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2016年2月

2016年2月27日 (土)

今日の一冊(37) 田舎移住の2冊

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今回読んだ本は、偶然にも高知に「田舎移住」した2人。

 

この本は、元東京電力 福島第一原発の原子炉設計者だった木村俊雄さんの本。海水が漏水して非常用電源が水没したことを、「これ、だめでしょ」と上司に進言したら、「津波のことはタブーだよ」と言われ、原発は人類と共存できないと退職して高知県土佐清水市に移住。その11年後に東日本大震災による津波でご存じの大事故になった。
彼は原発を止めるには、人々が「電気を使わない生活」をすることだという。それもムダな電気をやめるだけで良い。「ポット革命」と名付けて、電気ポットでお湯を沸かすのを止めるだけで原発3基分の電気が不要になると言う。「電気には電気にしかできないこと」をさせればよいのだ。

こうしていまでは太陽光の100w/hの電気で生活し、電力会社の電線網から遮断した「オフグリッド」の生活をしている。

4基目の高浜原発4号機が再稼働し、「例外中の例外」と言ってきた40年の寿命を、次々に60年に延長しようとしている。産経新聞は「40歳は働き盛り」と、ヒトと同じかのように解説しているが、格納容器は取り替えられない。しかも中性子が当たり続けているので「中性子脆化」といって金属が脆くなる現象は避けられない。

東大原子力工学部の秀才が集まって、バカな決断をする。3.11で「専門家は信頼できない」というのは、いやというほど分からされてけど、あいかわらずバカなことをやっている。

イケダハヤトさんは、ネットだけで年間2000万円を稼ぎ出す、いま最も熱いブロガーである。横浜生まれの彼も、奥さんと子供を連れて高知県の山奥にある限界集落 、本山町に移住している。

東京なんて、アパートの賃貸料は高いし、保育園にはなかなか入れないし、子供を連れて遊びに行くにも「覚悟」がいる。トイレすら行列で、どこにいっても行列だ。

本山町では3万円の家賃で駐車場・庭・畑が付いた一軒家が借りられて、イケダハヤトさんはそこに住んでいる。東京のサラリーマンが35年ローンでマンションを買うなんて、気が知れない。確かに田舎は賃金が低いが、家賃が安いし、なによりも食費がかからない。良いことばかり。彼も太陽光パネルの電気を奨励している。そればかりか、太陽光発電のセットを製造して販売しようというアイデアをもっている。

イケダハヤトさんのブログ『まだ東京で消耗してるの?

とまぁ、2人とも田舎:高知を礼賛する。こんな若者が増えているようだ。

昨年の夏、民間の「日本創生会議」が、今後東京圏では高齢者の行き場がなくなり、大量の「介護難民」が生じるとし、その解決策に「高齢者の地方移住」を提案して話題になった。

しかし、老人のがん患者としては、田舎移住には少し躊躇する。地方の人口が減少しているのに、誰が介護を担うんだろう。病気もしないで、ポックリと死ねるのならまだいい。がんになったらきちんとした病院にかかれるのだろうか。県庁所在地ならまだしも、限界集落からドクターヘリで運んでもらうのか。その後の通院はどうする。と考えると、う~ん、移住ってどうかなぁ。

がん医療の均てん化とは言ってもねぇ、確実に地域格差はあるし、私の膵臓がんが、田舎にいて手術ができたのか、治ったか、疑問ですしね。

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2016年2月25日 (木)

笹屋伊織の「どら焼き」

先日テレビ朝日のモーニングショーで、京都の和菓子屋「笹屋伊織」のどら焼きを紹介していたと、テレビを見ていた妻が部屋に飛び込んできた。「買って、買って」と矢の催促。すぐにネットでつなぐが、アクセスが集中してつながらない。

数時間後につながって注文完了。注文が殺到したので販売期間を延長したそうです。本来は毎月20、21,22日の3日間だけの限定販売です。弘法大師のご命日である21日だけの販売だったのが、いまではその前後の3日間の販売になっています。

鉄板の代わりにお寺の銅鑼を使ったから「どら焼き」ということらしい。一般のどら焼きは銅鑼に似ていますよね。こちらはなんだか巻物みたい。

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本日届いて、早速食しました。もちもちした皮にくるまれたほどよい甘さのアンコ。どこか米の餅に似た食感でニッキの香りがするような。気のせいかな。

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5years-「患者と経験者の輪」をつなげるサイト

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二度のがんを経験した大久保淳一さんが、1年前に開設された「5years」というサイトがあります。

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読売新聞の昨年6月27日の記事にも紹介されていました。

サイトの主旨にはこう書かれています。

わたしは、ガンの告知を受けたとき、病気と治療について、たくさん調べました。調べれば調べるほど、先にガンを経験し、無事に社会に戻ったひとたちの情報が欲しくなりました。そして、スポーツ選手や、芸能界の人たちが、病気を乗り越え復帰したという感動的な話に希望を持ちました。

その一方で、一般のひとたちが社会に戻った話も探したのですが、なかなか見つかりませんでした。また、インターネットで探した患者会や支援団体には、連絡できませんでした。相手の方が、どういう人かわからないし、入院中に遠い所まで訪問することは難しかったからです。

だから、元気になったいま、闘病当時、欲しかったものを作りたいのです。それは、
「病気を乗り越えて、社会に戻った人たちの情報」と「同じ境遇を経験した人たちとコミュニケーションが取れる手段」、です。

登録者は今日現在で813名、膵臓がんの方は47名です。私も昨年に登録したのですが、プロフィールなどを書かないままにしてありましたが、ブログ『膵臓がんに挑む闘い・・・』のいけPさんから友達申請があったのを機会に、未記入の項目を埋めて公開することにしました。

47名の中には、私と同じ2007年に膵臓がんの摘出手術をされた野澤むつ子さんもいます。膵臓がんでも「例外的患者」はいるのですね。

多くの患者が「基本情報」の登録だけで、解説の趣旨である「近況」などの他の患者が知りたい情報は、まだまだ載っていないのが実情のようです。ブログと比べると情報量が圧倒的に少ないようですね。ブログを開設していない方が簡単に自分の情報を載せられるという点が長所なのかもしれません。

私としては、「5years」からブログを訪れる入口の役割をしてくれれば良いという程度の期待です。

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2016年2月23日 (火)

