補完代替医療

2017年2月17日 (金)

西村医師-免疫療法は止めました

現役の外科医で、大腸がんで余命半年と言われている西村元一医師。免疫療法は「期待した効果がないから止めた」と。

「目標を持つことが支え」-ドクター元ちゃん、がんを語る

1月22日の「免疫の力でがんを治す患者の会」セミナーに登壇の予定が体調を崩されたとかで欠席されたのですが、実際は免疫療法を止めているのでキャンセルしたのではなかろうか。

「余命半年」は誇大表現だとか、現役の医師がエビデンスのない免疫療法を勧めるかのような話はおかしいとかの批判があったが、がんになってみれば分かる。

何か役立つ手立てはないかと必死で探すのですよ。そして可能性があればやってみる。効果がなければ撤退する。エビデンスだけでは複雑系である人間の身体、対応できません。

2017年1月31日 (火)

ウコンは効くのか効かないのか?

ウコン(クルクミン)に関する話題が二つありました。

こちらはミネソタ大学のチームによる否定的な記事です。

健康食品「ウコン」(ターメリック)には薬効はないことが判明

黄色い見た目が特徴的な「ターメリック」、またの名を「ウコン」は、日本では二日酔いに効くとされ、本場インドでは傷薬や虫刺され、ひいては「ガンに効く」とまで言われています。カレーの原料としても知られるウコンは民間療法にも用いられる万能プレイヤーとして認識されているのですが、実は医学的な効能は認められていません。

クルクミンの化学組成には、実際にはタンパク質に作用していないにもかかわらず、あたかも効果があったかのような結果「False Hits (偽の結果)」をもたらす効果があることが明らかになっています。

False Hitsは偽陽性、偽陰性のことなのでしょうか? よく分かりません。プラシーボではないよなぁ。

一方で、こちらは最近精力的に膵臓がんの記事をアップされている佐藤典宏先生のサイト「あきらめない!がんが自然に治る生き方」の記事です。

クルクミンは膵臓がん(膵癌)の転移を抑える:間質(かんしつ)細胞を標的にした新たな抗癌作用

クルクミンの膵臓がんに対する抗がん作用の新たなメカニズムが報告されました。
クルクミンはがん細胞だけでなく、まわりに存在するがんの進行を手助けする細胞にも効果を発揮し、がんの転移を抑制しているとのことです。

クルクミンは線維芽細胞に対して直接作用し、がん細胞と協力して転移を促進する作用をブロックすることが示されました。
これは、これまでに報告されている、クルクミンのがん細胞自体の増殖制効果や、アポトーシス導入効果に加えて、まわりの細胞にも効果を発揮するという新しい抗がんメカニズムであると考えられます。

こちらも佐藤先生の別のブログです。同じ話題ですがより詳細に書かれています。

試験管やマウスレベルの研究ですから、すぐにヒトに効果があるとは言えませんが、期待はあります。

このブログでもクルクミンについてはいくつか書いていますが、もう情報が古いのかも知れません。黒コショウといっしょに摂るとクルクミンの吸収がよくなるなど。ちなみに私はもうすでにウコンは摂っていません。

ただ、春ウコンと秋ウコンではクルクミンの含有量は秋ウコンのほうが多いと認識しているのですが、どうなんでしょう。

ウコンは摂り過ぎると肝臓障害を起こすことがあるので、肝機能に異常のあるがん患者は要注意ですね。

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2016年12月16日 (金)

国民生活センター調査 水素水「やっぱりただの水」

あたかもがんに効果があるかのように、過熱している水素水ですが、国民生活センター調査結果が発表され、ニュースにもなっています。

容器入り及び生成器で作る、飲む「水素水」-「水素水」には公的な定義等はなく、溶存水素濃度は様々です-

今回対象となった容器入り水素水はレポートによると以下のようになっています。

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水素水生成器

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報告書本文の解説は、Gigazineのこちらの記事が分かりやすいです。

振るっているのは、メーカーが水素水により期待できる効果としての回答です。

飲用により期待できる効果を尋ねたところ、15社(3社は無回答)では、「水分補給」が最も多い回答でした。その他、「ダイエット」、「疲労回復」、「美容」、「アンチエイジング」と回答した事業者もいましたが、医薬品医療機器等法で効果の表示はできないため、表示は控えているとの事業者もいました(表10参照)。

