« 2016年5月 | トップページ | 2016年7月 »

2016年6月

2016年6月30日 (木)

『「病は気から」を科学する』(5)

ストレスと脳

(闘うべきか、逃げるべきかの)闘争・逃走反応は役に立つものであり、この本能的な反応のおかげで、人類は何百万年もの進化における変化の激しい環境で生き延びてこられた。そのスイッチは一瞬にして入るが、脅威が消えれば、体はふたたびリラックスする。

ライオンに追われるシマウマは闘争・逃走反応を最大限に活用している。狩りが終われば、シマウマは普通の状態に戻り(捕まって食われなかった場合だが)、生理機能も正常に戻る──まさに身も心も穏やかな状態だ。この動物は、追われて逃げまわったことを思い出したり、次回も助かるだろうかとくよくよ悩んだりはしない。

しかし、人間はシマウマとは違う。特に現代の人間は。

人の脳はもっと洗練されているため、失敗から学び、未来のことを考える能力がある──だが、それはつねに心配事を抱えているということでもある。

過去の出来事を思い出し、未来の問題に悩む。これがストレスであり、程度は小さくても、地震に遭ったときと同じ緊急反応を体に引き起こす。

ストレスを抱えた人間は、24時間「闘争・逃走反応」の状態にあり、体は燃料を燃やし、血糖値を上げる。これにより、エネルギーを大いに高めることができるが、長時間続くと、肥満と糖尿病のリスクを高めてしまう。さらに、それが免疫系に大混乱を引き起こす。

慢性的にストレスにさらされていると、コルチゾールがつねに体内に放出された状態になる。すると、ずっとオフスイッチとして作用するため、免疫系が抑制される。あまりに長くストレスがかかりすぎると、オフスイッチが擦り切れ、もう体がコルチゾールに対して見せるべき反応を見せなくなる。すると免疫系が暴走し、アレルギーを起こしやすくなるが、最大の悪影響は慢性炎症だ。炎症レベルが高くなれば、湿疹から多発性硬化症まで、自己免疫疾患が悪化する。さらに時間が経てば、炎症が骨、関節、筋肉、血管など健全な組織を侵食する。

日々の小さなストレスの積み重ねによって、がんのリスクが高くなる。動物実験では、

少なくとも動物では、ストレスがDNA修復機構を妨げること、ナチュラルキラー細胞など、本来、腫瘍と闘う免疫反応の一部を抑えることがわかっている。
さらに、炎症レベルが高まり、傷ついた細胞が排除され、新しい血管の成長が促されると、闘争・逃走反応が、成長しつつある腫瘍がまさに求めているものを与えてしまう。それは、(腫瘍の)成長のための局所的な血液供給と空間だ。様々ながんのマウスにストレスを与えたり、ストレスホルモンのアドレナリンを注射したりすれば、その腫瘍はより速く成長し、広がっていく

ことが分かっている。そればかりではない。

ストレスが多いほど、遺伝子の中にあり細胞分裂の回数をきめているテロメアが短くなる。つまり、細胞の老化が早くなり、ヒトの寿命が短くなる。テロメアが短い人たちは、糖尿病、心疾患、アルツハイマー病、脳卒中など、ストレス性の病気に罹りやすく、早死にする。

ストレスは脳の配線の仕方に影響を及ぼし、人に平静を保たせ、制御する脳の経路そのものを破壊することにより、これから起こる問題に非常に敏感に反応させるのだ。

ストレスは様々な方法で脳を配線し直すことにより、悪環境で苦しんでいる人たちをさらに非常に不利な条件に置き、一生、慢性疾患に縛りつける。この残酷な遺産の存在から、ストレスにさらされている人たちが、今のような選択をする理由、環境がよくなっても、健康への影響に苦しむ理由を説明できる。

脳のこういった変化を予防したり、取り消したりすることはできないのだろうか?

その一つの解決策が「マインドフルネス瞑想」である。

瞑想がストレスを減らし、心身の健康を向上させるという科学的な主張だ。注意しないと、心と体は互いを食い物にするという悪循環に陥る。

マインドフルネス瞑想は、それが起こらないようにしてくれる。自分の思考を意識するようになれば、一歩下がり、不快な考えやストレスを与える考えが、必ずしも現実を表しているわけではないとわかる。感情的に反応する必要などない。それは、脳が生み出す、本能的なBGMのようなおしゃべりにすぎないからだ。いったん、このことに気づけば、そのおしゃべりを静めることができる。

思考が浮かんでも、それに支配される必要はないのだ。

マインドフルネスに基づいた治療法の無作為化対照試験は、これまでに何百と行われてきた。そして、系統的レビューとメタ分析は相次いで、マインドフルネスストレス低減法(MBSR)が慢性痛と不安感を軽減させ、がんを克服した人から健康な被験者まで、あらゆる人のストレスを軽減し、生活の質を向上させるという結論を出している。

ストレス解消効果は、脳を越えて免疫系にも影響を与えるのだろうか。

今では、多くの研究で、マインドフルネス瞑想が、コルチゾールホルモンや炎症マーカーなど体の生理学的なストレスの兆候を軽減させることがわかっている。
瞑想によりテロメアが保護されるどころか長くなり、細胞の老化を遅らせる可能性があると示唆している。

残念ながら、マインドフルネスストレス瞑想でヒトのがんが小さくなるという確かな実験は存在しない。効果がないと証明されたのではなく、こうした実験をヒトに行なうことの困難さと、製薬企業も政府も資金を出したがらないためである。薬が売れなくなる実験に、製薬企業が資金を出すはずもない。


MBCTの開発メンバー、マーク・ウィリアムズ博士が来日し、ワークショップと講演会が開催されます。

今回の来日は、日本マインドフルネス学会(http://mindfulness.jp.net/)が企画。「マインドフルネスフォーラム2016」として、講演会、ナイトセミナーのほか、1日または3日間のワークショップ(体験型の講座)で、ウィリアムズ博士から直接、マインドフルネス認知療法について学べる。

 参加方法や費用など詳細はこちら

20160630_20_35_43

続きを読む "『「病は気から」を科学する』(5)" »

2016年6月29日 (水)

土佐赤牛ですき焼き

しとしとと雨が降り続きます。気温も低めなので、昨夜はすき焼きにしました。20160628_181243_2
ふるさと納税の返礼品で届いた「土佐赤牛」です。いの町のマチダ牛肉店が、仁淀川ブルーといわれる清流仁淀川河畔の自社牧場で育て、”まぼろしの牛”といわれる土佐赤牛です。我が家は霜降り肉が嫌い(みんな下痢になる)なので、赤身の美味しい赤牛はぴったりです。

20160629_09_13_46

ところが、妻が「ネギを買い忘れた」と。最近よく買い物を忘れます。先日は卵を、その前はみりんだったか。その度に私が商店街に走る羽目になるのです。ま、運動不足を解消してやろうという親切心かもしれません。「かきぬま」で下仁田ネギ200円なり。

20160628_182015

今日の赤牛の肉、すき焼きにしたら引き締まった赤身がとても美味しかった。焼酎にも良く合う。

20160629_09_11_25

続きを読む "土佐赤牛ですき焼き" »

2016年6月28日 (火)

デスクトップPCをWin10とSSDに変えて・・・

DP3M3988

Windows10への無償アップグレードが7月29日までと迫っていますね。自動でアップグレードされてしまって困っている方もいるようです。ついに消費者庁まで乗り出して注意を喚起する事態になっています。

Windows10そのものは優れたOSです。私もノートPCをクリーンインストールでWindows10にしましたが、起動も速いしセキュリティもしっかりしている。快適に使えています。

だが、メインで使っているデスクトップは7のままで2020年まで使うつもりでした。ここで少し野次馬根性が出て、7/29までに10にアップグレードしたのち、7に戻した場合、7/29日を過ぎてもそのパソコンはいつでも10に無償でアップグレードできるのです。

これをやってみようと・・・

心配なので、Windows標準のバックアップ、Acronis True Imageでのバックアップ、Unix系のKnoppixでのCドライブまるごとバックアップと、3種類のバックアップを取ってからWindows10にアップグレードを試みました。

同時にCドライブをSSDに置き換える作業も並行して行ないました。

結果:
やはりトラブル続出。キヤノンの古いスキャナがWindows10に対応していない。メーカーもドライバを供給する予定がないとのこと。やよいの青色申告が、これも古いものを使っているので対応していない。最新版を購入する必要がある。Photoshop Lightroomの動作が異常である。再インストールしなければならない、などなど。

やはりWindows10には問題がありすぎますね。

で、元の7に戻そうとしました。まず、マイクロソフト推奨の「回復」でやりましたが、トラブルだらけで元通りにはならない。Acronis True Imageで作ったバックアップで戻したが、これもダメ。

Knoppixで作っておいたバックアップでやっと正常になりました。やれやれです。

「初心者にこそ使って欲しいWindows10」とのマイクロソフトのコマーシャルですが、こんなトラブルがあると初心者には対応は不可能ですね。

SSDはSanDiskの240G Ultla2。3.5インチドライブベイに入れるための変換ブラケットに付けて挿入。元通りになったWindows7で起動もめちゃ速くなり快適です。ハードディスクがいつまでもカラカラと廻っていたのがなくなった。起動後にすぐにブラウザーが立ちあがる。これまではいったん起動すると、一日中電源を入れっぱなしだったが、頻繁にシャットダウンしても起動が速いから気になりません。節電にもなりますね。

これでいつでも10にアップグレードができるはずだが、う~ん、7のままで十分だなぁ。このパソコンが2020年にまだ使えるようなら考えるとするか。

Img_7744

続きを読む "デスクトップPCをWin10とSSDに変えて・・・" »

『「病は気から」を科学する』(4)

緩和ケアについては、このブログでも何度か取り上げています。たとえば、

なかには、次の抗がん剤をやるためにも、今の抗がん剤の副作用に耐えているという、抗がん剤をやることが目的になってしまっている患者もいます。抗がん剤は、あくまでも治療目標を達成するための手段であるのに、手段がいつのまにか目的になってしまっている方もいる。

これからどう過ごしたいか、どのように生きていきたいか、という目標があって初めて、どういう治療が自分に必要なのかを考えるべきではないでしょうか。

抗がん剤は「苦痛に耐えて受けなければいけない治療」と思われがちですが、本来は、患者さんの苦痛をやわらげて、元気を取り戻すためにあるものです。その意味では抗がん剤は緩和医療のひとつでもあるのです。

「がん診療レジデントマニュアル」という研修医向けの本には、抗がん剤の使用目的は「がんの存在による自覚症状の緩和、QOLの改善が大きな目的となる」と書かれています。がんを治すことが主要な目的ではないのです。再発・転移したがんに対する抗がん剤は、延命効果とQOLの改善のためだということです。

さらに「【動画】抗がん剤は効く?」では、進行肺がん患者151名の臨床試験において緩和ケアを受けた患者の生存期間中央値が受けない患者に比べて2.7ヶ月の延命効果があったことを紹介しています。

20150902_09_46_531

世界保健機関(WHO)は早期からの緩和ケアを考え方を推奨しています。

Vol8_qol_02

しかし現実は、「緩和ケア病院では治療はできないからは退院してください」という医師が少なからずいるという残念な状態があります。

「病は気から」を科学する』ではこの臨床試験で患者達が受けた緩和ケアの内容について、このように述べています。

緩和ケアの専門家としての彼女の仕事は、薬や治療の処方ではなく、話をすること。彼女がする質問は、死に直面している人たちがめったに尋ねられないものだ。回復の見込みについて、どの程度知りたいか。症状の緩和を選ぶか、それとも命を長らえたいか。どこで、どんなふうにして死にたいか。

緩和セッションでジャクソンと同僚たちが重点を置いたのは、患者のがんの病状ではなく、その個人的な生活、つまり、患者と家族が診断や治療の副作用にどのように対処しているかといったことだった。

ジャクソンはある膵臓がん患者について話してくれた。

その男性をピーターと呼ぶことにしよう。ジャクソンがピーターに会ったのは私の取材の前日、最新のスキャンで悪い知らせがわかったあとだった。

「がん専門医が四十分かけて、スキャン結果の説明を行い、そのあと、私が一時間、彼と話しました」と彼女は言う。がん専門医が伝えたのは、ピーターはさら化学療法を行っても効果が出る可能性は低いことだった。そして、ジャクソンの仕事は、ピーターが残りの人生をどう生きるべきか、話し合うことだった。