今日の一冊(36)『がんとの賢いつき合い方』

がんとの賢い闘い方』は大場大医師の本で、近藤誠理論への反論が中心でしたが、こちらはがんと診断された患者に、最新のがん治療のポイントを分かりやすく説明しています。

門田守人医師は、元がん研有明病院の院長で、肝胆膵の外科を専門とする先生です。文化放送の「キャンサーカフェ」のパーソナリティも務めています。

ある抗がん剤に3ヶ月の延命効果があるというエビデンスがあったとき、「完治するならその費用も惜しくはないが、わずか3ヶ月の延命では釣り合わない」と考えるのか、「いくらお金がかかっても、その可能性があるなら生きたい」、「抗がん剤で苦しむくらいなら、そのお金をぱっと使ってしまいたい」と考えるのかは、人それぞれの人生観、価値観であり、どれが正解というわけではない、と。健康なうちに、がんになったらどう向き合い、生きていくのか考えておいて欲しい、と言います。

最近話題の免疫チェックポイント阻害剤についても解説されています。

日本の病院は制約が多すぎると。フランスではワインバーがある病院があるそうです。終末期の患者さんが家族やお見舞いの友人とお酒を楽しめるようになっているらしいです。

膵臓がんについても触れられていて、医者のあいだでも、なりたくないがんの筆頭は膵臓がんだそうです。私も講演を依頼されて愛知県がんセンターに行った際に、終わって院長先生から「あなたの膵臓がんは腺癌なのですか? 私も膵臓がんだけは勘弁して欲しいなぁ」と言われたことがあります。

しかし、膵臓がんを30年も前に克服した女性がいたそうです。リンパ節への転移はないが、胆管浸潤があるステージⅢでした。いまでも難治性のがんですが、1986年当時ですから、ほとんど絶望的な状態です。しかし手術中に放射線を照射するという「術中照射」が効果があったのか、約30年生きて、別の病気で73歳で亡くなっています。

あるときがん検診を受けて、膵臓がんを克服したと話したら、担当医が「膵臓がんが治るなんてあり得ない。しかもこんなにピンピンしているなんて信じられない」「ちゃんと病理所見を見せてくれたら信じる」と言われた。彼女は門田先生に頼んで病理所見を担当医に送ったそうです。

厚生労働省のがん対策推進協議会会長も務める門田医師ですが、いまの政府の医療方針では、コストばかりかかり儲けにつながらない医療は切り捨てられるのではないかと、懸念しています。成長戦略の一環として、例えば粒子線施設で海外から患者を呼び込もうとし、医療技術や抗がん剤を海外に売り込んで、医療で金儲けをするという姿勢に疑問を呈しています。

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2016年2月22日 (月)

運動は腫瘍の成長を抑える

がん患者にとって運動は下手な抗がん剤よりも効果があります。このブログのwebページには、代替療法の効果レベルとして図を載せていますが、多くの患者がサプリメントや食事療法などの「もの」にこだわっているけど、「形のないもの」がより重要です。

運動と心の平安がとっても大事です。

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NHKスペシャル「人体 ミクロの大冒険 第3回 あなたを守る!細胞が老いと戦う」 は長生きする人の免疫細胞には特徴がある。NK細胞が老化による影響がなく、元気なのです。老化した免疫細胞を二十歳台と同じように活発にする方法があるのです。それが運動です。わずか5分間の自転車漕ぎ運動で、免疫細胞が活発に活動することを、バーミンガム大学の研究者らが明らかにしました。【リンク先の 動画の13分ころから】

またひとつ、運動が腫瘍を縮小するという研究報告が出されました。

ランニングでがん細胞の増殖を抑制できるかもしれない

ランニングなどの運動により、ナチュラルキラー細胞が活発化し、がん細胞などの腫瘍の増殖を抑制できる可能性が、マウスによる実験で示されました。
毎晩4km~7km走ったマウスの免疫系統が活発化し、新しい腫瘍の増殖を予防したほか、既存の腫瘍の成長を最大で60%抑制できることがわかったとのこと。

人間なら毎晩4km~7kmも走るのは難しいそうですが、一日8000歩、その中の20分は少し早足で歩く、だけでも効果があると先のブログで紹介しました。

がん患者は「歩け、歩け」ですよ。

私の場合は、術後すぐに病院の階段を点滴棒を担いで上り下りして、看護師に叱られました。こんなことはお勧めしませんが、病院の廊下をぐるぐると回ったものでした。退院後3日目には会社に出社したのですが、往復の5kmは徒歩通勤でした。

それがどの程度がんに効果があったのか、もちろん分かりません。いまでも歩くことは続けています。

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2016年2月21日 (日)

池上梅園の梅が見頃

雨も上がったので、今日は池上梅園まで散歩写真。

スライドショー「池上梅園

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65歳以上は無料なので、入口で免許証を見せて入場した。全体的に見頃の様子。早咲きの梅はしぼみかけている。曇り空だが、ピーカンの天気よりは光が柔らかくて写真には都合がよい。

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歩数は9500歩、距離:6.8km、1時間23分。梅園には1時間いたが、中での移動はゆっくりなのでほとんどカウントしていない(歩数計の感度を下げてある)。

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2016年2月20日 (土)

樋口強さんの本、絶対にお勧めですよ!!

昨年末のこちらの記事で紹介した松沢さんが、15日にがん研での手術が終わったとコメントをくださいました。ICUを出てすぐに、痛みに耐えながらコメントしてくださったのでしょうね。おめでとうございます。手術ができて本当によかった。しかし、がんが他の病気と違うのは「病院での治療が終わってからが本当の治療が始まる」ことだと、樋口強さんも言いますから、これからが本当のがんとの闘いです。

18日発刊の、いのちの落語家 樋口強さんの新著『津波もがんも笑いで越えて  いのちの落語家が追った3.11』が着きました。早速読みました。

表紙の写真は昨年の独演会のものですね。樋口さんの出すじゃんけんに「負ける」手を出す、しかも左手でというお遊びでしたが、これがなかなか難しい。私もついつい「勝つ手」を出してしまいました。自分の体でさえも思い通りにはなりません。

さて、本に登場する二人の女性主人公は、大船渡市にお住まいの実在の方です。5年前の東日本大震災による津波によって家族も家も流されて、しかも自らはがんを背負っている。

熊上渚さんは1980年生まれの35歳、祖母と二人の息子との四人暮らしです。夫との離婚を決意したちょうどそのときに、ステージⅢの子宮頸がんが見つかります。子どもたちを引き取って、これから四人で新しい生活を始めようとしていた矢先でした。医者からは子宮全摘を薦められます。「死」が目の前にぶら下がります。子どもたちと祖母の生活を支えなくてはならない。死んではいられない。離婚届に判を押して、がんの手術を受けることにしたのです。

無理を通して子宮を半分残してもらいました。「私、女性でいたいのです」という彼女の迫力負けたと、主治医が言います。

抗がん剤の副作用と闘いながら、昼は事業所で、夜はコンビニのアルバイトという生活が軌道に乗ってきた2011年3月11日、東日本大震災が起きます。大津波で祖母と飼っていたチワワの「ハナちゃん」は家とともに流されます。二人の息子達は避難して無事でした。半年後に祖母の遺体はDNA鑑定で見つかり、ハナちゃんの骨は流された家の瓦礫の中から見つかりました。

