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2015年9月

2015年9月27日 (日)

中秋の名月

今夜は中秋の名月ですね。

月の満ち欠けのサイクルがピッタリ1か月ではないから、中秋の名月=満月とは限らないようです。実際に「完全な満月」になるのは、あす28日月曜の午前11時51分。このときには皆既月食も起こり、月が赤色に見える「ブラッドムーン」となるんだそうです。残念ながら日本では月は昇っていません。

明日28日の満月は「スーパームーン」です。「スーパームーン」とは、「月が一年で最も地球に近づくときの満月」のこと。月はケプラーの法則に従って地球の周りを楕円軌道を描いて回っています。したがって、地球からの距離は常に同じではありません。

今年は月が最も地球に近づく年であり、そのときの満月は、もっとも明るくて大きく見られるということです。それが明日28日の夜なのです。

明日には、月と地球との最短距離が356,876kmになります。満月になるタイミングとは約1時間の差で最短距離になるそうです。

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自宅から羽田空港方向に見える中秋の名月です。ときおり航空機の標識灯が点滅しながら流れていきました。

9月27日18時〜9月28日24時には、ウェザーニュースのYouTube番組で「グローバルスーパームーンリレー」が企画されています。27日の18時に東京を出発したスーパームーンが、パリ、ニューヨークへと移動していく様子を現地からの中継とともに放送されます。

2015年9月25日 (金)

ご冥福を祈ります。

川島なお美さんが亡くなったニュースに少々驚きました。つい一週間ほど前に半年ぶりにマスコミに登場して「治療に専念します」と記者会見したばかりでした。がんの最期はこうして短い時間で、あっという間に他界する例が多いですね。何年も寝たきりで介護を受けるよりはましという考えもあります。私もそう思う。「どうせ、何かの原因で死ぬのなら、がんがいい」。ピンピンコロリでは死への準備もできませんから。

ご冥福をお祈りいたします。

しかし、マスコミの騒ぎようは異常だね。NHKですら7時のニュースの確か2番目だったような。芸能人の闘病ネタ、特にがんとの壮絶な闘いで、悲劇的な最後というのが視聴率を稼げるのだろう。主人公が死ななければ闘病記も売れない。

1年9カ月にわたった闘病生活は、抗がん剤治療ではなく、民間療法を選択。免疫力を向上させる食事療法などを取り入れた。その理由を「抗がん剤の副作用でステージに立てなくなる可能性があるなら、私は最後まで女優として舞台に立ち続けたい」と周囲に明かしていた。発表会での凄絶(せいぜつ)な姿も、女優として人生を全うする覚悟の表れだった。

という報道に対して、著名な腫瘍内科医の先生が、

「抗がん剤の副作用でステージに立てなくなる可能性があるなら、私は最後まで女優として舞台に立ち続けたい」というのは、抗がん剤に対する誤解ですので残念です。

進行胆道がんの現在の標準治療は、シスプラチン+ゲムシタビンです。シスプラチンも外来で治療可能な時代になりました。この治療でうまく生活の質を保ちながら、共存できている患者さんもいらっしゃいます。また、経口薬のTS1も選択肢になります。

とツイートしてます。言ってることは正論だけど、通院での抗がん剤投与がほとんどになったいま、自宅での患者がどれほど副作用で辛い思いをしているのか、病院での患者しか見ていない腫瘍内科医の先生には分かっていないのではなかろうか。QOLを保てたからって、台詞を覚えて体力の要る舞台をこなせるまでになるとは限らないから、彼女は選択しなかったのだろう。

数ヶ月程度の延命効果とQOLを天秤にかけて、抗がん剤を拒否したのであれば、それは患者の自己決定権であって、腫瘍内科医が文句を言う筋合いではないだろう。

この先生は、アピタル夜間学校で、延命効果が1.8ヶ月の大腸がんのTAS102を「先生だったらやりますか?」という質問に対し、「私は音楽が趣味でCDを出すのが夢なので、指や声に副作用がなければ”やるかもしれない”ですね。人それぞれです」と言っているのです。

抗がん剤をやらなかったから、最期に苦しまないであっという間に逝くことができたという見方もあると思う。その意味では、毒にも薬にもならない「民間療法」を選んだ彼女の判断は良かったのかも知れない。結局、その是非は誰にも分かりません。

Googleフォトが凄い!

GoogleフォトがGoogle+から独立して、会員にならなくても使えるようになっています。このGoogleフォトの機能が凄い。

  • 容量無制限
  • あらゆる端末で、すべての写真を同期してくれる
  • 検索機能がすばらしい
  • かってに複数枚の写真からパノラマ写真を合成してくれる
  • 1,600万画素までの写真を無制限でアップロード
  • PC・スマーとフォンからの自動バックアップ
  • 写真の簡易的な編集
  • 写真・アルバムの共有
  • 共有したアルバムのダウンロード
  • 自動タグ付け
  • 自動ストーリー作成
  • スマホアプリを使ってのムービー、アニメーション、コラージュの作成
  • Goodle Driveとの連携でローカルでのファイル管理が可能

とにかく盛りだくさん。これまで「Picasa」に保存してあった写真は自動でこちらに保存されます。

検索機能が凄いです。完璧ではないけども。

「霧」で検索すると、

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「竹」なら、

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「浜離宮」どうして浜離宮って分かるんだろう?もちろんタグなんか付けてない。

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「草津」

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こちらの写真からはパノラマ合成してくれた。

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こちらがパノラマ合成の結果 ↓ みごとです!

