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2014年5月

2014年5月31日 (土)

放置療法、休眠療法、極少量抗がん剤療法

暑いですね。まだからだが暑さに慣れていないし、がん患者にはこの真夏の暑さはこたえます。

近藤誠先生、あいかわらずあちらこちらに顔を出していますが、文芸春秋の6月号「医療の常識を疑え」では、ジャーナリストの森省歩氏と対談しています。森氏が近藤氏のセカンドオピニオン外来を受診し、ご自身のがん治療に関して質問する内容でした。その中で、高橋豊医師の「休眠療法」や梅澤充医師の「極少量抗がん剤療法」に触れて、「休眠療法や極少量療法は、ある意味(私の)放置療法をやっているようなものだね」と言っています。梅澤医師は名指しはしていませんが、ブログで近藤氏の放置療法を批判しているのですから、「同じだよ」と言われたら戸惑うでしょうね。

「抗がん剤は効かない」の罪 近藤誠氏の「がん放置療法」については、日本医科大学腫瘍内科の勝俣範之医師が『「抗がん剤は効かない」の罪』を出版しています。しっかりとしたデータも載せてあって、読み応えのある本です。たとえば、生存率曲線の右端、いわゆる恐竜のしっぽと言われる部分は、統計的に誤差が大きく、95%信頼区間の上限と下限を考えれば下の図のようになるという指摘、素人には「そうだったのか」と頷かせてくれます。(P98)

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近藤理論への批判の本ですが、ここでも「極少用量抗がん剤療法」に言及した部分がありました。(P32)

副作用が多いからといって、安易に減量投与されるというのも、専門医の少ない日本ならではの現象です。血液がんでは、抗がん剤の投与量を減らすと生存率まで減少してしまうので、なるべく減らさず投与するのが専門医の常識。固形がんでも、乳がんや卵巣がんなど抗がん剤がよく効くがんでは同様のデータがあります。その他のがんでも、本来は副作用管理をしっかりやり、必要がない限り減量せずに投与すべきです。

減量した抗がん剤、しかも副作用がほとんど出ないような超低用量で抗がん剤を使うこに効果があると主張し、治療を行っている医師がいます。この理論は「休眠療法」とか「メトロノミツク療法」などと呼ばれることもあります。理論的には良いところもあるのですが、医学的にしっかりと有効性を示したデータ(ランダム化比較試験での報告)はなく、実際の医療現場で患者さんに行うことが推奨される治療法ではありません。きちんとした量の抗がん剤を投与すれば、もっと効果がある可能性もあります。また、超低用量であるため、抗がん剤を使わなかった患者さんと比べて本当に効果があるかどうかさえもわかっていません。
本来なら、こうした根拠のない治療法は、臨床研究としてきちんと治療計画書を作成し、倫理委員会で承認を得てから、まずは研究として行われるべきだと思います。

「○○療法」なるものを提唱するのならEBMに基づくものであるべきというのは、もちろん、正論です。しかしこれで実際の医療の現場で、患者の個々の状況に合わせた対応できるのでしょうか。勝俣医師自身も同じ本の別の箇所で次のように言っています。

進行再発がんの治療目標として最も大切なことは、QOLを保つことです。ただし、患者さんひとりひとりによって価値観は違います。抗がん剤治療は、副作用によってQOLを低下させることは間違いないので、治療によって得られる延命効果とうまく天秤にかけて、患者さんと相談する必要があります。(これって、抗がん剤を減量しても良いということだよね?

患者さんによっては、副作用に苦しみながら、生活の質が上がらないまま長く生きるより、”治療はしない”ほうを選ぶ方もいます。あるいは、副作用は多少我慢してでも、少しでも長く生きたいと希望する方もいます。(二者択一ではなく、減量するという選択肢もあるのでは?

進行再発がんの患者さんに、”抗がん剤治療をやるべきか否か”を、医者だけで一方的に論じるのはおかしなこと。大事にしたいこと、価値観は、患者さんひとりひとりで違います。正しい情報提供をしたうえで、患者さんと良いコミュニケーションを取りながら、それぞれの生活の質を十分に考慮しつつ、最善の方法を”患者さんと一緒に”考えていくことが大切なのです。

あ、なんだ、分かっているのじゃないか、ですね。「休眠療法」の実際は知りませんが、梅澤医師の考え方は、実際のセカンドオピニオンも受けたし、ブログも全て拝見しているから分かりますが、可能ならばEBM通りの容量からはじめて、副作用が我慢できる(患者の訴えが第一)範囲で治療をする。治すことをめざすよりはがんとの共存を図ることを第一にしているのだと思います。その結果、エビデンスはないが、たぶん生存期間が延びている患者もいる。

だから、ランダム化比較試験をやってから行うべしというのは的外れであって、医者が個々の患者に合わせて治療法を考えているだけのことではないでしょうか。勝俣医師は梅澤医師の治療法の実情をよく分かっていないのでしょう。

EBMは必要ですが、”EBMだけ”では医療の現場は動かない。私のことを例に取れば、血糖値管理でアマリールを使うか、グリニド系剤にするべきか、あるいはαグルコシダーゼ阻害剤の方が良いのかと考えたとき、膵臓のほとんどを切除した患者についてのこれらの薬剤のエビデンスは存在しません。じゃ、治療はできないのか、そんなことはありません。結局は今存在するエビデンスを参考にしながら、自分の体を監視しながら選択してゆくしかないのです。PDCAを回すのです。言ってみれば、一つの人体実験です。したがって、EBMから外れた治療をするのならランダム化比較試験が必要だ、という極論には同意できません。

Aという薬が80%の患者に効果があると実証されていて、使ってみたが効果がなかったとき、ここから先はEBMは何も教えてくれません。残りの20%の患者のことなど基本的に何も考えていないからです。また、臨床試験の対象とならないような、高齢であるとか、別の持病を持っている患者にこの薬が効果があるのかどうかも教えてくれません。