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水分補給が目的なら、水道の水を飲んでいれば良いですね。

水素水の効果については、国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所の「『健康食品』の安全性・有効性情報」 (注4) に、「俗に、『活性酸素を除去する』『がんを予防する』『ダイエット効果がある』などと言われているが、ヒトでの有効性について信頼できる十分なデータが見当たらない。現時点における水素水のヒトにおける有効性や安全性の検討は、ほとんどが疾病を有する患者を対象に実施された予備的研究であり、それらの研究結果は、健康な人が市販の多様な水素水の製品を摂取した時の有効性を示す根拠になるとはいえない。水素分子(水素ガス)は腸内細菌によって体内でも産生されており、その産生量は食物繊維などの摂取によって高まるとの報告がある。従って、市販の多様な水素水の製品を摂取した水素分子の効果については、体内で産生されている量も考慮すべきとの考え方がある。」との記載があります。

これ、私の記事でも書いている「おなら」のことです。

おならの主な成分は、飲み込まれた空気中の窒素が60~70%、水素が10~20%、二酸化炭素が約10%、そのほか酸素、メタン、アンモニア、硫化水素・・・などです。おならとして外部に出る以外は体内に吸収されて血液循環に乗っていきます。これは、水素水から摂取する水素量と比べてはるかに多量です。

水素水の研究自体はまじめなものだと受け取っているのですが、それを利用して悪徳業者が消費者・がん患者を騙している構図です。

過去記事もご参考に。

  1. こちら特報部:水素水ブーム
    めると言われる水素が体内に取りこまれて、水素水を飲むよりは効果があるのではないか、できる限り我慢しよう。法政大学教授の佐巻健男氏は、実は私たちの体内では日々...
  2. 水素水ってなに?(2)
    結論」だけでも読んでくださいね。今回は「水素水」です。最近は太田成男氏が提唱するこちらの方が人気があるようです。アマゾンでもたくさんの「水素水」「水素バス」...

2016年9月 9日 (金)

ついでに書くけど・・・

チョコとお茶の話題に続けて書くけど、代替療法やサプリメントはお小遣いの範囲で賄えるものにしなさいね。私は総額でも月に5千円程度です。

長く続けることになるものだし、高ければ効果があると錯覚しがちですが、それは既に業者の術中に嵌まっています。一ヶ月何万円のサメの軟骨に効果があるはずがない。400年生きているサメの話題が新聞に載っていましたが、サメもがんになるそうです。

原価が1000円のサプリメントに1万円の値を付けても売れないが、10万円にすると飛ぶように売れるーーーこれが悪徳業者が本音でしゃべっていることです。

高いサプリメントだから、効果があるに違いないと思い込みたい気持ちは分かりますがね、高い化粧品を使ったって美人になるわけじゃない。

お茶ミルも電動式のものが家電メーカーから出されていますが、あれは掃除がたいへん。分量の調節もやりづらい。京セラのお茶ミルで10回廻す、ちょっと濃いめが欲しければ20回にする。掃除は月に1回で10分ほどで終る。これが一番使いやすい。挽き立てのお茶は味も香りも良い。

10万円以上もする水素水生成器なんて買ってはダメです。

とにかく、不当に高価なものは、いかさまだと思ってたいがいまちがいない。

ダークチョコ、水出し緑茶の効果

ダーク・チョコ、ブラック・チョコの効果については何度か書いています。→最下段(結構書いているなぁ)

最近もまた、次のような記事がありました。

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チョコレートに含まれるポリフェノールにそうした作用があるようです。

ポリフェノールは、植物性食品の色素や香り、苦味、辛味などの化学成分である「フィトケミカル」の一種です。ポリフェノールは、すでに明らかになっているだけでも、約8000もの物質の総称です。そのなかで、化学構造に応じて、さまざまなグループに分類されています。例えば植物エストロゲンともいわれるイソフラボンやスチルベン(特に心血管疾患発症のリスクを減らし、寿命を延ばすなどと話題のレスベラトロール)、フラバノール(認知症のリスク軽減への関連などが話題)などが代表です。