「彼の息子は半年後に結婚します。でも、結婚式まで生きていられるとは思いません」と彼女は言う。「国内のあちこちで暮らす子どもたちに、特に息子に、どう話すのでしょう」

患者の興味、価値観、家族環境を知り、人間として包括的に理解しないかぎり、仕事はできない、とジャクソンは言う。さらによい緩和ケアとは、人が死ぬ援助をするというより、むしろ生きる援助をすることだと説明する。患者がどんな人で、本人にとって人生とは何を意味するのかを見抜かなければならない。たとえば、ゴルフをすることなのか、昼メロを観ることなのか、それとも、元気に結婚式に出席することなのか。「それは、人それぞれなんです」

終末期だからこそ、よりよく生きるための援助をする。それが本来の緩和ケアなのです。

この試験の意味するところは重要です。WHOが推奨している早期からの緩和ケアの重要性を明らかにすることが試験の目的でしたが、一方で、標準的な抗がん剤治療によって命を縮めている患者が少なからずいることを明らかにしているからです。

続きを読む "『「病は気から」を科学する』(4)" »

2016年6月26日 (日)

誕生日と膵臓がん9周年

今日は68歳の誕生祝(誕生日は明日だが)と膵癌術後9周年のお祝いを家族でやりました。
6月は忙しい。父の日に誕生日、がん記念日と続いてやってくる。

ケーキは、予約をしておいて深沢のパティスリー「NAOKI」まで取りに行った。祝い事のケーキはいつもここです。車で30分の距離だが、吞川緑道の近くだから、蒲田の我が家からは、吞川の上流であり、川沿いに行ければ近い。

20160626_14141101

愛犬・次郎も一緒です。

20160626_14143701

ロウソクは、もらったが使わなかった。ケーキが穴だらけになる。

20160626_15122201

さて、また1年。何ごともなく普通の日々でありますように。

続きを読む "誕生日と膵臓がん9周年" »

2016年6月23日 (木)

『「病は気から」を科学する』(3)

これまで登場した科学者達は、プラセボ効果の限界として、

  1. 治療を信じる心が起こす効果は、体が持っている天然ツールに限られること
  2. 期待がもたらす効果は、特定の症状に限られること

を挙げて、

  • 自分ではわからない値に影響を及ぼすという証拠はほとんどなく、病気の根源的なプロセスや原因にかかわることはないらしい。
  • がん患者の臨床試験では、一般的に痛みと生活の質にプラセボが大きな効果を及ぼしはしても、プラセボ群内の腫瘍が小さくなったという患者の割合は低い(七件の試験のうちのある分析では二・七パーセント)
  • プラセボは、人がどんな状況にあっても元気でいられるように、なんでも叶える魔法を使うわけではない。
  • いくら治ると信じても、病気の背後にある生理学的な状態を変えることはできない

と考えている。しかし、果たしてそうだろうか。ジョー・マーチャントの探究の旅が続く。

科学者でさえほとんど知らないことがある。それは、条件づけがプラセボ反応も引き起こすことだ。
生理学的な条件づけに基づいたプラセボ反応は、多くの場合、意識的な期待に基づいた反応とは別に起こる。

医師が単純な条件づけ手法を利用すれば、プラセボ効果を高めることができ、しかも患者を騙す必要などないことを示唆している。 期待と条件づけを同時に利用することで、倫理的に問題のないプラセボの可能性が広がる。痛みやうつ病から、パーキンソン病やADHDといった病気に罹っている、世界中の何百万人もの患者の投薬量を減らせるかもしれないのだ。

しかし、条件反射の可能性に関しては、まったく新たな展望が拓けつつある。学習した無意識の結びつきの影響は、従来のプラセボ効果のように、自覚症状──ADHDの患者では集中力の欠如など──に制限されない。それは免疫系にも影響を与え、心が体の病気との闘いで武器になれるような経路をつくる。言い換えれば、心には感じ方や体の調子もよくする以上の能力がある。条件づけによって、生死の境を分けることになるかもしれない。

免疫系と脳はつながっていることを明らかにしたことで有名な、マウスにサッカリンを使った実験を紹介している。

一九七五年、ニューヨーク州ロチェスター大学の心理学者ロバート・アデルは「味覚嫌悪」について調査していた。

ラット群を使用し、サッカリンで甘味をつけた水を数回に分けて飲ませた。普通ならご馳走だが、この実験では甘い水と動物に吐き気を催させる注射を組み合わせた。その後、アデルはラットに甘い水だけを与えた。すると彼の予想どおり、ラットは甘味と吐き気を結びつけ、水を飲むのを拒んだ。

アデルはスポイトで無理に飲ませ、ラットが不快な結びつきを忘れるのにかかる時間を調べた。実験は適正に行われたはずだが、ラットに実際に起こったことは、まるで黒魔術だった。実験のこの段階でアデルが与えたものは、甘味をつけた水だけであり、薬はまったく入っていない。しかし、ラットの吐き気は治まらなかった。それどころか、次々と死んでいったのだ。

アデルはラットの死因を突き止めようと、吐き気を催させる薬をさらに詳しく調べた。それはサイトキサン(シクロホスファミド)という薬で、腹痛を起こすだけでなく、免疫系を抑制する作用があった。アデルが実験で使用した量は致死量よりずっと低いものだったことから、彼は斬新な結論を出した。条件づけをしたとき、ラットが学習したのは吐き気だけではなかった。甘い水をさらに与えたことが、免疫系の抑制も起こし、その結果、感染症で死んだのだ。

アデルの発見は驚くべきものではあったが、当初は受け入れられなかった。彼の大きな問題は、一九七〇年代には、免疫系の条件づけの仕組みについて説明できなかったことだった。彼は、脳と免疫系の間に情報のやり取りはないと思い込んでいた多くの免疫学者たちと対立した。

しかし、数年後、それが証明された。

インディアナ大学医学部の神経科学者デビッド・フェルテンは、神経が、主要な免疫臓器である脾臓や胸腺(白血球を作り、保存する場所)につながっていたことを発見した。それは、免疫系と脳は生まれつきつながっていることを示す明白な証拠だった。

「精神神経免疫学」として知られる研究領域が作り上げられた瞬間だった。

続けて、フェルテンのグループはそのつながりの複雑な関係を解明した。元々の神経のつながりはもちろん、神経伝達物質──脳が産生するメッセンジャー分子──の受容体が免疫細胞の表面にあること、さらにその細胞に情報を伝えることのできる新しい神経伝達物質を発見したのだ。そして、その通信網がどちらの方向にも向かうことに気づいた。ストレスなどの心理的要因をきっかけとして神経伝達物質が放出され、それが免疫反応に影響を及ぼすと同時に、免疫系から放出された化学物質が逆に脳に影響を及ぼす

ことが明らかになったのだ。

さらに進んで、免疫抑制プラセボ効果の研究結果もある。

研究者たちはマウスに、樟脳の匂いとナチュラルキラー細胞(がんと闘う働きのある一種の免疫細胞)を活性化させる薬の結びつきを覚えさせたあと、マウスの体に浸潤性腫瘍を移植した。移植後、条件づけしたマウスには薬を投与せず、樟脳の匂いだけを嗅がせたところ、免疫療法を受けたマウスより長生きした。ある実験では、条件づけだけを行い、実薬を投与しなかった二匹から、がんが消えていた。これらの研究が示唆しているのは、条件づけのみにより、ラットの免疫系を高めた結果、その命が救われたということだ。

心は免疫系のNK細胞に働きかけ、ときによっては腫瘍を消失させるほどの力もある。

続きを読む "『「病は気から」を科学する』(3)" »

がん研で9年目の検査

今日はがん研有明で9年目の定期検査でした。腫瘍マーカーに異常はない。CT画像には明確な再発・転移を示す兆候はない。

とのことで、術後9年目をクリアです。血液検査の結果は、

20160623

GOTがちょっと高くてGPTは基準値ぎりぎりだ。少し肝臓に気をつけようか。毎晩の焼酎を控えてみるかなぁ。

HbA1cは7.2%、先月地元の病院での結果が7.0なのでまあまあです。ここ数年の経過を見ても上がり下がりが激しいですね。ちょっと糖質を摂り過ぎると高くなり、運動をがんばれば下がるという傾向です。反応が顕著なのは膵臓に余裕がないせいでしょう。膵頭部だけ残った私の膵臓、がんばっているのだから、これ以上の要求は止めておこう。

日本糖尿病学会と日本老年医学会の「高齢者糖尿病の血糖コントロール目標(HbA1c値)」では、私の年齢では、SU剤などの服用の如何で7.0 または 7.5 が目標とされていますから、問題はないでしょう。

Thumb_546952_final20

それ以外の検査値は「健康体」です。

齋浦先生に「来年の10年目でおしまいですか?」と訊いたら、「実はまだ決めていない」とのこと。えっ、10年生存者はいないのか?

2003年頃には5年生存者は20名しかいなかった。このごろは増えてきたが10年生存者がそれほどいるわけじゃない(とは明確には言わなかった。もしかして私がはじめて?)。
「ま、来年来られたときに相談しましょうか。CT検査はなしで、血液検査で経過観察という方法もあるし」と言われました。

私もなんだか寂しくなるから年に1回くらいは顔を見せようかと思います。「元膵臓がん患者」になるのはいつだろう!

がん研のロビーもずいぶんと変りました。建物を増築したためレストラン「東京會舘」から見えていた庭がなくなった。でもタリーズコーヒーの前が広くなりゆったりとコーヒーが楽しめるようになっていました。テイクアウトで「會舘オムライス」を二つ。妻との昼食用です。

帰りに駐車場で精算待ちをしていると、ひぃさんがお孫さんを連れて通りかかった。彼女は気づかないので、ぽんと肩を叩くとビックリした様子。精算の順番になったのでひと言ふたこと話を交わしただけでした。

雨なので車で行ったのですが、東京湾トンネルの西行は一般道のトンネルが開通しているですね。高速代が助かった。

続きを読む "がん研で9年目の検査" »

2016年6月22日 (水)

ストレスがあるとリンパ系を介したがんの転移が増える

このところストレスとがんの話題が続きます。

ストレスホルモンは、リンパ系に悪影響を及ぼすことによって、がんの転移を促進することがマウスの研究で明らかになった、との記事です。これは新たな知見と言えるでしょう。

【がん】ストレスがあるとリンパ系を介したがんの転移が増える

ストレスのあることが、がん患者の死亡率が上昇することと関連し、かなり進行した段階の動物のがんとも関連していることを示す証拠がある。また、これまでの研究では、ストレスホルモンが、がんの転移にとって重要な血管新生に影響を及ぼすことが報告されている。また、リンパ系は、がんの転移も促進するが、そのことがストレスの影響を受けるのかどうかはこれまでよく分かっていなかった。

今回、Erica Sloanたちは、マウスを使った研究で、リンパ系がストレスホルモンの悪影響を受け、その結果、がん細胞の転移が起こることを明らかにした。今回の研究では、5匹以上のマウスを対象としたいくつかの実験を行い、腫瘍を排出するリンパ管がストレスによって数が増え、直径が大きくなることを明らかにした。Sloanたちは、特殊な顕微鏡を用いて、蛍光標識されたナノ粒子がリンパ系を流れる量がストレスホルモンによって増加することを実証した。また、Sloanたちは、ストレスを感知するタンパク質またはリンパ管の形成を増進するタンパク質の活性を阻害することで、マウスにおけるがんの転移を減らすことにも成功した。

今回のマウスでの研究結果は、がん細胞の転移を抑制する上で、このストレス経路を標的とする方法が有用となる可能性を示唆している。

まだ小規模なマウスレベルの実験ですが、ヒトのがんでもストレスが再発や転移と深く関わっていることを示唆しています。

先日もNHKスペシャル「キラーストレス」で放映されたように、ストレスホルモンは免疫細胞のATF3遺伝子を活性化させて、免疫細胞ががん細胞を攻撃することを抑制することが明らかになっています。ATF3遺伝子のオン・オフで生存率に40%もの差があるのです。

20160619_08_04_571

どんなに優れた抗がん剤でも、40%の差が出ることはありえません。ましてや代替療法やサプリメントでこのような大きな違いを出すことは不可能です。(もっともそうしたデータすら出していない代替療法がほとんどです)

