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2016年10月 7日 (金)

今日の一冊(59)『余命半年、僕はこうして乗り越えた!』

余命半年、僕はこうして乗り越えた!~がんの外科医が一晩でがん患者になってからしたこと~ がんの外科医が診察中に下血。検査の結果は「肝転移を伴う、根治が難しい進行胃がん。治療しなければ余命半年」と、告げられる。

著者の西村元一先生は、金沢赤十字病院の副院長であり、大腸がんの手術を得意とする外科医です。それが一晩にして自分の病院の”がん患者”になってしまった。

次の「MEDプレゼン」がこの経過を分かりやすく紹介。

〝フリ〟からフリー(Free)になる、医療でありたい。~「良い患者のフリ」をする患者と「わかっているフリ」をする医療者~

治らないがんですから、「死」を覚悟しています。

僕は今、健康な人よりも、死までの距離が、明らかに違う場所に立っています。距離が見えた今、いらないことはせず、しっかりと目標を定めて生きていくしかないと思います。

西村先生の目標は「マギーズ金沢」を立ち上げること。イギリスの「マギーズがんケアリングセンター」をモデルに、がんを抱えた人・家族・友人を支え、不安を取り除き、病人ではなく、その人らしくいることができる”場”の実現を目指しています(その”場”のことを金沢マギーと呼んでいます)。

そうそう、10月10日は「マギーズ東京」のキックオフ日でもありますね。

医者が患者になって始めてわかったこと。抗がん剤TS-1の副作用。甘味の閾値が下がって、口の中がたえず甘く苦い感じがする。口腔内崩壊錠、これが飲みづらい。細粒のオキノームも同様。良かれと思って開発しているのだろうが、患者になって始めてわかった。

人間は、がんを抱えると、いろんな”フリ”をしてしまうと。たとえば、自分が選択した治療が良かったような”フリ”をしている。医者に嫌われたくないから、家族に嫌われたくないから、いろんな”フリ”をしている。その”フリ”をすることによって、自分が元気でいられる可能性もある。一方、その”フリ”をすることによって、かなり疲れている綿もある。だから、医療者は患者の”フリ”に気づかなければいけません。

抗がん剤が続けられなくなることが怖いから、ついつい副作用も過少申告してしまいがちなんですね。

患者もいろんなことを学んで、自立していく必要がある。そのためには、患者さん同士、家族同士、経験者同士がコミュニケーションを取れる場所を作らないといけない。

同感です。そう考えるから、『すい臓がんカフェ』も開催しています。

臨床試験への疑問。

臨床試験が上手くいっているのは、医師と患者さんの信頼関係が成り立っているケースが、もしくはその患者さんがまったく無知かの場合だけだと思います。

と辛辣です。私も患者をだましてきた(臨床試験に誘導してきた)と書いています。

意外だったのは、全国のがん封じ寺を夫婦で巡ったという話題。さらに近くの白山比咩神社へ朔日参りもするようになった。医者でも神頼みしていいんだよ。

ある程度のエビデンスがあるということで免疫療法も抗がん剤との併用で採用している。金沢大学先進医療センターが(株)メディネットと連携して実施しているものです。しかし、きちんとしたエビデンスが確立しているわけではありません。前回の記事に書いたように、エビデンス至上主義では、患者の思いに応えることはできません。

 


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