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2015年9月24日 (木)

プラセボ効果

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どうってことのない写真だけど、チョット気になる。


「癌」と「がん・ガン」、実は使い分けが必要なのですが、私のブログでは「見た目」を大事にして、混在しています。ひらがなばかりが続くと読みにくいという理由で「癌」を使うこともあります。

「癌」とは、病理学上は粘膜や皮膚などの上皮細胞から生じた悪性腫瘍すなわち癌腫のこと。
「がん」という語は悪性腫瘍を指す。「がん」は上記の「癌腫」のみならず、結合組織や筋肉や骨などの組織から生じる悪性腫瘍である「肉腫」や、造血細胞から生じる非固型悪性腫瘍である「白血病」をも含む。

ま、それはどうでも良いことですが、最近のニュースで芸能人やタレントのがん報道が多いですね。北斗晶さんが乳癌で右乳房を全摘だと報道されています。毎年検診を受けていたのに、さぞ無念なことでしょう。検診に100%確実はないということですね。私は、自覚症状がなければガン検診は受けません。過去に直腸がんをやっているから、数年に一度内視鏡でポリープの検査をする程度です。

川島なお美さんが肝内胆管がんの手術を受けた後、体重が30キロ台にまで激やせして舞台も降板したそうです。5年生存率50%のがんですから、それほど深刻だとは思えないのですが、抗がん剤も放射線治療も拒否して、食事療法やプロテインを摂取しているようです。標準治療を受けた上で補助的に食事療法をするのなら、それはベストの選択なのかもしれないが、済陽式などに影響されているのかもしれませんね。

私は済陽高穂や石原結實らの治療法を批判する記事は書きますが、これらの代替療法をやっている患者さんに対しては批判するつもりはありません。「あなたが、心の底から信じているのなら、やってみれば良いでしょう。」ただし、「私ならやりませんけど」と付け加えます。標準治療を受けた上で補助的に食事療法をするのなら、それはベストの選択なのかもしれない。

どうしてか。本当に信じ切っていれば、プラセポ効果があるかもしれないからです。

実際科学者達は、プラセボ効果によって、身体にまぎれもない生理学的変化が起こることを確かめた。プラセボ効果は、生理機能に直接影響を及ぼすことにより、たんなる気持ちの持ちようといったレベルにとどまらない、大きな効果をもつことが明らかになっているのだ。『代替医療解剖』より

プラセボ効果は強力で、ときには薬や治療法の真の効果を凌駕するほどです。

プラセボはあらゆる薬剤、あらゆる治療行為に数十パーセントの割合で必ず有効性を発揮するとされている。これほど強力な、あらゆる状況下で威力を発揮する治療手段は他には見いだせない。これからの医療従事者は、ハイテク化といった医療の技術的側面ばかりではなく、心理面・主観的満足度を検討対象とし、医療施設全般を含 めた幅広い場面で、その威力を十二分に発揮できるように努めるべきである。二十一世紀の医療現場がこうした雰囲気を醸し出すことが、「医学」の進歩にとって良いことかどうかは疑問もあるが、「医療」にとっては極めて重要であろう。私達は今後ともプラセポ効果をもっと科学的に研究し、プラセボをも処方できる医師にならなければならないということか。『パワフル・プラセボ―古代の祈祷師から現代の医師まで』訳者あとがきより

しかし、だとしたなら、効果の証明された治療法を採用して、それに加えてプラセボ効果を利用した方が、はるかに良い結果が得られるはずではないだろうか。抗がん剤の効果とと医師の治療法を全面的に信頼すれば、真の治療効果+プラセボによる効果が得られることになる。

2015年9月21日 (月)

東京新聞「がん 笑い飛ばそう!!」

昨日の樋口強さんの「いのちの落語独演会」が、今朝の東京新聞に紹介されていました。

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私もたくさん笑いました。そういえば最近落語を聞いていないなぁ。

そんなあなたも、YouTubeの落語チャンネルなんてどうでしょうか?

来年もまた元気で参加することを目標に、一日一日を大切に生きましょう。

2015年9月20日 (日)

深川で「いのちの落語」ミニオフ会

今日は深川の江戸資料館小劇場で、樋口強さんの年に一度の落語独演会でした。終了後、コシヒカリ命さんご夫婦、ハマリョウさんご夫婦と短時間のオフ会。

私は例のごとく、周辺を散歩写真してから会場へ。

毎年ですが、ちょうど案山子祭りの時期です。今年の作品は少しレベルが低い感じがします。

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深川なら「深川めし」だが、どこも行列ができている。

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時間もないので蕎麦を食べることにした。そば処「小進庵」で天ざる。さすがは深川、アサリのかき揚げが添えられていた。ツユはたっぷり、蕎麦はまあまあかな。

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その足で、東京都現代美術館へ。時間も押しているので中には入らず。

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いま、清澄白河は超個性派カフェの店が続々できていて、若者の間ではチョットした熱いブームになっている。倉庫や古い民家を改造した店舗というのも共通している。気持ちだけは"若者"の私としては、ぜひ参戦したい。

●オールプレス エスプレッソ 東京ロースタリー&カフェ
ここも順番待ちでパス。
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●「コーヒー業界のアップル」と呼ばれるブルーボトルコーヒー(Blue Bottle Coffee)が日本上陸後最初に開いた清澄白河の第1号店は、今日も長い行列ができていて、40分待ちといわれた。

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そんなには待てないので、パスしてここから50歩の交差点角にある

●「ARiSE COFFEE ROASTERS(アライズ コーヒー ロースターズ)」へ。

午前中はここも超満員だったらしいが、幸い昼食の時間と重なったためなのか、待たずにすんだ。

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今日は8種類の豆から選べるというので、ナチュラルな味とライムのような香りが特徴(店長の受け売り)のドミニカ・カロマを戴いた。砂糖もミルクも置いていません。このての店でシュガーを要求すれば馬鹿にされます。ブラックが正しい飲み方。さすがに美味しかった。冷房もない店内なのに熱いコーヒーを一気に飲み干してしまった。

お待たせしました。やっと肝心の落語とオフ会の話題です。(でも内容なくて短いなぁ)ハマリョウさんとコシヒカリ命さんの記事がもっと詳しいですので「こちらこちら

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駆け足で「いのちの落語独演会」の会場へ。開演中は撮影禁止なのでパンフレットだけです。

がん患者とその家族だけが招待される樋口さんの独演会はことしで15回目。笑いとチョットの涙に包まれて皆さんで爆笑。笑いは最高の抗がん剤、また来年お会いしましょうと、盛況のうちに終わった。

コシヒカリ命さんとハマリョウさん+その奥様方+私の5人で近くの喫茶店でミニオフ会でした。ブロ友との話はあっというまに時間が過ぎていく。天ざるのあとが超個性派コーヒーで、それだけでも贅沢なのに、さらに昼間からのビールはもっと旨かった。免疫力が3倍はアップだなぁ。

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残念ながら、お二人の奥さんは「肖像権」の関係でご披露できません。
   (^.^)ご(-.-)め(__)ん(-。-)ね(^.^)

2015年9月19日 (土)