再発や転移の可能性を小さくするには、サプリメントや食餌療法に頼るのではなく(やってもいいけど)、ストレスを低減するための手法、マインドフルネスや瞑想、サイモントン療法などの中から、自分に合ったメディテーションを取り入れることが喫緊の課題でしょう。

助かりたければ瞑想をすることです。それに瞑想は「今この瞬間」、がんであろうがなかろうが、「今ここに」ある命を大切に生きることを認識させてくれます。

続きを読む "ストレスがあるとリンパ系を介したがんの転移が増える" »

2016年6月21日 (火)

『「病は気から」を科学する』(2)

『「病は気から」を科学する』から、プラセボ効果(プラシーボ効果)についてです。

プラセボ効果(プラシーボ効果)とは、偽薬効果とも呼ばれており、本来は薬効として効く成分のない薬(偽薬)を投与したにもかかわらず、病気が快方に向かったり治癒することを意味します。

ハワード・ブローディは『プラシーボの治癒力―心がつくる体内万能薬』で、薬効のない薬を投与された患者の状態が改善したことに関して、次のように述べています。

彼らのケースすべてに共通する特徴があると思っている。それは、からだと連携して働き、治癒効果を高める心の神秘的な現象-プラシーボ反応である。ここで私が言っているのは、ある一連の状況(私はこれを「意味づけ仮説」と名づけるつもりだ)が存在するとき、病気の人は、初めのうちは説明がつかないように見えるが、とにかく症状が大いに軽減するということである。

プラシーボ反応について科学がこれまでに明らかにしたことを大ざっぱに理解するいちばんいい方法は、わたしたちの誰もが「体内の製薬工場」をもっていると想像することだと思う。

ジョー・マーチャントの『「病は気から」を科学する』から「第1章 偽薬─プラセボが効く理由」の項です。

自閉症の特効薬が発見されたと話題になった”事件”から始まります。

1996年4月、3歳の自閉症児パーカーは胃腸障害のために内視鏡検査を受けた。ところが、驚いたことにパーカーは一夜にして劇的な回復を見せ、ほぼ一年ぶりに、「ママ」「パパ」と言ったのだ。両親は息子の症状を変化させたのは、膵臓が適切に働いていることを確認するために投与されたセクレチンという消化管ホルモンだと確信した。

カリフォルニア大学アーバイン校の精神薬理学の助教であり、自閉症の息子アーロンを持つケネス・ソコルスキーも同じ治療を息子に受けさせて同じように改善した。メリーランド大学のホルバートが、三人目の少年にセクレチンを投与したところ、その少年も同じ反応を見せた。

彼の物語がNBC『デートライン』で何百万もの視聴者に向けて放映された。番組では、パーカーが人と交流する陽気な子どもになっていく映像を見せ、彼の進歩を耳にし、そのホルモン療法を試した他の親たちの証言を紹介した。それから数ヵ月間に二千五百名以上の子どもたちにセクレチンが投与され、成功談であふれ返った。

十数件の臨床試験が国中の病院に緊急委託された。子どもたちは、セクレチンを投与するグループと偽薬(プラセボ)を投与するグループの二群に分けられて、無作為化比較試験が行なわれた。

そして、小児科医サンドラーが実施した最初の臨床試験の結果が権威ある『ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン』誌に掲載されたが、結果は驚くほど悪いものだった。二群の間に有意差はなかったのである。

セクレチンが持つ可能性は、明らかに親たちが生み出した幻想だった。わが子のよくなった姿を見たいと強く願うあまり、心の中で想像したことだったのだ。こうして、セクレチンの物語は終わった。

しかし、これで本当に終わったのだろうか?

サンドラーは、両群とも著しい改善を見せたという事実に、彼がどれほど衝撃を受けたかということを語った。有意差はなかった。しかし、両軍とも著しく改善していたのだ。

「セクレチンを投与された群も、生理的食塩水を投与された群も、治療に大きな反応を示したのです。子どもたちの症状は本当に改善していた。しかし、それはセクレチンとは無関係だった。

二つの群には統計的に有意さはなかった。しかし両群とも劇的に症状が改善した。何が原因なのか?

同じように、椎体形成術と呼ばれる有望な外科手術の臨床試験に参加したボニーは手術後、病院から出たとたん、具合がよくなった。それから間もなく十年になるが、ボニーは今も手術の結果に非常に喜んでいる。しかしボニーが知らないことがある。あの臨床試験に参加したとき、彼女は椎体形成術群に入っていなかった。彼女が受けた手術は偽物だったのだ。

ニセの手術でもセクレチンと同様に、効果の高い治療を受けたと信じるだけで、症状を緩和させ、いくつかの症例では消失させるのに十分だったらしい。

これがプラセボ効果である。プラセボ効果は強力です。しかし、通常科学者や医師たちはそれを幻想や錯覚と見なすだけではなく、じゃまな存在だと考えています。

試験結果は、セクレチン、椎体形成術、どちらにも積極的な効果がないことを示している。つまり、根拠に基づく医療のルールに従えば、パーカーやボニーのような患者に起こった改善は価値のないものだ。

けれども、これほど多くの人たちの「改善した」という体験を退け続けていたら、実際に役立つかもしれないものまで捨てているのではないかと不安になる。すると、こんな疑問がわいてくる。プラセボ効果は壊すべき幻想ではなく、実際に臨床価値を持つ場合もあるのではないか──もし、そうなら、潜在的な危険のある治療に患者をさらすのをやめ、こちらを採用できないだろうか。言い換えれば、「病は気から」だ。「もうすぐ病気がよくなる」と単純に信じること。その思いに治癒力があるのではないか。

続きを読む "『「病は気から」を科学する』(2)" »

2016年6月20日 (月)

NHKスペシャル 「キラーストレス」(2)

昨夜の「キラーストレス」第2回は、ちょっと内容に不満。
ストレス対策として、コーピングとマインドフルネスの二つが取り上げられていた。

番組のプロジューサーは、

ストレスによる体の不調が起こっても「根性でなんとかしよう!」とするのではなく、科学的メカニズムにのっとったストレス解消法を実践すれば、脳の構造をガラリと変えられて、ストレスから心身を守れるということを皆さんにお伝えしたい

と言っていたが、確かにマインドフルネスによって脳の働き方が変化を受けていた。それだけではなくて、マインドフルネスによってエピジェネティックに遺伝子の発現も変えられることが明らかになりつつあるのです。

マインドフルネスの8週間プログラムを実践すると、記憶をつかさどる海馬の一部が増加し、

20160619_22_05_03

ストレスホルモン・コルチゾールを放出する指令を出す扁桃体は縮小していた。

20160619_22_05_24

ブームのマインドフルネスですが、Amazonで検索したら「本」だけで332件のヒットです。これじゃマインドフルネスを始めたいと思っても、どれを選んだら良いのかさっぱり分かりません。

で、私が実際に買ってみて気に入ったものから紹介しておきます。

  1. マインドフルネスを基礎から理解したいー理論派:何はともあれジョン・カバットジンの『マインドフルネスストレス低減法』でしょう。8週間の基本的プログラムのやり方も詳しく書かれています。しかし、内容が濃くて読みこなせないという方もいるでしょうね。CDは付属していません。
  2. ともかくすぐに始めたいー短気な方:そういう方には、「マインドフルネスストレス低減法」を自宅で実践するためのCD4枚組の『4枚組のCDで実践する マインドフルネス瞑想ガイド』がお勧めです。テキストはマインドフルネスの入門書としても良い。
  3. どんなものなのか、一度試してみたいー慎重派:本は安くて薄いほどよいという方にも、日本人の書いたものでCDも付属しているこちらがお勧めです『~1日10分で自分を浄化する方法~マインドフルネス瞑想入門』。著者の吉田昌生氏の低い声と落ち着いた語りが心地よい。
  4. 仕事にも活かしたいー欲張りの方:には、『グーグルのマインドフルネス革命―グーグル社員5万人の「10人に1人」が実践する最先端のプラクティス(付録:マインドフルネス実践ガイドCD)』はいかがでしょうか。

でもマインドフルネスを根本から理解するためには、落ち着いてからでも良いのでジョン・カバットジンの『マインドフルネスストレス低減法』はぜひ手にとってください。

ブームにあやかろうと、たくさんの本やCDが出版されていますが、やはり本家本元のカバットジンや彼の研究グループの書いたものを選んだ方が無難でしょう。

メディテーションはマインドフルネスだけではなき、それ以外にもヨーガ、太極拳、座禅・瞑想、自律訓練法、がん患者に特化したサイモントン療法などがあります。がん患者には、どれでも良いから(と、シュレベールも言っている)自分で気に入った方法を取り入れたらどうでしょうか。

それらの参考図書は「がん患者が選んだがんの本」に載せています。

続きを読む "NHKスペシャル 「キラーストレス」(2)" »

2016年6月19日 (日)

「すい臓がんカフェ」参加者からのメッセージ(9)

満員御礼  申込者は、患者(19)  家族(17)  遺族(4)です。

私の予測に反して早々に満席となりました。集会室の定員が40人なので少し窮屈でご不便をおかけするかもしれません。次回(10月初旬)はもっと広い会場にする予定です。

●モンタ
■性別:男性
■立場:家族
■住所:神奈川県
■自己紹介(メッセージ)
    母が膵臓がんと診断され、胃亜全摘膵頭十二指腸切除の手術を受けました。術後のこと、再発予防策など、いろいろと情報交換させていただけるとありがたいです。

●あゆたま
■性別:女性
■立場:家族
■住所:大阪府
■自己紹介(メッセージ)
    初めまして。母がH27.6.1に膵尾部癌のstage4bと診断されました。抗がん剤を投与中です。標準治療以外の治療法はないものかと情報を探しております。遠方からとなりますが宜しくお願い致します。

●たえこ(Taeco)
■性別:女性
■立場:家族
■住所:千葉県
■自己紹介(メッセージ)
    母が膵臓がんで膵頭十二指腸切除を2年前に行いました。再発はしていませんが家族としては日々ヒヤヒヤの毎日です。皆さんと色々な情報交換が出来ればと思います。どうぞよろしくお願い致します。

●suzu  suzuのブログ~「膵臓癌」告知は50歳の誕生日  
■性別:女性
■立場:患者
■住所:愛知県
■自己紹介(メッセージ)
こんにちは
2016年3月、膵体部癌、お臍、骨盤転移、腹膜播種の告知を受けました。
抗がん剤治療を3月からしています。
アブラキサン+ジェムザール
今のところは効果出てますが、耐性がついてしまったときどうするか?
そんなことを考えています。
いろんな方の体験や考え方など聞かせていただけたらと思います。
また、同じ病気の方とお話し出来る場を作ってくださったことをほんとに嬉しく思います。


膵臓がんと闘うたくさんの仲間がいます。

ポチッと    にほんブログ村 病気ブログ すい臓がんへ
お願いします。 にほんブログ村

NHKスペシャル 「キラーストレス」

はっきり言います。私が再発も転移もせずに9年間、ここまで来られたのは、運動とメディテーションのおかげです。

サプリメントも食餌療法も効果があったのかもしれません。もちろん、がん研有明病院の齋浦先生の術式がすばらしかったことが一番の要因でしょう。しかし、高い確率で再発・転移する膵臓がんであることを考えたなら、術後の初期から運動とサイモントン療法、瞑想やマインドフルネスなどのメディテーションに取り組んできたことが大きな要因だと感じています。だから「心の有り様」がいちばん大切だよと、常々書き続けてきました。

しかし、がん患者のブログを見ても、「私、メディテーションやってます」って人は少ないのですね。皆さんサプリメントや食餌療法などの”形のあるもの”に関心がいっています。

昨夜と今夜の二夜連続で放映されるNHKスペシャル シリーズ『キラーストレス』では、ストレスとがんの関係も取り上げられています。

1929年にウォルター・B・キャノンによって初めて提唱された「闘争か逃走反応」。太古の狩猟時代の人類が猛獣などの敵と遭遇したときに、「闘うべきか、逃げるべきか」を判断し備えるためにからだはそれにふさわしい準備をします。