決められない患者たち 医療は不確実性の分野ですから、唯一の正解があるわけではありません。患者としてはどのような医師が望ましいか。『医者は現場でどう考えるか』の著者ジローム・グループマンは最近の著作『決められない患者たち』で次のように述べています。

ある病気の治療について、「誰がベストの医師」か、と聞かれることがしばしばある。一つの判断基準として、その病気と治療に関する知識、科学的なデータの用い方、いわゆるエビデンス・ベースト・メディシンを行っているか、ということが挙げられる。しかし私たちが考えるベストの医師とは、さらに一步踏み込んで「ジャッジメント・ベースト・メディシン」、すなわち使用可能なエビデンスを考えに入れることはもちろんだが、それを個々人にどのように当てはめるかを慮った医療を行う医師である。

こういう医師のもとで治療ができれば幸せだと思います。

   全ての患者は、自分のなかに自分自身の医者を持っている。
                   アルバート・シュバイツァー

2014年5月25日 (日)

がん研での膵がんセミナー

昨日はがん研有明病院で開催された「難治性がん医療セミナー・膵臓がん編」に参加してきました。都合で二人の先生の講演を聴いただけで、質疑応答の前に退席しましたが、いくつかの要点を紹介します。

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石井先生の「膵癌の化学療法について」では、アブラキサン(nab-パクリタキセル)が、今年末か今年度末までには公的保険で使えるようになりそうだという話でした。

アブラキサンは昨年に欧米での大規模臨床試験の結果が発表されています。

FOLFIRINOXよりも延命効果は小さいですが、そのかわり、使い勝手は良さそうです。FOLFIRINOXは年齢などやさまざまな制限がありますが、こちらは年齢やに関係なく投与できます。私が今後、転移・再発した場合には年齢制限でFOLFIRINOXは使えません。アブラキサンが保険収載されると選択肢が広がることになるので期待しています。

齋浦先生の講演では、「膵がんサバイバーになるためにあなたにできること」として、がん研での膵がんの手術実績なども交えて話されていました。

  • 年間手術数が50例以上の病院を選ぶこと
  • 膵がんは「足が速い」ので、1週間単位で状況が変わる。3ヵ月後の手術予定では切除不能に変わることもある。
  • したがって、がん研ではスピードを重視し、細胞診で膵がんの確定を確かめてからという悠長な対応はしていない。

これはとても大切な点です。手術数の多い病院は必然的に多くの患者が集まるので、初診でCT予約に2週間後、その結果がでるのが更に2週間後、膵がんの確定をするために細胞診をしていると、さらに数週間後に結果が分かり、それから手術の予約をしようとしたら、2ヵ月後でなければ空きがない、などということになりかねません。

結果的に切除可能だったのが、3ヵ月後には切除不能なまでに腫瘍が増大していたというような例が実際にあります。足の速い膵がんは、乳がんなどのようにのんびりとしていては後悔することになります。がん研では最短で6日後、平均では16日後に手術ができるということで、膵がんだけの特別枠があるのだそうです。

私の場合も、初診でのCTの結果から、その場で2週間後の手術の予約を入れて、細胞診はなしでした。「仮に良性であったとしても、手術不能になるリスクよりは良い」という判断でした。

患者の命よりも、膵癌腹腔鏡手術の症例をこなして論文の数を稼ぎたい、などと考えている医者もいますから、「病院と医者を選ぶのも寿命のうち」と言ってしまえばそれまでですが、私の場合はがん研で正解だったと感謝しています。

2014年5月21日 (水)

福井地裁の判決文がすごい!

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大飯原発の運転差し止め命じた福井地裁の判決文。要旨だけ読んだが、論理明快、すばらしい名判断。感動ものですね。

  • 「金(経済)よりも命(人格権)でしょ」と言ってるわけ。20mSvが安全かどうかの議論は必要がない。なぜなら、チェルノブイリの汚染地区と福島とで帰還したいという思いが違うはずがない。なのに、かの国では避難を続けているいるではないか。
  • 1260ガルを越える地震では原発は打つ手はない。しかもこの規模の地震を事前に予測したことは一度もない。そして岩手宮城内陸地震においては4022ガルを記録している。
  • 700ガルを越える地震が起きることは考えられないと、理論上の数値計算を根拠にするが、わずか17年間で想定地震動を越える地震が4回も起きている「事実」の方が重要である。

とまぁ、あたりまえの常識で考えたらこうなりますよ、という見本のような判決文ですね。

このごろ、専門家の「科学的見解では○○は起きるはずがない」とかの主張が「科学的」の装いでされますが、がんの治療分野においても専門家の意見というのはエビデンスレベルとしては最低なんですよ。

事実を元に、子供のような素直な目で見て考える。これが今大切だと切に感じます。

********以下要旨の要旨、私の感動した部分*********

個人の生命、身体、精神及び生活に関する利益は、各人の人格に本質的なものであって、その総体が人格権であるということができる。人格権は憲法上の権利であり(13条、25条)、また人の生命を基礎とするものであるがゆえに、我が国の法制下においてはこれを超える価値を他に見出すことはできない。したがって、この人格権とりわけ生命を守り生活を維持するという人格権の根幹部分に対する具体的侵害のおそれがあるときは、人格権そのものに基づいて侵害行為の差 止めを請求できることになる。

既に20年以上にわたりこの問題に直面し続けてきたウクライナ共和国、ベラルーシ共和国は、今なお広範囲にわたって避難区域を定めている。両共和国の政府とも住民の早期の帰還を図ろうと考え、住民においても帰還の強い願いを持つことにおいて我が国となんら変わりはないはずである。それにもかかわらず、両共和国が上記の対応をとらざるを得ないという事実は、放射性物質のもたらす健康被害について楽観的な見方をした上で避難区域は最小限のもので足りるとする見解の正当性に重大な疑問を投げかけるものである。