「断捨離」先ず本を捨てよう

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日比谷公園内の「旧管理事務所」は「フェリーチェガーデン日比谷」と名を変えて、レストラン兼結婚式場として使われている。今日も結婚式のため貸し切りの看板が。曇天で三脚なしで撮れるぎりぎりの明るさで照明が映えた。(SIGMA DP1 Merrill )

 

「旧日比谷公園管理事務所」:日比谷公園の管理事務所として、福田重義の設計により、明治43年に竣工した木造二階建てドイツ・バンガロー風の瀟洒な建物。
昭和51年より公園資料館として使われてきたが、近年リニューアルされてレストラン兼結婚式場として利用されている。明治期の数少ない近代洋風建築として平成2年に、東京都指定有形文化財に指定された。


「断捨離」や「ミニマリスト」という言葉がブームだとか。

断捨離(だんしゃり)とは、不要なモノなどの数を減らし、生活や人生に調和をもたらそうとする生活術や処世術のこと。

ミニマリストとは、身の回りのモノを限りなく減らし「最小限のモノ」だけで暮らす人々です。若い世代を中心に、そのライフスタイルが共感を呼んでいるようで、NHKの「おはよう日本」でも紹介されていました。

近代資本主義は大量生産されたモノを大量消費する人民=中間層が存在することで成り立っています。人々が必要としていないモノまでも、テレビコマーシャルなどで欲望を刺激して買わせようとします。そうしないと資本主義が成り立ちません。

身の回りを見渡すと、百均で買った「とりあえずは要らないモノ」がいかに多いことか。

膵臓がんになって数年後だったか、死んだあとのことも考えて大量の蔵書を処分しました。当時は断捨離という言葉はなかった。なるべく買わずに図書館を利用してきたのですが、また徐々に蔵書が増えて書棚のスペースが足りなくなりそうです。がんになる前の私ならここで「書棚を買い足そうか」「どこか別のスペースを確保するか」となるのですが、思い切って断捨離を再実行することに。

  • 残す本は50~100冊までとする
  • 残りの2割の本はPDF化してハードディスクに保存する
  • 8割の本は廃棄処分する
  • メディアマーカーに、これらを所有した履歴は残しておく
  • どうしても購入する必要のある本は、Kindle版を買う(出て入ればだが)

が計画です。ミニマリストにはなかなか踏み切れませんが、できればそれに近い状態にしたい。

がん関連では、安保徹や石原結實らの本は躊躇なく資源ごみ行き。ここ数年で一度も開かなかった本も廃棄する。もしも調べたいことが生じたら図書館に行けば良い(図書館にない本は残しておく)。小説・エッセイ類はすべて廃棄する。

手元に置いておくのは、これからの自分の生き方に必要な本。それもなるべく少なくする。判断に迷う本はPDF化して保存する。

PDF化に使っているスキャナは、Plustek ブックスキャナー OpticBook 3800。通常のフラットベッド型スキャナは、本のとじしろ部分を開いて押しつけないときれいに取れないし、A4サイズなら大型本は無理である。しかしこのブックスキャナは、ガラス面から筐体の端まで6mmしかなく、机の端に置いて本を垂らした状態で片面ずつスキャンが可能である。本も傷まない。

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一般のPDF化ソフトだと、最初にカラーやモノクロを選択すると途中で変更はできないが、このスキャナは右の3つボタンを押すことで白黒・グレー・カラーをページごとに変えて混在ことができる。

欠点は、スキャナとしては高価なこと。たぶん特許が申請されている。取扱説明書が貧弱だが、想像を働かせればなんとかなった。1ページに6秒ほどかかるので、ページめくりと合わせると15秒ほどかかるので、200ページの本一冊に約1時間必要になる。だから蔵書のすべてをPDF化するなどという無謀なことはやめておく。

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2015年9月18日 (金)

安倍クーデターの日

今日は国会で強行採決が予定されている。居ても立ってもいられず、予定を変更して午後から国会議事堂前へ。

途中、日比谷公園には、しとしとと降る雨を受けて曼珠沙華が嬉しそうに咲いていた。人間社会に何があろうとも、自然はその営みを粛々と続けている。焦らず騒がず、タオのエネルギーに身を任せきって、秋色が忍び寄ってくる。

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今日はG3XとDP1Merrillを担いできた。上の二枚はG3X、下がMerrill。やはりMerrillの写りはよい。シャープさが違う。

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国会議事堂前は昨日よりも参加者が多いと言っていた。この時間、まだ参議院では野党が徹底抗戦をしていた。ニュースには議事堂前であげるシュプレヒコールがキチンと届いていた。
「民主主義って、何だ!」
「これだ!」

今日は安倍クーデターの日になろう。法治国家から人治国家、憲法よりも一政治家の思惑が優先される国になろうとしている分岐点である。安倍晋三は歴史にその名を残すだろう。汚点として。

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日本山妙法寺のお坊さん達も、創価学会の三色旗も、キリスト教会の幟もあった。

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2015年9月17日 (木)

天下は神器、為すべからず

信用できる相手って、どんな人だろう。
「よく分からないけど、あの人がそう言うのなら、従ってみようか」
「今後の治療法、迷うけど、この先生が言うのだったら、そうしてみようか」

反対に、「あの人が正しいことを言うから、嫌だ!」ということもある。

結局、相手が何を言うかではなく、日ごろからその人の行いが、言行一致しているのか、私のことを真剣に考えてくれているのか、そういう暗黙の信頼があるかどうかではないでしょうか。

「丁寧に説明していく」と言いながら、安倍晋三の答弁は訊かれたことにまともに答えるのではなく、論点をはぐらかして時間稼ぎをしているだけだ。アメリカの艦船に乗った母子を助けなくてはいいのか、とパネルを示してまで言っていたかと思うと、「必ずしも日本人が乗っていなくてもいい」と言い出す。ホルムズ海峡の機雷除去も「想定しづらい」と言い直した。

じゃ、なんで安全保障法案が必要なんだ。中国や北朝鮮の脅威をさかんに言うが、それは個別的自衛権で対処するべき問題で、集団的自衛権とは関係がない。ほとんどの憲法学者が反対していると言われたら、「最後は最高裁が決めることです」と言い、元最高裁の長官が違憲だと言ったら、「一私人の発言だ」とはぐらかす。

要するに、アメリカと「この法案を通します」と約束したから遮二無二突き進んでいるだけなんだと、皆が分かっている。だから国会の議論なんぞは茶番になる。この人物に政治を任せていると何をするか分からない。消費税を10%にした場合、4000円までしか返しませんよ、なんぞは、「馬鹿にするのもいい加減にしろ」となる。本当に国民は舐められているんだなぁ。