恐怖や不安などのストレスを受けると脳の下部にある扁桃体が活性化し、

20160619_09_15_22

それが、副腎に指令を出してストレスホルモンであるコルチゾールを放出させます。コルチゾールは心臓の心拍数を上げ、自律神経を興奮されます。

こうして、筋肉や心臓に大量の血液を供給して、生き残るための事態に備えようとします。「目の前の生きるか死ぬか」の問題に直面したとき、免疫系などの当面不必要な活動は抑制されるのです。

しかし、現代の社会においては、常にストレスに曝されて「闘争か逃走反応」が持続的に続いています。

20160619_08_03_42

がんの告知を受けた患者は、さらに大きなストレスに曝されます。免疫系の活動が弱体化して、がん細胞の増殖がより早くなるのです。

またストレスホルモンは、免疫細胞のATF3遺伝子を活性化させて、免疫細胞ががん細胞を攻撃することを抑制するのです。このためにストレスがあるとがん細胞が増殖しやすくなり、再発・転移につながるのです。

20160619_08_06_07

乳がん患者でATF3遺伝子が活性化している患者と、活性化していない患者の1年生存率を比較すると、前者では45%に対して後者では85%と大きな差があります。ストレスががん患者の生存率に大きく影響しているのかが分かります。

20160619_08_04_57

NHKの番組では最新の研究を紹介しながら、キラーストレスがわたしたちの体に大きな影響を与えていることを解明しています。

ストレスを軽減し、再発や転移を防ぐために効果的なことは、

  • 運動(30分程度を週に3回)
  • マインドフルネス、瞑想などのメディテーション

の二つです。今夜の番組ではメディテーションに焦点を当てて紹介されます。

しかし、これらのことは既にシュレベールの『がんに効く生活―克服した医師の自分でできる「統合医療」』でも詳しく書かれていることです。別段目新しいことではありません。2009年に出版されたこの本ですが、いまでも内容は決して古びてはいません。

シュレベールは、その後に上梓した『さよならは何度でも ガンと向き合った医師の遺言』において、「『がんに効く生活』では食事やサプリメントのことに重きを置きすぎた。もっと心と運動に関して書くべきだった」と述べていることも指摘しておきます。

続きを読む "NHKスペシャル 「キラーストレス」" »

2016年6月18日 (土)

「すい臓がんカフェ」参加者からのメッセージ(8)

本日までの申込者数は、患者(18)  家族(14)  遺族(4)となっています。

残席あとわずかです。

●あき
■性別:女性
■立場:家族
■住所:東京都
■自己紹介(メッセージ)
    今年3月、母の膵臓がんが判明し、現在抗がん剤治療中です。先のことを考えると不安でいっぱいです。みなさんのお話を伺えればと思って申し込みました。よろしくお願いします。

●coco
■性別:女性
■立場:家族
■住所:千葉県
■自己紹介(メッセージ)
    家族が膵臓がんと診断され、治療法についてなど、いろいろなお話が伺えたらと思っています。よろしくお願い致します。

●りかぞう

■性別:女性
■立場:家族
■住所:神奈川県
■自己紹介(メッセージ)
    このような機会を設けて頂きありがとうございます。
    昨年12月に母がすい臓がんと診断され、現在抗がん剤治療中です。当日体調が良ければ本人も参加させて頂きますので、どうぞよろしくお願いいたします。

●りかぞう母
■性別:女性
■立場:患者
■住所:東京都


膵臓がんと闘うたくさんの仲間がいます。

ポチッと    にほんブログ村 病気ブログ すい臓がんへ
お願いします。 にほんブログ村

心と体 NHKでストレスの特集

NHKで今夜から二夜連続でストレスに関する番組があります。

NHKスペシャル シリーズ『キラーストレス
6月18日(土)[総合]後9:00
6月19日(日)[総合]後9:00

ちょうど今ブログで書いている『「病は気から」を科学する』の内容とも深く関わっているのでぜひ観よう。

  • ストレスが体内で想像を絶する変化を引き起こしている!?
  • ストレスの正体や悪影響をおよぼすメカニズムが科学的に詳細に解明されはじめたんですよ。
  • ストレスによって、心不全や脳梗塞などが引き起こされるケースがあります。それだけではなく、ときにはがんが進行したり、無害なはずの細菌が体内で重病を引き起こす原因になったりすることも明らかになりました。ストレスが要因で、想像を絶するさまざまな出来事が、私たちの体の中で起こっているんです!
  • 科学的なストレス対処法ーマインドフルネス

結局ストレスによっていろいろな病気になるということは、心が体に大きな影響を与えているということにほかならないのです。

ただ番組の予告を見ただけでは物足りない印象です。ストレスと免疫系との関係などの科学研究の現状にも突っ込んで欲しい。

続きを読む "心と体 NHKでストレスの特集" »

2016年6月17日 (金)

「すい臓がんカフェ」参加者からのメッセージ(7)

本日までの申込者数は、患者(17)  家族(11)  遺族(4)となっています。

当初は、せいぜい20名くらいの参加者かなと考えていました。でも40名に迫る勢いです。身近に同じ膵臓がんの患者もいなくて、皆さん生の情報を得たいとの気持ち立つ良いのでしょう。良い情報を持ち帰ることができる会にしたいものです。

●T-コンドウ
■性別:男性
■立場:患者
■住所:群馬県
■自己紹介(メッセージ)
  4年前、前立腺がん(T2N0M0)で重粒子線治療。翌年、膵臓がん(IPMC、T1N0M0)で膵体尾部・脾臓切除術。1年後、肝臓に再発転移、肝動脈塞栓術/凍結療法(治験)。9ヶ月後再再発。リンパ節転移も同時に見つかったため、放射線療法(IMRT)と免疫細胞療法開始。半年後、リンパ節の腫瘤消失。この間、化学療法(ジェムザール、その後TS-1)を開始するも副作用強く、治療を断念。3ヶ月前、腫瘍マーカー(CEA)急上昇のため、転移性肝がんに対して放射線(SBRT)治療。2ヶ月前、肝への腫瘍抑制効果を確認するも、新たに肺とリンパ節に再発転移が見つかる。
  膵臓がんとの付き合いは約3年になるが、体調、QOLは良好である。現在、種々の治療法を検証中の毎日であり、罹患当初では想像できないほど充実した人生を送っている。
  治療経験は豊富です。どうぞ宜しくお願いいたします。

●凛ちゃん
■性別:女性
■立場:遺族
■住所:岐阜県
■自己紹介(メッセージ)
    父は発見から約10ヶ月闘病して昨年秋に逝きました。治療中の事を考えると、あの時あの選択で良かったのかと悩む日々です。今でもずっとブログを拝読しています。情報をもっと知りたいです。よろしくお願いします。

●花咲尚晋
■性別:男性
■立場:患者
■住所:東京都
■自己紹介(メッセージ)
    4月に手術して約3ケ月たちます。
    抗がん剤を服用して3週間です。
    副作用などの情報があれば教えてください。

●花咲ひとみ
■性別:女性
■立場:家族
■住所:東京都


膵臓がんと闘うたくさんの仲間がいます。

ポチッと    にほんブログ村 病気ブログ すい臓がんへ
お願いします。 にほんブログ村

2016年6月15日 (水)

今日の一冊(50)『「病は気から」を科学する』

気持ちの持ち方を変えれば、がんは治癒に向かうのだろうか。代替療法が効果がある人とない人に別れるのはなぜなのか。

こうした疑問に対し、シュレベールは『免疫細胞は、客観的に見て、より”生きる価値”があるように見える人生を送っている人間の体内では、それだけ活発に動くかのように見える』と書いている。また、ケリー・ターナーが『がんが自然に治る生き方』で、劇的に寛解した人たちに共通している9つの項目とした7つまでは精神的・感情的な項目です。そして、

恐れることをやめなさい。安らかに死に、おだやかに生きるために。治癒する可能性が高くなるのは、身体のバランスがとれているときです。でも恐れを心に抱いていると、エネルギーの場全体がーー微細なエネルギーの場も免疫システムもーー閉ざされてしまうのです。

と書いています。

保坂隆氏と今渕恵子氏の対談本『がんでも長生き 心のメソッド』には、

  • 絶望感に囚われると、がんの進行が早い。
  • 免疫力の改善が予後の安定につながる。しかし、これは統計の数字からは見えてこない。
  • 患者さんが納得している治療法だと効果が違う
  • 「あいつに悪いことが起こって欲しい」というネガティブな感情は、ストレスホルモンのコルチゾールの産生が増え、海馬を萎縮させ、リンパ球の機能も低下させる。

と述べられています。精神が体の免疫系にも影響することは確実なのです。

それでは現在、精神や感情と病気の関係はどこまで研究されているのか。それに答えようとしたのがジョー・マーチャントの『「病は気から」を科学する』です。

この本、今年一番の重要な本ですよ。読み応えもあるし。

彼女はイギリスで気鋭の科学ジャーナリスト。「心の力」を治療に取り入れている最先端科学の研究者と医療現場、患者を世界中に訪ねて、知的興奮が満載ののノンフィクションに仕上げています。

がん、自己免疫系疾患、過敏性腸症候群、うつ、パーキンソン病、自閉症、慢性疲労症候群などの病気に、心がどのような役割を果たしているかを解き明かす。

彼女の基本的スタンスは、

医療の論争で、片側にいるのは、従来の西洋医学の擁護者たち。反対側にいるのが、それ以外の人たち全員──古代の医療、代替医療、東洋医学の信奉者たちだ。

合理的な世界観を守ることには大賛成だ。私は科学的方法を心から信じている。正しい質問をすれば、自然のあらゆるものは科学的に研究できる、人が頼る治療法は厳格に試験されるべきだ、と私は信じている。

けれども、代替医療をただ排除することが正しい答えだとは思わない。

「代替医療の擁護者たちは、水の記憶や癒しの〈気の場〉といった話に惑わされている」と思いはしても、「懐疑論者たちは完全に正しく理解している」とも思わない。

とし、エビデンスや無作為化比較試験の重要性は認めながらも、

これはほぼ間違いなく、現代における非常に重要な知的発想のひとつである。効果のある治療法を見極める客観的な方法を得た医師たちは、もう危険な治療法にだまされることはない。

患者の気持ちを置き去りにしていないかと問う。

しかし、この理論的枠組(無作為化比較試験によるエビデンス主義)は、痛みやうつ病といった複雑な問題を解決したり、心臓病、糖尿病、認知症などの慢性疾患の増加を食い止めたりすることは得意ではない。その結果、

医者は体の仕組みに目を向けなくなった。測定できる物質的なものに集中するあまり、心が持つ実体のない効果を、二の次にするようになってしまったのだ。

そして懐疑主義者達が心を無視することによって、患者は代替医療へと向かうことになった。

本書を書き始めた理由は、懐疑論者たちは、従来の医師たちと同じく、体の健康にかかわる、ある重要な要素を見逃しているのではないか、その見逃しのせいで慢性病が増え、知的で分別のある何百万もの人たちが、代替医療の開業医たちのところへ送り込まれているのではないかと感じたからだ。私が話しているのは、もちろん、心のことだ。

従来の科学と医学は、体に対する心の影響を無視したり、軽視したりする。ストレスや不安のような不快な心の状態が長い間に健康を損なうことは、一般的に認められている(数十年前まで、これも激しい議論の的だった)。しかし、その逆のことが起こる可能性、病気を追い払うために心の状態が重要となる可能性、心に「癒やしの力」が宿っている可能性となると、うさんくさいものと見なされる。

精神的ストレスが腫瘍を増大させるのなら、その逆が起きるためには何が必要か。

「心は万能ですべての病を癒す」と断じるのは間違っている。だが、「心が健康に影響を及ぼし、代替医療が多くの症例で効果がある」といった誰でも知ってい るようなことを否定していては、たとえ挑発するつもりはなくても、科学への信頼を失わせることになる。科学者が「そういった治療法に価値がない」と決めつ けては、科学者の理解不足を証明することになるだろう。