つらさを一人で背負っていては子どもたちも寄りつかない。みんなで分かち合おう。自分が笑っていた方がいい。もっと子どもたちとしゃべろう、と心に決めます。周囲の人にも助けられ、がんが再発することもなく過ぎます。子供もいまでは高校生と中学生で反抗期。家族には笑いが絶えません。

がんとの闘いで大切なことは、病院や治療法を選択することではない。「生きて何がしたいのか、どう生きたいのか」を自分に問いかけることだ、と樋口さんは言います。命の長さだけに最大の価値を求めると、いつまで経ってもつらさだけが残る。

渚さんはこの問いに「普通のことが普通にできることが輝いて見える」と言います。そして「いつかすてきな人に出会って、結婚したい」と。

もう一人の方は1929年生まれの鈴木ツマさん(のことも紹介したいが、ネタバレになるので・・・、ぜひ買って読んでください)

二人ともがんを抱えて津波で家族をなくして、それでも強く、笑って生きている。笑うことで前向きになれる。人間ってすばらしい、人間って強いなぁ、と思います。離婚、がん告知、津波。それでも絶望しないで生きてきたのは「意地」だったと渚さんは振りかえります。母子家庭でも立派に生きてやるぞ!という意地だと。

樋口さんの高座を聞くようで、涙と笑いで読み通せて、がんと闘う勇気もわいてくるすてきな本に仕上がっています。

お勧めです。

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2016年2月18日 (木)

水素水ってなに?(2)

長文です。専門用語が苦手という方は、最後の「私の結論」だけでも読んでくださいね。

ドクターズチョイス 水乃素湯 10包入 40583今回は「水素水」です。最近は太田成男氏が提唱するこちらの方が人気があるようです。アマゾンでもたくさんの「水素水」「水素バス」で商品が売られています。関連サイトとして以下のようなものがあります。

日本医科大学教授 太田成男氏が2007年に『ネイチャー・メディシン誌』に発表した論文「Hydrogen acts as a therapeutic antioxidant by selectively reducing cytotoxic oxygen radicals(水素はを選択的に細胞毒性酸素ラジカルを減少させることによって、抗酸化剤として作用する)」で、動物実験において脳虚血などによって生成されるOHに対して、水素がもつ抗酸化、抗アポトーシス作用によって選択的に保護できることを報告しました。これをきっかけにこれまでに350あまりの論文が発表されています。

水素ガス(H・水素分子)を含む水のことです。水素分子が水に溶けて水素イオンになることはありません!また水素分子が直接phに影響することもありません。水素水は分子水素を溶解させた水であり、白畑實隆氏らが言う水素原子(活性水素)が溶解する「活性水素水」とは異なるものです。

太田成男氏は、『マイナス水素イオン、プラズマ水素、水素吸蔵サンゴ、水素吸蔵ゼオライト、活性水素 と記載されているものや、「水素水」と称したペットボトルの水は、 私の研究成果とは全く無関係です。 消費者の方は、注意しましょう』と書いています。

太田成男氏はもともとミトコンドリアの研究者であり、日本ミトコンドリア学会理事長を務めています。一般向けの書籍としては、『NHKサイエンスZERO ミトコンドリアの新常識』『ミトコンドリアのちから (新潮文庫)』があります。

ミトコンドリアは細胞のエネルギー源であるATPを作り出す際に、化学エネルギーをいったん電気エネルギーに変換します。その方が効率がよいからです。その際にはミトコンドリアに高い電圧がかけられた状態になります。すると一部から電子が漏れ出すことがあり、その電子が酸素と結合して活性酸素が生じるのです。

「活性酸素」とはスーパーオキシドアニオンラジカル(通称スーパーオキシド)、過酸化水素、ヒドロキシルラジカル、一重項酸素の4種類とされ、最初の三つの生成にミトコンドリアが関わっています。

活性酸素が生成されるのは防ぎようがないのですが、また活性酸素はその強い酸化力で細菌やウイルスをやっつけ、がん細胞を攻撃するなどと、免疫上必要な物質でもあるのです。

しかし、ヒドロキシルラジカルの酸化力はスーパーオキシドの100倍ほどもあり、人体が制御できないのです。

「水素(分子)」は、このヒドロキシルラジカルにだけ作用するというのが太田氏の研究なのです。

水素水の効果

次のような効果が研究され注目されています。

  • 抗ガン剤治療・放射線治療の副作用を低減する
    副作用を引き起こしている犯人が、ヒドロキシルラジカルだから
  • 抗腫瘍効果
    一部の動物実験で確認されている
  • 二日酔いを押さえる
  • 糖尿病
    活性酸素によって傷つき弱ってしまうβ細胞・ミトコンドリア、細胞を水素が保護。水素がインスリン分泌を効果的に促進することや、代謝をあげ血糖を下げる効果的な働きをする

その他、パーキンソン病、アレルギー性鼻炎、歯周病、関節リュウマチなどへの効果が研究されて論文が出されています。多くが動物実験の段階ですが、一部ヒトに対する臨床試験も行われて論文として発表されているようです。

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すでに、最近になって、3つの臨床試験の結果が発表されています。

  1. ミトコンドリア病に対する効果
  2. 脳梗塞に対する効果
  3. 放射線治療の副作用に対する効果

水素水の効果の謎

水素水の効果の機序の詳細は未知でしたが、太田教授が2016年1月7日に発表した論文「分子状水素が遺伝子発現を制御するメカニズムの解明」にて、

2007年に分子状水素が新しい概念の抗酸化作用を示すことをNature Medicine (2007; 13: 688-694)に発表しました。その後、分子状水素には抗酸化作用にとどまらず多彩な機能があることが明らかにされ、現在様々な疾患に対する臨床研究が精力的に行われています。しかし、多様な機能を発揮するための遺伝子発現制御機構は謎として残されたままでした。同教授らは、本研究により分子状水素がフリーラジカル連鎖反応に介入し脂質メディエーターを改変し、その改変脂質メディエーターが遺伝子発現制御を行うことを解明しました。

 