言っていることに誠実さが微塵も感じられないから、多数の国民が「戦争法案」だと反対しているのだよ。

老子の道徳教にこんな一章がある。

将(まさ)に天下を取らんと欲してこれを為(な)すは、吾れその得ざるを見るのみ。天下は神器、為すべからず、執(と)るべからず。為す者はこれを敗り、執る者はこれを失う。凡(およ)そ物、或(ある)いは行き或いは随(したが)い、或いは歔(きょ)し或いは吹(ふ)き、或いは強く或いは羸(よわ)く、或いは培い或いは隳(こぼ)つ。ここを以(も)って聖人は、甚(じん)を去り、奢(しゃ)を去り、泰(たい)を去る。(道徳教第二九章)

バカボンのパパ流に超訳すれば、

天下を取って一等賞になろうとして、そのためにあれこれ作為的なことをしても、
絶対に天下なんか取れませんよということをわしは見てきたのだ。
天下というのは神がかったどんぶりばちのようなもので、
何をしたからどうなるという浅はかなものではないのだ。
それでも天下に仕掛けようとする人は、この世を壊してしまうし、
それでもずっと強引にしようとし続ければこの世そのものを失ってしまうのだ。
世間のみんなは、先に行きますよ、レレレのレーという人もいれば、
あとから付いていきますよ、レレレのレーという人もいるのだ。
ある人は穏やかに安らいで息をするし、ある人は激しくぜーぜー息をするのだ。
ある人は押しが強くて、ある人はトコロテンみたいに弱いのだ。
ある人はやけのやんぱちなのだ。
だからどえらい人は、自分のことでトゥー・マッチな行動は慎み、
贅沢はせず、控えめを心がけるのだ。
これでいいのだ。『バカボンのパパと読む「老子」』より。

安倍晋三は「美しい日本を取り戻す」とのつもりだろうが、この日本を壊そうとしていることに気づいてほしいものだ。タオのエナジーに逆らって無理をすればもっとおかしなことになる。だから政治を預かっているものは(預かっているという意識も無さそうだが)、無為で良いのだ。

安保法案に賛成した議員は、来年以降の選挙までに恐々とするよ。これからは落選運動だ。国民の意識は変わったし、一過性では終わらない。「シルバーウィークが過ぎれば忘れる」ような国民ではなくなったんだ。

2015年9月16日 (水)

ゴジラ登場?

九重親方が膵臓がんで手術したかと思ったら、庄司永建氏が膵臓がんで死去。ほんとうに膵臓がんが多いね。自分がそうだから思えるのかと思っていたが、統計的にも膵臓がんの罹患率と死亡数は増えている。

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昨日は近くの商店街で映画のロケをやっていた。エキストラの母と子供が風船を持って、叫び声を上げながら走っていた。どんな俳優が来ているのかと思って訊いたら、「ゴジラの映画」だって。それじゃ主役は来られないよな。もしかすると、我が家もゴジラに踏みつぶされる?

蒲田駅前でも150人が逃げ惑うシーンを撮影って、本当なんだ。

前の日曜は秋祭り。神輿が出ていたが、あまり元気がなさそう。

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まじめにやれ、神輿担ぎながら口説くんじゃない!

しつこいバカ右翼がスパムコメントを連発するので、ブロックした。しばらくコメントは承認制になっております。ご承知ください。

2015年9月14日 (月)

再び国会前へ

今日14日は18:30から「強行採決反対・安倍政権退陣要求国会包囲大行動」

一粒の砂になるべく、早めに出かけて、17時半ごろ国会前に着いたが、既にたくさんの人。今週が強行採決の山場になる。なんとしてもこの戦争法案を通したくはない。

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なんとか人混みを掻き分けて、前へ進もうとしたが適わず、見通しの良い場所を確保して陣取った。
8・30の教訓で、今日は一脚を持ってきたので、カメラをスマホのアプリでリモートコントロールして高い位置から撮ることができる。

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読書中の強者もいる。陽が落ちると一斉にペンライトなどを灯して「光の抗議」

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歩道が身動きができないほどになってきたら、警察は逆に機動隊のバスで車道側にバリケードを構築した。一斉に抗議の声が上がった。そうこうしているうちに、ついに機動隊のバリケードが決壊。8.30と同じ状況になった。
若いお巡りさんが必死で鉄柵を抑えていたが、次第に押されて後退。ま、別に彼個人に恨みつらみがあるわけではなし、「ご苦労様です」と声をかけておいた。でも、もう後は車道に繰り出した参加者が歩いているのに、ここのバリケードを抑えてどうするの。ムダだから通せよ。

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で、ついに車道を埋め尽くす参加者。

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後ろを振り向くと、どこまで続くのか、たくさんの参加者。

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子供連れの夫婦がテレビのインタビューを受けていたり、SEALDsだろうか、太鼓を叩いてリズムに乗って「強行採決、反対!」と声を振り上げていた。

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主権者は我々なんだよ。選挙で勝ったって、白紙委任したわけじゃない。一粒の砂にすぎないが、砂粒も集まれば岩を削ることがあるのさ。今日は駄目でも、いつの日にかはね。

   がん患者だから、私はデモに行く

2015年9月12日 (土)

がんとお金

がんになったとたんに病気のことももちろん心配ですが、お金のことも頭をよぎります。治療費はいくらかかるんだろう?仕事は続けられるのか? 家族の生活はどうなる?未成年の子供を抱えて一家の大黒柱ががんになると、さらに不安で暗澹とした気持ちになります。最悪の場合には、自分のがんの治療をあきらめる患者もいます。こうした場合に頼りたいのが、公的支援制度です。

がんとお金を扱ったサイトもいくつかあります。がん情報サービスには、

がんと診断された方のための公的・民間医療保険制度検索ウェブサービスの

などがあり、使える制度を検索することができます。

公的保険に関しては、

  1. 高額療養費制度
  2. 傷病手当金
  3. 国民健康保険税の減免・徴収猶予
  4. 障害基礎年金・障害厚生年金・障害手当金
  5. 年金の繰り上げ受給

などの制度があり、条件を満たせば利用することができます。

しかし、これらのサイトにも書かれていない制度があります。(専門家でさえもよく知らない?)