標準治療しか認めないような医者にこうした内容を話してもムダでしょうが、がん患者としては心の治癒力を信じたい。

本の内容は、

  • 第1章 偽薬──プラセボが効く理由
  • 第2章 型破りな考え──効力こそすべて
    医師の説明が生物学的変化を起こす
  • 第3章 パブロフの力──免疫系を手なずける方法
    免疫系と脳のつながり
  • 第4章 疲労との闘い──脳の「調教」
    疲労は脳が作り出す感覚
  • 第5章 催眠術──消化管をイメージで整える
  • 第6章 痛み──バーチャルリアリティと鎮痛剤
  • 第7章 患者への話し方──気遣いと治癒
  • 第8章 ストレス──格差と脳の配線
    ストレスが慢性疾患を引き起こす
  • 第9章 マインドフルネス瞑想法──うつと慢性疾患
    瞑想が新しい脳細胞を作り出す
  • 第10章 健康長寿──老化と社会的つながり
  • 第11章 電気の刺激──神経で病気を治す
    迷走神経が免疫系を調整する
  • 第12章 神を探して──ルルドの奇跡と科学
  • おわりに
    • 代替医療が心と体に及ぼすもの
    • 脳と体への新たなとりくみ
    • 医療システムに心を介入させる
    • 体と心は切り離せない

遺伝子の活性化など、心の状態が体の物理的構造に与える影響(エピジェネティクス)にも言及しています。

後で重要な章だけでも詳しく紹介したい(しないかもしれない)。約束は「ストレス」になるから。

続きを読む "今日の一冊(50)『「病は気から」を科学する』" »

「すい臓がんカフェ」参加者からのメッセージ(6)

本日までの申込者数は、患者(16)  家族(10)  遺族(3)となっています。

●古賀典江
■性別:女性
■立場:患者
■住所:神奈川県
■自己紹介(メッセージ)
    6月6日診断をいただきました、新人です。

●Yuki   膵臓がんでも幸せに楽しく生きる
■性別:女性
■立場:遺族
■住所:東京都
■自己紹介(メッセージ)
    すい臓がんカフェ開催ありがとうございます。
    サイトを運営している姉弟3人とも都合がつきましたので、ぜひ参加させていただきます。
    私たちの経験をお伝えするのもよいですが、色々な方のご意見やお話を伺いたいなと思っております。
    どうぞよろしくお願いいたします。

●Rino 膵臓がんでも幸せに楽しく生きる
■性別:女性
■立場:遺族
■住所:千葉県
■自己紹介(メッセージ)
    すい臓がんカフェ開催ありがとうございます。
    サイトを運営している姉弟3人とも都合がつきましたので、ぜひ参加させていただきます。
    私たちの経験をお伝えするのもよいですが、色々な方のご意見やお話を伺いたいなと思っております。
    どうぞよろしくお願いいたします。

●Kai 膵臓がんでも幸せに楽しく生きる
■性別:男性
■立場:遺族
■住所:千葉県
■自己紹介(メッセージ)
    すい臓がんカフェ開催ありがとうございます。
    サイトを運営している姉弟3人とも都合がつきましたので、ぜひ参加させていただきます。
    私たちの経験をお伝えするのもよいですが、色々な方のご意見やお話を伺いたいなと思っております。
    どうぞよろしくお願いいたします。
    (Kaiは現役薬剤師ですので、当日患者さんからのご質問にもある程度はお答えできます。)

●ラッキー
■性別:女性
■立場:患者
■住所:東京都
■自己紹介(メッセージ)
    昨年12月に手術し、化学療法中です。参加させていただいて、ネットなどで得られない膵臓癌の情報や知識を得たいと思っています。

●ちる
■性別:男性
■立場:家族
■住所:岐阜県
■自己紹介(メッセージ)
    2016年の6月に母がすい臓がんだという告知を受けました。突然過ぎてショックな上に、前情報もなくどうしたら良いのか分かりません。ネットでは様々な記事を見かけますが、何が正しいかの判断基準もなく、経験者の生の声を聞きたくて登録しました。
    よろしくお願いします。


膵臓がんと闘うたくさんの仲間がいます。

ポチッと    にほんブログ村 病気ブログ すい臓がんへ
お願いします。 にほんブログ村

2016年6月14日 (火)

アスタチンのα線で直接がん細胞を攻撃

これはすごい! 同じα線でがん細胞をやっつける方法にBNCT(ホウ素中性子捕捉療法)がある。がん研究所センターが始めようとしているBNCTは体の深い部分にある膵臓がんなどには適用できないが、量子科学技術研究開発機構が開発したこの方法なら膵臓がんにも適用可能でしょう。

BNCTは患者に直接中性子線を浴びせるのだが、こちらは中性子線を浴びせてできたアスタチン(211At)を体内に入れるのだから、患者の被ばく線量も格段に少ないはずです。

2001年頃から研究されて論文もいくつか出ているようです。やっと実用化のめどが立ったということらしい。

がん細胞に直接放射線を照射 新薬開発 世界初
6月13日 17時12分
がん細胞に直接届いて、そこだけに放射線を照射する新たな薬を、日本の研究グループが世界で初めて開発し、マウスで実験した結果、がん細胞を大幅に縮小させることに成功しました。手術を必要とせず副作用もない次世代のがんの治療法につながる成果として注目されています。
新たな薬を開発したのは、放射線の技術を医療などに応用するために、ことし4月に発足した国の研究機関「量子科学技術研究開発機構」のグループです。グループでは、加速器と呼ばれる大型の装置で、ビスマスという金属にヘリウムを衝突させ、放射線が及ぶ距離が0.1ミリと短い「アルファ線」を出す、「アスタチン」という物質を作りました。
そして、「アスタチン」に、がん細胞に集まる性質がある物質を組み合わせることで、がん細胞に直接届いて、半径0.1ミリの範囲だけに放射線を照射する新たな薬を世界で初めて開発しました。
グループでは、新たな薬の効果をマウスで実験したところ、2週間後、薬を投与しなかったマウスではがん細胞が3倍に拡大したのに対して、薬を投与したマウスでは、がん細胞が半分にまで縮小したということです。
がんの放射線治療では、がん細胞の周辺にある正常な細胞まで痛めて副作用を起こすことが課題になっていますが、この薬では、それを解決できると期待され、グループでは、7年以内の人への応用を目指しています。
量子科学技術研究開発機構のグループの東達也部長は「手術を必要とせず、患者への負担が少ない次世代のがんの治療法の確立に向けて、大きな一歩だ」と話しています。

量子科学技術研究開発機構のプレスリリースにより詳しく紹介されている。

  • 211At(アスタチン、半減期:7.2時間、平均エネルギー:6.79 MeV、α線飛程:55-70μm)は、他のα線核種と違ってハロゲン元素であるため、安定な共有結合で医薬分子に導入できる。
  • 100%α線放出であり、γ線放出過程を含まないので、他の核種よりも安全に取り扱える。
  • 壊変途中の211PoからのX線を利用すればイメージングにも応用でき、体内動態を詳細に追える。

いいことばかりですね。

ただ、問題は211Atの半減期が7.2時間と短いことです。加速器のあるところは限られているので、製造してから遠方の患者のところまで運んでいる間に減衰してしまいます。48時間後にはα線の放射が1/100になってしまう。逆に半減期がもっと長いと、いつまでも患者の体内でα線を出し続けるから、正常な細胞まで殺してしまうので、これもよろしくない。適当な長さの半減期としてアスタチンが選ばれたようです。

がん研究センターが計画している病院設置型の直線加速器との組み合わせなら実用になるかもしれない。でも、早くて7年後! がんばって欲しいね。

続きを読む "アスタチンのα線で直接がん細胞を攻撃" »

名古屋大学病院:膵癌の腹膜播種にパクリタキセル

名古屋大学病院消化器外科准教授の藤井努医師の記事。

8割以上が手術不可能な膵がん 新薬で可能に

前半の、術前化学療法で腫瘍を小さくしてから手術に持ち込む方法はよく知られているが、後半の腹膜播種に対するパクリタキセル注入を名古屋大学病院でも行なっている。

注目されている治療のもうひとつは、腹膜播種に対する新しい治療だ。腹膜播種とは、がん細胞が発生した臓器とは別の臓器などを覆っている膜に、がんが飛び火している状態だ。

しかし藤井医師は、関西医科大学との共同臨床研究として、胃がんや卵巣がんで成果を出している治療法を応用している。
「おなかにリザーバーという差し入れ口を設け、そこから腹腔内に直接、抗がん剤のパクリタキセルを投与します」(藤井医師)

藤井医師と共同研究チームは、膵がんで腹膜播種になっている33人に実施。8人が不可能だった手術を受けられるようになった。この内容は、世界的に権威のある医学雑誌「Annals of Surgery」に掲載された。
「ただし、腹膜播種は小さいのでCTでも見つからないことが多い。なので私は、進行膵がんであれば審査腹腔鏡もおこないます」(同)

審査腹腔鏡は、CTなどの画像診断では検出できない腹膜転移を診断できる。腹膜播種が見つからなければ、抗がん剤や放射線で手術可能に持っていく。治療方針が大きく変わるので必須の検査だという。

「膵がんで手術不可能だと言われても、決してあきらめないでほしい。『治療が難しい』と言われても、ぜひセカンドオピニオンを受けてください」(同)

ワタクシさんもブログ審査腹腔鏡のことを書かれていましたね。腹膜播種はなくて手術ができたのです。

岸和田徳洲会病院 腹膜播種センターなど、「審査腹腔鏡」「膵がん」などで検索すれば対応している病院がヒットします。

続きを読む "名古屋大学病院:膵癌の腹膜播種にパクリタキセル" »

2016年6月13日 (月)

歯周病は膵臓がんの危険因子

DP1M2306


久留米大学がんワクチンセンターの「週刊 がんを生きよう」が興味深い記事を連載しています。

膵臓がんと口内細菌の物語

今回発表された研究では、口内細菌のうちどのタイプに感染している健常人が、その後膵臓がんを発症しやすいかを調査して報告しております。
その結果、P.gingivalis (ポルフィロモナス・ジンジバリス)という嫌気性細菌が検出された人は1.59倍に、A.actinomycetemcomitans (アグリゲイティバクター・アクチノミセテムコミタンス)という嫌気性細菌が検出された人は2.19倍に発がんリスクが増加したと報じております。どちらも歯周病の原因菌としてよく知られております。

近年この菌は免疫系からのユニークな回避機構をもつということが報告されました。
これらの菌増殖の微小環境は、嫌気性、免疫回避等の観点から膵臓がんの増殖環境と類似しております。

今後もっと多くの微生物で発がん性が証明される可能性があります。今回取り上げた口内細菌による膵臓がんの発がん性についても今後の課題です。調べたサンプル数が、調査後に膵臓がんになった361例と、ならなかったコントロール群371例と比較的少ないにもかかわらず、この学会発表を「がんを生きよう」で取りあげた理由は、膵がん細胞と2つの口内細菌の増殖環境が類似していることです。

次回、膵がん細胞と口内細菌の関連性について掲載します。

今後の連載が待たれますが、口腔内を清潔にすることが膵がんの危険を小さくするのかもしれません。

こんな情報を以前にもアップしたことがあります。

歯周病歴のある男性医療専門家を対象にした長期研究で、がんを患う可能性が全体的に14%高いことが判明した。論文では「喫煙その他のリスク要因を考慮した上でも、歯周病は肺や腎臓、すい臓、血液のがんのリスク増大と大きな関連性があった」としている。

また、歯周病菌は、歯だけではなく、全身にも影響を及ぼすこともわかっています。組織や白血球などを破壊する歯周病菌の毒素や、炎症によってできる物質などが、全身に広がる危険性があるのです。具体的には動脈硬化の促進、誤嚥性肺炎、糖尿病の悪化、低体重児出産・早産などのリスクが生じます。

安西さんの「米国統合医療ノート」にもこんな記事がありました。

 歯をめったに/まったく磨かないと答えた人は、1日に2回磨く人に比べ、循環器疾患で入院するリスクが1.7倍高くなっていました(P<0.001)。
また血液検査をすると、炎症と関係するタンパクのCRPの値も(Ptrend=0.046)、血液凝固と関係するフィブリノーゲンの値も(Ptrend=0.015)、どちらも歯磨きが少ないほど有意に高くなっていました。体のどこかで炎症が起きており、血液が固まりやすくなっていることを示しています。

歯磨きを怠ると歯周病のリスクが高まります。歯周病になると、炎症は口の中で起きていても、その影響は血液にのって全身に及びます。その結果、重い循環器病を引き起こすリスクが高まっているようです。

シュレベールの『がんに効く生活―克服した医師の自分でできる「統合医療」』でも

「2 炎症がもつふたつの顔」で、がん細胞が炎症反応をどのように利用しているかを説明し、「がん細胞が成長し、新しい領域を侵略するのに必要な炎症をつくりだすことを身体が拒否したとき」には、「この野蛮な武装集団(がん細胞のこと)を解体し、毒性を失わせることも可能である」