原子力発電所の稼動は法的には電気を生み出すための一手段たる経済活動の自由(憲法22条1項)に属するものであって、憲法上は人格権の中核部分よりも劣位に置かれるべきものである。しかるところ、大きな自然災害や戦争以外で、この根源的な権利が極めて広汎に奪われるという事態を招く可能性があるのは原子力発電所の事故のほかは想定し難い。

かような危険を抽象的にでもはらむ経済活動は、その存在自体が憲法上容認できないというのが極論にすぎるとしても、少なくともかような事態を招く具体的危険性が万が一でもあれば、その差止めが認められるのは当然である。

原子力発電技術の危険性の本質及びそのもたらす被害の大きさは、福島原発事故を通じて十分に明らかになったといえる。本件訴訟においては、本件原発において、かような事態を招く具体的危険性が万が一でもあるのかが判断の対象とされるべきであり、福島原発事故の後において、この判断を避けることは裁判所に課された最も重要な責務を放棄するに等しいものと考えられる。

1260ガルを超える地震によってこのシステムは崩壊し、非常用設備ないし予備的手段による補完もほぼ不可能となり、メルトダウンに結びつく。この規模の地震が起きた場合には打つべき有効な手段がほとんどないことは被告において自認しているところである。しかるに、我が国の地震学会においてこのような規模の地震の発生を一度も予知できていないことは公知の事実である。

この既往最大という概念自体が、有史以来世界最大というものではなく近時の我が国において最大というものにすぎないことからすると、1260ガルを超える地震は大飯原発に到来する危険がある。

700ガルを超える地震が到来することはまず考えられないと主張する。しかし、この理論上の数値計算の正当性、正確性について論じるより、現に、全国で20箇所にも満たない原発のうち4つの原発に5回にわたり想定した地震動を超える地震が平成17年以後10年足らずの問に到来しているという事実を重視すべきは当然である。

この地震大国日本において、基準地震動を超える地震が大飯原発に到来しないというのは根拠のない楽観的見通しにしかすぎない上、基準地震動に満たない地震によっても冷却機能喪失による重大な事故が生じ得るというのであれば、そこでの危険は、万が一の危険という領域をはるかに超える現実的で切迫した危険と評価できる。このような施設のあり方は原子力発電所が有する前記の本質的な危険性についてあまりにも楽観的といわざるを得ない。

たとえ本件原発の運転停止によって多額の貿易赤字が出るとしても、これを国富の流出や喪失というべきではなく、豊かな国土とそこに国民が根を下ろして生活していることが国富であり、これを取り戻すことができなくなることが国富の喪失であると当裁判所は考えている。

「美味しんぼ」騒動に思う

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小保方騒動が下火になったかと思えば、PC遠隔操作事件のどんでん返しと、世の中退屈しないですね。さらにビッグコミックスピリッツの「美味しんぼ」鼻血騒動です。

病院で処方された薬を服用したら、我慢できない副作用が出てきたとします。薬の添付文書にはそのような副作用のことは記載されていません。診察で主治医にそのことを訴えたら、「そんなことはあり得ない。そもそもこの薬にあなたが言うような副作用を生じる機序はない。気のせいでしょう」「でもまぁ、別の薬に変えてようすを見ましょうか」。こう言うが普通でしょう。

がん患者が何かの代替療法をやっていて、その結果かどうかは分からないが、転移したがんが突然消失したとします。こんな幸運な患者もときどきいるのです。CT画像でそれを診た主治医の先生はこう言うでしょう。「何をやっているのか知りませんが、それを続けなさい!」と。「そのような代替療法に効果はありませんよ。すぐに止めなさい」とは言わないと思います。なにしろ現実にCTでは腫瘍が消えているのですから。

現実に起きている現象を素直に受け入れて、その原因が分からないのなら突き止めるように努力する、これが科学的な態度だと思います。ところが福島第一原発のこととなると、そうした観点を投げ捨ててしまうのですね。

福島原発周辺で鼻血のでる人が多かった、いや、他県と比較して調査したら決して多くはなかった、など諸説があります。ストレスで鼻血が出ることもあるでしょう。放射能が原因なのかどうか、実際には分からないと思います。しかし、「被ばく線量からして鼻血が出るようなことはあり得ない」というのは「代替療法で癌が消えることはあり得ない」というに等しいのではないでしょうか。

ビッグコミックスピリッツ編集部が、

『美味しんぼ』福島の真実編に寄せられたご批判とご意見、編集部の見解

をPDFファイルで公開しています。

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2014年5月20日 (火)

がんと食事・栄養 アピタル夜間学校

明日5月21日のアピタル夜間学校「がんと食事・栄養」は見逃せませんね。

インターネット生中継:アピタル夜間学校『がんと食事・栄養』5月21日午後7時30分から

講師の吉川貴己 神奈川県立がんセンター消化器外科部長へのインタビュー記事が。

毎日食べる食事。どんな工夫をしたら、がんの治療や予防に役に立つのだろうか?