それが、国民健康保険の一部負担金減免制度です。

高額療養費制度は窓口での負担額が一定以上にならないように上限を決めている制度。国民健康保険税の減免・徴収猶予制度は、健康保険税(一般には健康保険料ということが多い)の徴収を免除するか一定期間猶予するという制度です。

一方、この国民健康保険の「一部負担金減免制度」は、窓口での3割負担を払わなくても良いという制度です。この制度、厚生労働省が一応の基準を決めて通知しており、実際にどのような制度にするかは地方自治体が条例で制定するとされています。対象者は国民健康保険の加入者だけですが、企業の健康保険組合によっては、同様の制度を独自に制定している場合もあります。

国民健康保険法第44条では、「特別の理由がある」ために患者が「保険医療機関等に」「一部負担金を支払うことが困難」な場合に、保険者(市区町村)が次の措置を採ることを認めています。

  • 一部負担金を減額すること
  • 一部負担金の支払を免除すること
  • 一部負担金の徴収を猶予すること

一部負担金の減免が受けられるための条件(要件)として、資産と収入などに次のような条件があります。(自治体によって異なる)

  • 特別な理由により著しく生活が困難となり
  • 資産などの活用を図ったにもかかわらず、保険医療機関への支払いが一時的に困難となったこと

上の「特別な理由」には、次のようなものがあります。

  • 震災、風水害、火災などの災害
  • 干ばつ、冷害などによる農作物の不作、不漁等による収入の減少
  • 事業の休廃止、失業などによる収入の減少

商売をしていたが、がんになって仕方なく店を閉めた。あるいは会社を解雇されて傷病手当金も受給期間が終わってしまったような場合、生活保護一歩手前の状態になります。しかも健康保険料も払わなければならないし、窓口での3割負担もあり生活できないようなときに活用すべき制度です。

厚生労働省の通知「◆一部負担金◆の徴収猶予及び減免並びに療養取扱機関の◆一部負担金◆の取扱いについての一部改正について」(平成22年9月13日)(保発0913第2号)に基準が示されていますが、これは「技術的な助言である」と通知文にも明記されているように、自治体の裁量でこれ以上の制度を設けても良いのです。また、自治体が条例などで明確に制度を定めていなくても、健康保険法第44条で規定されているのであり、住民の権利です。厚生労働省の「一部負担金減免および保険者徴収実施状況調査の結果について」には、

そもそも一部負担金減免は国民健康保険法第44条に規定しており、その実施基準などについて条例で別に定める旨は規定していないため、市町村区においていは条例などに定めがなくとも実施は可能である。

と書かれています。

私の住む大田区では、残念ながらこの基準とほぼ同じ内容での条例が制定されていました。また、大分県竹田市の制度の申請書には計算例も載っています。大まかにいえば、収入から医療費を除いた金額が、基準生活費の1.3(1.1)倍以下かどうかで判定されるようです。

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がんになって生活に困窮しているのなら、一度自治体に制度の確認と相談をするとよろしいかと思います。同時にこの制度の周知と拡充を求めて、議員さんなどに陳情と請願を行うことも重要でしょう。

地震で飛び起きた!

今朝の地震で飛び起きた。最初にズドンと下から突き上げるような一撃があり、その後しばらく揺れが続いた。書棚の本がずれて落ちそうになり、寝ている私の頭を直撃しかねない。もう少し揺れが激しければ確実に落ちただろう。(対策を考えなければ)

M5.3で東京湾の多摩川付近が震源地だというから、我が家の直下あたりだろう。しかし震源が深さ70キロと深部だから良かった。これがもっと浅い震源だったら?ゾッとする。真っ先に気にしたのは津波。次が原発だ。更に大きな地震に浜岡原発は耐えられるのだろうか。3.11を経験してまだ4年半だというのに、まぁ何と脳天気に原発の再稼働に突き進んでいる。のど元過ぎれば・・・という言葉があるが、福島原発事故はまだ収束していない。のど元は過ぎていないのである。「起きて欲しくないことは起きないことにする」という人間の本質的な性だろうか。鬼怒川の堤防が決壊したように、自然は人間の思惑を斟酌することなく、起きる可能性のあることは、必ず起きるのであり、それが百年後かもしれず、明日かもしれないのである。

このあたりで深さ70キロの震源地はめずらしいそうである。5月30日に小笠原西方で発生したM8.1の地震の震源は深さ682キロであった。地下の深いところで何かこれまでにはなかった異常が起きているのだろうか。

それにして、NHKの報道は過熱しすぎではないのか。大きかったとはいえ首都圏の多くは震度4(調布で深度5弱)の地震である。大きな被害は起きていない。何人かがエレベータに閉じ込められた程度である。他の地域で震度4の地震が発生したのであれば、こんなに延々と放送はしないだろう。

労働者派遣法の「改正」や来週に迫った安全保障法案の採択など、重要でもっと報道すべきことはたくさんあるではないのか。国民に伝えるべき重要なことを、地震報道の時間を拡張することで、意図的に削っているのではないかと勘繰りたくなる。

2015年9月11日 (金)

今日の一冊(16)『三毛猫ホームズの遠眼鏡』

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原宿「スーパーよさこい」こちらもベストショットに数えて良いかも


何の因果か、癌の王様と言われる膵臓がんになってから、音楽の趣向が変わった。それまではヴィヴァルディやドヴォルザーク、チャイコフスキーなどの魅惑的な旋律の音楽をうっとりと聴いていたが、バッハやベートーヴェンをよく聴くようになった。

三毛猫ホームズの遠眼鏡 (岩波現代文庫) 赤川次郎も『三毛猫ホームズの遠眼鏡』の出だしでこんなふうに書いている。

少なくとも私個人で言えば、毎夜ベートーヴェンに聴き入るのは、単に古くて定評があるとか、安心感があるからだけではない。常に高みをめざして努力する、前へ進むエネルギーに「人間の気高さ」を確かめたいからである。

「死」が身近に感じられるようになったからなのか、以前は堅苦しいと感じて交響曲の全楽章を聴き通すことが難しかったベートーヴェンが、その音楽から「苦悩」や「絶望」その果てにある「希望」を見出して、私の心が共振しているように感じられた。

本書は岩波の「図書」に連載された30回のエッセーを集めたものである。音楽と演劇の愛好家である赤川次郎の、それらを豊かな感性で紹介するとともに、今日の右傾化する日本へのするどくて先見性のある批評でもある。