と強調しています。

ですから、がん患者は玄米菜食やサプリメントに必死になる前に、まず歯の検査をして、歯周病を治すことが先決だということですね。

私は術後はすぐに電動歯ブラシを買いました。そして鞄にはいつも歯間歯ブラシとポケット・ドルツを入れています。

伊藤恭吾先生の『がんを生きよう』も読んでトクする本ですよ。

続きを読む "歯周病は膵臓がんの危険因子" »

進行がんも転移癌も治癒させるのだ

IMG_7725


中村祐輔先生のブログ『シカゴ便り』に「進行がんも転移癌も治癒させるのだ」との記事があります。

がん治療の分野で新しい免疫療法が急展開しているとの話題です。オプジーボが話題になってからは、日本でも免疫療法への期待が膨らんでいます。

ネオアンチゲン(がん細胞で検出された遺伝子異常によって生じた、がん細胞の目印となるがん抗原)を認識するT細胞を見つけ出し、治療に応用する研究が進んでいる。

がん細胞で見つかったネオアンチゲン候補を細胞内で作らせ、それをもとにがん細胞を敵と認識するリンパ球を探し出す方法だ。論文では、57のネオアンチゲンを調べ、11個のネオアンチゲンが、健常人由来のリンパ球からネオアンチゲンを認識できるリンパ球を誘導できたと報告していた。これらのT細胞が、患者由来のメラノーマ細胞を認識するようだ。

進行がん、転移がんは、治らない、諦めるしかない、そして、極端な場合「戦うのは無駄だ」という声もある。しかし、そのような時代では、無くなってきているのだ。この時代の急速な動きがあるにもかかわらず、日本はあまりにも鈍感である。著名人ががんに罹患すると、メディアは大騒ぎする。日本国内では、多くの人ががんに罹患して戦い、その家族も心を痛めているのに、不思議な話だ。

ASCO 2016でもたくさんの免疫療法に関する発表がありました。日本では政府ががん研究に金を出さないから、世界の水準からどんどん取り残されていきます。

免疫療法で膵臓がんも「治るがん」になる日が来ることを期待しています。

続きを読む "進行がんも転移癌も治癒させるのだ" »

2016年6月12日 (日)

「すい臓がんカフェ」参加者からのメッセージ(5)

 本日までの申込者数は、患者(13)  家族(9)  遺族(0) となっています。

●クマ
■性別:女性
■立場:家族
■住所:埼玉県
■自己紹介(メッセージ)
はじめまして。母が末期のすい臓癌です(ステージⅣb)離れて暮らしているので私に出来る事は少ないのですが、少しでも皆様のお話を聞かせていただければと思い、申込させていただきました。家族のみの参加でもよろしいのでしょうか?どうぞよろしくお願いいたします。

●山田 京子
■性別:女性
■立場:患者
■住所:岐阜県

●moco
■性別:女性
■立場:家族
■住所:千葉県
■自己紹介(メッセージ)
夫が2014年3月膵頭十二指腸切除しました。ステージ3でした。術後ts-1を6か月飲みました。2年3か月経過してます。再発は無いですが最近毎日のように気持ち悪いと言います。夫のような症状の人はいるのですか?心配しています。

●ガー子ちゃん
■性別:女性
■立場:患者
■住所:広島県
■自己紹介(メッセージ)
4月26日に膵臓癌の手術を地元で受け 現在抗がん剤治療中です。なんとか良い方向にと思いますが 知識不足で焦るばかりです。キノシタ❔様と同じ様子で知りたい事ばかりです。なんとかお力添えいただけないかと参加する事にしました。体調が心配ですが また会の雰囲気も。遠くからです。


膵臓がんと闘うたくさんの仲間がいます。

ポチッと    にほんブログ村 病気ブログ すい臓がんへ
お願いします。 にほんブログ村

2016年6月11日 (土)

今日の一冊(49)『あの世へ逝く力』

著者の小林玖仁男氏は、さいたま市中央区で国登録有形文化財の屋敷を利用して会席料理店「二木屋」を営んでいる。また、全国の伝統や風習をアレンジした歳時の飾りつけ(室礼)によるもてなしで知られ、郷土玩具研究家であり雛人形研究家でもある。

小林さんが間質性肺炎と診断され、早ければ二年半との余命宣告を受けて著した「死の前に整えたい気持ちの準備書」。

命の終わりを宣言されてからの11日間で「恐怖」を「覚悟」に変えるために起こした行動を記している。

キューブラー・ロスの『死ぬ瞬間』から、自分なりの死への旅の「行程表」を作り、鹿島神宮のパワースポットへ行き、セカンドオピニオンで別の医師の意見を聞き、占い師にも会う。

  • すべてのことをやり尽くせば、覚悟ができる。死の怖さもなんだか遠のいていく。
  • 人生の最期の時間は引き算で考える
  • 寿命は何倍にもできないが、人生の質は何倍にもできる
  • 早めに死ぬのは、早めのバスに乗って先にいくだけのこと

などの格言が並んでいる。とはいえ、やはり「逆転サヨナラホームラン」も偽らざる気持ちだと打ち明ける。

友人たちからの多くのことばに支えられたという。

  • 悪魔と取引してでも生きることを考えてみて
  • 父も間質性肺炎だったが、苦しいのは最後の1週間だけ
  • 大変なことがあると自分が大きく変われますよ
  • 我慢せずに泣きわめいた方が楽になる
  • 笑えば必ず病気は持ちこたえられます

圧巻は、博多の知人女性のことば。

  • もう、ろくでもないことなんか、なぁ~んも気にせんでよかと。たっぷりお金を用意して世界一周クルーズでも行ったらよかぁ。ところで死ぬにも金がかかるたい。あんた、大丈夫?

良い友人に恵まれていますよね。

一方で、

まわりの人々の「絶対大丈夫!」「小林さんは長生きします」とか、「がんばれば必ず良くなります」「あきらめないで」という、前向きながらなんの根拠もない健康な人共通の励ましトーク。ありがたいのですが、どんどんなじまなくなってきています。

と書いている。分かる分かる。死を宣告された人へのことばって、難しいよね。

自分なりの死生観を持つことが決定的に大事、と小林さん。私も常々そう書いてきた。「幸福な死」を迎えることは難しいことではなさそうです。いまから「死」の瞬間がどのようなものなのか、楽しみです、と言った有名人がいたが、その気持ちもよく分かります。「長生きすることが本当に善なのか?」よく考えてみようよ。

人はみんな何かの原因で死ぬ。がんで死ぬのは、それほど悪い"何か"ではない。

続きを読む "今日の一冊(49)『あの世へ逝く力』" »

スピーカーの修理

8年使ってきたスピーカーが壊れた。ボザールのJupity301、同じタイムドメインスピーカーDimension09の弟分。

Img_7715

最近音が割れているなと思っていたら、エッジ部分が劣化して亀裂が入っていた。

購入したのが2008年5月。8年間使ったことになる。膵がんの手術が2007年だから、翌年に新しいスピーカーを買っている。ということは、転移・再発のことは頭にはなく、死ぬ気もなかったんだ。もちろん膵がんの予後が悪いことは分かっていた。しかし、まぁなんとかなるさという感じでいた。

(株)ボザールに問い合わせると、修理が可能だという。左右のスピーカーユニットを交換してオーバーフォール付きで11,600円。買い換えれば7万円はしているから、修理を依頼することにした。

海外のタンノイのスピーカーなんかは何十年前のものでも修理をしてくれるが、国内メーカーで長期に修理対応するところはめずらしいのではないだろうか。基本的に法定の部品保有年数を超えたら修理は難しいと思う。

今日修理が完了して届いた。新品時の音が甦った。

20160611_15_30_13

続きを読む "スピーカーの修理" »

2016年6月10日 (金)

地震動予測地図って?

政府の地震調査委員会は10日、今後予想される地震の揺れの強さや確率をまとめた2016年版「全国地震動予測地図」を公表した。太平洋側が軒並み高い確率になるなど全体の傾向は14年12月に公表した前回と同じだった。

20160610_18_36_01

だそうですが、本当ですか? 我が家は黄色かオレンジだからまずは安心だろう、で良いのでしょうか。

近年の震度6弱以上で死者の数が10人以上だった震源地を地図に重ねてみると・・・。

20160610_18_37_22

あれれ、みんな外れていますね。熊本地震もハズレ。なんだか色の濃いところの方が安全かとも思えてきたりして・・・。

東京大学教授で地震学者のロバート・ゲラー博士はこう指摘する。

ハザードマップは周期説に基づいて作成されているが、その説は最近の研究で否定され、間違ったモデルを使えば間違った予測は当然だ。
つまり、現在の学問では、私たちが意識しなくてはいけない真の”ハザードマップ"は日本列島が危険度最大の赤一色で塗られたものであり、いつどこで巨大地震に遭遇するかわからないところで暮らしているということなのである。

1970年代には東海地震が明日には来るぞ、と言われ続けて35年が経ってしまった。地震予知連絡会が総理大臣も参加して訓練までしていた。その間に阪神淡路、奥尻、東日本大震災、熊本地震もあった。

日本列島すべて赤一色だと考え、どこでも、いつ大地震が来てもおかしくはないと肝に銘じておくべきだと思う。

地震は複雑系です。複雑系の特徴は「どのように振る舞うのか予測できないこと」なんです。基本的に予測不可能な現象を無理矢理予測しようとしているからハズレばかりになってしまうのです。

我が家では食糧と水の備蓄、トイレットペーパー、防災用品を用意してあります。

がん患者は更に、緊急時に対応してくれる医療機関、抗がん剤を投与してくれる病院などを前もって調査しておく。薬も2週間分くらいは残薬を作って予備としておくと良いでしょう。

災害弱者にならないために。

続きを読む "地震動予測地図って?" »

2016年6月 9日 (木)

いい加減にして欲しい、マスゾエ報道

テレビでもネットニュースでも、見る度に、見たくもない顔が出てくる。

こんな「せこい」男の「せこい」ニュースをいつまで続けるんだろう。もっと他にも報道すべき大事なことがあるんじゃないの。

だいたいマスゾエに投票したアンタら都民が悪い。遠距離介護とかでマスコミを使って人気取りしたくせに、都知事になったら介護にはまったく関心なし。だいたいね、テレビに出たがる学者や文化人にろくな人物はいないことくらい常識じゃないの。猪瀬で懲りなかったのか。こんな男に一票を入れておいて「裏切られた!」なんて、あんたがバカだったというだけのことでしょ。

アマリにせこい甘利氏の現金授受はどうしてもっと追求しない?

「クレヨンしんちゃん」を買ったマスゾエ君と、「ガリガリ君」を買った安倍晋三君は同じ程度のせこさじゃないのかな?

「違法ではないが不適切」って、どこかで何度も聞いたよなぁ。

と思ったら、やっぱりこの人・・・

20160609_15_23_43

橋下徹もこれほど叩いたっけ?

記者会見で、フジテレビの若い女性記者が一番突っ込みがするどかったけど

記者 フジテレビ『とくダネ!』のアベと申します。知事にうかがいます。単刀直入に、イエスかノーかでお答えいただきたいんですが。法律上は違法性はないと。しかし、今問われているのは知事の資質だと思うんですが、知事は今のところお辞めになられる気はないんでしょうか? イエスかノーでお答えいただけますか。

アベ悦子記者よ、すばらしい。でも一度でよいから安倍総理にも「イエスかノーかでお答えいただきたい」と言ってみてよ。

なんだか腑に落ちないけど、マスゾエ問題でフジ・サンケイグループが突出している印象を受けるのは考えすぎだろうか? 消費税増税の再延期問題はどこかへ飛んで行ってしまったよね。そのための安倍政権の裏技か?