残念ながら「これを食べさえすれば予防できるといった『魔法の食事』は、現状では見つかっていません」と過剰な期待に釘を刺す。明確な科学的な根拠のある食事は、まだ見つかっていないという。

しかし、「食事」ではなく、「栄養素」では可能性が少し見えてきたという。例えば青魚などに多く含まれるEPAと呼ばれる物質。膵臓(すいぞう)がん患者が食べると、筋肉量や体重の減少を抑制する効果がありそうだと、研究でわかってきた。胃を全摘出した患者に対する臨床試験も進められている。

科学的根拠が示されないまま「がんに効く」とされる栄養食品やサプリメントは後を絶たない。一方で、肝臓などに悪影響も及ぼすものもある。

EPAに関してはこのブログの記事も参考にしながら、明日の夜間学校に参加してみてはどうだろうか。

【関連記事】

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    見ていたら、サントリーのDHA&EPAのコマーシャルをやっていました。250粒-60日分で9,500円だとか。高~い。もっと安く購入できますよ、とい...
  2. サプリメントは本当に効果はないのか?
    マルチビタミン、それとは別にビタミンD、EPA+DHA、メラトニンです。重篤な副作用もなく、費用も一ヶ月あたりで締めて1400円です。以前は米国から個人輸入...
  3. トランス脂肪酸はがんの栄養
    スが重要であり、中でもオメガ3の脂肪酸(EPA、DHA)の重要性は良くいわれる通りである。なかでもトランス脂肪酸は「食べるプラスチック」と言われるほどで、栄...
  4. サプリメントの真実
    リメントが分かるでしょう。私が摂っているEPA、メラトニン、ビタミンDも含まれているが、ビタミンDについては非常に肯定的な評価を与えています。(ビタミンDが...
  5. 未来は予測できない
    ビタミンDをはじめとしたマルチビタミン・EPAサプリ・メラトニン・深蒸し茶・イメージ療法・ウォーキング運動・落語を聞いて笑うなど、実に多くのことをやってきま...
  6. 膵臓がん患者と糖質制限食
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  7. 食事と運動は、がんの治療にも効果がある
    い。膵臓がんでは、緑茶(カテキン)魚油(EPA、DHA)シイタケーアガリクスよりよほどましーメラトニンビタミンD:多くても少なすぎてもリスクが高くなる。これ...
  8. がんと炎症の関係
    取ることによって、エイコサペンタエン酸(EPA)を2.2g摂取することができる(亜鉛やビタミンC・ビタミンEも入って1パック300kcal)。魚油に含まれる...

2014年5月18日 (日)

横浜・山手西洋館めぐり

昨日はチェロの先生のコンサートが、横浜港の見える丘公園内にある「イギリス館」であった。コンサートは夕方だが、早めに出かけて山手西洋館めぐりをすることにした。石川町駅で降りて、「ブラフ18番館」から7つの西洋館を順に巡った。高級住宅街の山手は新緑のこの季節は特に緑が美しい。

コンサートではアルビノーニのアダージョをピアノ・ヴァイオリン・チェロ用に編曲した演奏がすばらしかった。オルガンなしでどのような演奏になるのかと興味津々。期待に反せずすばらしい演奏でした。チョロが美味しいところをずいぶん弾いていた。井上陽水の「少年時代」をバッハの平均律クラビア曲集?にのせた編曲もみごとでした。

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「ベーリック・ホール」ではちょうど結婚式をあげていましたので中には入れませんでした。

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山手らしく、お地蔵さんではなくマリア像が路地の入口に。

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シャガの花が緑の背景に浮き上がるようでした。

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きれいな紫色の「フランス・ラベンダー」が一面に咲き誇っていました。

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アルバム一覧はこちら⇒ flickr「横浜・山手西洋館巡り」

よく歩いたなぁ。単なる散歩だと30分歩くのもなかなか難しい。継続することはなおさらだが、カメラを担いでいる何時間歩いても苦にならない。

歩いて、きれいな風景や草花を見て、素敵な音楽に酔いしれる。これで免疫力がまた上がった。

2014年5月16日 (金)

混合診療の解禁=「選択療養制度」

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政府の規制改革会議が「選択療養制度(仮称)」の創設を提言し、それに日本医師会などが反対声明を出し、がん患者23団体の有志も「有効性と安全性が担保されない自由診療の放任や、国民皆保険制度のなし崩し的な空洞化につながりかねない」と、田村憲久厚労相らに反対の要望書を提出しました。

だから言わないこっちゃない!

このブログでも何度か書いてきたように(最後にリストを載せました)、政府・厚生労働省の官僚は、患者のニーズという錦の旗の下で、堂々と医療費の削減策を講じてきているのです。

一部のがん患者が「混合診療解禁」を支持したり、なかには裁判に訴えた方もいました。ドラッグ・ラグの問題とも絡めて「海外で使用できる抗がん剤を、国内でも混合診療で使えるようにして欲しい」という思いは、生死の境にある患者にとっては切実なことには違いありません。しかし、それでは使えるのは経済的に余裕のある患者だけ。いまでも医療機関を変えさえすれば、保険適用の薬と適用外の薬を使うことは便宜的にできるのですから、裁判にしてまで混合診療解禁を訴えるのは納得できません。

「俺は金があるから、良い薬を使いたい。金のない患者のことなどは知らない」という考えなのでしょうね。

抗がん剤については「効果の証明された薬を、早く、公平に」でなければなりません。「公平に」使えるようにするには、国民皆保険制度を何としても維持させなくてはなりません。

日本医師会は次の点が問題だとしている。

  • 安全性・有効性等を客観的に判断するプロセスがない。
    かつての規制・制度改革に関する分科会は、「事前規制から事後チェックへ転換し、実施する保険外併用療養の一部を届出制に変更すべき」と主張しており、これ自体きわめて問題であるが、今回は事後も含めて検証の枠組みがない。
  • 副作用が発生したり、医療事故が起きた場合
    問題の所在が公的保険診療なのか保険外診療なのかを見極めることは困難であり、公的医療保険制度に対する信頼性が失われる。
  • 副作用の治療が公的保険から給付されるようなことは、他の被保険者の負担が増すこととなり、理解が得られない。
  • 医師と患者の間には、医療について情報の非対称性が存在する。特に、高度 かつ先進的な医療であれば、患者が内容を理解することは非常に難しく、患者の自己責任にゆだねることになる。
  • 「選択療養」を受ける患者は限られている。全国統一の仕組みの下でなく、患者個人のニーズに対応して公的医療保険財源でまかなうことは、他の被保険者の理解が得られない。また民間療法ほかさまざまな医療や医薬品等が「選択療養」の対象になることが懸念され、公的医療費がかえって増高する。
  • 新たな医療が保険収載されなければ、資産や所得の多寡で受けられる医療に格差が生じ、必要な医療が受けられなくなる。

