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2017年1月16日 (月)

EBM神話の罠(2)

Medical Tribune誌に、東海大学循環器内科学教授 後藤信哉氏の『EBM神話の終焉とPrecision medicineの裏側』という記事がある。正月中に読みたいと思っていたが、医療関係者しかアクセスできない。長尾和宏先生がブログでPDFをアップしてくださった。

EBM神話の終焉

まことに素晴らしい文章。
それを掲載したお薬の宣伝紙も、ある意味凄い。
意味が分かって載せたのか、それとも分からずに載せたのか。
それでも「「EBMを信じるぞ、これが一番」というメデイアの方や一般の方は、拙書「薬のやめどき」で分かり易く解説したので、是非とも立ち読みしてほしい。

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長尾先生も皮肉たっぷりですね。

タイムリーで素晴らしい考察記事です。 記事をダウンロード 

  • RCTとは、人体も疾病も複雑過ぎて理解できないので、外部からの介入結果で判断しようという方法論である
  • しかし、 EBM の対象は忠者集団を構成する平均的患者であり、個別患者ではない
  •  薬剤AB を比較するRCTにおいて 4951で薬剤 B の有効性、安性が統計学的に証明されれば、薬剤 B が次の標準治療となる平均的症例に対する
    標準治療を無限回の
    RCTで改善するという概念がEBM

「100人の内51人に効果があれば標準治療になるが、49人ではダメ」は私もよく例えとして書いていますので、励まされる思いです。

  • 英文で発表されたRCTを重視するEBM思想、医療の正解は全て論文の中にあるという誤解を招いた
  • たとえRCTで優劣を付けられても、その結果を「自の前の患者」に応用できるか否かが不明となった平均的患者に標準治療を行うべきという考え方自体も揺らぎつつある個々の患者は均質でなく、高齢化で個人差は拡大するからだ

 ビッグデータやディープ・ラーニングによる人工知能の進歩で、人間の医師よりも高速で正しい判断ができる時代がもうすぐ目の前に来ようとしている。今は囲碁や将棋の世界でだが、医療の世界にもIBMのワトソンが登場している。

そのとき、マニュアル化されたファストフードの店員と同じことしかできない医師は、IT企業の下僕となっているかもしれない。

個別化医療への転換を前にして、RCTの基板の上に構築されたEBMやガイドラインは、どのように変容するのだろうか。

EBMprecision medicineが解き明かせない部分を重視すること。医師の手が触れることの治療効果や、患者の表情を見ることの診断的意義はデジタル化できないそうした仕事を大事にして、“病気や患者の分からなさ”と悪戦苦闘することが、マニュアル化の対極にあるのだ

EBM原理主義の腫瘍内科医や、メガファーマの広告宣伝部となり果てた患者団体に読ませたい文章ですね。

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コメント

EBMについての誤解があるようなので、当方の記事にしてみました。

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