ポリフェノールの含有量の多い食品は、果物では①ブルーベリー(300mg/100g) ②すもも(245mg) ③イチゴ(230mg)、飲料では、①赤ワイン(230mg/100ml) ②コーヒー(200mg) ③緑茶(110mg)の順です。()内は100g,100ml辺りの含有量。

ブルーベリーやすもも、赤ワインをたくさん摂ることは難しい(飲んべえでなければ)ので、緑茶、ダーク・チョコ、コーヒーで摂るのが手軽でしょう。

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「CACAO88」なら、1枚にポリフェノールが160mg。1日2枚ならブルーベリー100gに含まれるポリフェノールが摂れます。簡便ですね。

さらにチョコと緑茶を同時に摂れば、ポリフェノールとがん細胞が隣接組織へ侵入する働きを抑制し、がん細胞に影響を補給する血管新生を抑制すると言われているカテキンの一種、エピガロカテキンガラート(EGCG)も摂れます。

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夏は深蒸し茶をお茶ミルで挽いて「水出し茶」。これが旨い。1日に1L以上は飲んでいます。どれほどの効果があったのか、なかったのかは分かりません。しかし、術後から7年以上は続けています。続けることが肝心ですよ。

源宗園 楽天市場店の深蒸し茶が、苦みの中にも甘みがあり、コストパフォーマンスも優れています。錦富士、ちょっと奮発して茜富士が旨くて良い。



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2016年8月18日 (木)

十全大補湯が膵臓がんに効果

Twitterでは呟いたのですが、出張中なのでブログにアップはちょっと後回しになった。

【十全大補湯】進行性膵がん患者における免疫学的パラメーターの変化/論文の意義

  • 徳島大学医学部消化器・移植外科の池本哲也先生らは、漢方薬の『十全大補湯』が膵臓がん患者の免疫機構を強化し、生存期間を延長させる可能性があることを報告しました。
  • 今回の研究以前に膵臓がんの患者では健康な人と比べて血中の制御性T細胞の数が多く、この数が多いほどがんが進行することを明らかにしています。つまり膵臓がん患者で制御性T細胞を減らすことができれば、がんの進行の抑制、ひいては生存期間を延長できる可能性があります。
  • 『十全大補湯』を投与されたこれらの膵臓がん患者では投与前と比較してCD4/CD8比が高くなることが分かりました。このことは『十全大補湯』の投与で、がん細胞排除を命令するヘルパーT細胞が増加していることを示しています。
  • 『十全大補湯』はナチュラルキラー(NK)細胞の働きは弱めずに細胞障害性T細胞の活動を活発にする効果があると考えられます。
  • 十全大補湯は進行性膵がん患者で抗腫瘍免疫を抑制する制御性T細胞数を減少させる。このことは膵がんでの様々な併用療法を行った際に良好な免疫賦活効果につながる可能性がある。

良いことずくめの内容ですが、60名程度の前向き比較試験ですので、確かなことは言えません。しかし可能性はある。

十全大補湯、実はすい臓がんカフェの申込みロームにも、標準療法以外の選択肢として記してあるのですが、何人かの方が試されているようですね。

がん研有明病院の漢方外来、星野惠津夫先生の著書でも、十全大補湯いちばん重要視されていました。

漢方を駆使した統合医療によるがん治療の奇蹟漢方を駆使した統合医療によるがん治療の奇蹟

星野先生、また6月に新著を上梓されています。
これで5冊目?

劇的に膵臓がんが治るというわけではありませんが、予後の改善にある程度の効果があるかもしれません。

ただ、漢方外来を受診すると一抱えもある漢方薬を処方されて途方に暮れる患者も多いのが実情ですね。食欲がないのに大量の漢方を飲まなければならないというだけで、お腹がいっぱいになったりする。

  1. 今日の一冊(11) 『漢方薬でがん治療はもっと楽になる』
    がん研有明病院の星野惠津夫先生が監修した漢方の本。『漢方薬でがん治療はもっと楽になる (健康ライブラリーイラスト版)』【西洋医学との併用...
  2. がん研有明の漢方がん治療:漢方で転移がんが消えた!
    がん研の星野惠津夫先生が2冊目の本を上梓されています。2010年に出版された『漢方で劇的に変わるがん治療』はがん治療における漢方...