医師と患者では持っている医療情報に決定的な差がある。患者の立場は弱く、藁にもすがる思いで受診する患者に未承認の高額な医療を勧められたら、断ることが難しい。

卵巣がん体験者の会スマイリーの片木美穂さんは「夢のような未承認治療も保険適用の抗がん剤治療もしてくれる医療機関があれば、患者はそこを選ぶ。そうなると、未承認治療を行う医療機関が、慣れない抗がん剤治療まで始めかねない。抗がん剤による突発事例に緊急対応できないような医療機関で治療を受けるのは、患者のためにならない」と反対の立場を表明している。

また、「保険適用を目指すには、有効活用できる質の高いデータが必要。いい加減なことでは困る。それで治療薬が売れるなら製薬会社は治験を中止しかねない。それではドラッグラグは悪化する」と指摘する。

「患者が選択できる」ことを触れ込んでいるが、その対象となる医療とは、有効性も安全性も確かめられていない医療である。こんなものを導入することは、患者の利益に離らないことは明らかだろう。

この問題、実はTPPとも絡んでいる。アメリカはTPPが合意できるかできないかにかかわらず、医療分野での実質的な解禁を至上命令として行動しているのです。

政府の真の狙いは明かです。医療費抑制のために、金のある患者金を出せ、金の無い患者は命を削れ、ということです。露骨には言えないから、「患者さまの選択権を尊重し、お任せしました」と言うのだ。

【関連記事】

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2014年5月13日 (火)

食事とがんのリスクはまったく関係がない(AACR)

【追記あり】

前回の記事にも食事療法のことを書いたばかりですが、全米癌研究学会(American Association for Cancer Research:AACR)の2014年4月の会議に関する次のようなニュースがありました。

これは驚くべき内容ですね。本当だとしたら相当のショックです。

『摂取する食事とガンの発生リスクにはほとんど関連性がないことが判明』

ここ30年にわたって日本人(成人)の死因第1位の座をキープし続けてきたのはガンで、その発生リスクを下げるためには特定の食物を採ったり、脂肪分の高い食べ物を避けることが有効とされてきました。しかし、2014年に発表された学会の研究結果で、その手法にほとんど効果がなかったことが明らかになりました。

Superhyped superfoods aren't found to prevent cancer | Star Tribune

ガン発生のリスクを下げるためには、体内の正常細胞を攻撃するフリーラジカルの発生を抑制する抗酸化物質やフィトケミカルを多く含む食物が効果があるとされたり、昔ながらの農村や古代人が食べていた食事に戻ることが推奨されるなどの動きがありましたが、2014年4月に1万8000人以上の研究者が参加して開催された全米癌研究学会(American Association for Cancer Research:AACR)の年次会議で明らかにされた研究内容によると、摂取する食物とガン発生のリスクの間にはほとんど関連性が見られなかったとのこと。

ハーバードで伝染病学の研究に携わっているウォルター・ウィレット氏は長年にわたって食事とガンの関連性を研究してきた人物で、2014年の同会議における定例報告の場において、特定の果物や野菜によるガンの発生リスク低減や、脂肪分の高い食事がガン発生のリスクを高めるなどといった、従来の通説を証明する証拠は見つからないという内容を報告しました。報告を行うウィレット氏の声は痛ましくすら思えるものだったそうです。

このブログでも世界がん研究基金(WCRF)などの推奨する食事について何度か書いています。たとえば「『がんの統合医療』(2)

食事の推奨事項は米国立がん研究協会(AmericanInstitute for Cancer Research : AICR)と世界がん研究基金 (WorldCancer Research Fund : WCRF)が合同で出した成果は,がんのリスクを減らす推奨事項の最新情報であり, 米国がん学会(ACS)の推奨事項を支持する内容となっている.

  • 標準体重を維持して太らないようにする
  • 高カロリー食品を控え,砂糖の添加された飲料を避ける
  • 主に植物由来の食品(野菜,果物)を食べる
  • 赤身肉を控えめにし,加工肉(ハム,ベーコン,ソーセージなど)の摂取は避ける
  • アルコールの摂取を控える
  • 塩分の多い食品を控え,かび臭い加工穀物食(シリアル)や豆類は食べない
  • 必要な栄養素は食事からとる
  • 子どもは母乳で育てるようにする
  • がんのサバイパーはがん予防の推奨事項を遵守する

「がん」になってからの食事と運動―米国対がん協会の最新ガイドライン これらの内容の一部には科学的根拠がない、という新たな知見が得られたということなのでしょうか?

2012年の「がん生存者のためのガイドライン(第4版)」(邦訳版は『「がん」になってからの食事と運動―米国対がん協会の最新ガイドライン』)も見直されるべきということなのでしょうか?