日本の経済発展は、水俣病のような公害被害者を、「多数の幸福のための犠牲」として切り捨ててきた。これは日本的な少数者差別だろう。

~~~~~~~~~~~~~~~

東日本大震災から一年半あまりを過ぎて、今なお仮設住宅に暮らす人々もまた「少数者」として忘れられかけているのではないか。そうでなければ、新たな税まで設けて捻出した復興予算を、砂糖に群がるアリのように、役人が被災地そっちのけで奪い合うなどという醜悪なことができるはずがない。

~~~~~~~~~~~~~~~~~

こうして考えてくると、本当に「少数」な「少数者」で、もはや対策の打ちようもなく絶望的なのは政治家だ、という笑えない考えが浮かんでくる。しかもその自覚がないのが問題である。(「少数者はどこにいる」より)

「利己的だ」と若者を批判した政治家が男色買いをしたり、政党交付金でベンツのローンを払ったりと、もっとも「利己的」だという笑えない現実はますますひどくなっているように見える。

2014年の「スリッパはどこへ行った」では、

ところで、今、新しい都市伝説の主人公が日本を深い闇の中へ引きずり込もうとしている。国際舞台で、原発事故の状況はコントロールされていると、堂々とウソをつき、戦争できる国にすることを積極的平和主義と呼ぶ。

安倍政権を支えたい経団連が好景気のイメージ作りをしているだけで、原発の収束も、大地震への備えも、高齢者が増え続ける問題もすべて後回しにして、オリンピックやリニア新幹線に金を注ぎ込む。十年、二十年後に、どんな地獄が持っているか。

NHKの特集がどんどん右寄りになり、政府に批判的な番組やキャスターは次々に姿を消す。そんな日も遠くない。

東京零年いやNHKの「そんな日」は既にやってきているようだ。赤川次郎ってなかなかいいじゃないか。実は私は彼の小説を読んだことがない。何となくで食わず嫌いだった、と反省している。

最新刊の『東京零年』でも読んでみるとするか。

2015年9月 7日 (月)

細胞診の結果

がん研有明病院で、先週の細胞診の結果を聞いてきました。

結果は「良性」。二つの献体ともにがん細胞はありませんでした。これで一件落着。ただ、大きくなってこないかを1年ごとに経過観察することになりました。ま、超音波で診るだけですのであまり負担にはなりません。

結果的には今回は「過剰診断」だと思います。でも見つかると精密検査するしかないですよね。

「がんは早期発見、早期治療」が第一だと言われますが、常にそうとは限りません。症状もないのに検査をすることには、メリットもあればデメリットもある。早期の小さながんを見つけることによって、何人かは助かるかもしれないが、がんではない人をがんと診断する(擬陽性)がある割合で生じることは避けられません。

擬陽性が多いのは、老人の前立腺がんが典型的です。70歳を過ぎた人なら、前立腺がんが見つかっても治療をせずに天寿を迎えることも可能ですから、なまじ検査などしない方が良い。

検査の「感度」と「特異度」も考慮しなければならない。
感度:疾患罹患者中の検査陽性者の割合
特異度:疾患非罹患者中の検査陰性者の割合

  • 感度が高いということは、その疾患の患者の大部分が検査陽性になることを意味する
  • 感度が高ければ、疾患罹患者のなかで検査陰性になるもの、すなわち偽陰性者が少ない
  • 特異度が高いということはその疾患に罹患していないものの大部分が検査陰性になることを意味する
  • 特異度が高ければ偽陽性者が少ない
  • 感度が高い検査で検査陰性となれば、その疾患に罹患している確率は低い
  • 特異度が高い検査で検査陽性となれば、その疾患に罹患している確率が高い
  • 感度、特異度がともに高い(1に近い)検査では、その検査を行うだけで疾患の有無を判定できる←こんな検査はあり得ない。

で、アンドレイカ少年の例のように、膵臓がんの早期発見のための検査手法がいくつか報道されていますが、感度が高く特異度が低い検査なら、擬陽性が多くなり、過剰診断になりかねない。

今回の私の例のように、個人レベルでは、がんと診断された時点で過剰診断かどうかを判断することは困難です。無治療で経過を見ていて別の病気で死ねば過剰診断だと確定はします。しかしこの方法は実際には役にたたない。現実にはさまざまな情報から確率的に判断するしかありません。

膵臓がんの可能性がないかどうかを、自覚症状もない人を対象に、3ヶ月毎に検査することは不可能です。膵臓がんではないのに膵臓がんとの結果が出たら、その後の精密検査などに多くの損失を覚悟せねばならない。1万人を検査して5人の膵臓がんのうち2人を早期に発見したとします。しかし、擬陽性が1000人であった場合、この検査は推奨されないわけです。アミノインデックスなんて、感度も特異度も高くない検査なわけで、高額な費用を出してまで受ける必要はないと思います。

膵臓がんは症状が出たときには既に手術不可能な場合が多いから、なおさらこの問題、悩みますね。家族性膵がんの場合とか、急に血糖値が上昇したなどのときに、「先生、膵臓も診てください」と言うのが、現実的な方法ではないでしょうか。

2015年9月 6日 (日)

今日の一冊(15)『明日この世を去るとしても・・・』

明日この世を去るとしても、今日の花に水をあげなさい がん哲学外来理事長の樋野興夫さんの新著です。『明日この世を去るとしても、今日の花に水をあげなさい

がん哲学外来とは、がん哲学外来のホームページには

多くの人は、自分自身又は家族など身近な人ががんにかかった時に初めて死というものを意識し、それと同時に、自分がこれまでいかに生きてきたか、これからどう生きるべきか、死ぬまでに何をなすべきかを真剣に考えます。
一方、医療現場は患者の病状や治療の説明をすることに手一杯で、がん患者やその家族の精神的苦痛までを軽減させることができないのが現状です。 そういった医療現場と患者の間にある「隙間」を埋めるべく、「がん哲学外来」が生まれました。科学としてのがん学を学びながら、がんに哲学的な考え方を取り入れていくという立場です。

と書かれています。

約半数のがんは「治る」時代になりました。しかし、それでもがんの告知を受けると「がん=死」という考えが脳裏をよぎります。ましてや治癒の難しい膵臓がんになれば、なおさらです。がん患者の約3割がうつ状態になると言われています。