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2016年7月24日 (日)

メラトニン購入

個人輸入で購入したメラトニンが国際郵便で届いた。

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100タブレット入りを4個。これで400日分だ。送料込みで4879円、安いものだ。

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買ったのは「こるこるドットコム」、「QolQol.com」と書く。

以前は2個までという制限があったが、今回4個注文しても問題なく発注できた。

厚生労働省の「医薬品等の個人輸入について」にはこう書かれている。

○ 医薬品又は医薬部外品

 

※ 外国では食品(サプリメントを含む。)として販売されている製品であっても、医薬品成分が含まれていたり、医薬品的な効能・効果が標ぼうされていたりするものは、日本では医薬品に該当する場合があります。

● 毒薬、劇薬又は処方せん薬: 用法用量からみて1ヶ月分以内

● 上記以外の医薬品・医薬部外品: 用法用量からみて2ヶ月分以内

(参考)2ヶ月分等の数量の算出方法
(1) 1日3回2錠服用する錠剤の2ヶ月分数量
(2錠×3回)×30日×2ヶ月=360錠まで2ヶ月分の用量とみなします
(2) 2日間使用可能な使い捨てコンタクトレンズの2ヶ月分数量
(30日×2ヶ月)÷2日分=30ペアまで2ヶ月分の個数とみなします
(3) 1日1回使用する排卵検査薬の2ヶ月分数量
30日×2ヶ月=60個まで2ヶ月分とみなします
注意:一箱に複数梱包されている場合、箱数ではなく内容量で算出します
(1)の場合、1箱に20錠入っている場合は18箱(20錠×18箱=360錠)まで輸入可能です。
(3)の場合、1箱に検査薬が2個入っている場合は30箱まで輸入可能です。

100タブレット入りを4個なので、どうみても「2ヶ月分以内」の制限は超えていると思えるが、相当緩い規制なのだろう。

メラトニンについては何度も紹介しているので、右の検索窓で検索すれば該当の記事が出てくる。

国立健康・栄養研究所の「『健康食品』の安全性・有効性情報」で「メラトニン、松果体ホルモン」にはこう書かれている。

一般情報
・固形がんに対して有効性が示唆されている。通常の化学療法あるいはIL-2と併用してメラトニンを摂取すると、乳がん、肺がん、腎臓がん、肝臓がん、すい臓がん、胃がん、大腸がんの縮小を促進する (PMID:1322155) (PMID:8208518) (PMID:8286206) (PMID:10674014)
メタ分析
・2011年11月までを対象に5つのデータベースで検索できた無作為化比較試験8報について検討したメタ分析において、固形がんに対する化学療法および放射線療法とメラトニン20mg/日摂取の併用は、腫瘍寛解や1年生存率の増加、放射線化学療法による副作用 (血小板減少、神経毒性、疲労) の減少と関連が認められた (PMID:22271210)

もっとも、有効性を確認できなかったという研究も同じほどある。代替療法なのだからそれは当然。有効な情報ばかりだったらとっくに標準治療になっている。

重篤な副作用の報告されていないサプリメントで、欧米ではドラッグストアであたりまえに売られているサプリメントです。効果の可能性があり、副作用がなく、安価であるのなら、試してみないのは勿体ない。と、私は考えて8年以上続けているが、推奨するわけではありません。自己判断・自己責任でどうぞ。

念のために書けば、最初は3mg程度からはじめて徐々に増やした方が良い。理想的には20mgなのでそれに近づける。ただし、なかには副作用で悪夢にうなされる方もいるようなので、そのときには減量すればよい。私は通常は5mg(完治宣言したのだから)、ときどき10mgにしています。20mgにすると昼間も眠くて仕事にならなかった。

最近はがんへの効果よりも、これがなければよく眠れない。じっさいメラトニンを忘れると寝付きが悪い。おまけで抗腫瘍効果があれば儲けものという気持ちで続けている。

2016年6月20日 (月)

NHKスペシャル 「キラーストレス」(2)

昨夜の「キラーストレス」第2回は、ちょっと内容に不満。
ストレス対策として、コーピングとマインドフルネスの二つが取り上げられていた。

番組のプロジューサーは、

ストレスによる体の不調が起こっても「根性でなんとかしよう!」とするのではなく、科学的メカニズムにのっとったストレス解消法を実践すれば、脳の構造をガラリと変えられて、ストレスから心身を守れるということを皆さんにお伝えしたい