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と紹介しています。(こちら

もしかするとエピジェネティクスが関係しているのでしょうか。

伊藤園は2015年7月に、高濃度水素水を封入した商品を販売しました。これについてY.AMO氏がコメントを書いています。

実は、だいぶ前に、伊藤園の中の技術者の人と水について話をしたことがあって、水素水も話題に出た。記憶が定かではないのだが、私の方からは、「水素で活性酸素を消すといっても効果があるのは水素を吸入させるなどして血中濃度のコントロールをした場合で、かつ梗塞後といった活性酸素が一度に大量発生して悪さをする場合の話であり、普段とは状況が違う。水に対する水素の溶解度は小さいので、水素を溶かした水を飲んでも体に入る水素はわずかで、血液中の水素濃度も変わらず効果も期待できないだろう」といった話をしたと思う。伊藤園の人によると、水素は食品添加物として製造過程で使うことが認められている、という話だった。それならば、製品の保存性を高めるといった目的で水素を積極的に使う技術を追求した方が健全ですね、といったコメントをしたと記憶している。
だからこの製品、中の人はどういうものかはっきり分かった上でやっているだろうと私は見ている。長引く不況の折、売れる商品を出さないといけない会社の事情と、実態を分かっている社内技術者と、営業や経営陣の間で、大人の事情ってやつが相当いろいろあったに違いない。

水素水への反論

科学的にも期待される「水素水」「水素医学」ですが、一方で佐巻健男氏は『水の常識ウソホント77 (平凡社新書)』において、おならにも水素が含まれているのだから・・・と次のように批判しています。

実は私たちの体内では日々水素が多量につくられています。大腸には水素産生菌がいて、水素を産生しているのです。

おならの量は食べ物や体調によっても異なりますが、1回で数ミリリットルから150ミリリットルほど、一日で約400ミリリットル~2リットル出るといわれています。

おならの主な成分は、飲み込まれた空気中の窒素が60~70%、水素が10~20%、二酸化炭素が約10%、そのほか酸素、メタン、アンモニア、硫化水素・・・などです。

おならとして外部に出る以外は体内に吸収されて血液循環に乗っていきます。これは、水素水から摂取する水素量と比べてはるかに多量です。

私の結論

新しい分野として「水素医学」はまじめに研究されているようです。しかしわれわれの関心事である抗腫瘍効果については、まだエビデンスが十分とは言えません。なので「期待をもって見守っていく」ことにします。

とはいっても、がん患者には時間がありません。何年も待てないですよね。少なくとも抗ガン剤の副作用を低減する効果はほぼ確かのようですし、水素水には副作用はありません。費用も一ヶ月で5千円~一万円程度のポケットマネーで賄える程度なら、あまり期待をかけずに補完代替医療のひとつとして取り入れても良いでしょう。私が考える補完代替医療の条件、

  • ある程度のエビデンスがある(動物実験、少数症例のヒトによる研究で)
  • 重篤な副作用がない
  • 継続して使うのだから、高価でなくポケットマネー程度で賄える

を満たしているように思えます。

そして抗腫瘍効果が付いてくれば儲けものと考えて。しかし高価な水素発生機器を買うのは控えた方が良さそうです。太田教授も「すぐに壊れて水素が発生しなくなるので、推奨する機器はない」と述べています。

岡本裕医師らの主催する「e-クリニック」では最近のセミナーで「水素水」「水素入浴」を取り上げています。

(9)水素入浴による抗がん剤治療の副作用軽減効果(患者)e-クリニック
日本未病システム学会(2012.10.27-28)
http://www.medisuppli.com/is-pm%20060212.pdf#search=’水素+入浴’

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2016年2月17日 (水)

「一日一万歩」は健康に悪い!

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今日は確定申告を出してきました。医療費の領収書もどっさりと添付して、所得税を取り戻します。昨年の医療費は233,000円也。

よく一日一万歩歩け、と言いますが、かえって健康にはよくないという説があります。
  「1日1万歩で健康になる」は大きなウソだった

東京都健康長寿医療センター研究所 運動科学研究室長の青栁幸利氏の話です。

  • 「1日1万歩」を目指す、という考えをやめていただきたい
  • 運動のしすぎは、健康効果がないどころか、健康を害することに。なぜなら、免疫力が低下するから
  • 「ほどほどの運動」こそが、あなたの健康に対する「万能薬」
  • 「ほどほど」の運動とは……
    1日24時間の総歩行数=「8000歩
    そのうち中強度の運動(歩行)を行う時間=「20 分
    この2つを組み合わせた数字です
  • 中強度の運動(歩行)とは、「なんとか会話ができる程度」の速歩き
  • 朝のウォーキングはよくない。なぜなら、朝起きた時、人の体は「カラカラの状態」だから。水分がカラカラの状態ということは、血液がドロドロの状態。この状態で血液が無理に流れようとすると、心疾患や脳卒中が起こるリスクが高くなる。

下は私の先月と今月のウォーキングの記録ですが、ときどき一万歩を越えています。一万歩歩くのには1時間半ほどかかります。普通は毎日は無理でしょう。

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車で旅行に行ったときには、ほとんど歩数が伸びていませんね。雨の日にも同じ。平均時速が5km/hほどですから、ずっと「やや中程度の歩行」です。もう少し緩急をつけても良さそうです。

ま、一ヶ月に108km歩いているのだから、良しとしましょう。

なにごとも「ほどほど」にです。食事療法も抗がん剤すらも。

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2016年2月16日 (火)

水素水ってなに?(1)

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ガラスの森美術館にて


水素水があいかわらずブームですね。アフィリエイト目的のサイトもたくさんあります。

水素サプリメント、還元水素水、電解水素水、水素風呂、マイナス水素イオン、プラズマ水素、水素吸蔵サンゴ、水素吸蔵ゼオライト、活性水素・・・。水素と名のつくたくさんの健康法が氾濫して、どれがどう違うのか、混乱しそうです。

がん患者の中でも関心が高いもののようです。それで、中心的と思われる

  1. 活性水素水(電解還元水):白畑實隆
  2. 水素水:大田成男 (こちら

について考えてみました。

「活性水素水」は、九州大学大学院農学研究院の白畑實隆教授が提唱しているもので、水の電気分解の際に金属から放出される電子によって、水素が金属粒子と結合したものを指しているようです。白畑實隆教授のサイトには

人体の約2/3は水であり、人が生きていくためには、毎日新鮮な水を飲む必要があります。水は食品と異なり、無理なく飲み続けることができます。体内の過剰の活性酸素を消去する能力や生体機能を調節する能力などを持つ「健康に良い水」を日常的に飲用することにより様々な疾病の予防及び改善が可能になると期待されています。

とし、水を電気分解したときに発生した水素が陰極表面に付着したものを「活性水素」と指す、と定義しています。

白畑教授とタイアップしている(株)日本トリムのサイトでは、

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電気分解の際にできた水素(H2)を含むアルカリ性の水を「電解水素水」と図のように説明しています。水を電気分解すると陰極側に水素が発生します。

       陰極:2H2O + 2e- → H2 + 2OH-
       陽極:H2O            → 1/2O2 + 2H+ + 2e-

陰極表面に水素が付着した水が「電解水素水」と言われているようです。「活性水素」なる「単原子水素」が水中に存在している訳ではないのです。電解還元水についての明確な定義はないが、活性酸素除去効果をもつ還元水であるといっているのです。

