり、手術可能となったと報告されていました。(鳥越俊太郎のように、今更驚くような話題ではないのです)

腫瘍が膵臓の局所に留まっている場合ならば、これもひとつの選択肢です。しかし遠隔転移があると、抗がん剤しか適用はありません。この方法で膵頭十二指腸切除術がうまくいっても、ほとんどの患者が再発すると、宮崎医師も説明していました。

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番組に取り上げられたのは術前化学療法ですが、大阪府立成人病センターでは術前化学放射線療法を行っています。5年生存率は50%というすばらしいものです。

これらの方法に関して、膵がん診療ガイドライン 2009年版によれば、術前化学療法及び化学放射線療法が真に長期遠隔成績を向上させるかどうかは不明であり、今後の研究が待たれるとしています。推奨グレードもC1(科学的根拠はないが、行うよう勧められる)と説明されています。

CQ5-1 膵癌に対する術前治療(①化学放射線療法および,②化学療法)は推奨されるか?

術前治療(①化学放射線療法および,②化学療法)の有用性を支持する論文が増加傾向にある。しかし,これが長期遠隔成績を向上させるか否かについては,今後の臨床試験や研究の蓄積によって明らかにされるべきである(グレードC1)。

この方法は、膵がんの局所再発の場合にも適用できる可能性があると言っていましたね。確かに膵臓がん患者にとっては「手術できる」ことは大きな希望であり、チャンスには違いありません。しかし、合併症の増加もあり得るというリスクも考慮しなくてはならないでしょう。良いことばかりでバラ色とは、簡単にはならないようです。

手術で腫瘍を取りきった場合でも、膵臓がん細胞は必ずどこかに残っていると考えるべきです。だから生前率が低いのです。現代医療に希望をたくしながらも、「がんを育てない」体内環境を作るのは患者の仕事です。これは医者にはできません。

現代医療を信頼しつつ、自分でできる「統合医療」でがんと立ち向かう。これが膵臓がんから生き残る可能性のある、唯一の方法です。


明日の午前1時から、紅葉の撮影ドライブの予定。3年連続で行く渋峠と松川渓谷、それに北アルプスの栂池高原、晴れてくれれば良いが、気温は低くなりそうだ。今回も強行軍で日帰りの予定。

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2012年10月10日 (水)

仁淀ブルー

日本一の清流は四万十川ではなく、仁淀川だという。どちらも高知県の川だ。宮尾登美子の『仁淀川』は満州で敗戦を迎え、必死で夫と幼い娘とともに、夫の生まれ育った仁淀川のほとりに落ち着いた作者の自伝的小説。小説の中で、満州に比べて仁淀川の水の豊かさと透明に澄んだ青が、印象深く綴られている。

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9月の帰省の折に、仁淀川を、いの町付近から上流に辿り、支流の安居渓谷の源流付近まで探索してきた。途中の片岡の沈下橋、浅尾の沈下橋を経ていったん国道33号線に出る。この付近では仁淀川は国道に沿って流れている。支流の安居川に分け入ると、途中に宮尾登美子が最初に教員として赴任した小学校がある。安居渓谷の奥まった河原にはキャンプ施設「宝来荘」もある。

NHK高知放送局の製作した「仁淀川」のサイトは、仁淀ブルーといわれるこの清流の魅力を素敵な写真で紹介している。

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全走行距離308km。10時間のドライブでした。今回のドライブルート ↓

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下の写真をクリックするとスライドショー画面に切り替わります。リンク先の「スライドショー」ボタンをクリックしてください。

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2012年10月 7日 (日)

退院しました。

Dsc04617 仁淀川:浅尾の沈下橋。仁淀ブルーが美しい。


本日、10日目で退院となりました。やれやれです。病名は「癒着性イレウス」(要するに”糞詰まり”)、2年前の11月と同じ場所でした。膵臓の手術は大手術だから、癒着が今でも残っていてもおかしくはないといわれました。食事はゆっくりと良く噛んで、運動をする、あまり繊維質の多い食物は避ける。がんにならない食事も大事だが、腸閉塞を起こしてはダメだし、血糖値が上がるのもまずい。優先順位はこちらの方ですね。少々癌リスクが上がっても、致し方ないか。

たくさんのお見舞いコメントをいただき、ありがとうございました。今回はパソコンは敢えて持ち込みませんでした。そのおかげで、ゆっくりと考える時間ができました。今後、どのような目標を持って生きるのかとか、ま、あいかわらず七面倒な話なのですが。

マインドフルネスストレス低減法がんに効く生活』も読み返してみました。発売当初とは違って、新たに多くの気づきがありました。またそのうちに書くかもしれません。ひとつだけあげれば、瞑想を少し疎んじすぎたかもしれないと感じます。就寝前に申し訳程度にやっているのですが、朝夕20分程度の時間を瞑想に充てるべきかもしれません。サイモントン療法以外に、ジョン・カバットジンのマインドフルネス瞑想法を調べています。

病院の患者図書室に「難治がん特集」の載った『がんサポート』最新号が置いてあったのでぱらぱらと読んでいたら、「パンキャン・ジャパンの理事・眞島さんが膵臓を全摘した」と書かれていてビックリしました。家族歴があり、膵のう胞があり、主膵管の拡張があると3つ揃っていたので定期検査を続けていたのですが、早期の上皮内がんが見つかったということです。それで膵臓を全部摘出とは、過激ではないだろうか?

アメリカの例で、乳がんの多い家系で母親が乳がんになったというので、まだ思春期の娘の乳房を「予防的に全摘」することもあるらしいです。アメリカは本当に乳がんが多いですから。しかし、これってどうなんだろう。確かに臓器を摘出してしまえば、転移する前であれば予防にはなる。しかし、近藤理論によれば、顕微鏡で見つかるほどのがん細胞なら、転移能力があれば既に転移しているというから、時すでに遅しである。

早期発見、早期治療(この場合は健全な臓器の摘出)以前にやるべきことがあるのではないだろうか。予防だ。運動・食事・精神的安定、これらで多くのがんは予防が可能なのだというエビデンスがあるのだから。日本はがんの予防を軽視している。

医療に正解はないのでしょうが、ちょっと考えさせられる記事でした。

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2012年10月 1日 (月)

経過

腸閉塞の経過です。小腸まで届くイレウス管に変えてから、便もガスも出ました。今夜からは水分だけは許可になりそうです。

コメントをいただいていますが、今回はパソコンを持ってこなかったので、スマートフォンからの投稿です。本文のみでコメントができません。あしからずご了承ください。

台風一過、病室から富士山が見えました。

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