「希望を持って、がんばれよ」「きっと抗がん剤が効くはずだ」などと励ましたり応援したりしても、一時的な効果しかありません。独りになるとまた悶々と悩んだり落ち込んでしまいます。

結局は本人の考え方、人生や死に対する考え方を変えるしか、このうつ状態から向け出すことはできません。そのためには「言葉の処方箋」が必要だというのが樋野興夫先生の考えであり、がん哲学外来を創設された目的です。

例えばこのような言葉の処方箋が並んでいます。

  • 自分以外のものに関心を持つと、やるべきことが見えてくる。誰にでもその人にしか遺せない贈り物がある。
    がんだからといって、自分のことばかりを考えていると駄目になる。自分の人生における役割や使命を考えてみましょう。ルターは「もし明日世界が終わるとしても、私は今日もリンゴの木を植えるでしょう」と言いました。
  • がんだからこそ、「犠牲を払って他人のために何かをする」
  • 全力を尽くして、あとは心の中でそっと心配する。

このブログでも「がんのことは最後に考える」とか、「なんとかなるものはなんとかする。なんともならないものは成り行きに任せる」と書いてきましたが、同じ意味ですね。自分にコントロールできないことは考えても疲れるだけ。得られるものは極めて少ないのです。

そして、

  • 「命よりも大切なものはない。命が一番大事」とは考えない方がよい。
    自分の命よりも大切なものがある、と思ったほうが、幸せな人生を送ることができるようです。

「命よりも大切なもの」って何でしょう。それはこの本をじっくりと読んで考えてみてください。膵臓がんの患者は遅かれ早かれほぼ全員が死を迎えます。治ることは非常に希です。だから「命が一番大事」と考えているかぎりは、いつまで経っても解決しません。”人生から期待されている”自分の役割に気付くこともありません。

膵臓がんのブログ友の方は、自分の症状、抗がん剤の苦しさ、それへの対処法などを書くことで、同じ病気の方になにがしかの役にたつのでは、として書いているのだと思います。自分以外の人に関心を持つというのは、そうした些細なことで良いのです。あるいは、これまでは無関心だった地域の行事に関わってみる。社会的な問題に興味を持って参加してみるというようなことです。

膵臓がんになったからと、自分の命の心配ばかりしていてはストレスも溜まるし、反って免疫力が落ちると思いますよ。自分よりもさらに困っている人のために働きましょう。

樋野興夫先生の著作はどれも似たようなことを書いてあるのですが、『がんと暮らす人のために―がん哲学の知恵』もお勧めです。

2015年9月 4日 (金)

甲状腺がん

月曜日に甲状腺がんの細胞診をやってきました。先週の超音波検査結果で「たぶん嚢胞で良性だろうが念のため」と言われ、細胞診となった次第です。「超音波ガイド下穿刺吸引細胞診」というそうで、

超音波ガイド下穿刺吸引細胞診とは、超音波画像を見ながら病変部に針を刺し、細胞を採取して悪性度を診断する方法です。触知のみによる穿刺に比べ、リアルタイムの画像を見ながら行えますので、安全かつ確実な穿刺が可能で、5ミリメートル程度の甲状腺腫瘤、乳腺腫瘤であれば、容易に細胞を採取できます。細い針を用いるため軽い痛みしかありません。

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最初に小さな点でガイド経路を設定して、それを頼りに針を刺すのです。が、検査技師さんが慣れていないらしくて、ガイドの設定に何度も失敗。女医さんが出てきてやっと準備完了。私の疑いのある箇所は17mmの中の6mmほどの固い部分です。念のためにと2度針を刺して細胞を採取しました。2度目の針は少し痛かった。結果は来週です。

しかし、私の場合は「たぶん良性で、もしかしたら過剰診断かも」と考えている程度ですが、福島の子どもたちの甲状腺がんで悪性が多数見つかっていますね。18歳以下の子どもたちです。本人も親御さんもどれほど不安なことか。しかも放射能による甲状腺がんは増殖の速度も速くリンパ節への転移も多い。今回も肺に転移した子供も見つかっています。

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「放射能の影響とは考えがたい」との公式見解ですが、多発しているのはまちがいない。放射能の影響ではないのなら、何が原因なのか? それこそはっきりさせるべきでしょう。

北茨城市でも平成26年の検査で、3593名の検査で3名が甲状腺がんと診断されています。放射能は県境で止まるわけではないから、福島県だけではなく近隣の子どもたちの検査も必要ですが、東電も国も動こうとはしません。

甲状腺がん疑い含め137人へ、2巡目は25人〜福島健康調査

岡山大学で疫学を専門にしている津田敏秀教授は、2巡目で25人もの新たな甲状腺がんが生じていることについて疑問視。「本格検査」について、先行検査からの期間を3年間、第1次検査確定数149,065人を分母とし、全国平均100万人中3人という発生率と外部比較すると、18.63倍(95%信頼区間:12.06倍-27.51倍)と統計的に有意な多発であると分析した。

がんは「早期発見、早期治療」ではなかったんですかね。

2015年9月 2日 (水)

【動画】抗がん剤は効く?

アピタル夜間学校『抗がん剤は効くの、効かないの?』の動画が公開されました。先日のブログでも紹介したのですが、中放送を見られなかった方には是非見ていただきたい。(YouTubeから全画面表示にすると大きな画面で観ることができる)
結局、抗がん剤は効くのか、効かないのか――がん患者にとって切実な問題であると同時に、もっとも知りたい情報のひとつです。

抗がん剤でがんが治るのか、という意味では抗がん剤は効きません。多くの手術できない進行した固定がんでは、抗がん剤でがんが治ることはありません。ある調査によればがん患者の大多数が抗がん剤で治ると考えているそうです。「治らない」と正しく理解している患者は30%しかいませんでした。

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進行した膵臓がんでは抗がん剤による治療効果は「症状緩和が期待できる」とされています。つまり、B群のようには「延命効果が期待できる」とは書かれていません。

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つまり、症状を緩和して「がんとのよりよい共存をめざす」のが(膵臓がんを始め多くの固形がんでは)抗がん剤の使用目的になるのです。

そこのところを多くのがん患者が誤解しています。その気持ちもよく分かるのですね。「抗がん剤では治らない」とは言っても、希には抗がん剤で腫瘍が縮小して手術が可能になったり、「治ったもどき」になって何年も腫瘍が大きくも小さくもならず、上手に共存できる場合もあるからです。「私ももしかしたら・・・」と考えるのはがん患者としては当然だと思います。