水を電気分解すればあたりまえのように生じるものであり、ここまでは中学の理科程度の知識で理解できる、科学的にも正しいものです。

白畑教授らが「水素ラジカルの検出方法及び定量分析方法」(公開特許公報P2002-35420A)を申請しています。しかし、これは製造特許であって「電解水素水」の効果を実証するものではありません。日本トリムの整水器は医療用具製造承認を取得しており、『トリムイオンは「医療機器」なんだよ』と書かれていますが、正式名称を家庭用電解水生成器というこれには、効能、使用目的として厚生労働省告示第112号にて「胃腸症状改善のためのアルカリ性電解水の生成。一般家庭で使用すること」とあります。白畑教授はこれについて「胃腸症状改善、不定愁訴改善については二重盲検法で効果が確認されている」と述べています。確かにその通りですが、医療施設で使用されるものでもないし、それ以外の効用を証明するものでもありません。家庭用医療機器にはマッサージ器やコンドームなどが含まれているのであって、それと同じカテゴリーの機器だというだけのことです。

白畑教授は「水のこころ」というエッセイで次のように書いています。

 約15年ほど前に活性酸素する電解還元水の研究を始めた頃に注目したのは電解還元水の多量飲用によりがんが消失するという臨床報告でした。調べてみますと、確かに電解還元水により様々ながん細胞の増殖や転移・浸潤が抑制されることが分かりました。白血病の細胞を正常細胞に変化させる作用も見出されました。免疫系細胞を活性化して腫瘍免疫を増強する働きも認められました。
 がんの抑制にもっとも有用なのは正常細胞には作用しないでガン細胞だけを殺す選択性です。モズク由来のフコイダンはガン細胞表面の糖鎖に変化を起こし、アポトーシスを誘導しますが、正常細胞の表面糖鎖には変化をおこしません。副作用のない還元水にも同様な効果が期待されます。

まぁ、期待するのは勝手として、科学的な裏付けがあるのかが問題でしょう。フコイダンを褒めちぎっているのを見ると、期待薄ですけど。

 エイズ(後天性免疫不全症)に関する研究で2006年にノーベル生理学・医学賞を受賞したLuc Montagnier博士は会議の中でエイズウイルスの感染に関係する短い配列の遺伝子DNAの作用によって創られた特有の構造の液晶水がエイズ感染を助長する電磁波を発信するという驚くべき発見について話をされました。水に「ありがとう」と声をかけると美しい結晶ができ、「ばかやろう」という声をかけるときたない結晶ができるという江本勝氏の研究結果がロシアの科学者らによって確認され、会議では水が人間の意識を反映するという江本氏の水の霊性に関する先駆的業績に対し深い敬意が寄せられました。
 一方、液晶水は通常の水の中にも存在しており、電気分解で作成する高い還元エネルギーを持った電解還元水では液晶水の存在比率が高まっていると推測されています。正常細胞では秩序だった水の割合が約60%であるのに対し、ガン細胞では約20%であると言われています。電解還元水は液晶水の存在比率が低いガン細胞に作用して、細胞内の水をより秩序の高い水に変化させることによりガンの悪性の性質を抑制するのかもしれません。生命の源である水の驚くべき性質が次第に明らかにされつつあります。

 近年、水がレーザー情報を発信する情報伝達物質として極めて重要な働きをしていることが明らかとなってきた。水・意識・脳機能との相関を明らかにすることで、水に意識エネルギーが宿るという現象を解明し、細胞・組織の統合的な働きを支えている意識(生命)エネルギーの存在を明らかにしていきたいと考えている。

一時流行した江本勝の「水からの伝言」を未だに信じているようですから、相当怪しげな教授には違いありません。「水が記憶する」と言ったら科学者としてはアウトでしょう。

がんに対して効果があるのでしょうか。白畑教授が日本農芸化学会誌に論文「還元水による動物細胞の機能制御と医療への応用」Vol.74(2000) No.9 P994-998 を発表している。

 一般にガン細胞は高い酸化ストレス状態にある.これは主としてミトコ血ドリアDNAの酸化損傷により,活性酸素の発生率が高まるという老化のミトコンドリア説によって説明できる.最近このガン細胞の高い酸化ストレスがガン形質(転移・浸潤,薬剤耐性,ガン遺伝子活性化,染色体の不安定化など)の維持に重要な役割を果たしているのではないかという仮説が提唱されている.
 そこで,ガン細胞内部の活性酸素を還元水で消去すれば,ガン細胞のガン形質に何らかの変化をひき起こすことができるのではないかと考えられた.実際,ヒト肺ガン細胞株A549およびヒト子宮ガン細胞株HeLaを電解還元水を含む10%血清添加培地で培養したところ,細胞内H202が消去されるとともに,ガン細胞の増殖速度の低下が認められた.また,ガン細胞の悪性の性質である軟寒天培地中でのコロニー増殖能が還元水中で顕著に低下した.

とあるように、所詮試験管の中でがん細胞の増殖が抑制された(らしい)という程度の話です。発表は学会誌であり、厳正な査読のある権威ある雑誌というわけでもない。

活性酸素が有害であり、生活習慣病などの原因の一つであるという仮説は、概ね妥当なものとして多くの支持を受けている。しかしまだ研究が進められている分野の一つであり、今後の応用性が待たれるものにはちがいがない。 しかし電解還元水を飲むことによって活性酸素を除去する効果(抗酸化作用)があるとしても、水成分が通過する口腔、食道、胃腸などに限られるわけで、どのようにしてがん細胞の中やミトコンドリアにたどり着き、どのような機序で効果があるのかの説明はない。

最後にこちらの論文を紹介しておきます。要約の更に要約を挙げるとすれば、

  • ホシザキ社の三曹型電気分解装置を用いて食塩水を電解して得た陰極側の水
  • 日本トリムの「アイムファイン」
  • 新しい水の会より購入した「活性水素君」を脱イオン水で抽出して調整したミネラルスティック水
  • 日田天領水(日田天領水株式会社より購入)

を実験材料として選択し、生体物質の酸化反応阻害効果の確認、スーパーオキシドラジカル(O2−)と水酸ラジカル(・OH)の消去効能をESRにより測定などの実験を行った結果、

  • 4検水とも各反応系において、定量的に検出しうる抗酸化作用を示したが、その効果は100μMのカフェー酸またはビタミンCと比較して著しく弱く、また、経時的に減退する傾向もみられた。
  • 4検水とも、O2−に対しては一定の消去効果を示したが、・OHに対してはほとんど消去効果を示さなかった。