交絡因子をより厳密に調整したら、食事とがんのリスクにはほとんど関連がなかったということです。これまでの研究方法にはかなりのバイアスがあったのでしょう。

AACRのサイトで元となる記事を探し当てられないので、これ以上の詳しいことは分かりません。4月のAACR会議に関する日本のニュースでも流れていなかったような気がします。

ウォルター・ウィレット氏の発表はこちらのようですね。音声とパワポで閲覧できます。『Diet & Cancer: Status Report in 2014

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赤いフォントのところだけを訳せば、

「食事とがんの罹患率に関する大規模な無作為化比較試験は、熱意が足りないか継続が難しいことにより失敗するかもしれない」

「ヒトのがんにおいては、乳製品の摂りすぎとカルシウム、リコピン、ビタミンDの不足が大きな役割を果たしているという、かなり多数のエビデンスがある」

(パワポの図と英語の説明から、これ以上解析するのは私には無理です)

食事に多大な期待を抱かない方が良い、とは常に書いてきたことですが、今後のニュースを関心を持って見守っていこうと思います。

【このブログの関連記事】

  1. 『がんの統合医療』(2)
    er Research : AICR)と世界がん研究基金 (WorldCancer Research Fund : WCRF)が合同で出した成果は,がんのリスクを減ら...
  2. がんと食事(5)
    いと考えています。ですから、2007年の世界がん研究基金(WCRF)が提唱するように、1週間で300gまでの肉は許容範囲で良いと考えます。可能ならばさらに減らす方が良...
  3. がんと食事(2)
    は受入れられませんでしたが、1997年の世界がん研究基金(WCRF)と米国がん研究協会(AICR)によるがん予防の勧告(14か条の勧告)には取り入れられています。これ...
  4. 肥満とがん&糖質制限食
    」と考えているのでしょう。坪野吉孝先生は世界がん研究基金による報告書第2版を解説する中で、「がん体験者の食事に関しては、まだわかっていないことがあるし、これから明らか...
  5. 代替医療について考える(4)
    的に、がんの大半は予防可能である」とした世界がん研究基金の報告書が強調していることである。幸いなことに、がんの成長を抑制するための方法をすべて文字通りに実践しない限り...
  6. 抗酸化作用ビタミンの有効性
    どで過剰にとりすぎない方が良さそうです。世界がん研究基金(WCRF)と米国がん研究協会(AICR)による「食事、栄養、身体活動とがん予防の世界評価」の2007年の改訂...
  7. 『ジエンド・オブ・イルネス』過剰なビタミンCはがんを育てる
    スクのあるものを服用する必要はない。米国対がん協会のガイドライン『がんになってからの食事と運動』に書かれている内容とほとんど変わらないことを主張している。人間の...
  8. 米国対がん協会『がんになってからの食事と運動』(3)
    米国対がん協会ガイドライン『「がん」になってからの食事と運動』では、がんの食事療法の有効性をきちんとした科学的方法で評価する...
  9. 米国対がん協会『がんになってからの食事と運動』(2)
    『「がん」になってからの食事と運動』には、オメガ-3サプリメントについて次のように書かれてい
  10. 米国対がん協会『がんになってからの食事と運動』
    2012年、米国対がん協会の最新ガイドラインが発表され、その翻訳『「がん」になってからの食事と運動―米国対がん協会の最新ガイドライン』が...
  11. 食事療法について
    防できるというエビデンスもある。アメリカ対がん協会が、がんになった人の食事療法についての指標を公表している。指標は次の7段階で示されているが、A1…利益が証明さ...

2014年5月11日 (日)

食道がん(ステージⅣa)の転移が消えた

Twitterでおもしろい記事が紹介されていた。ステージⅣaの食道がんのリンパ節転移が食事療法で消えたというのだ。

『地球のココロ』というサイトにある「ガンが消えたひとに、何を食べたのか教えてもらった」というタイトルの記事である。

テントウムシ作家の林恵子さんのご主人は、ステージⅣaの食道がんで、外科手術を食道を全摘出するも、リンパ節に3㎝の転移があったので取り切れず、放射線と抗がん剤で治療をしていたが、抗ガン剤の副作用に耐えきれずに治療を止めて、自宅での食事療法を続けていたが、7ヵ月後には転移していたリンパ節の腫瘍もCTでは確認できないほどに縮小し、いまでは体重も戻って元気に過ごしている。

【免疫力をアップするのに必要なこと】

  • 腸をきれいにする(免疫細胞の6割は腸にある)
  • 体温を36度後半にする(体温が高いと免疫力が高まるし、ガンは熱に弱い)
  • 制ガン効果のあるビタミンやミネラル群を多くとり、油や乳製品・肉類を控える食事(なるべく身体の酸化を防ぐ)
  • 血行をよくする(免疫を支配しているリンパ液は筋肉を動かさないと機能しない)
  • 身体を休める(ガンは夜行性。22時から4時は身体を温かくして休む)
  • 楽天的に考える(ガンと闘うのは自分と闘うようなもの。共存できればいいや、と気楽に考える。くよくよしない。「ガン細胞が広がらない一日」を続ければ、5年でも10年でも大丈夫!と信じる。元気なガン経験者に会って話を聞くと気が楽になる)
  • イメージする(自分の細胞が変異したガンを反抗期の子供だと思って、「そのうち元のいい細胞に戻るよね」とガンに言い聞かせる)

免疫力を高い状態でキープするための、具体的にやったことについても教えてもらいました。「実験好きなの」という林さんが、自宅療養中に実践したことは、次の内容でした。

【実践内容】

腸をきれいにする

  • 朝のにんじんジュース(毎朝、作りたてを飲む)
  • 乳酸菌や発酵食品を摂取
  • 玄麻黄枇糖(げんまおびとう)というおやつを食べる
  • 免疫力アップの食事(玄米・魚・野菜。お肉は週一で鳥肉または卵。白砂糖と乳製品はNG。野菜・海藻・豆類をまんべんなく摂る)

ガンに直接働きかける(主に寝る前)

  • レモン(ビタミンC)摂取
  • ビワの葉っぱを患部に貼ってその上からこんにゃく温湿布
  • 漢方を飲む

体温を上げる(血行をよくする)

  • 入浴
  • 30分の散歩
  • 足つぼマッサージ
  • ストレッチやスクワット

その他

  • 笑う(作り笑いでも)
  • 生命力あふれる小さい子どもと遊ぶ
  • ストレスをためない(いやな事はしない)

食事は1日30品目以上の食材摂取が目標で、朝おきて、ジュースを作り、飲み、それから3食もつくって食べて、散歩して、笑って、入浴して、湿布して、布団を温めて、レモンを飲んで寝る。しかも早く寝る。