と言っていたが、確かにマインドフルネスによって脳の働き方が変化を受けていた。それだけではなくて、マインドフルネスによってエピジェネティックに遺伝子の発現も変えられることが明らかになりつつあるのです。

マインドフルネスの8週間プログラムを実践すると、記憶をつかさどる海馬の一部が増加し、

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ストレスホルモン・コルチゾールを放出する指令を出す扁桃体は縮小していた。

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ブームのマインドフルネスですが、Amazonで検索したら「本」だけで332件のヒットです。これじゃマインドフルネスを始めたいと思っても、どれを選んだら良いのかさっぱり分かりません。

で、私が実際に買ってみて気に入ったものから紹介しておきます。

  1. マインドフルネスを基礎から理解したいー理論派:何はともあれジョン・カバットジンの『マインドフルネスストレス低減法』でしょう。8週間の基本的プログラムのやり方も詳しく書かれています。しかし、内容が濃くて読みこなせないという方もいるでしょうね。CDは付属していません。
  2. ともかくすぐに始めたいー短気な方:そういう方には、「マインドフルネスストレス低減法」を自宅で実践するためのCD4枚組の『4枚組のCDで実践する マインドフルネス瞑想ガイド』がお勧めです。テキストはマインドフルネスの入門書としても良い。
  3. どんなものなのか、一度試してみたいー慎重派:本は安くて薄いほどよいという方にも、日本人の書いたものでCDも付属しているこちらがお勧めです『~1日10分で自分を浄化する方法~マインドフルネス瞑想入門』。著者の吉田昌生氏の低い声と落ち着いた語りが心地よい。
  4. 仕事にも活かしたいー欲張りの方:には、『グーグルのマインドフルネス革命―グーグル社員5万人の「10人に1人」が実践する最先端のプラクティス(付録:マインドフルネス実践ガイドCD)』はいかがでしょうか。

でもマインドフルネスを根本から理解するためには、落ち着いてからでも良いのでジョン・カバットジンの『マインドフルネスストレス低減法』はぜひ手にとってください。

ブームにあやかろうと、たくさんの本やCDが出版されていますが、やはり本家本元のカバットジンや彼の研究グループの書いたものを選んだ方が無難でしょう。

メディテーションはマインドフルネスだけではなき、それ以外にもヨーガ、太極拳、座禅・瞑想、自律訓練法、がん患者に特化したサイモントン療法などがあります。がん患者には、どれでも良いから(と、シュレベールも言っている)自分で気に入った方法を取り入れたらどうでしょうか。

それらの参考図書は「がん患者が選んだがんの本」に載せています。

2016年6月19日 (日)

NHKスペシャル 「キラーストレス」

はっきり言います。私が再発も転移もせずに9年間、ここまで来られたのは、運動とメディテーションのおかげです。

サプリメントも食餌療法も効果があったのかもしれません。もちろん、がん研有明病院の齋浦先生の術式がすばらしかったことが一番の要因でしょう。しかし、高い確率で再発・転移する膵臓がんであることを考えたなら、術後の初期から運動とサイモントン療法、瞑想やマインドフルネスなどのメディテーションに取り組んできたことが大きな要因だと感じています。だから「心の有り様」がいちばん大切だよと、常々書き続けてきました。

しかし、がん患者のブログを見ても、「私、メディテーションやってます」って人は少ないのですね。皆さんサプリメントや食餌療法などの”形のあるもの”に関心がいっています。

昨夜と今夜の二夜連続で放映されるNHKスペシャル シリーズ『キラーストレス』では、ストレスとがんの関係も取り上げられています。

からだの知恵 この不思議なはたらき (講談社学術文庫) 1929年にウォルター・B・キャノンによって初めて提唱された「闘争か逃走反応」。太古の狩猟時代の人類が猛獣などの敵と遭遇したときに、「闘うべきか、逃げるべきか」を判断し備えるためにからだはそれにふさわしい準備をします。

恐怖や不安などのストレスを受けると脳の下部にある扁桃体が活性化し、

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それが、副腎に指令を出してストレスホルモンであるコルチゾールを放出させます。コルチゾールは心臓の心拍数を上げ、自律神経を興奮されます。