マスゾエが辞任したら、あとはそのまんま東か橋下徹かといわれているが、それだけは勘弁して欲しい。

続きを読む "いい加減にして欲しい、マスゾエ報道" »

今日の一冊(48)『ビタミンDは長寿ホルモン』

最近ビタミンDに関する科学的、臨床的知識が豊富になり、知られざる効用が次々に明らかになってきました。そんなビタミンDの効用をまとめた本です。

マサチューセッツ総合病院のワング博士らが2008年に発表した研究では、血中ビタミンD濃度が15ng/ml未満の人は、15ng/ml以上の人に比べて、心血管病の発症率が約1.6倍、しかも、高血圧を発症している人では約2.1倍にもなるという結果。

がんに対するビタミンDの働きに関しては1000を越える研究があり、特に大腸がん、乳がん、前立腺がんなどいくつかのがんについては、ビタミンDの有効性がはっきりと示されています。血中ビタミンD濃度が25mmol/L増加すると、全がん発症率は17%低下し、全がん死亡率は29%低下したという結果が出ています。

特に消化器系のがんではその効果が大きく、大腸がんは37%低下、胃がんは42%低下、食道がんでは63%低下、膵がんは51%低下となっています。

  1. 腫瘍の血管新生を抑制し、がん細胞に栄養がいくのを防ぎます。
  2. 増殖シグナルを抑制して、腫瘍細胞増殖を抑えます。腫瘍細胞にあるビタミンD受容体と結合して、がん抑制遺伝子に働きかけます。
  3. がん細胞のアポトーシスを誘導します。

ただし、膵がんに関しては血中ビタミンD濃度が高すぎても返って膵がんのリスクが増加するという研究もあり、評価が定まっていない。最適な血中濃度範囲があるようだ。

すい臓でインスリンを分泌しているβ細胞には、ビタミンD受容体があり、インスリンの産生と分泌を助ける働きをしている。腎不全症で人工透析をしている人では、ビタミンDの血中濃度の違いで、死亡率に2倍以上の差があることが報告されている。

その他、メタボリック症候群、肥満、慢性腎臓病、自己免疫疾患、関節リウマチなど多くの病気と関連していることが研究されています。

続きを読む "今日の一冊(48)『ビタミンDは長寿ホルモン』" »

2016年6月 8日 (水)

がんの転移は、精神的なストレスを除くと抑えられる

やはり、そうだよね。がんの転移を押えるためには、抗がん剤だけでは不十分。サプリメントや食事療法に効果がないとは言えないが、一番大切なのは精神的な安定とストレスを避けた生活でしょう。

がんの転移は、精神的なストレスを除くと抑えられる ー海外医学誌発表

癌除去手術の後の転移には、精神的なストレスが大きく影響しているという話題です。そして、このようなストレスを減らすと、転移も起こりにくくなることが明らかになっているそうです。
これはテルアビブ大学心理学部Shamgar Ben-Eliyahu教授が、脳関連医学誌the journal Brain, Behaviour, and Immunityに報告したものです。

動物実験の結果ですが、ヒトにもあてはまるはずです。

実験として、担癌動物から癌の切除手術を行う際、アドレナリンなどのストレスホルモンの分泌を抑制した場合における手術後の癌転移の頻度を調べました。その結果、通常のストレスホルモンを分泌した場合に比べて、ストレスホルモンの分泌を抑制すると癌の転移が抑制されること、また癌切除手術後の生存期間も2~3倍に延長することがわかりました。

一番のストレスは「死」への恐怖心ではないでしょうか。

手術の前後での心理的なストレスが免疫機能に悪影響を与え、免疫力を低下させて癌転移を促進させるとしています。したがって、癌摘出手術などの強いストレスが起こる際には、なるべく精神的にリラックスして、ストレスホルモンの分泌を抑えることが癌の転移抑制に重要で、そのようなケアを取り入れるべきであると結論しています。

そのためには、瞑想を取り入れる、「死」に対する自分なりの考えを整理しておく。バイブル的存在の岸本英雄さんの『死を見つめる心』など良いですね。

すさまじいがんとの闘争を経験した宗教学者の岸本英雄氏は『死を見つめる心 (講談社文庫)』で、死を恐れる心を、生命飢餓状態と言いました。

生命飢餓状態=死の恐怖との長い格闘の末、「死というものは、実体ではない・・・死を実体と考えるのは人間の錯覚である。死というものは、そのものが実体ではなくて、実体である生命がない場所であるというだけのことである」と気づいたのです。「人間にとって何よりも大切なことは、この与えられた人生 を、どうよく生きるかということに尽きると考えるようになったのです。そして「死」は旅立ちであり、旅に出るときの別れと同じであると。

前野隆司氏の『「死ぬのが怖い」とはどういうことか』は分かりやすい。

東京工業大学卒の工学博士であり、ロボットの研究から脳と心の関係に関心を持つようになった方で、システムデザイン・マネジメントという考え方を提唱している。理工系の方であるので私には取っつきやすいということもある。

哲学者は演繹的に考えるが、科学者は帰納的に考える。前野氏は「死が怖いのはなぜか」を帰納的に説明しようと試みています。そして「死のシステムデ ザイン・マネジメント学」から、死ぬのが怖くなくなる方法を山登りに例え、頂上にいたる7つの推奨ルートがあると説明するのです。

  1. 心は幻想だと理解する道(脳科学の道)
  2. すぐ死ぬこととあとで死ぬことの違いを考える道(時間的俯瞰思考の道)
  3. 自分の小ささを客観視する道(客観的スケール思考の道)
  4. 主観時間は幻想だと理解する道(主観的スケール思考に道)
  5. 自己とは定義の結果だと理解する道(自他非分離の道)
  6. 幸福学研究からのアプローチ(幸福学の道)
  7. リラクゼーションと東洋思想からのアプローチ(思考の道)

前野さんは、死ぬのは「いや」だけれど、「怖く」はないという。

続きを読む "がんの転移は、精神的なストレスを除くと抑えられる" »

2016年6月 6日 (月)

ASCO 2016 GEMとゼローダの併用で膵癌術後の生存率が向上

ASCO 2016の記者会見でも取り上げられた注目演題です。<英文のアブストラクトはこちら>

膵がん術後のカペシタビンと化学療法との併用療法により生存率が延長  *****  以下要約  *****

研究結果

  • 今までで最大の膵がん研究の1つであるヨーロッパの第Ⅲ相試験(ESPAC-4)は、ゲムシタビン化学療法と経口薬剤カペシタビン(ゼローダ)との併用により、毒性の増加なく、生存率が延長することを示した。
  • 全生存期間中央値は、併用療法28.0か月、ゲムシタビン単独25.5か月であった。
  • 推定5年生存率は、併用療法28.8%、ゲムシタビン単独16.3%であった。
  • 5年生存率において、手術単独で8%だったのが、アジュバント療法で30%近くまで増加した。
  • 喫煙者であったが診断後に禁煙した患者は、喫煙を続けた患者に比べ、予後良好であった。

今後の展望

  • この新しいゲムシタビンとカペシタビンの併用化学療法レジメンの安全性を追求すると、この併用療法に他の治療法を付加するチャンスが広がり、患者の転帰をさらに改善する可能性がある。

****************  引用以上  ******************

日本では術後補助化学療法はTS-1が第1選択肢であり、それは日本において2013年にジェムザール(GEM)とTS-1の比較試験を行なった結果、TS-1のグループの再発率が低かったことにより、それまでのGEMからTS-1に変更されたのですね。

カペシタビン(ゼローダ:服用薬)との併用でまたGEMが復活するのでしょうか。あるいは、2013年の試験結果は日本人を対象としたものであるから、人種差を考慮して今後も維持するのでしょうか。それとも、GEM+ゼローダとTS-1の比較試験を行なうことになるのでしょうか。気になるところです。

がんになって日も浅い患者さんに、念のための解説:
医薬品には一般名と商品名があり、

  • 一般名:カペシタビン、ゲムシタビン、S1
  • 商品名:ゼローダ、ジェムザール、TS-1

となります。(TS-1の"T"は大鵬薬品工業の頭文字)

続きを読む "ASCO 2016 GEMとゼローダの併用で膵癌術後の生存率が向上" »

2016年6月 5日 (日)

今日の一冊(47)『「いのち」の重み』

日曜なのに今日から出張です。ホテルの部屋で書いています。

40年間、聖路加国際病院小児科で難病の子どもたちと向き合ってきた小児科医細谷亮太氏と、日々悩み苦しむ人たちに献身的に寄り添う飛騨千光寺住職(臨床宗教師)大下大圓氏との対談。

米国やカナダでは医療の現場に牧師さんがいて、末期がんの患者の気持ちにより添う活動をしています。しかし、日本では病院では心の問題にまで対処してくれません。大下大圓氏は臨床宗教師として、日本でも患者の心の問題に寄り添う活動をしています。

難病を抱えて小児科病棟に入院している子供でも、自分のいのちがあと少ししかないことを丁寧に伝えると、しっかりと考えて自分のいのちを見つめた生活をするようになるといいます。

「告知は、大人よりもこどもの方が受入れやすい」と細谷医師は言います。こどもの権利条約には、こどもへの告知を促す条項があるのだと。昔はこどもにがんの告知をすることはとんでもないことでしたが、今はこどもの権利として普通に告知しているそうです。

なぜヒーリングはがん患者に生きる希望を与えるのか

にはスピリチュアルケアに取り組む看護師の活躍が載っており、末期のすい臓がんで病院から見放され、在宅医療になった80代の女性のことが書かれています。

彼女は若い頃、気功を習っていたことがわかり、ぜひ気功を教えてくださいとお願いしたところ、徐々に彼女に変化が現れて肯定的な言葉が出るようになりました。食事の量も増え、起き上がって絵を描くまでになりました。人が、“自分が誰かの役に立っている”と感じることは、生きる上でとても大切なことなのだと感じた瞬間でした。自分の社会的な役割を見出せたことで、彼女の目には光が戻っていたのです。

がん患者への精神的な支援の輪がもっと広がってほしいものです。

大下氏は「平均寿命の8割に達したら合格だと思え。元気なお年寄りばかりがクローズアップされるが、現実はそう簡単ではない」として、釈迦が言われた「自己執着」を捨てる大切さを説きます。

自己執着の原因は渇愛(生殖・生存・死への本能的な欲求)であり、渇愛があるから苦が生じると説いた釈迦は、苦は消滅させることができるという真実を説いたのです。その状態が「涅槃」。

だから、がんになった今は、涅槃に到る魂の修行中と考えれば良いのだと語っています。なかなか難しいですけどね。

「死」について自分なりに納得のいく考えを持つことは大切だし、別に仏教を学ばなくても可能だと思います。難病のこどもでも到達できることなのですから。

続きを読む "今日の一冊(47)『「いのち」の重み』" »

2016年6月 4日 (土)

「すい臓がんカフェ」参加者からのメッセージ(4)

 本日までの申込者数は、患者(11)  家族(7)  遺族(0) となっています。

●神原 初恵
■性別:女性
■立場:家族
■住所:東京都

●ブルプロ    膵臓癌になってしまった。
■性別:男性
■立場:患者
■住所:長野県
■自己紹介(メッセージ)
いつもキノシタ様のブログで勉強させていただいております。まだ術後2年10カ月でまだまだ不安の中におりますが皆様とお会いして情報交換などしたいと思い参加します。
ただ、別件の用事がありますので、途中で退場してしまいますが、よろしくお願いいたします。

●古賀 さや香
■性別:女性
■立場:家族
■住所:神奈川県
■自己紹介(メッセージ)
こんばんは。父が膵臓癌と診断されました。只今検査入院中で手術の不可は確定しておりません。父はとても前向きな性格で私もそれを受け継いでいますが、膵臓癌に関するネットの情報はネガティブなものが多く、末期癌に対する高額な免疫治療の広告にも疑問を持っています。父を励ますためにもリアルな情報を求めています。このような機会を設けて頂いて感謝しています。よろしくお願いします。


膵臓がんと闘うたくさんの仲間がいます。

ポチッと    にほんブログ村 病気ブログ すい臓がんへ
お願いします。 にほんブログ村

瞑想で遺伝子のスイッチをオフにできる。

瞑想で遺伝子のスイッチをオフにできる。こんなことが近年科学的に実証されつつあります。

瞑想は遺伝子の表現型を変えると判明!炎症反応が抑えられるとの研究結果

ヨガ・メディテーションがもたらす科学的根拠を実証した具体的実験研究結果 4つの大学の事例

瞑想と遺伝子、炎症の関係

最近、瞑想による遺伝子発現の関係が明らかになってきています。「発現」とは遺伝子のスイッチがオンになって、遺伝子に書き込まれたタンパク質を作るようになることです。 瞑想による健康効果には遺伝子レベルでの根拠があります。 瞑想に熟練した人たちに8時間にわたって瞑想をしてもらい、瞑想ではないけれど静かな時間を過ごした一般人と比較したところ、炎症を誘発する遺伝子(RIPK2 や COX2 など)の発現量が減少するなどの遺伝子・分子レベルでの変化が生じ、それによって、肉体がストレスから回復する速度が速くなっていたのです。 2014年11月の "Cancer" 誌に掲載された 研究によると、マインドフルネス瞑想法が細胞レベルで肉体に影響することも明らかになりました。 この研究で乳ガンの病歴がある女性がマインドフルネス瞑想法を行ったところ、DNA の一部であって加齢の指標だと考えられているテロメアの長さが維持されたのです