ま、このような内容です。詳しくはリンク先を見てください。

原因は分からないが、がんがきれいに消失することは、あり得ることです。多くの医師がこうした「奇跡的治癒例」について言及しています。『癌が消えた―驚くべき自己治癒力 (新潮文庫) 』にも多くの例が紹介されていますが、どのようなことをすれば消えたのか、その原因は患者によってさまざまです。

林さんの実行していた療法は、私もそのほとんどを行っているものであり、悪いことではないと思います。しかし、このために癌が消えたのか? と訊かれると、「分かりません」と言うしかありません。転移が良性だったのかもしれないし、そもそもなかったのかもしれない。手術もしているし、放射線、抗がん剤の効果もあったのかもしれない。

あくまでも奇跡的治癒の一症例に過ぎないのです。林さんと同じことをしたとしても、あなたの癌に効果があるとは限りません。あるかもしれないし、ないかもしれない。ようするにN=1では確かなことは何も言えないのです。同じ○○癌という名がついていても、患者一人一人で癌遺伝子の変異している場所も違うのですから、患者の数ほど癌の種類がある、といってもよいほどです。鼻の形が違うように、内臓も癌も一人一人で違うのです。同じことをやっても同じ効果が生じることの方が少ないのはあたりまえのことです。

否定的なことばかりを書いているようですが、やっていたこと自体は悪いものではないし、心の平安、運動、食事、これらに対する良い対処法だと思います。多くの癌患者が実行していることでもあり、しかし奇跡的に治ることは希なわけですから、「この療法をやれば確実に治る」と勘違いしないで欲しい、というだけのことです。<あげられている参考書籍には首をかしげるものもある>

2014年5月 7日 (水)

ウィルコ・ジョンソンの膵癌はP-NETSだった

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先日倒れたときの目のまわりの隈がまだ消えません。怖いヤーさんのようで、出かけるときにサングラスをかけていったら、娘から「余計に怖いから止めて」と言われています。tamura先生からは、低血糖による昏倒ではなく、「血管迷走神経反射による失神だと思います」とのコメントもいただいていますが、なにはともあれ、老人らしくあまり元気を過信しないようにしようと思います。

ウィルコ・ジョンソンが膵臓の腫瘍摘出に成功したと報じられています。昨年2013年の1月に、彼のマネジャーが「大変悲しいですが、ウィルコが最近、末期のすい臓癌と診断されたことをお知らせします。彼は化学療法を受けないと選択しました」との声明を出していました。しかし、それ以降も何度かの日本公演をこなすなど、驚異的な生命力と活動を続けてきたのです。

そして、どうやら彼の膵臓がんは、希なタイプの神経内分泌腫瘍(NET)、膵内分泌腫瘍(P-NETS)であると最近の診断で分かったようです。

ウィルコ・ジョンソンが水曜日(4月30日)、すい臓癌の腫瘍を取り除く手術を受けた。手術は成功し、術後の経過も良好だという。

金曜日(5月2日)、彼のマネージメントはFacebookでこう報告した。「ウィルコは水曜日、9時間におよぶ手術を受け、現在、回復に向かっています。医師はこの手術ですい臓の腫瘍を取り除くことに成功しました。ウィルコを治療する医療チームのリーダーは、彼の状態に満足していると話しています。ウィルコはこれから数日、綿密に経過を観察されることになります。慎重ながら楽観的な状態ではありますが、医療チームはまだ、結論を出すには時期尚早だと考えています」

ウィルコは最近、再検査を受け、彼の癌が神経内分泌腫瘍という珍しいもので、通常のすい臓癌にくらべ進行が遅いことがわかった。しかし、腫瘍はサッカー・ボールのサイズまで大きくなっており、それを切除するほか、すい臓全体と脾臓、胃と腸の一部を摘出、肝臓周辺の血管を切除/再建することになった。複雑な手術で、内臓の多くを失うが、これにより病状が劇的に改善する可能性があるという。

サッカーボール大の腫瘍とは、何とも驚きですね。ともあれ、手術は成功したようです。「死なないよ、元気すぎる。もしかしたら普通の膵腺癌ではないのかも」と考えた医師がいたのでしょうね。最初の病理診断をきちんとやったのでしょうか。

アップルのスチーブ・ジョブスも同じタイプの膵癌だったのですが、彼の場合は、手術や抗がん剤治療を拒否して、マクロビオティックなどの食事療法で治そうとしたようです。また、大金を投じて全遺伝子の解析も行ったと聞いています。

ウィルコの場合も最初は抗がん剤治療を拒否して、演奏活動ができる方を選んだわけです。生存時間よりもQOLを選んだとのは間違った選択ではなかったと思います。幸運なことに5年生存率が80%というP-NETSだった。

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二人の例で感じることは、どういう治療法を選択するにせよ、「現代医療を見限らない」ことが大切です。確かに現代医療には限界があります。転移したがんはほとんど治すことはできません。しかし、腫瘍が縮小すれば、手術で根治をめざすことも可能です。QOLを保ってがんとの共存する時間を延ばすこともできます。

マクロビやジュース療法で末期のがんが治ることはありません。仮にウィルコがマクロビや○○水を摂っていたとしたら「末期の膵癌に効いた」と宣伝されるのでしょうね。

2014年5月 4日 (日)

低血糖で昏睡、危なかった。

低血糖は、本当に怖いですよ。

結婚記念日を早めに祝おうと、昨夜は鉄板焼きダイニングを予約して家族全員で出かけました。昼間のうちから「低血糖かな?」との自覚症状があったのですが、お昼の蕎麦を食べる直前にグルファスト錠10mgを服用しました。即効型のインスリン分泌促進剤であり、副作用として「低血糖症状」が記載されている薬です。