こうして、筋肉や心臓に大量の血液を供給して、生き残るための事態に備えようとします。「目の前の生きるか死ぬか」の問題に直面したとき、免疫系などの当面不必要な活動は抑制されるのです。

しかし、現代の社会においては、常にストレスに曝されて「闘争か逃走反応」が持続的に続いています。

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がんの告知を受けた患者は、さらに大きなストレスに曝されます。免疫系の活動が弱体化して、がん細胞の増殖がより早くなるのです。

またストレスホルモンは、免疫細胞のATF3遺伝子を活性化させて、免疫細胞ががん細胞を攻撃することを抑制するのです。このためにストレスがあるとがん細胞が増殖しやすくなり、再発・転移につながるのです。

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乳がん患者でATF3遺伝子が活性化している患者と、活性化していない患者の1年生存率を比較すると、前者では45%に対して後者では85%と大きな差があります。ストレスががん患者の生存率に大きく影響しているのかが分かります。

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NHKの番組では最新の研究を紹介しながら、キラーストレスがわたしたちの体に大きな影響を与えていることを解明しています。

ストレスを軽減し、再発や転移を防ぐために効果的なことは、

  • 運動(30分程度を週に3回)
  • マインドフルネス、瞑想などのメディテーション

の二つです。今夜の番組ではメディテーションに焦点を当てて紹介されます。

しかし、これらのことは既にシュレベールの『がんに効く生活―克服した医師の自分でできる「統合医療」』でも詳しく書かれていることです。別段目新しいことではありません。2009年に出版されたこの本ですが、いまでも内容は決して古びてはいません。

シュレベールは、その後に上梓した『さよならは何度でも ガンと向き合った医師の遺言』において、「『がんに効く生活』では食事やサプリメントのことに重きを置きすぎた。もっと心と運動に関して書くべきだった」と述べていることも指摘しておきます。

2016年6月 9日 (木)

今日の一冊(48)『ビタミンDは長寿ホルモン』

ビタミンDは長寿ホルモン―不足するとガン、脳、心血管病、糖尿病、関節症等を招くビタミンDは長寿ホルモン―不足するとガン、脳、心血管病、糖尿病、関節症等を招く

最近ビタミンDに関する科学的、臨床的知識が豊富になり、知られざる効用が次々に明らかになってきました。そんなビタミンDの効用をまとめた本です。

マサチューセッツ総合病院のワング博士らが2008年に発表した研究では、血中ビタミンD濃度が15ng/ml未満の人は、15ng/ml以上の人に比べて、心血管病の発症率が約1.6倍、しかも、高血圧を発症している人では約2.1倍にもなるという結果。

がんに対するビタミンDの働きに関しては1000を越える研究があり、特に大腸がん、乳がん、前立腺がんなどいくつかのがんについては、ビタミンDの有効性がはっきりと示されています。血中ビタミンD濃度が25mmol/L増加すると、全がん発症率は17%低下し、全がん死亡率は29%低下したという結果が出ています。

特に消化器系のがんではその効果が大きく、大腸がんは37%低下、胃がんは42%低下、食道がんでは63%低下、膵がんは51%低下となっています。

  1. 腫瘍の血管新生を抑制し、がん細胞に栄養がいくのを防ぎます。
  2. 増殖シグナルを抑制して、腫瘍細胞増殖を抑えます。腫瘍細胞にあるビタミンD受容体と結合して、がん抑制遺伝子に働きかけます。
  3. がん細胞のアポトーシスを誘導します。

ただし、膵がんに関しては血中ビタミンD濃度が高すぎても返って膵がんのリスクが増加するという研究もあり、評価が定まっていない。最適な血中濃度範囲があるようだ。

すい臓でインスリンを分泌しているβ細胞には、ビタミンD受容体があり、インスリンの産生と分泌を助ける働きをしている。腎不全症で人工透析をしている人では、ビタミンDの血中濃度の違いで、死亡率に2倍以上の差があることが報告されている。

その他、メタボリック症候群、肥満、慢性腎臓病、自己免疫疾患、関節リウマチなど多くの病気と関連していることが研究されています。

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