こんなに辛い副作用に耐えているのだからきっと効果があるはず、というのも誤解の一つです。副作用の程度と効果にはなんの関係もありません。むしろ副作用がひどいと寿命を縮めている可能性もあるのです。

勝俣先生は、さすがにEBM重視の考えで話されていますが、抗がん剤のエビデンスは、若くて元気できつい抗がん剤をやっていない患者を対象として臨床試験を行ったものです。だから、ファーストラインでアブラキサンとゲムシタビンをやったが効果がなかった。セカンドラインのTS-1はどうだろうか、としたときにエビデンスはありません。効果があるのかないのか証明されていません。

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ただ、医師のコンセンサスとして「たぶんやらないよりはましだろう」とされているだけです。医師(専門家)の意見というのは、エビデンスレベルで言えば最低のランクです。

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膵癌診療ガイドライン2013版にも、

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こう書かれていますが、「海外におけるランダム化比較試験」の症例数は38例ほどであり、「高いエビデンスが得られているとは言えない」とされています。また、そのレジメンは(グレードC1)であり、これはエビデンスはないが、一次治療でやっているのだから良いのでは?という「専門家のコンセンサスがある」という程度のものです。

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勝俣先生も、「好きな趣味などもあきらめて、身も心もボロボロになるまで抗がん剤治療を受ける患者さんを見かけることもあるそうですが、「進行がんの段階まで来ている場合、それは少し過剰なのではないかと思います」とのことです。

「抗がん剤でぼろぼろになる」と近藤誠氏らは言いますが、やり過ぎるとそういうことにもなるわけです。

最後の最後まで抗がん剤をやるよりは、早期に緩和ケアを導入して抗がん剤をやめた方がかえって生存期間は延びるというThe New England Journal of Medicine(NEJM)の報告も紹介されていました。

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ただ、どちらが延命効果があるのかは統計的には述べることができますが、”自分”にとってはどうなのか? それは永遠に分かりません。Aの治療をやった”自分”とやらなかった”自分”を比較することはできないからです。

結局はその患者の考え方次第。どういう人生を送りたいのか。残された時間に何を大切にしたいのか、それをはっきりとさせておくことでしょう。EBMも大事けれど、セカンドラインの抗がん剤にEMBが乏しいように、医療の分野でキチンとしたEBMがある治療法は30%以下だと言われています。過剰にEBMに囚われることもないですね。

「治る」希望を持つことは大切ですが、いつのまにか「希望」が「執着」になってしまいがちです。「執着」することで逆に落ち込んで、身も心もぼろぼろになってしまいます。そんな状態にはなりたくないものです。

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2015年9月 1日 (火)

15/8月ツイートのまとめ

かたぎ みほ @MihoK0913  
某有名免疫療法クリニックが相談外来を持ってるんだけど、 厚生労働省がん対策推進協議会の委員の先生までいるんだけど・・・ http://www.gan-soudan.com/consulation/doctor.html

なとろむ @NATROM 
みんなご存知だと思うけど、内海聡氏ってこの人です[ http://www.j-cast.com/2015/06/19238268.html ]。他にも輸血を否定したり。現代医学を全方位で否定している人です。

キノシタ @Oncle1316 
膵臓がん、米より発見遅く 日本の拠点病院データ解析  :日本経済新聞 http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG04H1K_U5A800C1CR0000/ 膵臓の周囲に出てくるなどした「3期」の状態で発見される人は、米国の拠点に相当する病院では、膵臓がん患者の9.1%だが、日本の拠点病院では14.4%と約1.5倍。

キノシタ @Oncle1316 
味の素は8月7日、同社のがんリスクスクリーニング検査「アミノインデックス(AICS)」が、膵臓がんの早期発見に対応したと発表した。http://news.mynavi.jp/news/2015/08/07/552/ 

sho @pushriver  
『「無治療」という言葉が表すがん治療の大きな誤解』 ⇒ http://ameblo.jp/miyazakigkkb/entry-12059869332.html #がん #癌 #gan #cancer 

安西英雄 @deoanzai  
ビタミンEは炎症傾向を抑える(CRPを下げる)というイランからのメタ解析論文 http://www.nature.com/ejcn/journal/v69/n8/abs/ejcn2014296a.html?WT.ec_id=EJCN-201508&spMailingID=49261214&spUserID=MTc2MDU0NTY5NwS2&spJobID=740955785&spReportId=NzQwOTU1Nzg1S0 

キノシタ @Oncle1316 
コレステロールを下げる薬「スタチン」の一種、膵臓がん切除後の生存期間を延ばす | Medエッジ https://www.mededge.jp/a/canc/17298 膵臓がんの切除手術を受けた人では、中用量~高用量のシンバスタチンを積極的に使用することで全生存期間と進行のない生存期間が改善された。

勝俣範之 @Katsumata_Nori 
粒子線治療、エビデンスなく、先進医療から除外されるかもです。http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150808-00000015-mai-soci

祭谷一斗 @maturiya_itto 
「先進医療にあぐらをかくのは不許」って態度で示した点で厚労省のいい仕事。それにしても、粒子線治療施設は本当に慌ててデータ出したんだな……てのが伝わる形式。※集計が全部2014年までとか。 http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12401000-Hokenkyoku-Soumuka/0000093345.pdf

ちばにゃん@にぼしが足りない @choma_rl 
厚労省「先進医療会議」資料。粒子線のプレゼン見ると、見事に後ろ向き研究ばかり。今まで何やってきたのか。 これで既存治療より有用性なんて言えるのかしら。線量など書かれていないところを見ると、各施設で統一プロトコルでやっているかも疑問。 http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000093349.html

キノシタ @Oncle1316
こりない。エビデンスないと放射線腫瘍学会が報告したばかりなのに。 RT @asahi_apital 【ニュース】 重粒子線使うがん治療施設、大阪で着工 http://apital.asahi.com/article/news/2015081000008.html?ref=rss&utm_source=dlvr.it&utm_medium=twitter

キノシタ @Oncle1316
今日が命日だったんだ。合掌 RT @meihuku 2011年にすい臓がんで逝去され、今日で5回目の命日を迎える歌手、日吉ミミさんのご冥福をお祈りします。 https://www.youtube.com/watch?v=u2yaDj6hlvI&feature=youtu.be

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