エピジェネティクスですよね。「がん情報センター」にもエピジェネティクスが簡単に解説されるようになってきました。

細胞ががん化する仕組み

遺伝子の傷は、その突然変異によるものばかりであると思われてきました。しかし、遺伝子突然変異以外にも、細胞が分裂しても薄まることなく、新しくできた細胞に伝達される異常があることがわかってきました。

そればかりではなく、がん化の初期にはエピジェネティクスがより影響しているといわれています。

さらに、『「思考」のすごい力』の著者ブルース・リプトン博士は、遺伝子のエピジェネティクスな変異を量子物理学から説明しています。

細胞の状態は、細胞を取り巻く物質的・エネルギー的な環境によって決まるので、遺伝子が決定するのではない。遺伝子は自らのスイッチのオン・オフはできないのである。つまり複雑系の専門用語でいえば「自己創発」ができない。

遺伝子のスイッチを入れるのは、環境からの信号である。

「環境」とは、細胞を取り巻く近傍のエネルギー場であり、遺伝子のエピジェネティックなふるまいも、量子力学的なエネルギー場の影響を受けるはずだと博士は考える。

タンパク質分子間の化学反応も、より微細なレベルで見れば、それは量子力学的な反応であり、エネルギー場は化学反応に比べて100倍も速く情報を伝えることができる。化学的反応の速度では生命活動の情報伝達の早さは説明できない。

大多数のがん患者の悪性腫瘍は、環境によってエピジェネティックな変化が引き起こされたために生じたもので、遺伝子の欠陥によるものではない。(Kling 2003; Jones 2001; Seppa 2000; Baylin 1997 らの研究)

とすれば、エピジェネティックな変異は可逆的であるから、がん細胞を取り巻く微小環境を変えることで、がん細胞が縮小に向かうことができるはずである。そして精神的、心の働きは神経やホルモンなどの情報伝達物質によって細胞に影響を与えると共に、量子力学的なエネルギーによっても細胞に影響を与えることができるのである。

瞑想が遺伝子のスイッチをオン・オフできるのであるから、がん細胞の遺伝子も当然オン・オフできるはずである。

ケリー・ターナーが『がんが自然に治る生き方――余命宣告から「劇的な寛解」に至った人たちが実践している9つのこと 』で、「劇的な寛解」に至った人たちが実践している9つのことのうち7つまでが心の問題、メンタルな点であることも注視したい。ステージⅣの膵臓がんが消えてしまったなどの、がんの奇跡的治癒、劇的な寛解といわれる症例は、このように説明できるかもしれない。

リプトン博士はまた、医学部の教育に量子力学の課程を設けるべきだと提言している。なぜなら、環境からの信号は量子力学にしたがっているからであり、量子力学的なエネルギー場が人間の身体の生理機能や健康に影響を及ぼしているからである。

こうした生物学と量子陸学を結びつけた新しい分野、「量子生物学」が近年めざましく進歩している。

昨年出版されたジム・アル=カリーリらの『量子力学で生命の謎を解く 量子生物学への招待 』は生命の謎を量子力学的に解明しようとする労作である。読み応えのある本で、目から鱗の話題が満載であるが、私もまだ半分しか進んでいない。いずれ内容を紹介したい。

続きを読む "瞑想で遺伝子のスイッチをオフにできる。" »

今日の一冊(46)『バビロンの秘文字』

イラクのモスルの近くに、100万人のラガーンという架空の民族がいるという設定である。ラガーンには奴隷という意味がある。

しかし、ラガーンは独特のくさび形文字を持ち、どの民族にもつながらない。もとの土地を追われ、世界に散らばっているが、金融の才能を活かしてニューヨークで世界の金融市場を動かしている。

ラガーン人はバビロンの末裔ではないかといわれている。失われた故国を再建するために、その根拠となる古代バビロンの遺跡を発掘して神殿を探そうとしている。それをもとにイラク内にラガーンの國を建国するのが4500年来の彼らの悲願である。

戦場カメラマンの鷹見正輝と恋人でありくさび形文字の研究者である松村利香は、その企てに巻き込まれていく。

鍵になるのはラガーンの言語を解読する辞書であり、鍵を握るくさび形文字で書かれた粘土板。それをCIA、ラガーンのエージェントが狙って暗躍する。

古代文明へのロマンと現代の大国の思惑、アメリカ、ソ連が入り交じって駆け引きが続く。舞台はバビロン、ロンドン、ベルリン、ヘルシンキ、東京、ニューヨークとめまぐるしく変る。

全三巻の書き下ろしを一気に読んだ。

バビロンの空中庭園。遠くにバベルの塔が見える。

Hanginggardensofbabylon_3

バビロンの北域に位置する、8番目の門。紀元前575年、新バビロニアのネブカドネザル2世により建設された。

1024x768xc0a78370c0ad40d1e067961

バベルの塔

Babylon_small

続きを読む "今日の一冊(46)『バビロンの秘文字』" »

2016年6月 3日 (金)

毎晩欠かさず飲んでます。

初夏ですから、最近は焼酎のロックです。

一日も欠かさずに飲んでいます。先月娘がハワイに行った土産で森伊蔵をくれました。
JALの機内で、通常は独り一本限定なのですが、乗客が少ないので2本でも良いですよと言われたとか。

20160513_210509

「森伊蔵 金ラベル」なのかな? 早速一本開けて飲んだ。軽い。

やわらかく包み込まれるようなやさしい香り。
芋というよりアメの甘さを感じます。
焼酎独特の甘さが口の中に広がり、うまみは抜群です。
味わいはなめらかでトロミがあり、ふくらみ感のなかから芋の味が現れます。深みもあって風味のバランスも良いのが特徴。

だそうだが、本当かなぁ、そうは感じない。好き好きだろうが、う~ん、私の好みはむしろ左に添えた「六代目百合」だなぁ。こちらの方が芋の香りがより芳醇だ。

楽天で見ると森伊蔵は15,000円以上している。実際の定価は720mLで2700円位だが入手が困難ということだけでこんな価格になっている。

15,000円も出して飲む焼酎ではないな。六代目百合なら1.8Lで2400円位だし、私には気楽に飲めるこちらの方が性に合っている。

娘には悪いが、もう買ってこなくてよい。残った一本はヤクオクに出して、その金で家族で食事に行こうかと。

瓶のラベルには李白の漢詩「将進酒」の一部がデザインされている。

人生得意須尽歡  人生意を得れば すべからく歓を尽くすべし
古來聖賢皆寂寞  古来 聖賢は皆寂寞(せきばく)
惟有飮者留其名  惟(た)だ飮者のみ 其の名を留むる有り
呼兒將出換美酒  児を呼び将き出だして 美酒に換えしめ
與爾同銷萬古愁  なんじとともに銷(け)さん 万古の愁いを

名馬や着物なんぞは、童に頼んで質草とし、酒に換えて飲もうという詩。李白の無常観がよく表わされ、結局は死に収赦される万古からの愁いを消すものとして酒が歌われている。

女房も着物も旨い食べ物や酒に換え、癌のことなんぞの死にいたる”万古の愁い”でさえも忘却の彼方に押しやって酒を飲め。そして今日のこの日を楽しもうではないか。

飲むときはがんのことなんかすっかり忘れて、ただ酒を楽しめばよい。

続きを読む "毎晩欠かさず飲んでます。" »

上野 写真散歩

昨日は午後から写真展を見るために上野へ。その後周辺をスナップ写真。

DP3M3960

DP3M3935

上野東照宮山門脇の「新鶯亭」でウグイス団子とビールでエネルギー補給。

20160602_140435

DP3M3940

DP3M3965

DP3M3972

DP3M3977

歩いた歩数は、11,400歩、8km。

20160603_10_21_11

続きを読む "上野 写真散歩" »

「水素水」のイチオシ記事

DP3M3928

上野動物園前


「水素水」に関する記事が続きます。

「水素水」。分かりづらいですよね。なにがって言うと、怪しげな機器が高額で販売されていて、消費生活センターもそれに警鐘を鳴らしている。一方で、伊藤園が水素水を販売して結構売れているようだ。太田成男教授の研究は海外の有名な雑誌に掲載されており、まともに研究しているように見える・・・。

これらの疑問に、簡潔に分かりやすく応えているのがこちらの記事。

水素水、「ニセ科学」と切り捨ててはいけないが、エビデンスありとは言い難い

科学的根拠に基づく食情報を提供する消費者団体「FOOD.COM」編集長の松永 和紀さんの解説です。このブログでも過去に詳しく取り上げていますが、
⇒『水素水ってなに?(2)』『水素水ってなに?(1)
こちらの記事の方が良くできていてわかりやすい (^_-)

  • H+ (水素原子):活性水素水、電解還元水 (白畑教授ら)⇒エセ科学
  • H2 (水素分子):水素水 (太田成男教授) ⇒ エビデンスに乏しい

の違いですね。私のブログでもそう書いて、水素水には「期待をもって見守っていく」という立場を表明しています。松永さんの記事も基本的に同じと思います。

太田成男教授、まじめにエビデンスを追求して欲しいのですが、最近ちょっと雲行きが怪しい。エビデンスの十分ではない「水素水」ビジネスに肩入れしているのではないかと思えるのです。

安保流×太田流老いない人の健康術ー「免疫」と「水素」の力で、 死ぬまで元気! また、あの安保徹先生と共著まで出している。

その常識はもう古い!?
免疫と水素が変える医学の新常識
ストレス、寿命、がん、認知症、高血圧、脳梗塞、メタボ、糖尿病、放射線障害…
「免疫学」と「ミトコンドリア学・水素医学」の世界的権威が、病気知らず・若返りの方法を徹底的に語る。

これでは水素水が「がん」にも効果が証明されたかのようではないか。

安保徹はリトマス試験紙です。彼とコラボしている人物は信用できない、というのが私の考え。

トンデモ安保徹博士「がんの謎が解けた!鍵はミトコンドリアにあった!」

こんなトンデモ博士とコラボしちゃって、太田先生、どうしちゃったんだろう?

続きを読む "「水素水」のイチオシ記事" »

2016年6月 1日 (水)

老人パソコン・オタクのWindows10対策 (2)

このブログへのアクセス数が400万を越えていることに気づきました。9年で400万なので、単純に計算すれば1日1300アクセスほど、最近は1500~2000のあいだで推移しているようです。リピーターの皆さん、ありがとうございました。

古いノートPCのアップグレードが完了しました。起動してビックリ。2009年製のCore 2 DuoのPCが最新のCPUを搭載したかのように快適に動作します。

20160528_16_49_23

64bit Windows10 にアップグレードした結果がこれ

Image_001

OSのインストールが2度必要で、クリーンインストールになるので、アプリや設定をやり直すという手間は必要ですが、古いPCを長く快適に使い続けたいのなら、安価な対策です。

アップグレードも時間はかかったがほとんどトラブルなく、今のところWindows10にしてもドライバーの不備などはありません。

パソコンオーディオからの音が幾分よくなった気がします。

CDはリッピングしてflacで保存してあり、foobar2000とWASAPI排他モードでつないだDACを介して、タイムドメインスピーカーにつないであるのですが、音の歯切れが良くなった気が・・・、気のせいかなぁ。

続きを読む "老人パソコン・オタクのWindows10対策 (2)" »

« 2016年5月 | トップページ | 2016年7月 »

サイト内検索
ココログ最強検索 by 暴想

膵臓がんランキング

  • あなたは独りではない。闘っているたくさんの仲間がいます。

膵臓がん お勧めサイト

アマゾン:商品検索

がんの本「わたしの一押し」

スポンサーリンク

がんの本-リンク

  • がん患者が選んだがんの本

サイト内検索

ブログ村・ランキング