結論として

  • 4検水ともに、試験管内では一定の抗酸化作用があるが、ポリフェノール、ビタミンC、トコフェロールや、白畑グループが想定した「活性水素」のような強力な、「酸素ラジカルと直接反応して消去する」能力を持つ物質は存在していないと考えられる。
  • 電解還元水及びミネラルスティック水では、それぞれ、電気分解および金属マグネシウムの溶解によって生じた水素ガス(水素分子)が原因物質と考えられる。
  • 「アイムファイン」および日田天領水では、溶存している分子状水素に加えて、還元性ミネラルも抗酸化作用の発現に関与している可能性がある。
  • 起きている現象は、普通の分子状の水素および還元性カチオンの作用により説明可能であるので、「活性水素」を想定しなければならないような現象は起きていない。

つまり、抗酸化作用があっても微々たるもので、ビタミンCを飲んだ方がまだましで、その抗酸化作用にしても他のミネラルや分子状水素(H2)で説明可能であって、電解還元水だの活性水素水などを持ち出す必要もない。

活性酸素は必ずしも悪玉とは言えません。NK細胞、マクロファージなどの免疫細胞ががん細胞をやっつけるときには活性酸素を噴出します。活性酸素が十分になければ、私たちの免疫機能は正常に働かないのです。

抗酸化剤、ビタミンEとβカロチンの使用は、「心血管疾患とがんいずれの予防効果もなく、βカロチンは喫煙者の肺癌リスクを増加させた」という臨床試験の結果がありました。やたらと活性酸素を除去すべきではないのです。

ということで、私の判定は「エセ科学」です。

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パンキャンのイベント、ナノナイフ・HIFUなど

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パンキャンのイベント『膵癌治療の最前線2016in東京 ~臨床試験から重粒子線まで~』の案内がされています。重粒子線治療や臨床試験の話題も取り上げられるようです。

ナノナイフについては、週刊ポストのこちらの記事『他のがん治療にも効果期待 膵がんの「ナノナイフ治療」』も興味深いですね。

 抗がん剤しか治療選択肢のなかったステージ4Aの膵がんに対し、ナノナイフ治療の臨床研究が始まっている。
 これは、がん細胞に体外から針を刺し、針の先端の電極に3000ボルトの電流を短時間通電させることにより細胞に孔(あな)を開け、がんを死滅させる治療だ。
昨年4月から局所進行性で遠隔転移のないステージ4Aの膵がんに対し、8例を目標として臨床研究を行なっています。現在6例に実施しましたが、その多くの症例で腫瘍が小さくなっています。この治療は転移のあるステージ4Bには適応しません。
 臓器を壊すことなく、がん細胞だけをすべて死滅させられる。ナノナイフ治療は、2008年にアメリカで始まり、当初は肝がん治療が主だった。
 「ケンタッキー州ルイビル大学のマーチン博士のグループは、ステージ4Aの膵がん200例にこの治療を実施しました。50例で腫瘍が縮小し、手術可能となり、残り150例は抗がん剤併用で延命が得られています。
 平均生存期間は、抗がん剤単独に比べて約2倍の24か月に延びています。局所の再発は3%で、ナノナイフ治療は膵臓にとどまっているがんを強く抑える効果(局所制御能)があることも実証されました。

転移のないステージ4Aの膵臓がんには手術ができる場合もありますが、手術不可でもナノナイフ・重粒子線で腫瘍が縮小して手術が可能になるという希望もあります。

2016年2月14日 (日)

ガラスの森美術館

箱根強羅温泉、二日目は「ガラスの森美術館」へ。なんだかデートスポットになっているようで、それでも年配の参観者もたくさんいた。

スライドショー 「ガラスの森美術館

ガラス回廊の向こうには、遠くに水蒸気を挙げている大涌谷が見える。カメラはすべてSIGMA Merrill。

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2016年2月13日 (土)

箱根温泉旅行・星の王子さま

12日から一泊で箱根の強羅温泉『桐谷 箱根荘』へ。箱根美術館のすぐ近くでした。部屋は露天風呂月だったが寒くて結局入らず。あとでよく見たら追い炊きもできるようになっていた。知らなかった。
料理は少し少なめでしたが、老人にはちょうどよいボリュームでした。

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チェックインするまでの時間、「星の王子さまミュージアム」へ。サン・テグジュペリのこの童話は、最近もオリジナル版を再度読みました。

「東大話法」の安冨歩さんが『誰が星の王子さまを殺したのか――モラル・ハラスメントの罠』という本を出しています。 なかなか面白い解釈でした。

サン=テグジュペリの『星の王子さま』は、全世界で大ベストセラーとなっており、一億数千万部も売れたそうである。私はこれは、実に不思議なことだと思っている。なぜかというと、この本は、大人が、自分自身の目からも押し隠している、この世界の恐ろしい秘密が露骨に書かれているからだ。普通なら、こんな恐ろしい本を、子どもには絶対に読ませたくないはずである。

ところが。

どういうわけか大人たちはこの本を「子ども向けの無害で有益なメルヘン」か何かだと勘違いしていて、せっせと買っては自分の子どもに与えている。実に不思議である。

では、この本には何が書かれているのだろうか。 私の見るところこれは、家庭内における女性による男性に対する「モラル・ハラスメント」が主題であり、さらにそれを助長するおせっかいやきの外部者による「セカンド・ハラスメント」によって、王子が自殺に追い込まれる物語なのである。

そんな馬鹿な、と思われるかもしれないので、この小説のストーリーを時系列順にまとめてみよう。それだけで、私が言っていることがおわかりいただけるはずである。<現代ビジネス「賢者の知恵」より>

バラや狐との意味深なやりとりを読めば、そうした解釈もできそうな・・・。

まぁ、小難しい話は措いといて、ミュージアムはサン・テグジュペリの生涯を駆け足で理解するにはちょうどよかったです。

ということで、写真。スライドショー『星の王子さまミュージアム

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2016年2月12日 (金)

スーパーJチャンネル

今日は箱根の強羅温泉に来ています。生憎の雨模様です。 星の王子様ミュージアム、素敵でした。 宿に入ってテレビを点けたらハマリョウさんが。 おはぎときなこさんも出ていますね。 すい臓がんでも頑張っているお二人、たくさんの勇気を発信していました。 1455273910059.jpg スマホからなのでこのへんで。

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2016年2月10日 (水)

工場夜景、川崎地区を回ってきた

昨夜、川崎の工場夜景を、同好の相棒と2人で撮影してきました。
天気予報では風速6mとのことだったので三脚がぶれないかと心配でいしたが、ほとんど風のない状態でした。しかし結構寒かった。防寒対策はしっかりと、もちろん冷えるので万が一の下痢対策には紙おむつの完全装備です。(-_-;) トイレも近くにはないしね。