レストランでは、食事の直前にアヘンチンキと、この日二度目のグルファストを服用しました。前菜のオードブルで生ビール、続いて赤ワインと血糖値の高くなるものを摂ったのですが、メインのサーロインステーキが出ころから焼酎に変えて飲んでいました(飲み過ぎ?)。

突然の冷や汗と心臓の不調、心拍数が少なくなり、吐き気と震えが来て意識がもうろうとしてきました。意識を失うまえには、死ぬときにはこんな感じだろうかと、ふと頭をよぎりましたが恐怖はありませんでした。人は簡単に死ぬだなぁ、その時には恐れなどを感じている余裕もないのかもしれません。

たぶん血糖値は40mg/dlを下回っていたのでしょう。

その後の記憶はないのですが、床に倒れて意識を失っていた(昏睡状態?)ようです。家族の話では、棒が倒れるように顔から床に倒れ込んだと言っています。他の客も家族も驚いたに違いありません。体中汗でびっしょり。倒れて昏睡してからどれくらいの時間が経ったのかも分かりませんが、意識が戻ると便意をもよおしてきたので、娘に介助されて何とかトイレに。

倒れたときに床にぶつけたのでしょうか、左目の周囲が内出血して「パンダの目」になっています。

  • 先日の長い出張では結構体力を使ったので、運動の効果で血糖値は抑えられていた。
  • グルファストを服用してから糖質を含んだ食事が出るまでに間があった。
  • いつも持ち歩いている「ブドウ糖」を先日服用したが、補充するのを忘れていた。

こんなことが反省点です。

高血糖はすぐに命の危険はないのですが、低血糖では最悪の場合、昏睡から中枢神経の機能低下が起こり、死に至ることもあります。そうでなくても、車の運転中や電車のホームで低血糖症状が起きたときは、交通事故を起こしたり、線路に転落することもあり得ます。

動悸・冷汗・震えなどの症状は、これ以上インスリンが分泌され血糖値が下がらないようにするための、交感神経系のホルモン(カテコールアミン)により現れます。これは、これ以上血糖が下がると中枢神経の機能が低下して危険だという警告でもあるのです。

さんざんな記念日でした。意識が戻らなければ救急車で運ばれていたでしょう。残りの連休はおとなしく過ごすことにします。

血糖値の管理も難しいなぁ!

2014年5月 1日 (木)

14/4月ツイートのまとめ

キノシタ @Oncle1316
ゲムシタビン耐性膵癌患者を対象としたTAS-118とS-1のランダム化第III相比較試験。大鵬薬品工業株式会社が全国60施設で。 http://www.clinicaltrials.jp/user/cteDetail.jsp?clinicalTrialId=9315&language=ja

キノシタ @Oncle1316
UMIN 東邦大学医療センター大森病院:進行・再発消化器癌に対する免疫細胞治療の有効性に関する研究。活性化自己リンパ球の投与を2週間に1回、3ヶ月間で、合計6回を1クールとする。 https://upload.umin.ac.jp/cgi-open-bin/ctr/ctr.cgi?function=brows&action=brows&type=summary&recptno=R000015293&language=J

キノシタ @Oncle1316
UMIN 群馬大学:膵癌に対する化学放射線治療の効果増強および治療後の転移抑制を目的として、化学放射線治療に免疫細胞治療(活性化自己リンパ球療法)を同時併用した際の安全性と有効性を評価する。一般募集中 https://upload.umin.ac.jp/cgi-open-bin/ctr/ctr.cgi?function=brows&action=brows&type=summary&recptno=R000015674&language=J

キノシタ @Oncle1316
メディネットなど、人工がん抗原ペプチドによる樹状細胞ワクチン療法を提供:瀬田クリニックグループが、人工がん抗原ペプチド「MACS GMP PepTivator WT1(WT1ぺプチベータ)」を用いた樹状細胞ワクチン療法の提供を開始 http://news.mynavi.jp/news/2014/04/02/132/

キノシタ @Oncle1316
昨年9月にすい臓がん切除手術を受け休養していた歌舞伎俳優の坂東三津五郎。「5月からは新たな治療のため再び休みに入る」というが、術後補助化学療法は終わっているはず。何の治療だろうか。もしかして再発? http://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2014/04/02/kiji/K20140402007897780.html

松村 直哉 @henjaku
大腸がんも膵臓がんも「がん」とひとくくりで捉えられることが多いが実は個々に違う病気だと考えたほうがよい。 (腫瘍内科医 勝俣範之のブログ | PET検診は勧められない http://nkatsuma.blog.fc2.com/blog-entry-668.html

キノシタ @Oncle1316
http://www.cyclowired.jp/?q=node/131233 日本ロード界の巨匠、森さん。膵臓がんで他界。手術を選ばず食事療法で治そうとしたらしい。勿体ない、馬鹿げた選択。ま、個人の自由だけど。

キノシタ @Oncle1316
パンキャンジャパン 海外ニュース:小さな膵神経内分泌腫瘍(PNETs)はいまだ悪性の可能性をもちうる http://www.pancan.jp/%E7%A0%94%E7%A9%B6-research/579-news04022014

キノシタ @Oncle1316
「がん患者のあきらめない診察室」 東京勉強会開催のお知らせ 日時 平成26年5月31日(土)午後2時~4時30分 場所 東京八重洲ホール テーマ 癌はなぜ再発転移するか?再発転移を防止する治療法。    ※ まもなく募集... http://2nd-opinion.jp/index2.htm

キノシタ @Oncle1316
技師「CT撮影中は、絶対に笑わないでください」患者「どうして?」 技師「放射線はニコニコしている人には効かないのです」患者「??」技師「1回の被曝線量は15mSv以下ですが、あなたには100mSvを照射します」 患者「どうして?」技師「100mSv以下では効果がないからです」

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