川崎の浮島・千鳥・水江地区を回りました。カメラはキャノンのG3XとシグマのDP Merrillシリーズを3台。結局G3Xでのショットはほとんど使い物になりませんでした。ISO125にしてあったのに夜景ではどうしてもノイズが目立ちます。その点Merrillはしっかりと暗い部分も描写してくれます。

10年以上前なら入ることができた撮影ポイントのいつかが「立入禁止」になっていて、近寄ることのできるポイントが限られてしまったことが残念です。

同好の士が何人か、車・バイクで来ていましたね。ご苦労様です。

クレーンとタワーのコラボは結構気に入った一枚です。

工場夜景アルバム

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2016年2月 6日 (土)

カテキンの薦め

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ビルの駐車場の隅にお地蔵さんが・・・。この付近は江戸時代から明治にかけてはまだ水田が多かったはずです。開発が進んでも、道ばたにあったお地蔵さんを丁寧に保存してきたのでしょうか。


ライフライン21『がんの先進医療』の「食事と栄養」のページに、「緑茶でがん細胞の発生と成長を抑制する」というページがあり、半田えみ先生(医療法人社団 中成会 半田醫院)の解説が載っています。

カテキンががん患者さんの栄養療法において評価されているのは、がんの発生や成長の抑制メカニズムに効果を発揮できるからです。

カテキンのがん抑制メカニズムは、①発がん(遺伝子の突然変異)の抑制、②がん成長促進の抑制、③がん細胞アポトーシス(自滅死)の促進、④がん転移抑制、⑤がん組織での血管新生抑制などです。

がんが成長していくときに、がん細胞によって新しい血管が形成されます。血管新生が、すべてのがんの成長に重要な必要条件なので、その新しい血管が形成されるところに対抗してくれる最もパワフルな成分の1つが緑茶のカテキンなのです。

緑茶に含まれるカテキン類の一つにエピガロカテキンガーレート(EGCG)があります。

2、3杯の緑茶を飲むだけで、EGCGが血中に豊富になると言われています。それは、毛細血管によって体中の隅々まで広がっていきます。それらは、体中のすべての細胞を取り巻き栄養を与えます。

EGCGは、それぞれの細胞の表面に接着し、その作用は、がん細胞のような異質の細胞は周囲の組織に侵入するための特定のメカニズムがあり、EGCGは、侵入が始まるとシグナルを発してレセプターをブロックするのではないかと言われています。

そして、先ほども書きましたが、血管新生の形成を妨げ、血管新生がすべてのがんの発達の重要な必要条件であるので、この過程の抑制、ミクロの腫瘍の進行を防ぐためにカテキンは役立ってくれるでしょう。血管新生を抑制することは、腫瘍形成を抑制することも意味し、カテキンは、周囲の組織の通常の機能を危険にさらすことなく、潜在的な状態で効果が発揮されます。

緑茶の効果を得ることの鍵は、カテキンを含む割合が最も高い緑茶の種類を選ぶことです。そして、私たちがすぐにでもできる一番いい方法は、毎日緑茶を飲むことです。それによってEGCGを定期的に摂れ、その血中濃度は、常に前がん細胞を攻撃するのに十分に高い血中濃度を維持できます。

また、EGCGは、血管新生を命じるレセプターもブロックすることができると言われています。そのため、EGCG分子によってブロックされたレセプターたちは、がん細胞が組織に炎症細胞の因子を侵入させ、腫瘍細胞を成長させるのに必要な新しい血管をつくることには、もはや応答することはできなくなります。

さて、もう1つ別の研究報告があります。日本国内で乳がんを発症し治療した緑茶を飲む方々に、「1日に何杯の緑茶を飲みますか?」と言う質問をしました。この乳がんの患者さんたちは、他臓器に転移のない方に限りました。

この質問に対しての答を2種類のグループに分けました。グループ分けは、毎日1杯飲むグループと3杯飲む2つのグループです。1日1杯の緑茶を飲む人たちより、毎日3杯飲む人たちのほうが再発57%と低かったと言うことを研究者たちは発見しました。

また、前立腺がんの男性において、1日5杯の緑茶を飲むことはがんが50%進行がんのステージに進むリスクを減らしたという結果です。

緑茶(カテキン)は良いことばかりのようですね。このブログでもカテキンについてはたくさん書いています。もちろん私は毎日10杯程度のお茶を飲んでいます。

それも緑茶の中でも更にカテキンの多いと言われる深蒸し茶を、成分を捨てることのないようにお茶ミルで粉末にして、お茶の葉をまるごととりこんでいます。

詳しくはこちらの記事を参照してください。

  1. 代替医療をどのように選ぶ?
  2. 緑茶のカテキンは膵臓がん細胞の代謝を変える
  3. がんと食事・栄養 アピタル夜間学校
  4. 緑茶の抗がん作用
  5. おいしい(我流)お茶の淹れ方
  6. 緑茶はがんに効くか?(2)
  7. 緑茶はがんに効くか?
  8. ためしてガッテン 掛川茶

カテキンのサプリメントも良いですが、自分でミルで挽いて仲間や家族とおしゃべりをしながら呑む一杯のお茶はストレスの解消にもなりますね。

海外企業に買収されそうなシャープから電動のお茶ミル「お茶 プレッソ」という商品も出ていますが、あまりお勧めしません。できあがったお茶が出てくるわけではないのですよ。粉茶を自分でお湯に入れなければならないし、周囲が粉だらけになる。音がうるさい。茶葉が詰まる。頻繁に掃除しなければならない・・・と、欠点が目立ちます。

ユーザーの意見を聞かないで開発するからこんな商品になるのでしょう。鴻海に身売りするようになるのももっともだと思いました。京セラのお茶ミルで十分です。

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2016年2月 5日 (金)

樋口強さんの新刊

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昨日は仕事で東京テレポート駅に行ったので、道すがら散歩写真。


いのちの落語」の樋口強さんが新刊を出します。2月18日の発売で、現在先行予約の受付中です。

がんを背負いながら、東日本大地震の津波で家族と家を失い、それでも希望と勇気をもって生き抜こうとする人たちを、樋口強が3年に亘って取材し書き下ろした感動の一冊です。 「津波とがん」。この二重の苦しみをどんな笑いに変えたのでしょうか。 東京深川での「いのちの落語独演会」で上演した『いのちの落語-あの日を忘れない』のライブ収録CDもついています。是非ご一読ください。(著者ブログより)

昨年9月の独演会には私も参加して、コシヒカリ命さん、ハマリョウさんとの3人でミニオフ会を開いたのでした。

「笑いは最高の抗がん剤」です。ライブCDでしんみりと笑ってみませんか。

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2016年2月 3日 (水)

今日の一冊(35)『がんは引き分けに持ち込め』

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「アブラキサンもFOLFIRINOXもTS-1も効きませんでした。あなたに効く抗がん剤はありませんから、あとは緩和ですね」と言われても、「こんなに元気なのに」と諦めきれないのはあたりまえですよね。そんなときのひとつの選択肢が低用量抗がん剤治療です。我慢ができる程度の副作用になるように、患者それぞれに会わせて抗がん剤の投与量を減量し、QOLを保って治療が継続できる方法です。

休眠療法、メトロのミック療法、低用量抗がん剤治療など、さまざまに言われている治療法を行っている銀座並木通りクリニックの三好立先生の2冊目の上梓です。

休眠療法については、著名な腫瘍内科医である勝俣医師は、臨床試験もやってない、エビデンスもない治療をすることは「人体実験」に等しいと述べて批判しています。たしかにランダム化比較試験はありません。というよりも、患者ごとに抗がん剤の投与量を変えるのですから、比較試験ができません。腫瘍内科医の先生が得意とする標準治療でも、アブラキサンが効果がなかったから次はTS-1をというセカンドラインの抗がん剤治療は、その多くがランダム化比較試験などのエビデンスはありません。

私の主治医もはっきりと言いました。「再発したときの抗がん剤治療には明確なエビデンスはありません。しかし、専門家のコンセンサスとしてやった方が良いだろうという程度ですよ」と。専門家の意見はエビデンスレベルではⅥなんですよ。これって、人体実験と言わないのですか?

三好医師もその点は分かっていて、エビデンスレベルの4:分析疫学的研究と5:記述研究の中間くらいだろうと述べています。

Ⅰ システマティック・レビュー/randomized controlled trial(RCT)のメタアナリシス
II  1つ以上のランダム化比較試験による
III  非ランダム化比較試験による
IVa 分析疫学的研究(コホート研究)
IVb 分析疫学的研究(症例対照研究、横断研究)
V 記述研究(症例報告やケースシリーズ)
VI 患者データに基づかない、専門委員会や専門家個人の意見

三好医師に関わった341症例の治療効果がまとめられています。それによると、疾患制御率=52.5%、奏功率=10%。

疾患制御率とは「完全治癒」+「改善」+「不変」の合計。奏功率は「完全治癒」+「改善」の合計ですから、がんが大きくも小さくもならない、引き分け=がんとの共存をしている患者が半数以上いるということですね。

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転移したがんが抗がん剤だけで治ることはありません。抗がん剤はあくまでも「延命効果」をめざすだけですから、QOLを保ってどれだけ長く延命するかが評価の基準でしょう。

確かにエビデンスはないが、このブログでも何度も書いているとおり、「エビデンスがないことは、効果がない」ことを意味するわけではありません。三好医師も、341症例でこれだけの疾患制御率があることは、「偶然と切り捨てるには統計学的にも無理がある」と指摘しています。偶然が頻繁に起きたとしたら、それは偶然ではないのです。

膵臓がんでは、完治例はありません。疾患制御率は37%ですから、3人に1人はがんと長期に共存できているということです。梅澤医師の『使い方次第で抗がん剤は効く!』でも膵臓がんについては、

一番気になる膵臓がんの25例の成果も紹介されています。こちらは「膵がんの治療成績は、悲惨の一言です」と書かれているように、ほとんどの患者さんがすでに亡くなっています。それでもジェムザールの生存期間中央値6.8ヶ月に比較して、16.5ヶ月という治療成績です。膵臓がん患者からすれば「そんなものか」とがっかりしますが、標準治療よりは副作用も少なく、長生きできるのですから恩恵はあります。『膵がんには「借りてきた猫」は見当たりません。情け無用の猛獣ばかりです。』とは、たくさんの膵臓がん患者を見てきた先生の正直な感想です。覚悟をしています。しかし、中には「完治」の可能性のある患者もいるとも書かれています。少しは希望もありそうです。

とのことですから、こちらも疾患制御率では効果があるものと考えられます。

三好先生の本では膵臓がんの症例がひとつ紹介されています。

●「もって半年」の膵臓がんが、想定外の縮小

GEM100mg+シクロホスファミド50mgの投与で、2年半経つが原発巣は縮小したまま。膵臓がんと低用量抗がん剤治療の相性はそう悪くはない。悪性度の高い膵臓がんでもここまでできる。

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後半部には、低用量抗がん剤治療と田の治療法との相乗効果(ベストミックス)について書かれています。CART療法、血管内治療、自家ワクチン療法、ガンマナイフ、分子標的薬との併用などが紹介されています。

こういう選択肢もあるんだよ、ということで、興味があれば手にしてみては。私は再発したらこの治療法を選ぶ予定でした。幸い再発なしでここまで来ましたが。

お勧めの一冊です。

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2016年2月 1日 (月)

ケトン食でステージ4の肺がんが寛解

膵臓がんの例ではないが、江部康二医師が毎日新聞「医療プレミア」で興味深い話をされている。

糖質制限食にがん治療効果はあるか?

ケトン食:難治性てんかんの子供に用いられている治療食で、米やパンなど炭水化物はできるだけ食べないようにして、砂糖の代わりに人工甘味料を使用し、卵、豆腐、肉、魚主体の食事に食用油を添加します。そして「脂肪:非脂肪(たんぱく質+糖質)」の値を、3:1〜4:1に保つことを目標とします。言わば、糖質制限食をさらに徹底させたものです。

ケトン食のがん治療効果について、日本での事例が昨年10月、京都市で開かれた「第53回日本癌治療学会学術集会」で発表されました。末期肺がん(ステージ4)の患者さんにケトン食を取っていただき、その治療効果を検証するというものでした。

5症例のうち2症例でステージ4の肺がんが消失(寛解)したと報告されています。肺がんステージ4の2年生存率は20%弱、3年生存率は10%弱です。ケトン食を経験した3例はそれぞれ、▽2年8カ月▽2年2カ月▽1年8カ月−−生存され、うち2例(▽ケトン食継続中▽ケトン食3カ月経験の後に糖質控えめの食事を継続中)は、がんが寛解しています。

米国では2011年7月から、アイオワ大学と米国国立衛生研究所(NIH)などによって、肺がんとすい臓がんのステージ4に対するケトン食の効果や安全性(通常の化学、放射線治療と併用)を検証する臨床研究が進められています。

来年7月には第1回の発表があり、楽しみです。

こうしたことから、厳格なケトン食ではなくても、糖質制限食でも一定の効果があるのではないかと、私なりに考えているところです。膵臓がん患者では血糖値管理に苦労されている方も多いので、糖質制限をすれば血糖値も改善し、あわよくばがんの抑制効果も期待できると、一挙両得になるかもしれません。

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